『ガンニバル』後藤家の正体を相関図で徹底解説!「あの人」はだれ?
日本の限界集落を舞台に、そこで起こる殺人事件や食人慣習を描くサスペンス漫画『ガンニバル』。ストーリー上の悪役となる存在が、村で絶大な権力を誇る「後藤家」です。 この記事では、そんな後藤家の謎や関係性について相関図ありで解説していきます。 ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。
『ガンニバル』後藤家とは?
『ガンニバル』の後藤家とは、限界集落「供花村(くげむら)」を支配する一族。村の大部分の土地を所有し、経済の主力である林業を支えてきました。 村人からは畏れ敬われる一方で、裏では死傷者が出ると大喜びされるほど嫌われています。 「あの人」と家族の絆がすべてであり、異様な結束力で結ばれている後藤家。村の食人の噂を聞いた主人公・阿川大悟は、彼らが黒幕だと疑いを持ち始めます。 以降の見出しは『ガンニバル』の重要なネタバレを含みます。読み進める際は注意してください。
【後藤家一覧】相関図で徹底解説!
後藤恵介/笠松将 | 後藤家の次期当主。猟友会に所属している。 |
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後藤銀/倍賞美津子、恒松祐里 | 後藤家の当主。村で唯一の助産師だった。 |
後藤清/六角精児 | 供花村の村長。 |
後藤藍/河井青葉 | 恵介と洋介の母。18年前にある少年を連れて失踪した。 |
後藤洋介/杉田雷麟 | 恵介の弟。 |
後藤岩男/吉原光夫 | 後藤家の兵隊。恵介とは幼馴染み。 |
後藤龍二/中村祐太郎 | 恵介の幼馴染み。 |
後藤白銀(あの人)/澤井一希 | 後藤家の象徴。「現人神」として崇められている。 |
後藤太一/大塚ヒロタ | 双子の兄。気性が荒い。 |
後藤陽二/大塚ヒロタ ※一人二役 | 双子の弟。物静かな性格。 |
後藤睦夫/酒向芳 | 後藤家の武闘派。一族の中でもやり方が過激。 |
後藤真/米本学仁 | 睦夫とは家族以上の関係。 |
後藤晃/大宮将司 | 睦夫一派。 |
後藤家の相関図

後藤家当主・後藤銀
後藤銀は後藤家の絶対的な当主。大悟が駐在として着任した直後に熊に襲われ死亡しますが、後藤家に恨みを持つ村人に襲撃され、殺害されていたと判明します。 もともとは先代当主・後藤定の養女で、母親ゆずりの美貌と体を使って村一番の権力者である来乃神神社の神主・神山正宗をたぶらかし、後藤家を乗っ取って当主になった人物です。村唯一の助産師という立場を利用して死産を偽装し、無戸籍児の子供たちを生贄として後藤家に監禁していました。
後藤家次期当主・後藤恵介
後藤恵介は後藤家の次期当主で、銀の養女である後藤藍とあの人の間に生まれた長男。表向きは婿養子の後藤清が父親ということになっています。 率先して激昂することで過激派を牽制するなど、状況を俯瞰して見ている冷静な性格。武闘派な一族の中では穏健派で、心の内では「誰にも死んで欲しくない」と思い続けています。18年前の奉納祭では、幼いながらも自らを人質にして銀を脅し、生贄の子供を連れて逃げようとした藍を見逃しました。
恵介の弟・後藤洋介
後藤洋介は恵介の実弟。気弱ですぐに泣いてしまう心優しい青年で、体力はあまりないものの天才的な猟銃の腕前を持っています。兄と同様に食人習慣には疑問を抱いていましたが、生贄の子供たちの世話を引き継ぐことになりました。
後藤家の兵隊・後藤岩男
後藤岩男は恵介の幼馴染み。銀からは「後藤家のいい兵隊になる」と言われて育ちました。恵介の護衛を自分の役目だと認識し、彼に対して後藤家としての判断を諭すことも……。2m近い身長と怪力を持ち、突入してきた警官隊をあの人と共に迎え撃ちます。
あの人・後藤白銀
後藤家の象徴であり、「現人神」として供花村に君臨する謎の老人。銀と彼女が当時関係を持っていた後藤金次か、あるいは神山正宗の間に生まれた息子です。 銀との結婚を望んでいた正宗から「白銀」と名付けられており、本当の名前は後藤白銀。普段は地下の座敷牢にいて言葉も不明瞭ですが、一族の危機には老人とは思えない身体能力を発揮します。年に一度行われる「奉納祭」は、銀によって彼が生贄の子供を食べる儀式に変えられました。
婿養子・後藤清
後藤清は供花村の村長。銀の養女・後藤藍と結婚して婿入りし、恵介と洋介の父親になります。少年時代、銀によって断種手術を受けさせられており、彼はあくまでも戸籍上の父親。利用されていた事実を最近まで知らず、銀への恨みを募らせていきました。
金丸豪
金丸豪は特殊犯捜査第一係の係長。実は本家筋の当主候補だった後藤金次の孫で、銀によって乗っ取られた後藤家を潰すよう父親に刷り込まれていました。後藤家による無戸籍児の拉致監禁などの疑いで警察が動き出し、自らの計画を実行に移します。 大悟を捨て駒として後藤家に単身突入させるなど、目的のためなら手段を選びません。
後藤家の正体を歴史から紐解く
後藤家はもともと流れ者?
後藤家本家筋の先祖はよその土地を追い出され、供花村へと流れ着いた流れ者の一族。よそ者として村人たちからも避けられ、何もない山中へと追いやられました。 恨みばかりが膨らんでいたある日、なんとその山で銅が産出すると判明!来乃神神社の伝手で販路が開け、後藤定の代に村内のほぼすべての土地を買い占めます。これによって、土地を借りる村人は後藤家に頭が上がらなくなり、来乃神神社と同格の立場として供花村を支配してきました。
供花村を支配【当主:後藤定】
後藤定が当主の時代に財を成しますが、彼の息子である金次の横暴な振る舞いが原因で村人との関係が悪化し、正宗の先代・神山吉宗が間を取り持ちました。 定は奉納祭の生贄に選ばれた銀の母親を保護し、身ごもっていた銀も妾の子として迎えます。 銀は金次から性的な関係を強要される一方で、身体を使って正宗を誘惑。銀が妊娠すると同時に村は飢饉に襲われ、かつての母親の代わりに生贄として捧げられることに。金次は山中で生きていた銀と子供を後藤家へ連れ帰り、座敷牢に幽閉しました。 その後正宗は村人を扇動し、後藤家から食料を強奪することを計画。銀は外から野盗の一団を手引きし、騒動に乗じて本家筋の大半を皆殺しにしました。野盗たちは村の女性を襲って子供を作っており、彼らは後藤岩男らの先祖にあたります。
本来の血筋とは異なる後藤家【当主:後藤銀】
銀は食料を渡す代わりに、奉納祭の「来乃神」への生贄を後藤家に捧げるよう求めました。 あの人が「現人神」として祀られ、後藤家と村人との間の上下関係が明確化。先代までの本家筋ではない、銀と野党が乗っ取った後藤家も23世帯にまで拡大します。銀が当主となって間もない頃、飢饉などの際に人肉を食べる習慣があり、それを原因とする「クールー病」が流行しました。 現代ではあの人を除いて、恵介ら次世代たちには食人習慣は受け継がれていません。
内通者や裏切り者は誰?味方はいるの?
裏切り者は大悟の嘘?
大悟は「後藤家の中に内通者がいる」と言って岩男を唆し、確認に向かう彼を尾行することで子供たちがいる座敷牢を突き止めようとしました。 裏切り者探しに躍起になる岩男は恵介や洋介を疑い、後藤家の瓦解を招くことになります。
後藤家崩壊を画策していたのは…
大悟自身は岩男を騙すための嘘のつもりでしたが、後藤家の裏切り者は本当に存在しました。 あの人の血を残すため、後継者である恵介たちの戸籍のために人生を弄ばれたと知った清。彼は村の外と交流できる村長の身分を利用し、金丸豪と通じて後藤家の崩壊を目論みます。 奉納祭当日、豪は清や大悟に協力する警察署長と連携して子供たちを救い出し、父親の念願でもあった後藤家の制圧までもう少しのところまで迫りました。しかし、後藤岩男とあの人を中心とした後藤家の兵隊たちには敵わず、豪率いる警官隊は全滅させられたのでした。
恵介は味方なのか?
恵介は後藤家の敵とも言える大悟の妻子を一族の過激派たちから守ったり、彼を追手から逃がそうとしたりと、作中で庇うような言動を見せます。 実は疎遠になったと見せかけて神山宗近と通じており、村のあり方を変えようとしていました。 当主を継いで初めて迎えた奉納祭の日。自らの立場への葛藤を振り払って大悟に協力を依頼すると、(本当の父親でもある)あの人の頭を銃で撃ち抜き、生贄として拐われていた大悟の娘を救出しました。
ドラマ『ガンニバル』シーズン2では後藤家の過去が描かれる!
『ガンニバル』は実写ドラマ化されており、シーズン2が2025年3月19日から配信スタートします。実写ドラマ版でも、ついに後藤家の過去と呪いが明かされることに!映像ではどのように描かれるのか、ぜひ原作漫画と比べながら観てみてください。