2021年5月21日更新

『アラジン』ジーニーが叶えられない願いとは?物語のその後やトリビア・名言も解説

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『アラジン』のジーニーの秘密を解説!実写・吹替キャストも紹介

ディズニーのなかでも屈指の人気キャラクター、ジーニー。『アラジン』に登場するランプの魔人である彼の魅力は、いったいどんなところなのでしょうか。 今回はジーニーのプロフィールから性格、オリジナル版と日本語吹替版の声優、あまり知られていないトリビアや名言など、気になる情報をピックアップ。また2019年6月に公開される実写版『アラジン』でウィル・スミスが演じるジーニーについても比較してみていきます。

ジーニーの歌についてはこちら

ジーニーってどんなキャラ?

プロフィール

ジーニーは1994年のディスニー映画『アラジン』に登場したランプの精です。 彼は洞窟に隠された魔法のランプの中に住む強力な魔人で、ランプをこすって自分を起こした人間に仕え、願い事を3つまで叶えることができます。 彼は自分では明確な善悪の基準を持っていますが、主人が願えば悪と思えることでも叶えるしかありません。

性格

ジーニーは明るく陽気な性格で、ジョークやパーティーが大好きです。 またアラジンとは主人と従者というよりも親友になります。彼を「アル」と呼び、アラジンを励ましたり、ジャスミンに対して身分を偽り続けることに苦言を呈したりすることも。 ランプの精として多くの人間に仕えてきたため、いつか自由になって世界中を旅することを夢見ています。

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魔法のルール 叶えられない願い事って?

ランプの持ち主の願いをなんでも3つ叶えてくれる、ランプの魔人ジーニー。ジーニーは持ち主に逆らえない立場なので、良いことだけでなく悪いことでも叶えてもらうことができます。 ただし魔法のルールとして、「生き物をを殺すこと」「死者を生き返らせること」そして「相手の心を操作して恋愛を実らせること」は不可能です。 また叶える願いの数を増やしたり減らしたりすることもできず、必ず「3つ」。1度お願いしたことの内容の変更や、願い自体をキャンセルすることもできません。 とはいえ、サービス精神旺盛なジーニーは、恋愛のお膳立てくらいであれば3つの願いとは関係なく手伝ってくれるそう。どうやら、個人的なサービスやジーニーが勝手に行った事はカウントされないようです。

自由の身になったジーニー その後の人生【ネタバレ注意】

アラジン ディズニー
©2019Disney

※ここからは物語のネタバレを含みますので、未鑑賞でしたら注意してください。 実はジーニーにはひそかな願いがあります。それはランプの魔人という立場から解き放たれて自由になりたいというものです。 物語のラストで、アラジンが「ジーニーの自由」を3つ目の願いにすることで、ジーニーは晴れて自由の身になります。そんなジーニーの、自由になったその後の人生を紹介しましょう。

小説・実写映画では普通の人間に

原作小説の『アラジンと魔法のランプ』や実写映画版では、自由の身になったアラジンは人間の姿になります。 さらに実写映画版では、ジャスミンの侍女であるダリアと結ばれ2人の子どもも生まれました。心優しく陽気なジーニーなら良いパパになれそうですね。

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魔法のじゅうたんと共に念願だった世界旅行へ

アニメ映画版『アラジン』では、アラジンの願いによって自由の身になったジーニーは青い魔人の姿のままです。自由の身になったことを涙を流して喜んだあと、魔法のじゅうたんと共に、念願だった世界一周の旅へ出発しました。 実写映画でもダリアや子どもたちとともに、やはり世界一周の旅へ出発しています。

アラジンたちと暮らし家事を魔法でこなす

アニメ映画版『アラジン』の続編である『アラジン ジャファーの逆襲』(1995年)では、友人であるアラジンたちとの生活が恋しくなったジーニーは、世界旅行を終わりにしてアラジンたちの元へ帰ってきます。 ランプの魔人ではなくなったジーニーは魔法を無制限に使用できるようになったものの、そのパワーは少し弱まっていました。アグラバーの宮廷でアラジンたちと共に暮らしながら、魔法で家事などをこなしている様子も見られます。

変装の達人!ジーニーが装したキャラクターたち一覧

「ジャファーの逆襲」
(1995年)
■ジミニー・クリケット
 『ピノキオ』より
■アリエル(アリエル型の船首像)
 『リトル・マーメイド』より
「盗賊王の伝説」
(1997年)
■白ウサギ
 『ふしぎの国のアリス』より
■プルート
 (ミッキーマウスの愛犬)
■ポカホンタス
 『ポカホンタス』より
■ミッキーマウス
 『蒸気船ウィリー』より
TVシリーズ■プルート
■ジミニー・クリケット
■ダンボ
 『ダンボ』より
■チェシャ猫
 『ふしぎの国のアリス』より
■ティガー、ゴーファー
 「くまのプーさん」より
■小人のドーピー
 『白雪姫』より
……etc

「ジャファーの逆襲」

アラジン_ジャファーの逆襲
©Disney

アニメ映画『アラジン』の続編『アラジン ジャファーの逆襲』では、中盤のジャファーの相棒イアーゴが「アラジンに借りができた」と悩むシーンで、ジーニーは『ピノキオ』などに登場するジミニー・クリケットに扮しています。 ピノキオを良い方向へ導く指導者であるジミニー・クリケットらしく、「良心に従えよ」というセリフを言うのが面白いところ。 また終盤のジャファーとの戦いの一幕では、ジャファーが魔法で出した船の先端に、『リトル・マーメイド』のアリエル型の船首像に扮して紛れ込んでいます。

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「盗賊王の伝説」

アラジン完結編/盗賊王の伝説
©Disney

「アラジン3部作」の3作目であるアニメ映画『アラジン完結編 盗賊王の伝説』(1997年)では、「遅い」と言われたジーニーが『ふしぎの国のアリス』の白ウサギになって急いで走るシーンがあります。 またアラジンのお父さんを探すシーンでは、「匂いをたどろう」と言ってミッキーマウスの愛犬・プルートに変装。飛行機から飛び降りてくるジーニーの分身の中には、『ポカホンタス』(1995年)の主人公ポカホンタス風のジーニーの姿があります。

さらにジーニーが船を操縦するシーンでは、口笛を吹きながらミッキーマウスに変装します。これは、ミッキーマウスシリーズで初めて公開された映画『蒸気船ウィリー』(1928年アメリカ公開)の模倣です。

TVシリーズ

アニメ『アラジン』のTVシリーズにも、映画で変装したミッキーマウスの愛犬・プルートジミニー・クリケットになるシーンが度々あります。 また『ダンボ』(1941年)のダンボや『ふしぎの国のアリス』(1951年)のチェシャ猫、「くまのプーさん」のティガーゴーファー、『白雪姫』(1937年)の小人ドーピーなどなど、様々なキャラクターに変装していました。 またジーニーはディズニーキャラクターに限らず、実在のスターのモノマネもしています。ふざけているシーンのほとんどに元ネタがあるので、ディズニーファンや映画ファンはジーニーのパロディを見つけるだけでも楽しめるはずです!

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ジーニーにまつわるトリビア3選

①“ジーニー”の意味

ジャファーの最後の願い「私を最強のジーニーにしろ」というセリフを、不思議に思ったことはありませんか? 実はジーニーというのは、人間に仕える魔人や精霊の総称です。ですから、ジャファーの願いも「私を最強の魔人にしろ」という意味と考えると納得がいきますね。魔人は自分の願いを叶えることはできませんので、アラジンの作戦勝ちと言えるでしょう。

②実は冒頭から登場していた

ジーニーのランプは、映画が始まってからしばらくして魔法の洞窟でアラジンに発見されますが、実はそれより前にジーニーの出番があります。 冒頭で登場する砂漠の商人・ペドラーが、実はジーニーだったのです。 このキャラクターはジーニーと似た眉毛やヒゲをしており、他の人間のキャラクターと違って指は4本です。また声優もオリジナルではロビン・ウィリアムズ。日本語吹き替え版では松尾貴史が担当しています。 製作当初はこの行商人ペドラーが実はジーニーであったとわかるシーンを入れる予定でしたが、ストーリーの展開上、そのシーンを入れることができなくなってしまったそうです。

③紫色になる予定だった!?

ジーニーはもともと紫色でキャラクターデザインが考案されていたそうです。しかしアニメ映画『アラジン』の世界では、善と悪の対立が色で表現されていました。 善のアラジンやジャスミン、王様のサルタンは青や黄色の服を着ています。アブーの帽子や絨毯も青系です。それに対して、悪の側は赤や黒、暗い色に統一されています。ジャファーが飼っているオウムのイアーゴも赤ですね。 紫色は青と赤を混ぜた色で、ジーニーが善か悪か区別のつかないキャラクターであるように見えてしまうため、善の青色にしたのだとか。

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ジーニーを演じたキャスト

実写映画キャスト:ウィル・スミス

2019年に公開されたディズニーの実写版『アラジン』では、「メン・イン・ブラック」シリーズなどで知られるウィル・スミスがジーニーを演じています。 青い魔人となったウィル・スミスの姿が公開されると、世界中で大きな話題となりました。そのビジュアルを見たファンの中から、「ジーニーじゃなくて青いウィル・スミスじゃないか」などという声が上がっていたのも事実です。 しかし陽気でテンションMAX、しかしどこか孤独で悲しげな目をして、そのうえ元々ラッパーだった彼らしくヒップホップの要素を取り入れてジーニーを演じきったウィル・スミス。 公開後、その演技は高い評価を得ました。アメリカの映画評論家からも、「単なるモノマネではなかった」などと高評価。ウィル・スミスの新たな代表作になったとも言えるかもしれません!

日本語吹替版:山寺宏一

日本語吹替版では、アニメ・実写映画ともに人気声優の山寺宏一がジーニー役を担当。日本音声製作者連盟のインタビューでジーニー役について次のように語りました。 「ご存知のようにオリジナルの声優はロビン・ウィリアムズで、本当に芸達者な俳優です。元コメディアンなのでとにかく早口で、物真似も上手い。それを日本語で再現するのに、とにかくありとあらゆる声を出しました。」と苦労を語る山寺。 しかし「英語のネイティブで日本語もわかるバイリンガルの方から“オリジナルに遜色ない吹替え”と褒めていただき、とてもうれしかったのを覚えています」と自信を見せていました。 また実写映画化に当たってジーニーを演じるのが多くの出演作で山寺宏一が吹替を担当してきたウィル・スミスであると知った際は、ラジオで「オファーが来なかったら声優をやめる」などとジョークを飛ばしています。それほど強い思い入れのあるキャラクターだったようです。

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オリジナル版は伝説のコメディアン ロビン・ウィリアムズ

『アラジン』のオリジナル英語版でジーニーの声優をつとめたのは、人気コメディアンで俳優のロビン・ウィリアムズです。 ウィリアムズは、『ミセス・ダウト』などでゴールデングローブ賞、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー賞主演男優賞を受賞。また「ナイトミュージアム」シリーズへの出演でも知られています。 彼はジーニー役を非常に楽しんだようで、多くのアドリブをセリフに盛り込みました。しかしそのせいで『アラジン』は原案である『千夜一夜物語』の「アラジンと魔法のランプ」とは大きく違った作品となり、アカデミー賞脚色賞にノミネートすることができなかったのだとか。 2014年にウィリアムズが死去した際には、3つのディズニーチャンネルで『アラジン』が放送されました。そしてエンドロールの直前には「ロビン・ウィリアムズを偲んで わたしたちを笑わせてくれたひと」とアニメーターのエリック・ゴールドバーグから追悼文が寄せられています。

魅力あふれるジーニーの名言

「どんな魔法も宝石も、自由にはかなわない。だけどしょせんは夢だ。」

アラジンから自分ならなにを願うかと聞かれたジーニーが放ったセリフです。 今までそんなことを聞かれたことがなかったジーニーは、恥ずかしがりながらも願いを告白し、アラジンは最後の願いで彼を自由にすると約束しました。

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「脅威の大宇宙パワー!!!……だけどお家が狭いの」

これもジーニーが自由になりたいと言ったときのセリフです。強大な力を持っていながら、ランプに閉じ込められた人生がつらいようですね。ここは前半と後半のギャップが魅力的なセリフ回しになっています。

「ジャファー、ジャファー、がんばって。あんたが負けたら最高!」

ランプをジャファーに奪われ、ジーニーは彼に仕えることになってしまいました。アラジンとジャファーが戦っているとき、いつもの調子でアラジンを応援していることを諌められた際のセリフです。ここはなによりもジーニーの表情の変化が面白いです。

「どうもお騒がせ。まいっか。おかげさんでもう自由だ」

アラジンの最後の願いによって自由になったジーニーが、旅に出るシーンで言ったひとことです。ランプから解放され本当に喜んでいるのがわかります。

『アラジン』を見て陽気なジーニーと冒険を楽しもう!

アニメ版のジーニーは陽気で明るいキャラクター。彼はアラジンに出会うまで多くの主人に仕え、なにも言わずに彼らの願いを叶えてきたのかもしれません。しかしアラジンは彼の話に耳を傾け、ジーニーの言葉に勇気をもらい、善悪について考え、最終的にジーニーを自由にしました。 ジーニーは単に陽気で騒がしいだけのキャラクターではなく、冒険のなかでアラジンが泥棒としての生活から抜け出すための手助けになった重要な存在なのです。 2019年6月7日公開となる実写版『アラジン』のジーニーはいったいどのようなキャラクターになっているのでしょうか。アニメ版と同じ点や違う点も合わせて楽しみたいですね。