荒木飛呂彦による人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第4部の登場人物・岸辺露伴(きしべろはん)。作中で数々の名言を残している彼は、主人公やボス以上に有名なキャラクターなのではないでしょうか。 この記事ではそんな自己中な天才変人漫画家である岸辺露伴の名言や名シーンについて、徹底解説します!一度は耳にしたことがある名言も多いはず。 ※この記事は「ジョジョ」のネタバレを含みます。
岸辺露伴の初登場話を
「ジョジョ4部」での岸辺露伴の名言・名シーンを紹介!
だが断る
「ジョジョ」シリーズで一番有名なセリフといえばこれではないでしょうか。ひょっとしたら「ジョジョ」のセリフと知らずに使っている人もいるかもしれません。ジョジョファンには定番すぎる、岸辺露伴の名言です。 相手の養分を吸い取るスタンド・ハイウェイスターとの戦いで窮地に追い込まれた露伴。駆け付けた仗助を罠へと誘い込めば命は助けるという敵の甘言に、露伴は「だが断る」と応じません。 露伴の自己中心的な性格、そして嫌っている仗助との関係性を考えると、喜々として引き受けそうなところでしたが、断る露伴のカッコよさが多くの読者の心を掴みました。
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アニメでこのシーンを
この岸辺露伴が最も好きな言葉のひとつは自分で強いと思っているやつにNOと断ってやる事だ
噴上裕也のスタンド「ハイウェイ・スター」と対峙した際、「だが断る」という名言が飛び出します。その後に続けて言うセリフが「この岸辺露伴が最も好きな言葉のひとつは自分で強いと思っているやつにNOと断ってやる事だ」です。 露伴と仗助の関係を考えれば、敵の提案に乗って仗助を嵌めることも考えられます。しかし露伴はそれを断り、敵に利を与えないことを選んだのです。露伴の哲学に痺れるセリフのひとつと言えるでしょう。
この岸辺露伴が金やちやほやされるためにマンガを描いてると思っていたのかァーーーーーッ!!
発言回 | シーズン3 , 14話 |
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ヘブンズ・ドアーを使い他人の記憶を探ってまでリアリティを追及する、そんな露伴に疑問を抱いた康一に対するセリフです。すでに人気漫画家の地位を確立している露伴ですが、その動機は意外にもシンプルで「読んでもらうこと」でした。変人ではあるものの露伴の純粋さが出ている名言です。
このシーンを
『リアリティ』だよ!『リアリティ』こそが作品に声明を吹き込むエネルギーであり『リアリティ』こそがエンターテイメントなのさ
発言回 | シーズン3 , 14話 |
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露伴の家を訪れ、彼に対して「ファンです」と告げた康一と間田。そんな2人に対して露伴は突然、面白い漫画はどうすれば描けるのかを問い始めます。 そこで露伴が放ったのがこの名言で、彼は突然自身のスタンドであるヘブンズドアーを使って無理やり康一の記憶を暴きます。この名言にも、露伴の漫画に対する狂気じみた情熱が溢れていますよね。
『マンガ』とは想像や空想で 描かれていると思われがちだが 実は違う!自分の見たことや 体験したこと 感動したことを描いてこそ おもしろくなるんだ!
発言回 | シーズン3 , 14話 |
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先ほど紹介した「リアリティ」に関する露伴の名言の直後に続いたのが、この名言。彼の漫画家としてのプロ意識の高さが現れているこのセリフは、「確かにそうだな」と納得せざるを得ない説得力で溢れています。 わずか16歳で作家デビューした後、はや地位、名声などには一切興味がなくただ読者に読んでもらうためだけにマンガを描き続ける岸辺露伴。このセリフはそんな彼らしさに溢れているだけでなく、本作の作者である荒木飛呂彦の考えも投影されているように感じられます。
きさま程度のスカタンにこの露伴がなめられてたまるかァーーーッ!!!
仗助とのチンチロリン対決の時にどうしても仗助のイカサマが見抜けない露伴が放った名言。彼はそこで仗助を逃さないため、なんと自身の小指を半分切断します。 このセリフ1つに、露伴の負けず嫌いな性格がモロに出ています。どのような手を使ってでも負けたくないという、彼の強い意志が感じられますよね。
味もみておこう
発言回 | シーズン3 , 14話 |
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露伴が康一と間田に漫画のリアリティについて説明するシーンで、彼はおもむろにオニグモの腹を持っていたペンの先で切り裂きます。それだけでも不気味なのですが、彼はさらに「味もみておこう」といってクモの内蔵を舐めます。 常軌を逸する行動はまさにヤバいヤツですが、そこまでしてリアリティを求める姿は流石ですよね。
ページをとればとるほど君の体重は減っていくけどかまいやしないだろう? 君は『傑作』となっていつまでも生きつづけられるんだからねェーーーーーーッ
発言回 | シーズン3 , 15話 |
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康一の体験をネタにしたストーリーを描いていた露伴は、ちょうど家を訪れていた康一に向かってこの名言を放ちます。露伴はあまりに次のリアリティを欲しがっているゆえにこのセリフを口にするのですが、リアリティのためなら犠牲を厭わない性格であることが垣間見えています。 とはいえページをとっていっても体重は一切減らないのは、不思議ですよね。
おまえのその髪型な… 自分ではカッコいいと思ってるようだけど… ぜェーんぜん似合ってないよ…ダサイねェ!!
発言回 | シーズン3 , 15話 |
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このセリフを放った露伴は仗助にブチ切れられ、その場でボコボコに殴られています。露伴の口の悪さが炸裂しているこんなセリフを放たれたら、仗助でなくとも頭にきてしまいますよね。 しかし彼はその後血まみれになりながらも、突然デッサンを開始。あれだけ派手に殴られても、何事もなかったかのように普段通りの動きを見せるなんて、やはり岸辺露伴は想像以上にタフなようです……。
ああ!わかったよ!最後だから本心を言ってやるッ!さびしいよ!ぼくだって行ってほしくないさ!
幼少期の岸辺露伴の命の恩人であり、すでに幽霊になってしまっている杉本鈴美が成仏する際に放たれたのがこの名言。直前までは「なぜぼくがさびしがるんだ?」とまで言っていたのに、このツンデレ具合はたまりません。 普段ひねくれ者で素直じゃない露伴が言うからこそ、胸にグッと響いて感動できるセリフなのではないでしょうか。
ドラマでも再現された岸辺露伴の名言!
ここではドラマでも話題になった『岸辺露伴は動かない』の名言・名シーンについて紹介します。ここで紹介する名言は、いずれも高橋一生がちゃんとセリフとして言っていました。漫画で読んだ名言が実際に聞けると、嬉しさもひとしおです!
いいかい! もっとも『むずかしい事』は! 『自分を乗り越える事』さ!ぼくは自分の『運』をこれから乗り越える!!
これはジャンケンで勝つことで相手のスタンド能力を奪えるという、ジャンケン小僧と戦った時に露伴が放った名言。「自分は強運を持っている」と強気な小僧に対し、露伴は仲間の助けを得ながらなんとか勝利します。 運がないと感じられる時でも自分の力で流れを変えていくという、彼の強さや信念が感じられるセリフです。このセリフの後に続く「おまえは自分の『強運』だけを頼った。 ぼくは自分の力で運を変えた… 自分を乗り越えるってのは、そーいうことなんだぜ。」というセリフも併せて、かっこいいです!
このシーンを
ドラマ版のシーンを
手首の角度は直角90°を保つ(…中略…)岸辺露伴は動かない
『岸辺露伴は動かない』のエピソード5「富豪村」の冒頭で登場したのが、このセリフから始まる体操です。手首を直角にして深呼吸をしたら、腕を前に突き出し指を折って広げていくというもの。ポイントは手組を直角に保ったまま行うことです。 これは露伴が漫画を描く前にやっている準備体操とのこと。突然始まる体操にびっくりしますが、そんな変人らしいところも実に岸辺露伴的なセリフです。
映画化で話題!『岸辺露伴 ルーブルへ行く』の名言
あなたの力になりたい あなたはもうどこへいく必要もない 全ての恐れからそれが何であろうとあなたを守ってあげたい
これは『岸辺露伴ルーヴルへ行く』で岸辺露伴が17歳の時に出会った初恋に女性である奈々瀬に放った名言。ある日泣きながら現れた奈々瀬にかけた優しいこの言葉は、愛してるの意味を持っていそうです。 このシーンで描かれた2人のポーズは、アントニオ・カノーヴァの彫刻である「アモルとプシュケ」が元なのではないかと言われています。
2023年5月に公開される劇場版にも期待!
2023年5月には、NHKのドラマ版に引き続き高橋一生が岸辺露伴を演じる実写映画が公開されます。『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の世界観がどのように描かれるのか、今から楽しみですね。 映画を観る前に、今一度岸辺露伴の名言を復習しておきましょう!
ジョジョ4部を読んで