2025年7月22日更新

『サマーウォーズ』花札シーンを解説!「こいこい」のルールや夏希の役のすごさを説明

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今や夏の映画の代名詞ともなった細田守監督の『サマーウォーズ』。仮想空間「OZ」を舞台にAI「ラブマシーン」と対決する本作の大きな見どころといえるのが、クライマックスの花札勝負のシーンです。 とはいえ、花札にはあまり詳しくない人も多いかもしれません。この記事では、花札のルールを説明しながら、夏希の勝利について解説していきましょう。

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『サマーウォーズ』花札シーンの概要!感動するあの場面を復習

『サマーウォーズ』
©2009 SUMMERWARS FILM PARTNERS

『サマーウォーズ』のクライマックスでは、人工知能「ラブマシーン」に乗っ取られた仮想空間「OZ」のなかで人々のアバターを取り戻すため、夏希が「ラブマシーン」と花札で勝負します。 この花札勝負では掛け金が設定されており、1文につき10アバターを取り返すことができるルールでした。 夏希はより多くのアバターを取り返すために、リスクの高い「こいこい」をしつづけたと思われます。

花札「こいこい」のルールを説明

『サマーウォーズ』
©2009 SUMMERWARS FILM PARTNERS

花札の「こいこい」は2人プレイのゲームで、より強い「役」をそろえることを目指します。 まず、裏向きの札を取って親(先攻)を決めます。次に表向きに場札と各プレイヤーの手札を配ります。表向きに場札として8枚、それぞれのプレイヤーの手札8枚、残った札は裏向きにして山札として積んでおきます。 まず親から、手札と場札に同じ月の札があったらその2枚1組を取り札として手元に移動します。同じ月の札がなければ、手札から場札に1枚追加します。その後、山札から1枚めくり、場札に同じ月の札があったら2枚1組として取り札に。同じ月の札がなければ、めくった札は場札に追加。後攻も同じようにします。 手札に「役」がそろった場合、そこで1回戦終了となりますが、より大きな「役」ができそうなときは「こいこい」と宣言してゲームをつづけることができます。ただし、「こいこい」後に相手が「役」を作ると自分の得点は0点となり、相手は出来役の合計の2倍の得点を得ることになります。

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夏希の上がり札を解説!とんでもない確率の役

夏希はまず光札3枚の「三光」(5点)をそろえます。ここで「こいこい」をして次に「萩に猪」「紅葉に鹿」「牡丹に蝶」の3枚を揃えた「猪鹿蝶」(5点)を出します。さらに「こいこい」の後、松・梅・桜の短冊3枚の「赤短」(5点)、次の「こいこい」で先ほどの「三光」に「柳に小野道風」を加えた「雨四光」(7点)、そして最後に5枚の光札すべてをそろえた「五光」(10点)で上がりとなります。 しかし、実際の花札では「五光」の前にできている手札が奇数なので、この展開はありえないとか。確率で言うと、0.01%ほどと言えるでしょう。また途中で取ったと思われるいくつかの札が消えている、という指摘もあります。

『サマーウォーズ』こいこいがしたくなる!花札シーンが好きなあなたに解説

『サマーウォーズ』のこのシーンで花札に興味を持った人も多いのではないでしょうか。実際にやってみると、夏希があれだけの役をそろえることができたのは、奇跡に近いことがわかります。 ぜひ夏休みに家族や友人と挑戦してみてはいかがでしょう。