『ガンニバル』供花村(くげむら)のモデルはどこ?村人の正体についても徹底解説

大ヒット作品『ガンニバル』は供花村を舞台にストーリーが展開します。本記事ではそんな供花村のモデルや、村人たちの正体について、詳しく解説! なお本記事には『ガンニバル』のネタバレ内容が含まれています。ご注意ください。
『ガンニバル』供花村の基本概要!読み方は?

読み方 | くげむら |
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場所 | 岡山県諸辺郡 |
総人口 | 約300人 |
面積 | 84km² |
村長 | 後藤 清 |
主な産業 | 林業 , 農業 , 木工製造 , 精肉販売 |
供花村は「くげむら」と読み、岡山県の山間部に位置しています。都会から遠く離れた、人口わずか約300人の田舎村です。供花村では権力を持つ後藤家と、それ以外の村人とに分かれており、村人の中では「後藤家にかかわるな」という認識が常識となっています。 村人たちは一見フレンドリーで温和に見えますが、村のルールを破ろうとする者は容赦なく村八分にしようとする陰湿さも持っています。駐在として外からやってきた阿川一家に対しても、最初は優しく迎え入れますが、裏では一家を監視し、秘密を探ろうとする大悟に嫌がらせをして脅しました。 また供花村では年に1回「奉納祭」と呼ばれる祭りが行われています。昔は「奉納祭」で神に生贄を捧げる習慣がありましたが、現在は人形を燃やすだけです。しかし実は生贄の習慣が残されており、戸籍のない子どもが後藤家に捧げられていました。
供花村のモデルとなった村はどこ?
供花村は岡山県の山間にある架空の集落が舞台となっており、村人たちは岡山の方言を話しています。そんな供花村のモデルは『八つ墓村』の題材にもなった「津山事件」の起きた村なのではないか、と言われているのです。
津山事件とは?
津山事件は、1938年に岡山県津山市に位置する集落で発生した、昭和史上最悪の大量殺人事件です。当時21歳の青年が、わずか1時間ほどのうちに30人近くの村人を猟銃や日本刀などで殺害。犯行理由として、閉鎖的な村社会の風習や差別などがあげられているのです。 ガンニバルに登場する供花村でも、まさに村八分や生贄を捧げる祭りといった忌まわしい風習が根付いており、津山事件の背景と共通しています。
八つ墓村とは?
津山事件をモチーフにした小説に、横溝正史の『八つ墓村』があります。『八つ墓村』には頭に懐中電灯を付け、銃と日本刀を持った男が32人もの村人を殺した事件が登場するのです。田舎の村に残る伝説や呪い、閉鎖性が描かれており、ガンニバルとも類似しています。 また『ガンニバル』シーズン2の第7話では、村人の尊が全身にサイリウムを付けて走るシーンがあり、『八つ墓村』のオマージュだと話題になりました。
村人は悪い人?正体を解説!さぶさんは何者?
善良そうに見える供花村の村人ですが、秘密を探ろうとする大悟の行動を監視し、干渉します。さらに村全体がグルとなって「食人文化」を隠し、外部から孤立して後藤家を盲目的に信仰しているのです。 そんな村人たちの中心でリーダー的な存在となっているのが「さぶさん」と呼ばれる中年男性。そんな「さぶさん」をはじめ、異常ともいえる村人たちの正体を1人ずつ解説します。
山口さぶ役/中村梅雀 | 村人たちのリーダー |
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山口加奈子役/山下リオ | さぶの娘 |
神山正宗役/橋爪功、倉悠貴 | 来乃神神社の宮司 |
神山宗近役/田中俊介 | 来乃神神社の次期宮司 正宗の息子 |
上田仁役/松浦祐也 | 消防団員 |
トキ役/矢野陽子 | 高齢女性 |
西村邦稔役/永田崇人 | 若手の消防団員 |
山口さぶ
山口さぶは、供花村で村人たちのリーダー的な役割を果たしています。明るく面倒見のいい人物に見えますが、大悟たちの家を盗聴し、監視する異常な一面も……。また極端な男尊女卑の考えを持っており、娘の加奈子の痣は“さぶのDVによるもの”であることが明白になります。 さぶが異常な行動をとるのは、すべて村の秘密を守るためです。後藤家に逆らえば、自分たちの平穏な生活が壊れてしまうと考えており、後藤家の命令には忠実に従います。 そのため、自分の孫でもある加奈子の子どもでさえ後藤家に捧げました。さらに後藤家が監禁していた子どもたちを預かり、大悟や警察たちから隠します。 最終的には自分の過ちを謝罪し大悟に助けを求めますが、後藤家に頭を撃たれて死亡しました。
山口加奈子
山口加奈子はさぶの娘であり、いつもけだるそうにしています。3年前に男児を出産しましたが、当時助産師だった後藤銀から「死産だ」と言われ、赤ちゃんを抱くことすらできませんでした。 しかし加奈子は赤ちゃんの手が動いていたことや、銀が去り際に笑っていたことから、我が子は死んだのではなく、奪われたのだと考えています。
神山正宗
神山吉宗は、村唯一の神「来乃神」をまつる神社の宮司です。供花村では唯一後藤家に匹敵する力を持っています。 供花村の歴史を目撃してきた人物でもあります。また、若い頃は後藤銀と逢引を重ねており、銀の息子・あの人(白銀)の父親の可能性が考えられます。 銀と正宗が作り上げたシステムによって村の上下関係が明確になり、村は平穏を維持していました。
神山宗近
神山宗近は、来乃神神社の次期宮司です。正宗の息子にあたります。恵介とは同級生で幼馴染ですが、表面上は疎遠な関係です。 しかし実は恵介と共に村の悪しき風習を終わらせたいと考えており、事あるごとに大悟の味方をします。恵介と通じて子どもたちが隠されている場所を大悟に教えたのも宗近です。
上田仁
村人の1人である上田仁は、さぶと同じく後藤家の命令を忠実に聞く人物です。また村人の中で最も後藤家に近い人物でもあり、大悟にやられた際は、後藤家に「大悟を殺したらどうか」とけしかけます。 血気盛んな人物で口も悪いですが、村人たちが後藤家を倒そうと立ち上がった際は、後藤家を恐れて逃げ出し、心の弱さが露呈しました。
供花村に食人文化は存在するのか?
「食人文化」は後藤家にあり、村人はそれを隠しているだけだと考えられていました。しかし漫画の最終巻で高齢の村人女性が人間の指を食べている描写があり、供花村では村人も人を食べている可能性が示唆されています。 さらに洋介は大悟に人を食べていたのは本当に白銀だけなのかという疑問を投げかけました。大悟の前に駐在していた狩野は「この村の人間は人を喰ってる」と発言していたからです。もし白銀だけが人を食べているのであれば、「この村の人間」とは言わないでしょう。 さらに駐在所の柱に刻まれた「逃げろ」の文字が最後には「逃げるな」に変わっていたことも、まだ食人文化による負の連鎖が完結していないことを連想させます。 以上のことから、供花村には後藤家だけでなく、村人の間にも食人文化が存在していると言えるでしょう。
『ガンニバル』供花村を解説!村人の正体が判明するラストは見逃せない
『ガンニバル』の舞台・供花村や、村人たちの正体について解説しました。供花村の閉鎖的で不穏な雰囲気や、裏の顔を持つ村人たちは本当に恐ろしい存在です。 漫画の最終話では村人が人を食べていることが示唆されましたが、ドラマのラストでも村人の正体が明かされることが期待されます。最後まで目が離せません!