2022年4月4日更新

『進撃の巨人』最終回までネタバレあらすじ解説!エレン達の未来とは?完結がひどいって本当?

進撃の巨人
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会

巨人と人の戦いを描いた超人気ダークファンタジー漫画『進撃の巨人』。2009年から連載が始まり、2021年6月についに最終巻が発売されました。 この記事では、『進撃の巨人』を1話から最新話まで、重要なストーリーごとにあらすじを全編紹介します。 “これさえ読めば内容が理解できる!”解説記事となっているので、この機会にぜひ『進撃の巨人』をおさらいしてみてくださいね。

※この記事は『進撃の巨人』最終回までのネタバレを含みますので、読み進める際は注意してください。またciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

アニメではどこまで描かれる?漫画の巻数ごとに解説

シーズン1漫画1~8巻
トロスト区防衛編,女型の巨人編
シーズン2漫画9~12巻
ウトガルド城の戦い,エレン奪還作戦編
シーズン3漫画13巻~22巻
王政打倒編,ウォール・マリア奪還作戦編
ファイナルシーズン
パート1
漫画23巻~29巻116話
マーレ襲撃編
ファイナルシーズン
パート2
漫画29巻117話~未定
衝撃の事実編

1~8巻の内容はアニメシーズン1、9~12巻の内容はアニメシーズン2、漫画13巻~22巻はアニメシーズン3、漫画23巻~29巻116話まではアニメファイナルシーズンのパート1で描かれました。アニメファイナルシーズンパート2ではパート1の続きから32巻130話の「人類の夜明け」まで描かれています。

アニメのファイナルシーズン(パート2)は漫画の何話から何話まで?

ファイナルシーズンのパート2では29巻117話~32巻130話まで描かれています。公式から、2023年にファイナルシーズンの完結編が放送されるとの発表があったので、アニメでの最終回は2023年に描かれるのでしょう。

『進撃の巨人』さくっとおさらい!あらすじネタバレ簡単まとめ

『進撃の巨人』を手軽におさらいしたい人に向けて、あらすじを簡単にまとめました。この見出しでは、全34巻にも及ぶ本作を1:人類vs巨人(壁内の話)、2:マーレ編(壁外の話)、3:世界人類vsエレン率いる巨人隊の3つに分けて紹介します。

人類vs巨人(壁内の話)・人類は壁内で暮らしている
・壁外には巨人がたくさんおり、人類は常に巨人の恐怖に脅かされている
・知能を持つ巨人や能力を持つ巨人が出現
・壁内の人類は、巨人の秘密は壁外にあるのかもしれないと気付く
マーレ編・人類は壁外にも存在した
・壁外人類は、壁内人類は「悪魔」だと言い伝え続けていた
・壁内人類はエルディア人、彼らの住む島はパラディ島と呼ばれていた
・マーレではエルディア人を差別
・マーレではエレンが持つ巨人能力奪還の計画が進む
世界人類vsエレン・エレンは自らがもつ巨人能力で世界と戦う
・ジークのエルディア人安楽死計画が失敗
・エレンは「始祖の力」を手に入れる。
・地鳴らしでパラディ島以外を殲滅しようとするエレンと世界人類が戦う

1.トロスト区防衛戦編(1〜4巻)

100年の平和に終止符、突如現れた超大型巨人

人類はその脅威である巨人から身を守るため、3つの高い壁で町を囲んだ城郭都市を建設。主人公のエレン・イェーガーは家に引き取られた少女ミカサ・アッカーマンや両親と共に、その中でも最も外側に位置する壁「ウォール・マリア」付近に住んでいます。 幼なじみのアルミン・アルレルトの話を聞いたエレンは、壁の外の世界に遠征できる「調査兵団」への入団を夢見ていました。しかしエレンが10歳になった845年、突如として現われた超大型巨人が「ウォール・マリア」を破壊し、侵入してきた巨人達によって母は目の前で食べられてしまいます。 復讐心に駆られた彼は「巨人を駆逐してやる」と決意。その後、同じく巨人によって家族を奪われたミカサやアルミンと共に第104期訓練兵団に入団します。

心臓を捧げよ!地獄の訓練とエレンの巨人化

訓練兵団入団から3年後の850年、再び超大型巨人が現われます。城壁の中に侵入した巨人を迎え撃つべく、その場にいたトロスト区駐屯兵団と第104期訓練兵団は戦闘を開始。 エレンはアルミンと同じ班に分けられましたが、他の班員達は初めての戦闘で次々と巨人の餌食になってしまいます。その後、エレンもアルミンを庇って巨人に食べられてしまいますが、なんと彼は巨人の体内で巨人となって覚醒。 「巨人を攻撃する巨人」となったエレンの活躍によって壁に空いた穴は塞がり、巨人からの追撃を防ぐことに成功します。トロスト区を奪還したものの兵団の被害は大きく、エレンと同期だったマルコの遺体が発見されるなど、痛ましい結果が残されました。

2.女型の巨人編(5〜8巻)

人類最強!リヴァイ率いる調査兵団へ

エレンは巨人化能力を危険視されたものの、調査兵団団長のエルヴィン・スミスの進言によって入団が許可され、ミカサやアルミンと共に団員となります。警護と監視のために、エレンは最強の兵士と名高い兵士長リヴァイの班に編入されることに。 世にも珍しい巨人好きの調査兵団分隊長のハンジ・ゾエは、エレンの巨人化能力と捕獲した2体の巨人の研究を開始。しかし、直後に2体の巨人が何者かによって殺害されてしまい、にわかに兵団内部にスパイが潜んでいる可能性が浮上しました。

女型の巨人が登場!惨殺されたリヴァイ班

エレンの父グリシャは、最初の超大型巨人の襲来以降行方が分からなくなっていました。エレンの巨人化能力の秘密を探るため、グリシャが言い残した「自宅の地下室」を目指して調査兵団は壁外調査を敢行。 しかし、出発直後に突如現われた「女型(めがた)の巨人」によって多くの犠牲者が出てしまいます。森を利用して巨人の捕獲作戦が始まりますが、巨人化したエレンは戦いに負けて「女型の巨人」に連れ去られることに。 リヴァイ班は壊滅状態に追い込まれますが、リヴァイとミカサはエレンを無事救出することに成功しました。

女型の巨人の正体が判明!深まる謎

エレンは取り戻せたものの、多大な犠牲者を出しながら何の成果も残せなかった調査兵団は、王都からエレンを引き渡すように命令を受けます。 しかし、アルミンは女型の巨人の正体が訓練兵団で同期だったアニ・レオンハートだと断定。エレンの護送中、秘密裏に女型の巨人を捕獲する作戦を敢行することに。 女型の巨人を追い詰めることに成功したものの、アニは巨人の力で自らを硬質化させ、拷問や聴取が出来ない状態になってしまいます。また、女型の巨人が暴れたことで壁に空いた穴から、壁の中に巨人がいることが判明しました。

3.ウトガルド城の戦い(8〜10巻)

ウォールローゼが突破され、調査兵団は獣の巨人と遭遇

アニの捕獲作戦の12時間前。捕獲作戦に従事したエレンやアルミン、ミカサ、ジャン以外の104期生は敵との共謀を疑われ、軟禁状態に置かれていました。 しかし、軟禁されている施設がある「ウォール・ローゼ」の壁の内側で突如巨人の群れが発生。単身駆けつけたミケ分隊長は、言葉を話し巨人を操る毛むくじゃらの巨人「獣の巨人」と遭遇し、食べられてしまいます。

ウトガルド城での籠城戦、語られたクリスタの本名

急遽、兵士達はウトガルド城に避難しながら壁の穴を探しますが、巨人が入り込めるような隙間は見つかりませんでした。しばらくして夜になると、夜間は活動しないはずの巨人達が再び襲来し、「獣の巨人」も姿を現します。 目の前で先輩の兵士達が食い殺されてしまい、とうとう追い詰められた104期生のユミルクリスタ達。そこでユミルが巨人化して巨人の群れに対抗するも、多勢に無勢でみるみるうちに劣勢になってしまいます。 絶体絶命のピンチにアニ捕獲班のエレン達が合流し、巨人達を屠っていきました。ユミルの巨人化に衝撃を受けていたクリスタでしたが、ぼろぼろになってしまったユミルに対して涙ながらに「ヒストリア・レイス」と自分の本当の名前を告白します。

ライナーとベルトルトの衝撃の告白

104期生のライナーベルトルトがアニと同郷であることが発覚。疑いの目を向けていたエレンに対し、ライナーはいきなり「自分は鎧の巨人でベルトルトは超大型巨人だ」と衝撃の告白をします。 驚くエレンの目の前でライナーが巨人化。ミカサの反撃も空しく、巨人化したライナーとベルトルトは自分達の故郷へ連れて帰るためにエレンとユミルを拉致しました。

4.エレン奪還戦(10〜12巻)

エレンが誘拐!ライナー達が語る「座標」とは?

ライナー達によってエレンやユミルが拉致されたことを知ったエルヴィンは、憲兵団と駐屯兵団と合流させた混成兵団を指揮。ハンジの推測によるとエレン達は巨大樹の森にいると考えられたため、混成兵団はその足取りを追います。 一方エレンやユミルは身体の修復に力を消耗し、巨人化することが出来ない状態にありました。ここでライナーの不可思議な言動は、罪の意識に苛まれた結果生まれた2重人格が理由だったことが判明。また、ライナー達の目的が「座標=エレン」だったことも明らかになります。

エレンを奪還!人間VS人間のバトル

なんとしてもクリスタを救いたいユミルは、ライナー達と衝突。巨人化して無理矢理クリスタを奪ってきます。追いかけてきた104期生のミカサやジャン、コニーもその場に駆けつけ、ライナー達と対峙することに。 そこへやってきたのはおびただしい数の巨人を引き連れたエルヴィンでした。鎧の巨人となったライナーはエレンとベルトルトを守ろうとするものの、多数の巨人に群がられてしまいます。 拘束されたエレンの側まで辿り着いたアルミンは、咄嗟の機転によってベルトルトの意識を逸らすことに成功。その隙にエレンを奪還したものの、多数の巨人によって兵士達の多くは食い殺されていました。 絶望的な状況でしたが、エレンが叫ぶと目の前にいた巨人に向かって他の巨人が襲いかかります。この「叫びの力(座標の力)」によって混成兵団はピンチを脱し、無事エレンやクリスタ、ユミルを連れ戻すことに成功しました。

5.王政打倒編(13〜17巻)

新リヴァイ班結成と巨人化の実験

エレンの「座標の力」が発覚したこと、さらにヒストリアが王の血筋を引く者であることが判明したことを受けて、王政は調査兵団にエレンを渡すように命令。 これに従わなかった調査兵団はエレン、ミカサ、アルミン、ヒストリア、コニー、ジャン、サシャのメンバーで新リヴァイ班を結成し、エレンの巨人化実験を行うために人里離れた山に籠もります。

リヴァイvs対人部隊!クーデター計画開始

これまで同様に「ウォール・マリア」奪還を目指していた調査兵団でしたが、貴族達は私欲のためにこれを拒否します。期待を裏切られたエルヴィンは、巨人の謎を解き明かし、人類を守るためにクーデターを起こすことを決意。 しかし、王政の策略によってエレンとヒストリアが拉致されてしまいます。敵となった中央憲兵団の中にはリヴァイの育ての親、ケニー・アッカーマンの姿もあり、エレン達を追跡していた新リヴァイ班は彼らと戦闘を開始するも返り討ちに遭ってしまいます。

エレンが記憶を取り戻す!明かされたアッカーマン族の歴史

エレンはヒストリアと共にレイス家の地下に閉じ込められていたとき、失われていた記憶を取り戻します。それはエレンの父・グリシャがレイス家一家を殺害し、ヒストリアの姉が持っていた「始祖の巨人」の力を奪ったという記憶でした。 巨人は巨人を食べることで力を受け継ぐことが出来ます。王家であるレイス家は、代々「始祖の巨人」の力を受け継いできたため、ヒストリアの父ロッドは娘にエレンの力を奪わせようとしましたが、彼女は拒否。 混乱の中、エレンは「鎧の巨人」の力を薬物から手に入れて、巨人化したロッドからヒストリアを守ります。最後はヒストリア自らロッドを倒し、決着を付けました。 ケニーはロッドが引き起こした爆発に巻き込まれて死亡しますが、死ぬ間際にリヴァイに自分が彼の母の兄(=叔父)であることを告白。ロッドから奪った「巨人化の薬」をリヴァイに手渡してこの世を去ります。

ヒストリア即位

調査兵団はクーデターの混乱の中で死亡した民間人殺害の罪をなすりつけられますが、一部始終を見ていた民間人によって王政の闇が暴かれます。 また、一連の事件の真実が記事になったことや、真の王位継承者であるヒストリアが自ら戦う姿が見られたことで、ヒストリアは民間人の称賛を受けて女王に即位しました。

6.ウォール・マリア奪還作戦(17〜22巻)

シガンシナ区へ、ライナーとの再開と獣の巨人登場

エレンが硬質化能力を手に入れたことで、壁の穴を巨人の力で塞ぐ「ウォール・マリア」奪還作戦が始まります。シガンシナ区に到着したエレンは順調に硬質化で壁を修復しますが、そこでアルミンが壁の中に隠れていたライナーを発見。 壁の内側でライナー対リヴァイ班らの戦闘が開始されます。ライナー達の目的は「エレンから座標の力を奪い返すこと」でしたが、エレンは自ら先頭に立って敵を誘導。新武器「雷槍」を手に入れたミカサの活躍によって、破壊不可能と思われた「鎧の巨人」の鎧を破壊することに成功します。 しかし、あと一歩の所でベルトルトによる「超大型巨人」が襲来。生き残ったのはエレンら104期生のみでした。

マルコの死の真相とベルトルトの懺悔

遡ること3ヵ月前、トロスト区奪還編での出来事。この時に死亡してしまった104期生のマルコ・ボットの死因が明らかになりました。 マルコはその日偶然ライナーとベルトルトの会話を耳にしてしまいます。「俺の巨人」「せっかく開けた穴」などの不可解な言葉を聞いたマルコは、やってきたアニもライナー側の人間とは知らずに助けを求めました。 マルコによって計画を台無しにされる訳にはいかず、ライナー達はマルコから立体起動装置を奪い、巨人に食べさせたのです。 マルコ殺害はライナーに2重人格を患わせるきっかけとなり、ベルトルトは弱い自分から抜け出す決意を固めます。

エルヴィン死す!注射を投与されたのは……

壁の外側でエルヴィンらと対峙していたのは「獣の巨人」であるジークでした。ジークが投げた岩による砲撃に巻き込まれて、多数の兵士や馬も犠牲になってしまいます。 絶体絶命の中、エルヴィンは「死者を想うことが出来るのは我々だ!我々はここで死に、次の生者に意味を託す!」と兵士らを鼓舞。多数の兵士や自らも犠牲としながら、リヴァイに「獣の巨人」を託します。 リヴァイは巨人から生身の人間を露出させることに成功したものの、突如現われた「四足歩行の巨人」によってジークは連れ去られることに。その後、「四足歩行の巨人」はライナーも連れてどこかへ行ってしまいました。 一方、アルミンの捨て身の作戦によってエレンは「超大型巨人」からベルトルトの身体を露出させます。そこへ瀕死の人間を生き返らせることが出来る「巨人化の薬」を持ったリヴァイが登場。1本しかないその注射をどちらに使うのか、瀕死のアルミンとエルヴィンが残酷な天秤にかけられます。 リヴァイはアルミンを選び、巨人化したアルミンはベルトルトを捕食して「超大型巨人」の力を得ました。

7.マーレ襲撃編(23〜28巻)

主人公交代?舞台はマーレへ

「ウォール・マリア」奪還作戦から3年後。舞台はエレン達がいたパラディ島からライナー達の故郷「マーレ国」へと移り、ライナーの従妹ガビやその友人ファルコ目線で物語が描写されます。 かつて、大地の悪魔と契約して巨人の力を手に入れたエルディア人は、1700年に渡る繁栄の末にマーレによる反逆を許してしまいます。 フリッツ王などのエルディア人はパラディ島へ逃げ延び、大陸に残されたエルディア人は「悪魔の民族」と呼ばれマーレ人から迫害を受けるように。自分や家族が良い暮らしが出来るようになるため、彼らは名誉マーレ人となるべくその身を国に捧げています。 巨人兵器としてエルディア人を支配していたマーレ国でしたが、最近では文明の発展により他国に圧倒されるようになっていました。そのため、国の威厳を復活させるべくパラディ島にある「始祖の巨人」の力を求め、数々のエルディア人を刺客として送り込むようになったのです。

エレン達が舞台を襲撃!気球に乗り込んできたのは……

密かに思いを寄せるガビを守るため、ライナーから「鎧の巨人」を受け継ぎたいと思っていたファルコ。彼はライナーの古い友人だと語る負傷兵クルーガーと仲良くなりますが、その正体はマーレ国に潜入していたエレンでした。 驚くライナーの目の前で巨人化し、祭典に出席している各国の重要人物達を惨殺していくエレン。マーレ国が保有していた戦槌の巨人を飲み込み、ついにエルディア人は世界の敵となってしまいます。 そこにリヴァイやアルミンなどパラディ国の兵団も到着し、王家の血を引くジークを誘拐することにも成功。飛空船に乗ってやってきたハンジがエレン達を救出しますが、仲間を殺されて恨みを抱いたガビ達は飛空船に潜入。 ガビはサシャを撃ち殺した後拘束され、一緒にパラディ島へ向かうことになります。

ジークはエレンとグルだった!明かされたエルディア人安楽死計画とは

エレンとジークは異母兄弟だったことが分かり、エレンは彼を兄として慕っているようにも見えます。そんなジークの目的は長らく伏せられたままでしたが、彼の本当の目的とは「エルディア人安楽死計画」でした。 ジークは他民族の巨人に対する恐怖やエルディア人への差別をなくすために、「始祖の巨人」の力でエルディア人から生殖機能を奪おうと考えていたのです。エレンも「安楽死計画」に賛同を示します。 パラディ島兵団内でもジークやエレンの意思を支持する「イェーガー派」が誕生し、騎馬突撃で唯一生き残ったフロックはその筆頭としてエレンを兵団のリーダーに据えるべく暗躍を始めます。

ミカサの祖先はヒィズル国の権力者だった

ヒィズル国とは、パラディ島に対して世界で唯一友好的な態度を見せている東洋の国。およそ100年前はエルディア人とも友好的な関係を結んでおり、巨人大戦で敗戦国となった後は将軍の忘れ形見をパラディ島に残しています。 将軍が残した東洋人達でしたが、パラディ島の先代王・フリッツの思想に異を唱えたために、今では混血児のミカサ・アッカーマンを残して全ての東洋人は殺されてしまいました。ミカサの母は最後の純血東洋人であり、将軍家の子孫でもあります。 現在、世界でも有数の権力者となったヒィズル国の一族アズマビト家の当主はキヨミという女性。エレンが世界に宣戦布告する前、ジークはキヨミと密談して協力を取り付けることに成功しています。

リヴァイVSジーク!人類最強の男が戦闘不能に

ザックレー総統の殺害などでパラディ島兵団は混乱を極め、ついにイェーガー派が動き出します。アルミンやミカサは捕らえられ、イェーガー派筆頭のフロックによる現団長ハンジの目の前でクーデターを誘発。 牢に入れられていたジークは自身の脊髄液を混入させたワインを兵団内に流し、リヴァイの部下達を次々と理性無き巨人に変化させてしまいます。リヴァイは元部下だった巨人を倒し、ジークを捕らえることに成功しますが、隙を突かれて巨人化を許してしまい大怪我を負うことに。 瀕死となったリヴァイの元に、フロックに連行されていたハンジが登場。謎の巨人の腹から再生したジークに兵士達が釘付けになっている隙に、ハンジはリヴァイを連れて逃げ出します。

8.衝撃の真実編(29〜32巻)

エレンとジークの出会い

ジークは昔、エレディア人の復興を願う両親によって洗脳教育を受けていました。しかし、偶然出会った「獣の巨人」の継承者クサヴァーから力を受け継ぎ、「エルディア人安楽死計画」を遂行するために「始祖の巨人」を持つエレンに近づいたのです。 自分と同じようにエレンが父グリシャから洗脳を受けていると思ったジークは、洗脳からエレンを救い出すことも目的として動くようになっています。

マーレ組との乱闘に!ファルコ、顎の巨人を継承

2000年前から続く巨人への憎悪が高まり、ついにパラディ島にマーレから兵士が送られてきます。しかし、巨人化したエレンやジークの戦力によってライナーのいるマーレ側の兵士は劣勢を強いられることに。 さらに、ジークの脊髄液を飲まされていたファルコも彼の叫びによって巨人化してしまいます。イェーガー派の脅威となるライナーをファルコに捕食させようとするも、ジークの命令を無視してファルコは「顎の巨人」ポルコを捕食。こうしてファルコは「顎の巨人」継承者となります。

始祖ユミルとの対面、エレンの本当の目的とは

巨人の始祖ユミルはかつて王に仕える奴隷でした。偶然巨人化能力を手に入れて王に認められたものの、死に間際で王から「死後も巨人を作り続けろ」と命令されたことから、ユミルは「道」と呼ばれる精神世界のような場所でずっと巨人を作り続けていました。 ガビの攻撃で瀕死に陥ってしまったエレンは、「道」へ入ることに。そこにいたジークに対し、エレンはこれまで彼に従ってきたのは「道」に来るためだった、と本当の目的を明らかにします。 また、「進撃の巨人」には継承者の未来や過去に干渉できる能力があることが判明。父グリシャにレイス家を惨殺させたのも、未来から来たエレン本人でした。 エレンは「仲間を守る」という目的を果たすために、自由になるためなら他人の自由も奪っても構わないという心構えでいたのです。 死してなお王の奴隷として自由を奪われている始祖ユミルでしたが、「2000年前から誰かを待っていたんだろう」というエレンの声に反応し、初めて感情を見せます。

エレンの質問の真意とは「オレはお前のなんだ?」

ミカサの回想シーンでは、アルミンなど仲間にすら本心を見せなくなったエレンへの戸惑いが描かれました。「どうしてオレを気にかけてくれるんだ?」「オレはお前のなんだ?」とエレンから訊かれたミカサは、顔を赤くしながら「あなたは……家族」と返答します。 ミカサやアルミンに対しても冷たく当たるようになり、何を考えているのか分からなくなってしまったエレン。それでも彼を信じようとしているミカサの本心が露わになったシーンです。

エレン、進撃開始

始祖ユミルと接触したことで、ついにエレンは計画を始動させます。もはや全世界から恨みを買ってしまったパラディ島を守るためには、島以外の全人類を滅亡させるほかありません。 エレンは壁の中にいた数千万の巨人達の硬質化を解き、隊列を組んでマーレ本土へ向かって進行。ついに「地鳴らし」が始まってしまいます。 全人類滅亡という虐殺を受けて、これまで敵対していたアルミン達エルディア人側とライナーやアニなどのマーレ側が団結。それぞれの守りたいものを賭けて、異形の姿と化したエレンを追いかけます。

9.最終決戦編(33巻〜34巻)

無に帰ったマーレとハンジの最期

超大型巨人級が数千万の隊列を組んで人々を踏み殺していく「地鳴らし」は、マーレ大陸を無に帰しながら次なる目標スラトア要塞へ向かっていました。瀕死の状態から目を覚ましたリヴァイに「心臓を捧げよ」と告げられたハンジは、アルミンに次期団長を託して巨人の群れへ向かいます。 数々の巨人を無力化し足止めをしたものの、数に圧倒されてハンジが死亡。犠牲を無駄には出来ないと、アルミン達は「地鳴らし」が向かうスラトア要塞へ飛空船を発進させます。

エレン「話し合いの余地はない」

今のエレンは全ての巨人に影響出来るのに、なぜアルミンやライナーなどは放任されているのか。エレンを追う飛行船の中で話し合いが行われていると、突然その場にいた全員の意識が「道」に繋がります。 現われたエレンを必死で説得するアルミン達でしたが、エレンに「地鳴らし」をやめる意思は全く無いようでした。「オレは自由を手に入れるために世界から自由を奪う」「だが、お前達からは何も奪わない、お前達は自由だ」とエレンは語ります。 エレンは最後に「オレを止めたいのならオレの息の根を止めてみろ」と言い残し、一同の意識は現実へ帰還しました。

巨人集結!?地ならしを食い止めることはできるのか?

マーレだけでなく、「地鳴らし」は既に東洋のヒィズル国や他の地域も踏みつぶしていました。アルミン達は超巨大な異形の巨人となってしまったエレンを食い止めるため、その身体の中からエレン本人を見つけ出す計画を立てます。 そして巨人に対抗できるかも知れない唯一の希望、スラトア要塞にはアニの父親や数々の兵士が集まっていました。頼みの綱だった飛行船は全て使い物にならなくなっていましたが、「地鳴らし」はもうすぐそこまで迫っています。

歴代の「9つの巨人」が再登場

鳥型の巨人になったファルコの上でミカサ達とアニ達は合流します。しかし、始祖の巨人ユミルの協力を得たエレンは歴代の「9つの巨人」を次々と生み出し、彼らの前に立ちはだかっていました。 現状は「車力の巨人」ピークがエレンのうなじに爆弾を設置するも、「戦槌の巨人」と交戦中。さらにアルミンが巨人に連れ去られてしまい生死不明の状態です。そこで、リヴァイは一同を2班に分けることに。

救出班と起爆班

アルミン救出に向かうミカサはエレンを殺してしまう可能性に戸惑いを見せていましたが、アニやコニーの助けもあってアルミンを飲み込んだ「オカピのような巨人」を発見。追跡しようとするも、巨人に足止めされています。 一方、ジャンとライナーはピークと合流してうなじの爆破を目指しますが、巨人の数が多すぎて起爆装置に辿り着けない状況です。 その頃、アルミンは「道」でジークに出会っていました。「君もユミルに食われたか」と発言したジークと目を合わせたアルミンは、改めて諦めずに戦うことを決意します。

かつての仲間が帰還!?

進撃の巨人 ガビ
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

生も死も無い「道」で、「生きる目的とは“増える”ことだ」と話し始めたジーク。しかしアルミンは“増える”ためには必要ないような何でも無い日常こそが大切なのだと話し、ここから出ようとジークを説得します。 一方、ミカサ達は怪物化したエレンの背中で戦闘中。ピークは腕を負傷してしまい、ジャンによって救出されるもライナーやアニは絶体絶命の状況です。しかし、ここで突然ベルトルトやユミルの巨人がアニ達に協力するような動きを見せます。

アルミン救出!そしてついにエレン爆破……

この機に乗じて、ミカサはアルミンを飲み込んだ「オカピのような巨人」を襲撃。飛び出してきたアルミンはそのまま巨人を倒し、この状況は「道」で眠っていた皆が手を貸してくれているおかげだと告げます。 アルミン曰く、繋がりを求めている始祖ユミルの力によって、全てのエルディア人は「道」で繋がっているというのです。先ほど突然巨人達が協力する姿勢を見せたのも、アルミンの説得によるものでした。 「道」から戻ってきたジークの頭をリヴァイが一刀両断すると、地ならしが停止します。続いてジャンがエレンの頭を切り落とし、ライナー以外の全員が鳥の巨人ファルコの背に乗って脱出。悲痛な表情を浮かべたアルミンはエレンに別れを告げながら、ついに爆弾を起爆させました。

歓喜は束の間 地獄はまだ続く……

エレンが爆破されたことで巨大な骨の巨人は消え、行進していた超大型巨人達も歩みを止めます。鳥の巨人ファルコの背中から降りたアニやガビ達は地上で家族を見つけ、歓喜の声を上げていました。 しかし、爆発によって消えたと思っていた「光るムカデ」が再度出現。さらにエレンも超大型巨人となって復活してしまいます。皆がうちひしがれる中、「光るムカデ」が煙を放出し、調査兵団一同はラガコ村と同じく人々の巨人化が起きることを予期しました。

ラガコ村の悲劇再来!ミカサがついに動く

リヴァイは咄嗟にミカサやピークだけを伴って鳥の巨人に乗り飛び立ちます。地上に残されたジャンとコニーは運命を受け入れながら肩を抱き合いました。 そしてついに煙が到達し、巨人の力を持つ者を除く人々が巨人化。遠くからその様子を見ていたアルミンとライナーは、エレンと「光るムカデ」を接触させまいと、襲い来る無垢の巨人軍に交戦の構えを見せます。 エレンの悪魔のような所行に絶望していたミカサでしたが、幼少期の記憶を思い出して決意を固め、エレン巨人の口の中へ立体起動装置で突入。切り落としたエレンの首にキスをするミカサの後ろには、始祖ユミルの姿がありました。

10.最終回(139話)

エレンとの会話の記憶が蘇る

場面は切り替わり、幼い頃のアルミンとエレンが登場。「エレンがこれまでしてきたことは、自分達がエレンを討ち取ることで人類を滅亡から救った英雄となるためのシナリオだったのか」とアルミンが尋ねると、エレンは静かに肯定しました。 始祖ユミルが2000年間フリッツ王に従い続けていたのは、彼女が王を愛していたからだとエレンは話します。そんな彼女がなぜかミカサに救いを求めたため、エレンはミカサの選択がもたらす結果に行き着こうとこれまで戦い続けてきたというのです。 ミカサのことが大好きだったエレンでしたが、自分亡き後のミカサには幸せになって欲しいと言葉を残し、その場を去りました。これはアルミンがエルディア国へ向かう船上にいた時の出来事であり、彼はエレンによってこの記憶を忘れさせられていたようです。

巨人の力が消滅 英雄になったアルミン

場面は現在に戻り、目が覚めたアルミンの後ろでは巨人化していた大勢の人々が再び人間に戻っていました。「ミカサがもたらした選択の結果が、巨人の力をこの世から消し去ることになる」とエレンは知っていたのです。 ミカサやライナー達もエレンと話した記憶を取り戻し、涙を流します。リヴァイはこの結果に行き着くまでに亡くした仲間達の姿を見て、悲痛な面持ちで心臓を捧げるポーズを取りました。

それから3年後

それから3年の時がたち、ヒストリアの娘は3歳の誕生日を迎えています。一見穏やかな生活をしているように見えますが、世界はまだ混沌の中。エルディア国ではイェーガー派が軍を作り、パラディ島では報復を恐れる人々が戦いの意思を見せ続けています。 一方エルディア国で英雄となったアルミンやライナー達は、和平交渉の連合国大使としてパラディ島へ向かう船に乗っていました。パラディ島ではエレンがよく昼寝していた木の根元で、小さな墓石と共にミカサが彼らを待っています。そんな時1羽の鳥が飛来し、かつてエレンがそうしたように、ミカサの解けたマフラーを巻きなおしました。

【解説】単行本最終巻で増えた内容は?

進撃の巨人 ミカサ アルミン
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会

『進撃の巨人』の最終巻となる34巻が2021年6月に発売されましたが、本誌よりも8ページ分内容が増えていることで話題になりました。加筆部分は最終話の途中で4ページと、最後の4ページ。ではどのような部分が加筆されたのか、詳しく見ていきましょう。

アルミンのセリフが「君の最悪な過ち」へと変更になった

最終話である139話においてエレンとアルミンが精神世界で話し合うシーンで、アルミンがエレンに対して言った言葉が変更されています。本誌では「この過ち」と表現されていた言葉が、単行本では「君の最悪な過ち」になっています。 「君」と名指しすることで「地鳴らし」はエレンの意志で始めた計画・物語であること、「最悪の」とすることで、エレンが考える正義の裏では何も関係ない多くの人間が亡くなっていることは「最悪」であるということを伝えたかったのではないでしょうか。

ミカサの頭痛の原因が判明

自らの手によって愛するエレンを倒した後、ミカサはそのままユミルと対話をすることに。そのシーンでは、本誌にはなかった「あなただったのね…ずっと私の頭の中を覗いていたのは…」というセリフが追加されています。 ミカサは作中において何度も繰り返し頭痛を感じていましたが、それは始祖ユミルがミカサの頭を覗いていたせいだったことが判明。さらにこのシーンで、ユミルは静かに姿を消していきます。 自身も、フリッツ王に対する「愛」というしがらみに苦しんでいたユミル。だからこそ彼女はミカサの決断を見守るとともに、自分がフリッツ王に向けていた気持ちと同じようにエレンを愛するミカサに知らせたかったのではないかということが考えられます。

セリフのない4ページが追加!内容は一体?

感動的なラストシーンのあとに、単行本ではセリフのない4ページが追加されています。そこに描かれていたのは、エレンのお墓に花を供える家族の姿。後ろ姿だけなのでそれだけでは少し判断がしにくいですが、その家族がミカサとジャン、そしてその2人の子どもなのではないかと言われているのです。 その次のシーンでもエレンのお墓の周りに人が集まっているシーンが描かれていますが、ミカサと思われる女性は随分高齢の様子。周囲の景色も、少し現代に近づいています。その後はミカサも天寿を全うし、棺に入るシーンが描かれました。 ミカサに寄り添う男性がジャンなのかは、追加されたページからははっきりと分かりません。しかし巨人消滅時にエレンが「…思い出したぞ…律儀なクソ野郎め」と言うセリフを発したことから、104期の中でも正義感の強かったジャンにミカサを託したのではないかと予想できます。

またもや襲撃?繰り返される過ち

ミカサが天寿を全うした後の次のコマで、なんと空爆を受けるパラディ島。そこには近代的な高層ビルが立ち並んでいることから、ミカサの死後100年ほど経過していることが予想できます。 巨人がいなくなり平和な世の中になったかと思いきや、エルディア帝国ではまたもや戦争が繰り返されているのです。現代社会に照らし合わせても、人類が何度も同じ過ちを犯しているという強いメッセージ性が感じ取れますよね。

巨人復活?

激しい空爆や繰り返される戦争のせいで、大木のある小高い丘の周りに残るのは建物の残骸のみ。しかしエレンが眠る大木だけはどんどん成長し続け、二股に分かれた部分には大きな穴があいています。始祖ユミルが生まれる原因となった穴に、どこか似ているその光景。 巨人が復活する描写はありませんが、「もしかしたら巨人は復活するのではないか」という不穏な空気を残したまま単行本は幕を閉じました。

【考察】最終回まで明かされなかった謎

進撃の巨人
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会

2021年4月に堂々完結した『進撃の巨人』ですが、今なおファンの間では解き明かされていない謎について議論が飛び交っています。1話から様々な伏線が張られていた本作の中で、まだ残っている謎を紹介します。

「845年」の謎

1巻では「845」という数字が登場しました。アニメ版で「845年」と表記されていたため、この数字は年号を表していることが明らかになりましたが、一体この年号は何から数えて845年なのでしょうか? 有力な仮説として上がっていた壁の建設年説は、その後壁が出来たのは約100年前だと明かされたため否定されています。また、845年はエレンがグリシャに注射を打たれて巨人の力を継承した年でもありますが、現実の世界で注射器が発明されたのは1844年だという妙な符号の一致もありました。 さらに、巨人を受け継ぐと13年しか生きられないなど、『進撃の巨人』の世界では「13」という数字が重要な意味を持っており、845も13の倍数です。もしかすると、作者は現実の注射器発明年と13の倍数を加味して、845年から物語を始めたのかもしれません。

【考察】『進撃の巨人』最終回がひどいと言われる理由とは

進撃の巨人

エレンの大虐殺を肯定している

エレンは、世界から巨人の力を失くすことで世界平和をもたらそうとしていました。しかし、その思惑によって多くの人類が命を落としています。最初はエレンを守ろうとする調査兵団の兵士たちが、最後には地鳴らしによって罪のない人たちが犠牲になりました。 一方でSNSなどでは、エレンは自分が悪者になることで世界を救ったという「いいヤツ」に描かれているといった声もちらほら見られました。どんな理由があれど、大量虐殺をしたエレンが肯定されていることでの批判があるようです。

エレンやミカサが可哀相!ハッピーエンドが良かった

「自由を手に入れる」と戦っていたエレン。『進撃の巨人』が迎えた最終回は果たしてハッピーエンドだったのか、と批判が挙がっています。 エレンは世界を救うために戦い、その運命を受け入れ、最後は死んでしまいます。主人公であるエレンが、目指していた自由を手に入れずしてこの世を去ったことが「ひどい」と言われているようです。 また、ミカサはエレンへの真っ直ぐな想いを持っていたのにも関わらず、その「愛」ゆえにエレンにとどめを指します。そのことがあまりにも可哀相、2人の不遇すぎる運命に、賛否両論が挙がっているようです。

【考察】エレンの思惑とは一体?

巨人を駆逐したかった

物語の最初にエレンは巨人に母を食われ、“この世の巨人を1匹残らず駆逐すること”を決意します。エレンの行動の裏にはその確固たる決意があったのではないかと考えられます。 地鳴らしを実行し、エレンは始祖の巨人の能力を手に入れることで、巨人のいない世界を作ることに成功します。エレンは、物語序盤で決めた巨人を駆逐するという目的を見事に果たしたのです。

アルミンやミカサなど104期生を英雄にしたかった

パラディ島の悪魔でありながら、人道を貫き、巨人化したエレンを倒すために尽力したアルミンなどの104期生。エレンは、その事実を世界に知らしめることによって仲間を英雄にさせたかったという思惑があったのではないでしょうか。 エレンの地鳴らしでは、人類の8割を虐殺したそうです。この人数の人類が亡くなればパラディ島に報復することはしばらくできません。 そこで、アルミンを筆頭に104期生の仲間たちが世界と話し合うことで、今まで差別されてきた歴史や壁の中で暮らしてきた歴史から仲間たちを自由にしたかったのではないでしょうか。

「2000年後の君」はエレン

1話のサブタイトルは「二千年後の君へ」というものでした。「君」はエレンのことを指していたと考えられます。それは、122話「二千年前の君から」で明らかになります。 エレンが持つ進撃の巨人の能力では、過去や未来を見ることができるのです。始祖ユミルは2000年間道で巨人を作り続けていました。そんな、愛に囚われている自分を救ってほしいという思いから、進撃の巨人を生み出し、エレンを通してSOSを出していたのではないでしょうか。

【考察】『進撃の巨人』が読者に伝えたかったこととは?

進撃の巨人
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会

考察1:「自由」について

『進撃の巨人』を語る上で欠かせないメインテーマとなっているひとつは「自由の追求」だと言えるでしょう。壁の中で家畜の様に平和に暮らすことを拒否し、戦うことを選んだエレンは結局「自由」を手に入れることが出来たのでしょうか。 過去も未来も全て理解した上で、最後は自分と仲間達の為に世界を敵に回したエレンを見ていると、本当に彼が「自由」な意志でその選択をしたのかについては疑問が残ります。結局エレンでさえも、運命という筋書きには逆らうことが出来なかったと言えるのではないでしょうか。 またエレンが下した地ならしという選択には、「誰かが「自由」を行使する為には、他の誰かの「自由」を奪い取るしかない。」、そんな世界の常に対する皮肉めいたメッセージが秘められていると考察できます。作者が描きたかったのは主人公が最後は幸せになるハッピーエンドではなく、どこまでも残酷な現実社会の風刺だったのかもしれません。

考察2:「人種差別」について

そう考えるともうひとつの大きなテーマであった「人種差別」の描かれ方についても納得がいきます。普通のファンタジーなら「人種差別」に対する結末は「差別がなくなる」ことなのかもしれません。 しかし本作では、エルディア人は報復を恐れ軍事力を増大し、結局戦争が亡くなったわけでも差別がなくなったわけでもないのです。むしろ生き残った周りの国の人からしたら「エルディア人は悪魔だ」という認識は更に根強いものになったとも言えます。 この結末に対し、特に海外のファンからは否定的なコメントも多かった様です。しかし人がグループをなし、国をなし、関わっていくということには常に周囲との摩擦や対立がつきもの。人はどうしても自分の「内」側の人間、そして「外」側の人間を区別し、そこから「差別」が生まれるのです。 そういった現実をご都合主義で見えなくしてしまうくらいなら、差別が存在することを自覚し、アルミン達の様にそれを教訓として後世に伝えていくという結末の方がより本質的だと作者は考えたのではないでしょうか。

考察3:洗脳教育の恐ろしさについて

ガビは登場してからしばらくの間エルディア人を悪魔として疑わず、「人」であるのだと理解するまでに時間がかかりました。この背景にはマーレではエルディア人を「悪魔」として迫害し、マーレに住むエルディア人は「悪魔の子」だという教育を続けてきたことがあります。 幼い頃から当たり前のように繰り返されてきた洗脳教育を解くのは、簡単なことではありません。マーレの教育の描写により、子どもたちが間違ったことを正しいと信じて疑わないことの危険性を伝えているのではないでしょうか。 現代社会においても洗脳教育を受けていることによって、偏った思想を持ってしまうことはあります。そのことがきっかけで引き起こされる戦争もあるので、作者は本作を通して繰り返される過ちへの警鐘を鳴らしているように見えますよね。

考察4:鳥や鳥かごのもつ意味とは

鳥が飛ぶシーンが多く描かれたり、最終巻で鳥になったエレンと思われるものがミカサにマフラーを巻くシーンでも出てきたりと、鳥にまつわるシーンが多い本作。特に自由の象徴とも言われる鳥は、エレンが追い求めた理想を表現しているのではないかと考えられます。 またガビがエルディア人は悪魔ではなく自分と同じ人間だということに気づいたシーンの背景には、たくさんの鳥かごが描かれています。これは洗脳が解けて世界を救おうと決意するガビを、鳥かごから羽ばたく鳥に見立てているのではないかということが考察できますよね。

【解説】最終回までの死亡/生存者リスト

104期生

エレン死亡
アルミン生存
ミカサ生存
ジャン生存
コニー生存
クリスタ生存
サシャ死亡
マルコ死亡
ユミル死亡

調査兵団

リヴァイ生存
ハンジ死亡
エルヴィン死亡
ドット死亡
ハンネス死亡
フロック死亡
キース死亡
ミラ死亡
ペトラ死亡

マーレ側

ガビ生存
ファルコ生存
アニ生存
ベルトルト死亡
ジーク死亡
ライナー生存
ポルコ死亡
ピーク生存
マルセル死亡

その他

ケニー死亡
ニック死亡
ピクシス死亡
イェレナ生存
オニャンコポン生存

【感想・評価】ciatr編集部はこう思った

総合評価
4

吹き出し アイコン

編集者M

物語、キャラクター、世界観、どれも今まで体験したことがないような奇抜で独特な作品だった『進撃の巨人』。アニメから入って原作漫画を読んだ時、正直「絵が荒い」と思いましたが、もしこれが諌山先生の絵でなかったら、こんな凄い作品は生まれなかったはず。兵長に恋して早幾年月。片目は失っても、すべてを目撃してきた証言者として、最後まで兵長が生きてくれたことが何よりも嬉しかったです。エレン、ミカサ、アルミンそれぞれの選択、全部受け止めました!長く続く争いの中で憎しみの連鎖を断つことは難しいけれど、この作品が放ったメッセージはきっと世界に伝わると信じてます。諌山先生、長い間ありがとうございました!

吹き出し アイコン

ライターM

結局エレンは自由の奴隷でしかなかったのか、巨人は消滅できても「差別」という人の業を無くすことは出来ないのか、正直全てがスッキリとする終わり方ではありませんでした。しかしそれも先生がただのフィクションではなくリアルを追求したからこそなのではないかなと思います。『進撃の巨人』はこれからもアニメの歴史に残る大作で、まだまだ色々な考察や議論が交わされていきそう。他の人がこの最終回に関してどう感じたのか、とても気になる!!これから『進撃の巨人』の結末が気になる生活からは解放されてしまうのか……。清々しいような、ちょっと悲しいような。

吹き出し アイコン

編集者Y

進撃は世界に誇れる神漫画です。国宝ですね。諫山先生がこの世に生まれてきたことに感謝。前半を読んでいる途中は、よくある少年漫画だなあと思っていたけど、後半に入って今までのストーリーは全て序章に過ぎなかったのか!!!と衝撃を受けました。そして最後らへんはもう心が痛くて痛くて、どうしたらいいんだ!!!とパニックになりました。読み終えたときはこの結末が『進撃の巨人』の世界にとって最善だったんだろうなという気持ちとそれでもどうしてエレンが……!自由になりたかっただけなのに……!という気持ちが入り混じって複雑な気持ちになりました。でも、諫山先生がこれで終わらせようと思ったのならそれが全てです。良いです。神作品です。

吹き出し アイコン

編集者F

エレンもミカサも幸せになってほしかったという感情が1番かも……。エレンは結局自分が悪役になる道を選び、エレン自身が自由になったかと言われたらそうじゃない気がする。ミカサもエレンのことが大好きだったのに、最後は自らの手で成仏させることになるとは可哀相すぎる。もっと違う道はなかったのか、同じ目線になって考えてしまった。小さい頃、アルミンとともに目を輝かせて外の世界が見たいといっていたあの平和な時間が一生続けばよかっただろうに。バッドエンドのように感じてしまって最後が納得できなかった。

吹き出し アイコン

編集者A

この壮大な物語が遂に完結!!!!胸がいっぱいになって、涙なしでは完結を迎えられませんでした。読み始めた当初は、壁内の人類がただただ巨人と戦っていくだけかと思ったのに、世界の秘密がどんどん紐解かれていって気づいたら沼ってた……。エレンの思惑は?エルディアの運命は?先が気になって気になって仕方有りませんでした。私はアルミン推しですが、最後まで戦い抜いて、エレンを信じ続けて、本当にかっこよかった!

吹き出し アイコン

ライターS

エレンの虐殺を正当化してしまっているのでは?どんな理由があれ、エレンの思惑のせいで多くの人類の命が失われたことはやはり解せないな。徐々に大きくなっていく世界観はすごいと思ったし、伏線回収も見事で読みがいはあった。特にタイトルの意味がわかったときには鳥肌立ったな。諫山先生が伝えたかったであろう人類が繰り返してきた過ちだったり、洗脳教育だったりのメッセージ性は強く感じたし、考えさせられる作品。

『進撃の巨人』が遂にフィナーレ!アニメ版ではどう表現されるのか

巨人を駆逐するために立ち上がったはずの主人公エレンが、今では人類の敵となってしまっているという衝撃の展開が描かれた『進撃の巨人』。1話タイトルが122話で回収されるなど、序盤から様々な伏線が張られた緻密な構成は読者を惹きつけて止みません。 そんな『進撃の巨人』2021年4月9日発売の『別冊少年マガジン』にて最終回を迎えました。エレンの想いや仲間達のその後が明かされましたが、アニメ版ではどのようにフィナーレを演出するのでしょうか?