2020年12月18日更新

アリ・アスター監督新作「ボー・イズ・アフレイド」で禁断の組み合わせが実現!?【あらすじ・キャスト】

ホアキン・フェニックス
©Adriana M. Barraza/WENN.com

アリ・アスター監督新作「ボー・イズ・アフレイド/Beau is Afraid(原題)」の情報が解禁!

『ミッドサマー』アリアスター監督
©︎A24/Photofest

ホラー映画の常識を打ち破る革新的な作品で注目を集めるアリ・アスター監督。 彼が手がける新作映画の主役に、『ジョーカー』(2019年)のホアキン・フェニックスが交渉中との情報が、2020年11月20日(現地時間)に映画情報サイト「DiscussingFilm」の独占報道で出されました。 この記事では、アスター監督の新作「ボー・イズ・アフレイド/Beau is Afraid(原題)」や同監督の過去作品、フェニックスの活躍などについて解説していきます!

「ボー・イズ・アフレイド」のあらすじを解説!新作は4時間ごえに?

映画「ボー・イズ・アフレイド/Beau is Afraid(原題)」は、この世界とは別の現代の世界を舞台に展開される、シュールレアリスムのホラー映画といわれています。

あらすじ

本作の主人公は、外見は良いものの大きな不安を抱えた人物で、父親を知らず抑圧的な母親との関係もこじれていました。その母親が謎めいた死を遂げたため彼は家に戻ろうとするのですが、その途中でいくつもの恐ろしい超自然的な脅威に直面するというストーリーです。 本作の構想はアスター監督が長年練り続けてきたもので、すでに2011年に『Beau(原題)』という短編を発表しています。 この短編は母親の家に行こうとした矢先に、自宅の鍵とスーツケースを奪われて恐怖に陥っていく男の姿を描いた7分弱の作品です。さらにこの短編を出発点に2014年に作られた初期段階のスクリプトが、インターネットにリークされています。

4時間にわたる悪夢に!

一方、2020年5月末にカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の学生がインターネットを通じて、アスター監督に長時間独占インタビューを行いました。このインタビューのなかで学生たちは、アスター監督の次のプロジェクトについても質問しています。 これに対して同監督は、現在製作中の作品は「悪夢の(ナイトメア)コメディ」であると語りました。新しい脚本を完成させたばかりで、現時点でわかっているのは4時間の長編になることと、作中の時間が17年に及ぶということだそうです。 この発言は、「ボー・イズ・アフレイド/Beau is Afraid(原題)」がコメディ要素のある一大長編ホラーとなる可能性を示唆したものであるとも解釈できます。

主演を務めるのは『ジョーカー』のホアキン・フェニックス?

ホアキン・フェニックス
©Adriana M. Barraza/WENN.com

映画情報サイトDiscussingFilmが11月20日(現地時間)に報じたところによると、「ボー・イズ・アフレイド/Beau is Afraid(原題)」の主役として、ホアキン・フェニックスが交渉中とのことです。

ホアキン・フェニックスについて

フェニックスは数々の映画賞を受賞する実力派ですが、突飛な行動で何かと話題になることも多い俳優です。アスター監督による「悪夢」の映画の主演となれば、ヤバすぎる組み合わせになると注目が集まっています。 それというのも、子役時代を含めると30年以上の芸歴をもつフェニックスは、複雑な内面を持った人物を演じることに定評があるからです。 彼は2000年に公開された『グラディエーター』の悪役皇帝コモドゥス役で抜群の演技力を見せて一気に注目を集めました。さらに2006年の『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』で伝説的シンガーソングライター・ジョニー・キャッシュを熱演し、ゴールデングローブ賞主演男優賞に輝いています。 しかし彼の怪演ぶりが最大限発揮された作品といえば、やはり2019年に公開された『ジョーカー』でしょう。

まだ記憶に新しい『ジョーカー』

ホアキン・フェニックス『ジョーカー』
© Supplied by LMK/zetaimage

DCコミックの人気ヴィランでバットマンの宿敵であるジョーカーのオリジンを描いた本作で、フェニックスは主役のアーサーに扮しました。 アーサーは突然笑い出すと止まらなくなる奇病を抱えつつも、デビューを目指して苦闘する若きスタンド・アップ・コメディアン。物語が進むにつれて彼の母親の暗い過去も明らかになり、彼が犯罪者「ジョーカー」となるまでの経緯が悲喜劇入り混じった人間ドラマとして展開されます。 これまでのアメコミ映画とは一線を画すこの作品におけるフェニックスの演技は、「キャリア最高」と絶賛され、アカデミー主演男優賞に輝きました。 アスター監督の新作で『ジョーカー』に劣らない怪演ぶりが観られるか、期待が高まります。

世界中を恐怖に陥れた!アリ・アスター監督の経歴

アリ・アスター
© Everett/Avalon.red/zetaimge

アリ・アスターは『ヘレディタリー/継承』(2018年) と『ミッドサマー』(2019年)でホラー映画の常識を次々に打ち破った監督として、近年注目を集めている監督です。 アスターは1986年にニューヨーク・シティで、父親はミュージシャン、母親は詩人というクリエイティブな家庭に生まれました。 子どものときから近所のレンタルビデオショップのホラー・コーナーをすべて観まくるほど、ホラー映画好きだったというアスター監督。彼は大学時代に書いた短編の脚本が認められ、米国映画協会(AFI)の大学院で監督業を本格的に学びます。 このAFIの修了制作としてアスターが監督・脚本を務めて撮った短編映画が、インターネットで大人気に。やがてこの作品が映画製作・配給会社A24の目に留まって、アスターの映画監督への道が開かれました。

アリ・アスター監督が手がけたこれまでの「悪夢」をおさらい

アスター監督がこれまでに手がけた2本の長編映画は、いずれも「トラウマと悲嘆」を取り扱ったものだと、同監督は前述の学生たちのインタビューで述べています。 ここからはこれらの作品のあらすじを振り返りながら、この発言について考えてみましょう。

『ヘレディタリー/継承』(2018年)

ヘレディタリー
© 2018 Hereditary Film Productions, LLC

アスター監督の長編デビュー作品である『へレディタリー/継承』は、公開直後から傑作ホラーとして大きな話題を呼びました。 ミニチュア模型のアーチストであるアニー・グラハムは、ユタ州の田舎の一軒家で夫・スティーブと2人の子どもと一緒に安定した生活を送っていました。彼女は精神病を発症していた母を自宅で看取り、葬儀を執り行います。 ある日16歳の長男ピーターのパーティーに同行した13歳の長女チャーリーが、間違ってナッツ入りのケーキを食べてアレルギーを発症。ピーターが彼女を病院に連れて行く途中で車の事故を起こしたことから、一家の崩壊が始まります。 本作について、アスター監督は学生とのインタビューで、「悲嘆が家族の力学に与える可能性のある腐食的影響力」を描いたものだと解説しました。また本作の驚愕の結末は、「トラウマがある人物を全く別人に変えてしまうこと」の比喩であるとも述べています。

『ミッドサマー』(2019年)

『ミッドサマー』
© 2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.

2019年公開の『ミッドサマー』はスウェーデンの新異教主義者の集団を描いたフォーク・ホラーです。 女子大学生ダニーは、妹テリーが両親を道連れに無理心中を図ったことがトラウマになっていました。そのことが原因で、ボーイフレンドのクリスチャンとの関係もギクシャクしています。 ある日クリスチャンが、友人ペレのスウェーデンの故郷で行われる夏至のお祭りに招待されていたことを知ったダニー。彼と別れたくないダニーは彼らと一緒にスウェーデンに行くことにします。 スウェーデン・ヘルシングランド地方の村で歓迎される彼らでしたが、やがてカルト集団の恐ろしい儀式を目にすることに……。 アスター監督によれば「共依存」がテーマのこの映画は、監督自身の恋愛関係の破局もインスピレーションの源泉になっているそうです。

今後は韓国映画『地球を守れ!』(2003年)をハリウッドでリメイク予定!

アスター監督は、「ボー・イズ・アフレイド/Beau is Afraid(原題)」の仕事と並行して、韓国発のカルト映画『地球を守れ!』(2003年)のリメイクのプロデュースも進めているそうです。 オリジナル版は地球がエイリアンに侵略されていると信じている若者が、製薬会社の重役を大物エイリアンと思い込んで誘拐し、地下室に監禁するSFサスペンスコメディです。 『1987、ある闘いの真実』(2017年)で知られるチョン・ジュナン監督の長編デビュー作で、モスクワ国際映画祭において最優秀監督賞を受賞しています。 カルト的な人気のある作品で、アスター監督も本作のファンであることを公言していました。同監督はプロデュースの仕事を学ぶことも希望しており、今回プロデューサーとしてこの映画のリメイクを手がけることに胸が高鳴っているそうです。

禁断の組み合わせに期待大!アリ・アスター監督が贈る新作「ボー・イズ・アフレイド」

身近な恐怖を題材にした壮大なスケールのホラー映画で、世界の観客を恐怖に陥れたアスター監督。『ジョーカー』の怪演が記憶に新しいホアキン・フェニックスとのタッグが成立することに、映画ファンの期待は高まっています。 一方、フェニックスはフランス皇帝ナポレオンの伝記映画「キットバッグ(原題) / Kitbag」でリドリー・スコット監督と再タッグを組むことが決定しており、スケジュールが詰まっている模様。 アスター監督の新作に出演なるか、追加情報の発表が待たれます。