2017年7月6日更新

ドラマ『ロンドン・スパイ』を観よう!【Netflixで配信開始!】

ロンドン・スパイ

Netflixで配信が開始された新感覚スパイドラマ『ロンドン・スパイ』。BAFTA TV Awards 2016では最優秀男優賞とベストミニシリーズ賞にノミネートされました。旬の若手から大御所まで役者揃いの本作。あらすじや知っておきたい事をまとめました。

ドラマ『ロンドン・スパイ』あらすじ

『ロンドン・スパイ』はイギリスBBC2制作のミニドラマシリーズです。

ロンドンで暮らす同性愛者の青年ダニー(ベン・ウィショー)は不思議な青年ジョー(エドワード・ホルクロフト)に出会い恋に落ちます。二人の共通点は孤独であること。ミステリアスなジョーに魅かれるダニーですが、ジョーは多くの秘密を抱えたまま突然失踪。ジョーの身を案じて彼の家を訪れたダニーは屋根裏部屋で恐ろしい光景を目にし、大きな事件に巻き込まれて行きます。(全5話)

ドラマ『ロンドン・スパイ』キャスト

それでは、期待の若手から大御所まで、気になるキャストを見て行きましょう。

ベン・ウィショー

主役を務めるのはベン・ウィショー。脚本のトムは執筆を始めてすぐウィショーがダニーを演じれば素晴らしい作品になると予感し、3話を書き終えた時点でウィショーに脚本を送って承諾を得ました。

ウィショーの演技の特徴として挙げられるのが、無言のシーンですら人を惹きつける力があることです。2008年にウィショーが出演したドラマ『クリミナル・ジャスティス』の監督は、連続ドラマという長い時間にあっても、観客をいとも簡単に牽引してしまうと賞しており、『ロンドン・スパイ』でもその能力は遺憾なく発揮されています。

繊細でありながらどこか女性的な芯の強さと勘の良さを見せるダニーの、一挙一動から目が離せません。

エドワード・ホルクロフト

『キングスマン』で演じた嫌味な候補生チャーリー役で記憶に新しいエドワード・ホルクロフト。今作ではそのイメージとは一転、寡黙で謎めいた青年を好演しています。

元々ミュージシャンを目指していたそうですが、大学で舞台演劇を始めてから俳優業にスイッチ。これから伸びる俳優として期待されています。『キングスマン2』への続投も決定しているので楽しみですね。

シャーロット・ランプリング

ネタバレになるので役柄は伏せますが、大物監督に愛される女優、シャーロット・ランプリングは2話目からの登場です。2015年の映画『さざなみ』ではキャリア51年目にして発のオスカーノミネートを果たしました。

70歳となってもその美しさは健在で、『ロンドン・スパイ』では厳しさの中にどこか憂いのある役柄を巧みに演じています。物語のキーを握る重要人物なので注目していきましょう。

ジム・ブロードベント

ダニーを支える古くからの親友スコッティを演じるのはジム・ブロードベント。2001年の映画『アイリス』ではアカデミー助演男優賞を獲得しているイギリスの大御所俳優です。

ウィショーとの共演は『クラウド・アトラス』、『パディントン』に続き今作で三回目。今作では何処かに裏がありそうな含みのある役柄を演じており、彼の抱える秘密も次第に明らかになっていきます。

マーク・ゲイティス

ダニーの過去に通じる人物、リッチは3話からの登場です。演じるのは脚本、俳優、プロデューサーと多方面で活躍するマーク・ゲイティス。BBCの大ヒットドラマ『SHERLOCK』ではシャーロック・ホームズの兄マイクロフトを演じると共に脚本や制作も勤めています。

https://twitter.com/Markgatiss/status/678542316022427648

自身もゲイである事を公表しているマーク・ゲイティス。ツイッターを見る限り、今作で一番楽しんだのは彼かも知れません。

脚本はベストセラー作家のトム・ロブ・スミス

脚本を担当したのはイギリスの作家トム・ロブ・スミス。代表作の『チャイルド44』は2009年に「このミステリーがすごい!」の海外編で1位を獲得したほか、2015年にはトム・ハーディ主演で映画化され話題を呼びました。

そんなトムが得意とするサスペンス要素とエンターテイメント性に、ドラマが絡み合った新感覚のスリラー・ドラマが『ロンドン・スパイ』です。60分×5話というコンパクトな時間の中で、丁寧に物語を展開させます。

スリラー×ドラマ

『ロンドン・スパイ』を見る上で押さえておきたいのは、"ドラマ要素のあるサスペンス"ではなく、"サスペンス要素のあるドラマ”であると言う事です。些細な違いかもしれませんが、その視点で見方が大きく変わってきます。

この物語において、脚本のトムは"スパイ"そのものに大きなスポットを当てていません。あくまで"関係性"にまつわるドラマだと語っており、映画でも扱える大きなストーリーを丹念に描く事で、新しいスパイドラマの形を提示しています。

現代を舞台にしたドラマとしては初のゲイ・スパイもの!

現代を舞台にしたドラマとしては初のゲイ・スパイものとなる『ロンドン・スパイ』。本国で大きな反響を呼んだのが初回放送の大胆なベッド・シーン。数件の苦情も寄せられたそうですが、BBC側は時間帯や事前に警告をしたことから問題は無いと回答。また、このシーンも後に繋がる重要なファクターになっているのです。

イギリスには1967年まで同性愛行為を罪とし、1861年までは死刑を科していたという歴史があります。ゲイのスパイ達に対する当時のMI6の冷酷さは知られており、トムはこのドラマを書くにあたり、その歴史を入念に調べて物語に盛り込みました。また、彼自身がゲイである事から得た経験もベースになっているそうです。

実在するロンドン・スパイ

このドラマのインスピレーションになっているのが、実際にイギリスで起こったスパイ変死事件です。2010年8月、MI6出向職員であった暗号解読員の男性ガレス・ウィリアムズさんが、浴槽に置かれた旅行カバンに詰められた変死体で発見されました。

カバンには外から鍵がかかっており、そこからウィリアムズさんの指紋は検出されず。検視官は他人の関与を示唆しましたが、警察は事故と結論付け、真相は未だ闇の中です。この事件は今作ならず、多くのライターに影響を与えているそうです。

そもそもMI6って?

MI6はイギリス国外の情報収集や情報工作を行っている情報機関の1つで、このドラマに名前だけ出てくるMI5は、国内を中心に活動しています。MI6と言えばやはり『007』。ジェームズ・ボンドはもちろん、今作主演のベン・ウィショーが演じるQもMI6のスパイであるという設定です。

『ロンドン・スパイ』でウィショーが演じるダニーはMI6のスパイではなく、そのパートナーであるジョーがスパイであるという設定。ジョーを演じるエドワード・ホルクロフトは『キングスマン』でスパイ候補生の1人を演じていたので、なんだか壮大にクロスオーバーをしそうですね…(もちろんそんな展開はありませんでした)

日本人からするとあまり身近に感じられないスパイですが、MI6はホームページで人材募集を行っているほど想像以上にオープン。昨年はママさんスパイを募集して話題になりました。そんなイギリスだから生まれる話なのかも知れませんね。

『ロンドン・スパイ』気になる続編は…

まだまだ続きそうな、これで終わりの様な、涙無しには見られない最終回。早くも続編希望の声が寄せられている『ロンドン・スパイ』ですが、脚本のトム・ロブ・スミスによると、今のところ続編を書く予定は無いそうです。

とは言え、ベン・ウィショーの魅力にすっかりはまってしまった様で、彼のために何か書ければと口にしていました。期待して待ちたいですね!