「バック・トゥ・ザ・フューチャー」キャストの現在&吹き替え声優!時代毎に一新された人物も
キャスト・吹き替え声優一覧【現在の姿とは?】
マーティン・シェイマス・マクフライ(マーティ)役/マイケル・J・フォックス
過去や未来をタイムトラベルするたびに、何かしらのアクシデントに遭遇し奮闘する本シリーズ作品の主人公マーティを演じたのは、俳優のマイケル・J・フォックスです。 カナダを拠点に15歳でキャリアをスタートさせ、アメリカのテレビドラマ『ファミリータイズ』で広く知られることとなり、本役で爆発的な人気を得ました。しかし30代でパーキンソン病を患い、闘病生活を余儀なくされ俳優を引退しました。 そして、2000年頃から『スチュアート・リトル』に声優として出演したり、テレビドラマに出演するなど、俳優として再び活動をしています。 劇中でマーティとドクがタイムトラベルをした2015年の10月21日に、ドク役のクリストファー・ロイド共に人気バラエティ番組『ジミー・キンメル・ライブ!』に出演。デロリアンに乗って登場し、映画と現実の2015年の違いに驚くマーティの姿を見せました。 2020年に59歳となるマイケル・J・フォックスは、近年では病気を抱えながらも、俳優活動の傍らチャリティ活動にも精力的に取り組んでいます。
山寺宏一
ソフト版のマーティ・マクフライの声を担当したのは、人気声優の山寺宏一。バラエティ番組の司会やものまねタレント、ラジオパーソナリティなど幅広く活動しています。 動物も含めどんな役柄も演じ分ける「七色の声を持つ男」とも呼ばれています。洋画の吹き替えも多く、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズではBSジャパン版のドクの声も担当していました。
エメット・ブラウン(ドク)役/クリストファー・ロイド
主人公マーティの相棒にして友人、そしてデロリアンを開発したドクを演じたのは俳優のクリストファー・ロイドでした。 10代半ばで俳優活動をし始めた彼は19歳でブロードウェイデビューをし、『真夏の夜の夢』等へ出演。その後は映画作品にも出演するようになり、『カッコーの巣の上で』テイバー役、『ロジャー・ラビット』ドゥーム役や『アダムス・ファミリー』フェスター役など、様々な作品に出演してきました。 2020年に82歳となるクリストファー・ロイドですが、春には人気ドラマ『NCIS』にゲスト出演するなど、まだまだ元気な様子を見せています。
青野武
ソフト版のドク役を担当したのは、声優の青野武です。1950年代から舞台俳優として活動を始め、多くのアニメや映画で声優として活躍しました。 アニメ『ドラゴンボール』ではピッコロ大魔王、特撮「ウルトラ」シリーズではザラブ星人の声を担当。クリストファー・ロイド担当声優として、ドク役以外にも「アダムス・ファミリー」シリーズのフェスター役も務めました。
ビフ・ハワード・タネン役/トーマス・F・ウィルソン
シリーズ通してマーティと敵対するビフ、グリフ、ビュフォードを演じたのが、俳優のトーマス・F・ウィルソンでした。 アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツを卒業した彼は、シリーズ1作目の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で一躍知られることとなり、『ブラッド・イン ブラッド・アウト』ロリー役や『スポンジ・ボブ/スクエアパンツ ザ・ムービー』などに出演。俳優としてだけでなく、ミュージシャンやコメディアンとしても活躍しています。
谷口節
ソフト版のビフ・タネンの声を担当したのは、声優の谷口節です。1970年代から声優として活動を始め、張りのあるバリトンの声でアニメや海外ドラマ、洋画吹き替えで様々な役柄を演じました。 吹き替え担当俳優にトム・ベレンジャーやトミー・リー・ジョーンズがあり、特にジョーンズ演じるサントリー「BOSS」CMの宇宙人ジョーンズの声を担当したことで知られています。
ジョージ・ダグラス・マクフライ役/クリスピン・グローヴァー(PART1)・ジェフリー・ワイズマン(PART2・3)
1作目でマーティの父親ジョージ・マクフライ役を演じたのは、アメリカ人俳優クリスピン・グローヴァーです。 ジョージはうだつが上がらず職場の上司に馬鹿にされていましたが、30年前も気の弱さは全く変わっておらず。タイムトラベルで過去へやってきたマーティはそんな父親の姿を見てがっかりします。 思わぬところでマーティと顔見知りになり、未来の自分を変える出来事と遭遇するジョージ。ちょっとおっちょこちょいで気の弱いジョージ役をグローヴァーが好演しています。 クリスピン・グローヴァーは2010年に『アリス・イン・ワンダーランド』に出演するなど、俳優として活躍中。また自身で映画を製作する活動も行っています。 パート2・3でジョージを演じたジェフリー・ワイズマンは1958年生まれの俳優で、日本未公開の映画に多く出演しています。
富山敬
ソフト版のジョージの声を担当したのは、声優・俳優の富山敬。舞台俳優から芸能活動を始め、1960年代から1990年代にかけてアニメや吹き替えで声優として活躍しました。 アニメでは『宇宙戦艦ヤマト』の古代進や『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男、『ちびまる子ちゃん』のさくら友蔵の声優を務めたことでよく知られています。
ロレイン・ベインズ・マクフライ役/リー・トンプソン
マーティの母ロレインを演じたのはリー・トンプソンでした。 子供の頃からダンスを学んでした彼女は、20歳で女優へと転身。1983年の『ジョーズ3』でデビューを果たします。当時は日本で雑誌の表紙やテレビCMを務めるなど、人気を誇っていました。 その後日本で公開される作品にはあまり出演していませんが、映画やドラマで女優業を続けています。
佐々木優子
ロレイン・マクフライの声を担当したのは、声優の佐々木優子です。1980年代から声優として活動を開始し、アニメを中心に少年から老女まで幅広い役柄を演じてきました。 代表作は『ちびまる子ちゃん』でのさくらこたけ役(まる子のおばあちゃん)。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズではフジテレビ版のロレインと、テレビ朝日版のジェニファー役も務めています。
ジェニファー・ジェーン・パーカー役/クローディア・ウェルズ(PART1)・エリザベス・シュー(PART2・3)
マーティのガールフレンドであるジェニファーは、1作目で演じたクローディア・ウェルズが降板したため、急遽代役として2作目から女優のエリザベス・シューが演じました。 ハーバード大学で政治学の学位を取得しているエリザベスは、 『カクテル』や『愛が微笑む時』等に出演し、娼婦のセーラ役を演じた『リービング・ラスベガス』では第68回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。 2012年からは『CSI:科学捜査班』にレギュラー出演し、その後もドラマ『ザ・ボーイズ』(2019年)など多くの作品に出演しています。
勝生真沙子
ソフト版のジェニファー・パーカーの声を担当したのは、声優の勝生真沙子。アニメやゲーム、吹き替えやナレーションなど幅広いジャンルで活動し、ヒロインから悪役まで様々な役柄を演じています。 アニメでは「美少女戦士セーラームーン」シリーズのセーラーネプチューン役が代表作。ジョディ・フォスターやジュリア・ロバーツなど大物女優の吹き替えを担当しています。
デイヴィッド・マクフライ役/マーク・マクルーア
マーティの兄デイヴを演じたのは、アメリカ出身の俳優マーク・マクルーアです。1978年の映画『スーパーマン』で演じたジミー・オルセン役が代表作で、シリーズ化した4作品すべてとスピンオフ映画『スーパーガール』(1984年)にも出演しています。 デイヴは1作目ではバーガーキングのアルバイトをしていましたが、改変後の1985年ではスーツ姿の会社員として登場しました。 マクルーアはスーパーマンが登場するDCヒーロー映画『ジャスティス・リーグ』(2017年)に、警官役でカメオ出演を果たしています。
星野充昭
デイヴ・マクフライの声を担当したのは、声優の星野充昭。1980年代に声優としてデビューし、アニメやゲーム、吹き替えやナレーションの分野で活動しています。 代表作は『ハイキュー!!』の入畑伸照役や『キングダム』の道剣役など。2021年から2022年にかけては『古見さんは、コミュ症です。』で古見将賀役を務めています。
ストリックランド教頭・保安官役/ジェームズ・トールカン
ジェラルド・ストリックランド役を演じたのは、アメリカ出身の俳優ジェームズ・トールカンです。1960年代に俳優としてデビューし、その後も数多くの映画やテレビドラマに出演しました。 マーティやジョージに説教するヒルバレー高校の教頭だったストリックランドは、パート3では先祖のジェームズ・ストリックランド保安官として登場しています。 ストリックランド役以外では、1986年の映画『トップガン』のスティンガー司令官役で有名。2015年には『トマホーク ガンマンvs食人族』にバーのピアニスト役で出演していました。
大木民夫
ストリックランドの声を担当したのは、声優・俳優の大木民夫。特に洋画吹き替えを数多く担当しており、ナレーターとしても活躍しています。 代表作に「X-MEN」シリーズのプロフェッサーX、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の荒巻大輔、『ジョジョの奇妙な冒険』のトンペティなどがあります。
クララ・クレイトン役/メアリー・スティーンバージェン
PART3に登場するヒロインのクララ・クレイトンを演じたのは、アメリカ出身の女優メアリー・スティーンバージェン。『ゴーイング・サウス』(1978年)にヒロイン役で映画に初出演し、『メルビンとハワード』(1980年)でアカデミー賞とゴールデングローブ賞で助演女優賞を受賞しています。 クララは1885年のヒルバレーで教師として働く女性。死ぬ運命だったところドクに命を助けられ、お互いに恋に落ちてしまいます。 スティーンバージェンは現在も映画やドラマにコンスタントに出演を続けており、2022年には映画『ナイトメア・アリー』に出演しました。
吉田理保子
クララ・クレイトンの声を担当したのは、元声優の吉田理保子。1960年代から1990年代まで声優として活躍し、引退後はキャスティング・コーディネーターに転身しました。 アニメでは『アルプスの少女ハイジ』のクララや『ベルサイユのばら』のロザリー、洋画吹き替えでは『エイリアン3』のシガニー・ウィーバーや『ターミネーター2』のリンダ・ハミルトンなどが代表作として挙げられます。
吹き替え声優変遷の歴史!過去には三ツ矢雄二や織田裕二がマーティの声優に
地上波初放送となったのは、1989年のテレビ朝日「日曜洋画劇場」。それ以来、時代の移り変わりと放送局ごとに吹き替え声優も一新されてきました。 その後の放送局を時代順に追うと、フジテレビでは1990年の「ゴールデン洋画劇場」、日本テレビでは2001年の「金曜ロードショー」、BSジャパンは2014年の「シネマクラッシュ」で初放送されました。 山寺宏一が当時20代でマーティの声優を務めたソフト版は、2020年の「金曜ロードSHOW!」で初めて地上波放送され、大きな話題に。90年代から2000年代にかけて三ツ矢雄二のマーティに慣れ親しんだ世代にとっては違和感があったものの、配信全盛期の今や山寺宏一のマーティも馴染みつつあるようです。 それにしても当時「Wユウジ」として力を入れて宣伝したマーティ=織田裕二、ドク=三宅裕司のフジテレビ版はあまり人気がないようで、この版のみソフト化されていません。 日本テレビ版は2001年のパート3放送時の1回だけ。マイケル・J・フォックスを吹き替え担当俳優とする宮川一朗太が満を持して念願のマーティの吹き替えを行ったのが、BSジャパン版でした。
時を経ても色褪せない「バック・トゥ・ザ・フューチャー」キャストと声優陣の魅力
今もなお高い人気を誇るSF映画の名作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ。キャストの今を追っていくと、その健在ぶりを知ってうれしくなります。 吹き替え声優の変遷にも様々なドラマがあり、そんな背景を知った上で吹き替え版を観返して、違いを楽しむのも良いかもしれませんね!