【ネタバレ】『ダーウィン事変』アニメ化情報と最新巻までの各話あらすじを解説!ヒューマンジードラマはつまらない?
アニメ『ダーウィン事変』は2026年1月開始!声優キャストも公開
本作は2024年5月にアニメ化が発表されていましたが、放送開始が2026年1月であることが判明しました! さらに声優なども少しずつ発表されており、現時点では主人公のチャーリーを『SPY×FAMILY』のアーニャ役を務める種﨑敦美、ルーシー役を『ダンジョン飯』でアセビ役を務める神戸光歩、そしてリヴェラ役を「ヒロアカ」シリーズのオール・フォー・ワン役を務める大塚明夫が担当することが決定しています。 制作を担当するのは、新進気鋭のベルノックスフィルムズ。監督を務めるのは、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』などで監督を務めた津田尚克です。
【あらすじ】うめざわしゅん『ダーウィン事変』はヒューマンジードラマ
主人公のチャーリーは人間とチンパンジーの間に生まれた地球上で唯一の「ヒューマンジー」の個体です。人間でもチンパンジーでもない、同時に人間でもありチンパンジーでもある。そんな特異性を持つ彼は平穏なスクールライフを送ろうとしますが、世界がそれを許しません。 巷では過激派の動物保護団体「動物解放同盟(ALA)」が次々とテロ行為を起こしています。ALAはヒューマンジーであるチャーリーをテロ活動のリーダーに引っ張り出そうと行動を開始。 チャーリーはヒューマンジーであるがゆえに、テロを発端とした一連の騒動の渦中の存在に。チャーリーを中心に、混沌とした社会の中で多様な価値観が描かれていく社会派ヒューマンジードラマです。
漫画『ダーウィン事変』のあらすじをネタバレ
【1巻】半分ヒト、半分チンパンジーのチャーリー
ヒューマンジーの穏やかでないハイスクールライフの幕開け
15年前、「動物解放同盟(ALA)」が襲撃した研究所にいたメスチンパンジーは、人間とのハーフの「ヒューマンジー」を産みます。チャーリーと名付けられた彼は15年後、高校へ編入。 育ての母は“普通の高校生活”を送るよう念を押しますが、良くも悪くも目立ってしまうチャーリー。そんな中、女子生徒ルーシーと知り合います。話す内にチャーリーを“1人のチャーリー”として興味を持ってくれるルーシーを、彼は気にいるのでした。 NYではALAがテロを起こし、ヴィーガンへの風当たりは強くなる一方。15年前ALAがチャーリーを助けたこと、チャーリー自身もヴィーガンであることから、周囲はチャーリーがALAに関与していると疑いの目を向け始めるのでした。
テロ組織ALAとチャーリーがついに直接対決
ALAは秘密裏にチャーリーをリーダーに据えようと動き始め、その魔の手はチャーリーの育ての親やルーシーへと向けられます。手練な戦闘員の襲撃も、超人的な身体能力でチャーリーが一掃しますが、ルーシーは不安を消せません。 そこでチャーリーは彼女の不安を拭うため、単身ALAのアジトに乗り込みます。そこでALAのリーダーで裏で糸を引いているマックスと対峙したチャーリー。切れ者で裏を感じさせるマックスは、チャーリーを必要以上に特別視しており、あらゆる手を使って彼を手中に収めようとしている様子です。 マックスはチャーリーの説得に応じ自首する振りをして逃亡。逃亡時に仲間を刺したマックスは、その罪をチャーリーに被せ姿をくらまします。
『ダーウィン事変』1巻を
【2巻】人権なしとされ逮捕…学校でテロも?
ヒューマンジーの権利は存在しない
無実の罪で勾留されたチャーリー。彼はヒューマンジーであるため人権が認められず、権利上は物の扱いなのです。保護されるべき人権を持たないため、面会すらもできません。 加えて彼は10年前、同級生とのトラブルで自己防衛反応が働き、超人的な力で複数の保安官たちを1人で倒した過去がありました。当時現場に居合わせたフィルを筆頭に、警察は彼を危険視しているのです。 動物全体の権利について法整備を進めたい下院議員リナレスの働きかけのおかげで、10年前の一件は表沙汰にならず、代わりにチャーリーは10年間敷地内から出ることが許されませんでした。 今回もリナレスのおかげで釈放されましたが、チャーリーの権利獲得への道が遠いことを両親は実感します。
学校でテロが発生!そのときチャーリーは?
チャーリーの権利獲得のためルーシーは学校での友達作りを提案。そんな折、ALA支持派の生徒ゲイルがマックスに目をつけられます。ゲイルはマックスに誘導されて学校で銃乱射事件を起こしました。 チャーリーは淡々と助かる可能性の高い個体を回収して警察に引き渡しますが、ルーシーの身を案じゲイルと対峙する彼女の元に駆けつけます。テロの様子は動画サイトで配信されており、警官に包囲されたゲイルは「ALAはチャーリーを待っている」と言い残して自害しようとしました。 その瞬間、ルーシーに言われて大人しくしていたチャーリーは、本能的にゲイルを蹴り飛ばし死ぬのを阻止。その様子を映像で見ながら、マックスは「これでいい」と笑うのでした。
『ダーウィン事変』2巻を
【3巻】両親の死とチャーリーの逃亡
ルーシーに伸びるALAの魔の手
銃乱射事件の余波は各地で拡大。近隣住民は一家に出ていくよう迫り、FBIもその動きを利用してチャーリーを消そうとします。 八方塞がりの中、ルーシーからメッセージを受け取ったチャーリー。そこには「名誉人間」の文字があり、送り主が彼女ではなくマックスだと確信した彼は家を飛び出します。 マックスは先のテロで、チャーリーにとってルーシーが単なる1個体ではないことを確信したため、必ず彼が助けにくると踏んでいました。目覚めたルーシーは、マックスに本当の目的を問います。 マックスの目的は人間をもっと早く先に進めること。彼いわくヒューマンジーはダーウィンが論じたパラダイムシフトを加速させる存在で、先に進むために動物の解放をしようとしていたのです。
大事なホームを失ったチャーリーは……
一方でチャーリーは次々と戦闘員を倒しアジトへ向かいます。その道中、ALAへ勧誘された彼は「ボクはこの世界に対して全然なんの責任も感じない。だって勝手に放り込まれただけだから」と言い切るのでした。 マックスは15年前、チャーリーの生物学上の父・グロスマン博士が母体救出を依頼してきたことを明かします。そこにルーシーの機転で拉致に気づいたフィルが到着。一件落着したかに思えましたが、ルーシーはマックスの本当の狙いがチャーリーにとっての「巣」である両親だと気づきます。 燃え盛る家からチャーリーは燃える前に殺された両親の遺体を回収。自己防衛モードとなったチャーリーは現場から逃走し、アジトでは確保されたはずのマックスが警官を倒して姿を消しました。
『ダーウィン事変』3巻を
【4巻】母親エヴァのカードが伝えた衝撃の事実
家族を失ったチャーリーは、「自分がいなければ家族は幸せだったのでは」と罪悪感に苛まれながらも、両親の「あなたを誇りに思う」という言葉を支えに生きています。 彼は自分の存在の意味を探るため、母親エヴァに会いに行くことに。施設で保護されるエヴァは、かつて高い知能を持つ存在でしたが、出産後にその力を失いました。再会の場面では、記憶を失ったはずのエヴァが静かにチャーリーへ手を伸ばし、言葉を超えた愛情が溢れます。 その姿に母の犠牲を感じ、「この命を無駄にしない」と誓ったチャーリー。やがて彼は、人間と動物の共存を目指す仲間たちと出会い、孤独から抜け出す希望を見いだします。しかしその裏で、過激派ALAのリーダー・マックスが新たな策略を巡らせ、チャーリーの心を再び試そうとしていました。
【5巻】弟オメラスと対面!ルーシーとの関係は?
新しい仲間たちと行動を共にすることで、少しずつ成長するチャーリー。彼が新たに出会ったのは、動物と人間の共存を目指し、対話や具体的な活動を通して平和的に問題解決を進めるグループでした。 チャーリーも動物保護施設でボランティアをおこなう中で、傷ついた動物たちの世話をする中で「自分にできること」を見つけていきます。彼は仲間との交流を重ねるうちに、孤独だった心が少しずつ癒え、「自分はひとりじゃない」と感じられるように。 しかし、動物にも人間にも完全には受け入れられない現実に直面し、チャーリーは深い葛藤を抱きます。それでも彼は、「自分の立場だからこそできることがある」と前を向き始めます。 一方で、過激派ALAのリーダー・マックスは行動をエスカレートさせ、チャーリーに挑発を仕掛けますが……。
【6巻】ついに明かされるヒューマンジーの起源
仲間たちと共に動物保護活動を続けながら奮闘するチャーリーは、講演会を開いて動物の現状を伝えたり、劣悪な環境を改善する運動をおこなったりと、現実的なアプローチで人々の意識を変えていきます。 動物を虐待していた飼い主に真摯に語りかける場面では、彼は誠実さと情熱を活かして心の深い部分を揺さぶるのでした。一方、過激派ALAのリーダー・マックスは、注目を集め始めたチャーリーを敵視し、彼を排除しようと動き出します。 マックスの行動は次第に暴力的になり、仲間たちにも危険が及ぶ中、チャーリーは自分の使命を見つめ直すことに。彼は「どちらの世界にも属さない自分だからこそできることがある」と覚悟を固め、「もう迷わない」と高らかに宣言します。
【7巻】ゴルドン社に到着!グロスマン博士と対面
両親を失った悪夢から目覚め、ユアン博士の話を聞くうちに、子どもの頃の記憶を思い出したルーシー。「オメラスは必ず博士のもとへ現れる」という彼女の言葉を聞いたチャーリーは、ゴルドン社の社長を誘拐すると言い出します。 一方で警察に拘束されたフィルとユアン博士は、FBIにチャーリーを呼び出すよう求められますが、逆にALAとオメラスの捕獲を要求。ユアン博士は自ら囮となる覚悟を決めます。 そのころチャーリーとルーシーは、警察の目を避けて海からニューヨークへ潜入し、ゴルドン社へ向かいます。しかし会見の最中にマックスたちが乱入し、グロスマン博士の居場所を知るアンディとルーベンを連れ去ってしまうのでした。
【8巻】ルーシーを攫ったオメラスの「イブ計画」
オメラスとチャーリーの存在が世間を賑わせる中、チャーリーたちはニューヨークに身を潜めていました。一方で、ルーシーの母リディアは娘がオメラスに連れ去られたと知らされ、衝撃を受けます。 FBIとフィルはオメラスを刺激しないよう情報を非公開とし、ALAのリーダーやファイアーアーベントも拘束。オメラスは、15年間過ごした「家」にルーシーといると推測されていました。 一方、監禁されたルーシーは隙をついて脱出し、ついにオメラスと再会。彼は人と動物の境界をなくす「ダーウィン的な世界」を語り、自らの傷を見せながらルーシーに“新たなイヴ”となるよう告げるのでした。 チャーリーとフィルは彼女を救うため研究所へ向かい、ユアン博士やリナレス議員の思惑が交錯する中、運命の対決が迫っていきます。
【最新刊(9巻)】ルーシーの妊娠が発覚?
アルツハイマー病の初期であることが判明したグロスマン博士ですが、彼は治療よりも先に自身の遺伝子配列や脳機能などを外部に保管しようと画策していました。 一方その頃チャーリーたちは、監禁されているルーシーの居場所を突き止めることに成功。なんと彼女は、アスベストが使用されている廃工場にいるようでした。 ついに対峙した、チャーリーとオメラス。そこでは2人による、人間の能力を遥かに超えたヒューマンジー同士の激しい戦いが繰り広げられます。 その後なんとかゴンゾと共に地上へと逃げ出したルーシーでしたが、なんと彼女が妊娠していることが発覚。今後どうするのか、彼女は選択を迫られるのでした。
【評価】漫画『ダーウィン事変』本当につまらないのか?海外の反応は?
『ダーウィン事変』口コミを紹介
「人間なのってどんな感じ?」っていうチャーリーのセリフが頭の中をぐるぐる。人間だから人間以外の視点を持っていないのは当たり前なんだけど、ヒューマンジーであるチャーリーの言葉でドキッとさせられることが多い。1巻はチャーリーがマーベルもののヒーローっぽさもあり軽快。テロや事件が身の回りで起こり始める2巻からは社会派な作風が濃くなって、3巻のラストの展開でまたエンタメものとして面白さが加速。バランス感覚もさすがで続きが楽しみ!
見て見ぬふりをしてきた部分、考えることすらしようとしなかった部分に、強制的に目を向けさせられる強烈な作品。扱っているテーマは重いが、チャーリーが良くも悪くも淡々としているので読みやすい。逆にそれが怖くもあるけど…。3巻でマックスの目的が明らかになるが、いまいち理解できていない。そこがもう少し噛み砕けるともっと楽しめる予感!理解の追いつかない脳みそが悲しい…!
『ダーウィン事変』が「つまらない」「気持ち悪い」と言われる理由
基本的には高い評価を受けている『ダーウィン事変』ですが、なかには「つまらない」や「気持ち悪い」といった否定的な意見も。 その理由としては、内容が難しいこと、キャラクターがシンプルなこと、設定が生理的に無理だと感じる人がいることなどが挙げられます。特に設定に関しては、チンパンジーと人間のハーフという部分を受け付けないという人が多そうですね……。
『ダーウィン事変』は海外からも高評価
結論から言うと『ダーウィン事変』は、海外の中でも特に動物愛護への関心が高い数々の国で高評価を得ています! 理由としては、本作のメインテーマの一つでもある「動物の権利」というものが日本国内のみならず世界で普遍的に関心を持たれている部分であることが挙げられます。 なんと本作は、フランスで開催されたヨーロッパ最大級の漫画の祭典「第50回アングレーム国際漫画祭」では「BDGest’Arts アジアセクション」に選出されました!
【見どころ】『ダーウィン事変』が面白い理由を徹底解説
過激派の動物愛護団体やヴィーガンなど設定が今どき
社会派と紹介したように、本作では過激派の動物愛護団体やヴィーガン、アニマルライツ(動物の権利)について掘り下げられています。人間とその他の動物との間の線引はどこにあるのか、両者の違いをどう捉えるべきか。 ヴィーガン専門店が増えるなど世界的にも広がっているヴィーガニズムを、漫画でここまで扱っている作品は他にそうありません。そういった思想を“良い悪い”といった単純な視点で描いているわけではなく、両者の主張を織り交ぜながら、読者が考える余地を残しているのも本作の特徴です。 言葉だけ知っているけど深くは知らない人も少し興味があるという人も、すでに実践している人にとっても、今の時代だからこそ考えたいテーマが本作には詰まっています。
「人間(ヒューマン)なのってどんな感じ?」考えさせられる台詞の数々
基本的に人間は人間の尺度でものを考えます。そこに一石を投じるのが、世界で唯一の個体であるチャーリーの言葉です。 彼は「ヒューマンジーなのってどんな感じ?」と聞かれ、「人間(ヒューマン)なのってどんな感じ?」と聞き返します。こう問われ、ハッとする人も多いでしょう。 またチャーリーはヴィーガンの家庭で育ちました。反ヴィーガンの生徒に、動物の種を差別しないというなら、致死の病原菌を持つネズミが襲ってきたらどうするのかと問われます。 チャーリーは自分が死んでしまうからネズミを殺すと回答。加えてその病原菌を持つのが人間でも撃ち殺すと言います。 ヒューマンジーの立場から発せられる言葉は重く深く、読者を思考の海に誘うでしょう。
表紙を見て「なに!?」って思ったけど、なるほど。これはガチですごい系の漫画。シリアスだけど押し付けがましくない。たまにはちゃんと権利とか価値観について考えてみようかなって思わされた。
『ダーウィン事変』アニメ化も漫画の展開も待ちきれない
各方面で話題の『ダーウィン事変』を紹介しました。正解のない価値観を、人間とチンパンジーのハイブリッドであるヒューマンジーの存在とともに掘り下げていく本作は、持続可能な社会が叫ばれる今の時代に考えるべきテーマが多数内包されています。 この難しいテーマに対して、チャーリーはどんな結論を導きだすのか。今後も、気になる展開が目白押しの『ダーウィン事変』。アニメ化の前に、ぜひ原作もチェックしてみてくださいね!












