【歴代ジェームズ・ボンド俳優一覧】渋カッコいい主人公ボンドの魅力に溺れろ!
スパイ映画「007」の最大の魅力と言えば「ジェームズボンド」の男も惚れるかっこよさ。実は1962年の1作目から2021年公開の25作目まで、ジェームズ・ボンド役は6人の俳優が担当してきました。 この記事ではジェームズ・ボンドの基本情報から演じた俳優6人、さらに6人が演じたボンドの違いについて解説していきます。
歴代ジェームズ・ボンド俳優一覧
初代 | ショーン・コネリー(1962〜1967 , 1971) |
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2代目 | ジョージ・レーゼンビー(1969) |
3代目 | ロジャー・ムーア(1973〜1985) |
4代目 | ティモシー・ダルトン(1987〜1989) |
5代目 | ピアース・ブロスナン(1995〜2002) |
6代目 | ダニエル・クレイグ(2006〜2021) |
映画「007」シリーズの主人公ジェームズ・ボンドとは?
イギリスの元スパイであったイアン・フレミングが1953年から手掛ける小説シリーズが映画の原作です。イギリス人スパイの「ジェームズ・ボンド」が主人公として活躍します。 6人の俳優がボンドを演じていますが、その人物像は俳優によってさまざま。また女性蔑視とも取れる表現が少なくなるなど時代に沿った人物像へとアップデートされてきました。 しかし、自らの正義を貫く姿勢やスーツを着こなすスマートな出で立ちなどは一貫しています。時代に合わせた「かっこいい男性像」を体現するボンドはいつの時代も憧れの存在なのです。
コードネーム「007」とは?
「007」とは、イギリス情報局秘密情報部(MI6)に所属するジェームズ・ボンドのコードネームです。英語圏では「ダブルオーセブン」が一般的ですが、日本では「ゼロゼロセブン」とも呼ばれています。 実際に原作者のフレミングもMI6所属でした。劇中では英国国外での諜報活動が主な仕事で、容疑者の殺人も許可されています。
ジェームズ・ボンドに欠かせない5つのアイテム
スーツ
華麗な着こなしを見せる「ボンドスーツ」はジェームズ・ボンドの1つのアイコンになりました。 初代ショーン・コネリーはクラシカル、5代目ピアース・ブロスナンはラグジュアリーな着こなしを見せるなど俳優や時代によって特徴が違います。6代目ダニエル・クレイグはブリオーニやトム・フォードのスーツを愛用していました。
車
ジェームズ・ボンドが乗る車は通称「ボンドカー」と呼ばれています。高級車でのカーチェイスシーンはファンを魅了する名物シーンとなりました。 登場回数最多は「アストンマーチン」で『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)では最新モデルが登場。その他にもBMW・Z8やトヨタ・2000GTなど高級車がズラリと揃っています。
時計
ボンドがつける腕時計「ボンドウォッチ」も毎回ファンが注目するポイントです。初代ボンドはスイスの高級腕時計「ロレックス」、17作目の『007/ゴールデンアイ』(1995)からは「オメガ」のシーマスターをメインに着用。 2023年にはオメガから映画60周年記念モデルが発売されるなど、オメガ=ボンドが定着しています。
お酒
「(マティーニを)ステアせずにシェイクで」 「007」ファンならおなじみのセリフです。そしてボンドが好きなカクテルは通常のジンではなくウォッカを使った「ウォッカ」・マティーニ。 しかも通常のステア(バースプーンでかき混ぜる)ではなくシェイク(シェイカーで作る)スタイルで注文するこだわりようは、バーに手慣れた大人の余裕を感じさせます。
銃
ジェームズ・ボンドが使用する銃として有名な「ワルサーPPK」。 ドイツのワルサー社が開発した拳銃は第一作『007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号』(1962)から登場し相棒となりました。 一度シリーズから姿を消しますがクレイグ版で復活を果たし『007 スカイフォール』(2012)からは派生版のワルサーPPK/Sを使用しています。
【初代】ショーン・コネリー
元祖にして「007」シリーズ最高のボンド
ショーン・コネリーは大人の余裕を見せる一方、時に冷酷に危機を乗り越えるボンドを演じました。ジェームズ・ボンドといえばショーン・コネリーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。元祖ジェームズ・ボンドであり、同シリーズをここまで大きく成長させた人物の1人であるといえます。 ショーン・コネリーはスコットランド出身で起用された当初はほとんど無名の俳優でした。「007」によってブレイクを果たし、降板後も『アンタッチャブル』(1987)や『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』(1989)で高い評価を得ています。
- 『007 ドクターノオ』(1962)
- 『007 ロシアより愛をこめて』(1963)
- 『007 ゴールドフィンガー』(1964)
- 『007サンダーボール作戦』(1965)
- 『007は二度死ぬ』(1967)
- 番外『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(1983)
【2代目】ジョージ・レーゼンビー
たった1作。幻の007。
ジョージ・レーゼンビーは、オーストラリア出身で歴代ボンド唯一のヨーロッパ圏以外の俳優です。007以前は演技経験が全くありませんでした。1作のみとなったレーゼンビー版ボンドの魅力は、雪山で魅せるアクション。監督もレーゼンビーのアクションスキルから起用を決定しました。 1作で降板した理由はコネリーとの比較や大きなプレッシャーが要因だったという説も。しばらくレーゼンビー版は黒歴史的な扱いでしたが、近年では再評価されています。
- 『女王陛下の007』(1969)
【3代目】ロジャー・ムーア
復活に一役買った!ファンも認めたMr.ボンド
ロジャー・ムーアは007の1作目製作時に候補に上がっており、満を持して3代目として抜擢されます。紳士的なキャラクターやウィットに富んだ会話術など新たなボンドを生み出しました。 歴代最多で007に出演し、落ち込んでいた人気を復活させたともいわれています。ボンドといえばショーン・コネリーという常識を覆すほどの存在感を示しました。
- 『007 ダイヤモンドは永遠に』(1971)
- 『007 死ぬのは奴らだ』(1973)
- 『007 黄金銃を持つ男』(1974)
- 『007 私を愛したスパイ』(1977)
- 『007 ムーンレイカー』(1979)
- 『007 ユア・アイズ・オンリー』(1981)
- 『007 オクトパシー』(1983)
- 『007 美しき獲物たち』(1985)
【4代目】ティモシー・ダルトン
目新しさが認められた?
ティモシー・ダルトンは、歴代ボンドで最も人気の高かったともいわれるロジャー・ムーアの後任として抜擢されました。最も人間味あふれるボンドを演じ、ムーア版ボンドから原点回帰を図ったといわれています。 ボンド役交代による人気低迷も危ぶまれましたが、アクティブさから湧き出てくる若々しさが評判になり、新しいボンド像を作りあげたと評価されました。ダルトンは007に2作のみの出演。もう1作出演する意思があったそうですが、今後4〜5作は出演するよう言われ降板を決めたと明かしています。
- 『007 リビング・デイライツ』(1987)
- 『007 消されたライセンス』(1989)
【5代目】ピアース・ブロスナン
完全無欠のスマートな007
ピアース・ブロスナンは4代目ボンドの際にオファーを受けていたにも関わらずそれを逃してしまい、ティモシー・ダルトン降板後にようやく5代目のジェームズ・ボンドに。 本人が「コネリーとムーアから演技を拝借した」と語るようにワイルドさとエレガンスさに加え、ユーモアもありかつスマートという非の打ち所のないボンドを好演しました。 ブロズナンは『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』(2018)や『ブラックアダム』(2022)などに出演、精力的に俳優活動を続けています。
- 『007 ゴールデンアイ』(1995)
- 『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』(1997)
- 『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(1999)
- 『007 ダイ・アナザー・デイ』(2002)
【6代目】ダニエル・クレイグ
寡黙でタフな金髪のボンド
6代目はダニエル・クレイグ。初の金髪のジェームズ・ボンドとして当初はバッシングが多くありました。しかし寡黙でタフなボンドを熱演し高い評価を受けます。完成されたボンドではなく、作品を通して成長していくボンドを演じました。 出演第1作目でシリーズ最高記録の興業収入を樹立、歴代のランキングも3位までを独占するほどの人気を博しました。クレイグは2021年にボンド役を降板し、現在は「ナイブズ・アウト」シリーズの主人公ブノワ・ブランが好演しています。
ファン必見!ドキュメンタリー映画『ジェームズ・ボンドとして』
『ジェームズ・ボンドとして』(2021)はダニエル・クレイグが大バッシングを受けた当初から『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)までの15年間を振り返るドキュメンタリーです。 どのようにして作品が作られたのか、またダニエル・クレイグが考えるジェームズボンドとは何か?など、クレイグ版「007」をもっと好きになれるファン必見の作品となっています。
歴代ジェームズ・ボンドは魅力がいっぱい!7代目は一体誰に…
俳優によってさまざまな表情を見せる「ジェームズ・ボンド」。ダニエル・クレイグは2021年に6代目ボンドを降板しました。次回作は2025年以降と明かされていますが7代目のジェームズ・ボンドが誰になるのか今から楽しみですね。 新たなジェームズ・ボンドの活躍を楽しむためにも「007」を予習してみてはいかがでしょうか。