2017年11月4日更新

『シンゴジラ』の尾頭ヒロミで再ブレイク!市川実日子の魅力に出演映画で迫る

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市川実日子

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『シンゴジラ』の尾頭ヒロミがはまり役!女優・市川実日子

市川実日子
庵野秀明監督の最新作『シン・ゴジラ』(2016)で、主演を務めた長谷川博己やヒロイン役の石原さとみを押さえて、実力派女優の市川実日子が、インターネット上で爆発的な「尾頭ブーム」がブレイク中です。 ムッとした表情に見える尾頭ヒロミ役を演じた市川。実はモデル経験もありナチュラル感が可愛いと男女問わず大人気となっています。 今回は市川実日子の魅力について紹介していきます。

モデルの顔を持つ女優・市川実日子

olive
女優として映画やテレビで活躍する市川実日子。現在は、映画『めがね』などのプロデューサー木幡久美が代表を務めるスールキートスという事務所に所属しています。 スールキートスは映画制作や配給をおこなう事務所で、彼女は事務所で唯一の女優というユニークな活動のホームベースを持っています。彼女らしいスタンスの原点には、ファッションモデルとしての過去があったようです。

姉の市川実和子の影響で美人姉妹としてモデルデビュー!

市川実和子
市川実日子には、2歳年上の姉で同じく女優活動をしている市川実和子がいます。美人姉妹のふたりは、どちらもファッションモデル出身というキャリアがあります。 姉の実和子は街角でスカウトされると、1991年にファッションモデルとしてデビュー。「an・an」や「CUTiE」のモデルとして活躍します。すると、たちまち人気のカリスマモデルになりました。その後も姉の実和子は、「non-no」「H」「Olive」と、ファッション雑誌での活動の場を広げていきます。 やがて中学生であった妹の実日子にも、出版社からモデルの誘いがきます。 マガジンハウスから出版されたファッション雑誌「Olive」で、何度か姉妹モデルとして取り上げられようになると、1994年の16歳の時に「Olive」専属モデルとなります。 当初の市川実日子は、人前に出ることや、知らない大人たちと話すことが苦手だったようです。しかし、カメラマンやメイクスタッフたちと一緒に1つの作品を作っていく魅力に興味を持つようになりました。 現在の女優活動への考え方や、所属する事務所がスールキートスという独自のスタンスと繋がりや人柄を感じますね。

短編映画『How to 柔術』で女優デビュー

市川実日子は、「CUTiE」のカメラマンをしていたホンマタカシと出会い、1998年にホンマタカシが監督をした短編映画『How to 柔術』で女優としてデビュー。他の共演者にはマイコやエイセン井上などがいます。 10分の実験映画で柔道着を着た女の子が投げたり、投げ飛ばされたり内容だそうです。文芸雑誌「リトル・モア」が新人作家を売り出したリトル・モアMOVIESシリーズで、渡辺謙監督の『プープーの物語』の併映作品として公開されました。

加瀬亮と結婚間近だった?

2007年に市川実日子は、ソフトバンクのCMで加瀬亮と共演します。その後ふたりは共演したCMのような恋愛関係となり交際に発展します。また、同棲生活をして仲の良いふたりに、周囲からは結婚も間近であると噂になりました。 しかし2013年に加瀬亮は、ホン・サンス監督の『自由が丘で』(2014)の主役モリ役に出演するために韓国へ。この作品で家出娘役として共演した、韓国の女優チョン・ウンチェと意気投合の仲となったのです。 やがてチョン・ウンチェは日本にやって来ます。そこで加瀬亮とチョン・ウンチェが、東京・西麻布のスーパーで買い物をしてホテルに入る姿や、神奈川・葉山へのドライブデートでホテル宿泊する姿などが、スクープ写真として浮気現場として雑誌に掲載されてしまいます。 しかしその後も市川実日子は、加瀬亮と別れることはありませんでした。現在もふたりは、同じマンションで同棲生活をする姿が目撃されているようです。実力演技派のふたり、市川と加瀬には順調に幸せになってもらいたいですね。

『blue』でモスクワ国際映画祭最優秀女優賞を受賞

blue
2002年に市川実日子は、安藤尋監督の『blue』にて桐島カヤ子役を演じます。原作は漫画家の魚喃キリコが1997年にマガジンハウスで発表した同名コミックの映画化です。 高校3年生の桐島カヤ子は、クラスメイトの雅美と親しくなると、彼女の大人びた世界に憧れるようになり、次第に恋心へと変わります。しかしある日、カヤ子の親友千加が想いを寄せている学と勢いでセックスしてしまったことが、千加にばれてしまいます。親友との諍いで傷ついた心を慰めてくれる雅美に、カヤ子は思い切って恋心を告白して…。 初主演作にして魅力溢れる演技で、第24回モスクワ国際映画祭で最優秀女優賞に輝きました。この映画祭で、市川実日子の他に最優秀女優賞を受賞した日本の女優には、宮沢りえと大竹しのぶがいます。

ドラマ『喰いタン』で知名度を上げた市川実日子

喰いタン
2006年から2007年に市川実日子は、テレビドラマ『喰いタン』や『喰いタンスペシャルin香港』、また続編の『喰いタン2』に出演。原作は『ミスター味っ子』などで知られる漫画家の寺沢大介の同名作品です。 共演者はジャニーズ事務所の人気アイドルグループ「少年隊」の東山紀之と「V6」の森田剛だったため、市川は一気に世間に知名度あげるようになりました。 市川の役柄は、ホームズ・エイジェンシーのアシスタントの出水京子役。「喰いタン」と呼ばれる天才的な味覚と推理を持った、主人公の高野聖也役を演じた、東山紀之との息のあった演技で助手役を演じました。 横浜にある倉庫のはずれに、「ホームズ・エージェンシー」という廃業寸前の弱小探偵社。そこで唯一残った社員は、見習い探偵の野田涼介と助手の出水京子の2人のみというお粗末ぶり。 事務所の危機的な状況に涼介は、会社を立て直すと息巻くが空回り、京子は冷めた目でそれを見ています。ある日のこと、オーナーから連絡が入り、頼りになる男を雇ったから彼をリーダーとして立て直せという指令でした。その男こそが、天才的な味覚と推理力の「喰いタン」と呼ばれる男でした。

『シン・ゴジラ』で演じた尾頭ヒロミの長台詞がすごい

市川実日子の『シン・ゴジラ』での役柄は、ゴジラと対峙する組織「巨大不明生物特設災害対策本部」の一員で、環境省自然環境局野生生物課長補佐の尾頭ヒロミです。 有能な知識と分析力で貢献する理系女子。化粧気のない無表情な顔と、シックで飾り気のない服装という地味な脇役でした。しかしまるで息をつかないような早口で、的確な分析する発言をする個性的なキャラには、多くの観客がその魅力にノックアウトされてしまったようです。 また物語の最終盤、ゴジラから発せられた放射性物質の半減期が20日程度とわかると、尾頭は「よかった…」とつぶやき、作品の中で唯一微笑みます。 生物学者の尾頭としては、ゴジラが地球でも進化した生物だという事実の喜び、ゴジラ凍結作戦の成功、除染被害にも希望が見えたこと、人命や都市被害のは大きさなど複雑な思いがあり、「よかった…」の一言の中に彼女の気持ちが滲むような演技を心がけたそうです。 それまでの尾頭の無表情から微笑みへ、また早口で的確な発現とニュアンスを変えたことで、今回の「尾頭ブーム」を巻き起こすまでになりました。女優として市川実日子の意気込みを感じますね。

市川実日子が特に可愛い出演映画

女流棋士の姿が見られる!『とらばいゆ』(2001)

とらばいゆ
2001年に市川実日子は、大谷健太郎監督作品の『とらばいゆ』で、女流棋士の本城里奈役を演じています。 女流棋士で姉妹の本城麻美と里奈は、互いに同じ名人戦のリーグに所属。スランプが続く姉の麻美は、自分が負けたことをエリートサラリーマンの夫一哉のせいだと口論が絶えません。 一方で妹の里奈も、同棲をしている売れないミュージシャンの矢島弘樹の嫉妬に嫌気がさしており、姉妹は互いのパートナーが羨ましく感じていました。やがて、麻美がこの状態で負けが続きCリーグに落ちたら夫と離婚すると言い出します。しかもその運命が決まる対戦相手は奇しくも里奈で…。 この作品で、本城一哉役で出演した塚本晋也は、『シン・ゴジラ』では、異端の生物学者の間邦男役として、尾頭ヒロミと一緒になって、ゴジラ冷凍作戦を遂行していたメンバーでしたね。 また、市川実日子は、この作品で毎日映画コンクールのスポニチグランプリ新人賞受賞しています。

ツンデレな女警部の活躍が見られる!『キューティーハニー』(2004)

キューティーハニー
2004年の市川実日子は、漫画家の永井豪が原作した伝説的なお色気漫画を実写化した、庵野秀明監督の『キューティーハニー』で、ハニーと一緒に戦う女警部の夏秋子役を演じます。 如月博士の愛娘の如月ハニーは、謎の秘密結社パンサークローと戦う愛の戦士キューティーハニー。ハートのチョーカーを使って、キューティーハニーに変身することができるが、孤独感を持ったアンドロイドでもあったのです。 それでもハニーは、警察庁公安8課の女警部・秋夏子や毎朝新聞記者の早見青児と協力して、父を殺害したパンサークローから宇津木博士を救出すべく戦いを挑みます…。 この作品ではじめて庵野監督と出会った市川実日子は、自分に女警部役が出来るのか不安で自信を持つことが出来ずにいました。しかし、周囲からのアドバイスがあって庵野監督に会うことを承諾したそうです。 その時に、なぜ自分をこの配役に思い浮かんだのか、庵野監督に直接質問したそうです。庵野監督の答えは、雑誌の表紙を見て、市川実日子の目が持つ魅力で決めたと言われたそうです。そのことは『シン・ゴジラ』の尾頭ヒロミの眼力にも受け継がれていますね。

寝たきりで病弱な姿が見られる!『嫌われ松子の一生』(2006)

嫌われ松子の一生
2006年の市川実日子は、映画『下妻物語』(2004)で絶賛を浴びたCM界出身の映画監督の中島哲也作品、『嫌われ松子の一生』の中で、主役川尻松子の妹で病弱で寝たきりの久美役を演じています。 53才で殺害された川尻松子の半生を、甥の川尻笙が振り返ってたどっていく話。福岡で生まれた松子は、病弱で寝たきりの妹の久美と育ちました。やがて松子は、中学校の教師となります。しかし、教え子の龍洋一が窃盗を起したことを庇って退職をします。その後の松子は、新しい職を得ますが、どんどんと身をやつし、やがては風俗嬢へと転落していきます…。 市川実日子の出演シーンは少ないものの、彼女の病弱な姿を看病してあげたくなってしまう市川ファンも多かったようです。

めがねっ娘の表情が見られる!『めがね』(2007)

市川実日子にとって2007年は、その後の人生に大きな影響を与えた出会いが多いようです。 この年に公開された荻上直子監督の『めがね』は、ベルリン映画祭パノラマ部門にてザルツゲーバー賞を受賞。この作品で市川実日子は、やる気のない高校教師のハルナ役を演じました。 海辺近くの町に、タエコという女性がひとり旅で訪れるます。小さな宿「ハマダ」にたどり着いたタエコは、宿主ユージに出迎えられます。翌朝、タエコは不思議な雰囲気を持つサクラと出会います。やる気のない高校教師ハルナや飄々としているユージたちとタエコとの間に連帯感のような関係が生まれていきます。 また、同作のプロデューサーの木幡久美は、翌年2008年に株式会社スールキーストを設立。2016年現在、彼女が所属する事務所の代表です。 他にも同作には、ヨモギ役に加瀬亮が出演をしています。同じく2007年のソフトバンクのCMで、市川実日子と加瀬亮が共演してから交際をするようになった事実もあります。 このような共通性やこれまで見て来たいくつかのことから、彼女は人との縁や義理を大切に育んでいく人物のようですね。市川ファンとしては、予期せぬ「尾頭ブーム」に留まらず、堅実で誠意のある女優として彼女から目が離せませんね。