2017年7月6日更新

松岡広大が語るドラマ『ベイビーステップ』のトリビア7選

このページにはプロモーションが含まれています
ベイビーステップ

AD

1.松岡広大は主演に大きなプレッシャーを感じていた

最初にオファーを受けたときの心境は?

松岡:これだけ愛されている原作である以上、自分がやるにあたって、しっかりと役を愛さないといけないとは思いましたが、やはりプレッシャーも大きかったです。原作の描写もすごくリアルなので、これを実写化して果たして大丈夫なのか?すごく難しいバランスの作品だなと。

登場人物のリアリティある描写が原作の魅力でもあります

松岡:そうなんですよね。ファンタジーではないし、主人公は現役高校生だし。(出演が決まって)嬉しいという気持ちよりも、責任に押しつぶされるんじゃないかって気持ちの方が大きかったですね。

原作を読んでみての印象は?

松岡:リアルならではの面白さ――人間らしさだったりテニスの奥深さが伝わってきました。すごく面白かったですね。(原作の魅力は)リアリティでしょうね。 テニスをやっている人ならわかるような奥深さが描かれているし、一方でテニスを知らない人でも、プレイヤーの心理を知ることができたり。あとは、主人公の努力する姿に心打たれるものがあるんだろうなって思います。

2.役作りのために1ヶ月間テニスの特訓をした

主人公の丸尾栄一郎(=エーちゃん)を演じる上での準備、役作りについて教えてください

松岡:まずテニスの練習に1か月間通いました。役に対してのアプローチとしては、エーちゃんて、真面目って部分以外はごくごく普通の高校生なんですよね。真面目さがちょっ と異常なんですけど(笑)。 普通のところは普通に、飛び抜けた部分を全力で120%の力で...というバランスでやってみようかなと考えました。いい塩梅でできたら差別化が図れて、 そこでキャラクターのメリハリがつくんじゃないかなと思いました。

内面的な部分はどのように意識しましたか?

松岡:高校生なので、僕自身が高校生の時に感じた、女性に対しての甘酸っぱい感情や変な距離感――それは僕も経験したことがあるので(苦笑)、自然に出せているのかなと思います。 すごく多感な時期であり、エーちゃんが将来について考えるシーンが後半にあるんですけど、誰もがこういう道を通るんだろうなという思いで演じてましたね。僕自身が経験したことだからこそのやりやすさはあったと思います。

具体的にエーちゃんのどんなところに共感を?似ていると思えた点は?

松岡:努力することは僕も嫌いじゃないですね...いや「嫌いじゃない」というか、エーちゃんも目標を達成するために努力をしているわけで、そういう部分は似ているかなと思います。

松岡さん自身、たまたまテレビで仮面ライダーを演じている佐藤健さん(※事務所の先輩)の姿を見て俳優を志したそうですが、そういう点でも重なるのでは?

松岡:そうですね...。原作や台本を読みながら、努力って報われるものなんだと実感させられる部分がすごくありました。僕も、自分でこの仕事を選んでここまでやってきて、約7年ほどになりますけど、紆余曲折がありつつもやってきてよかったなと思うし、そういう意味では、もちろんまだまだ先は長いですけど、エーちゃんの思いと重なる部分はありましたね。

これまでテニスの経験は?

全くなかったですね。サッカーや野球ってなんとなく友達と遊んだり体育とかでやりますけど、テニスって、なかなか自分でやろうと思わない限り、やる機会がないんですよね。 完全に初めての経験でした。

実際の練習はどのように?

松岡:最初はボールがあっちこっちに飛んで、本当に難しくて。ずっとダンスをやってきたけど、逆にモノを持ったり操ったりしてコントロールするって感覚がないんですよね。 球技ってすごく難しい! モノを使うのが。

体を動かすのは得意だけど、モノを使うのが...

松岡:感覚がないんですよね。ダンスはあくまで自分の体の感覚だけを使うので、最初は 本当に難しかったです。ラケットの持ち方に始まって、エアで打ってみて、そこから徐々に...という感じで1か月間ずっと基礎をやってました。フットワークを強化したり。

やってみていかがでした?

松岡:すごく難しかったです!

監督は「松岡さんは体が動くし、フォームの模倣などはすごくキレイだった」と仰ってましたけど。

松岡:そうですね...形を捉えるとか、求めているフォームの輪郭を掴むのはわかるんですよね。ただ、これは実際に球が来たら打ち返せないなって思いましたよ(笑)。絶対にフォームが崩れるなって。 とはいえ、見てマネするってのは、ダンスで先生の動きを見て模倣するのと同じなので、そこはこれまでやってきた経験が生きたなと思いますね。

3.漫画よりリアルなフォームを目指した

二次元の漫画の絵がお手本で、そこからどうやってエーちゃんのリアルなフォームを作り上げていくんですか?

松岡:原作を見つつ、でもリアルで打ったらこうはならないよなって話になり、そこでインストラクターの先生にも来ていただいて、「ここでこうするにはこういう動きですね」と動いていただいて、それを見てマネするという感じでした。

4.撮影中は実際の球はなかった

テニスシーンの撮影は他のシーンと比べても大変だったと伺ってます。

松岡:かなり大変でした。まず、球が実際にはないので、自分たちのイメージで球を飛ばして、相手ともその球の動きを共有できてないといけないんですよ。一方通行のイメージではなく。打ち返し合うゲームなので、球の弾道、軌道、どんなラリーが展開されているのか? それを緻密に表現していかないといけない。 ラケットの面がちょっと下向いてるだけで、それじゃ予定通りの軌道では飛ばないよね、もう1回行こうかって感じで。「下向き過ぎ」「上になり過ぎ」って繰り返して、20回、30回とテイクを重ねることもありました。

ストーリーの魅力はまさにその緻密さですからね! そこがいいかげんだとみている方も入り込めなくなっちゃいますね

松岡:そうなんですよ。そこは覚悟の上で臨んでました。

運動神経がいいだけではだめで、緻密さが要求されるんですね。

松岡:こちらもそこは細かく質問を重ねましたね。「足はその時、どうなってますか?」「手首の返しの角度は?」「スピードは?」と。初見でテニス経験者が見て「ん?」ってなったらイヤだなんですよ。「うんうん、そういう打ち方するね」という感じで見てもらいたくて。

5.撮影の合間にキャスト・スタッフみんなでテニスをしていた

撮影は同世代の俳優さんとの芝居が中心だったかと思いますが、現場の雰囲気などはいかがでしたか?

松岡:そうですね、すごく仲は良かったです。スタッフもキャストも。すごくよく話しましたね。みんな、向上心がすごく高かったです。限られたスケジュールの中での撮影で、体力もものすごく必要でしたが、みんなぐっと集中して、メリハリのあるいい現場だったと思います。

テニスシーンは屋外ですよね?

松岡:炎天下でした(笑)。本当にきつくて。雨が降ってきたこともあったけど「これくらいの雨ならいけるな」って撮影を続行したり...。

休憩時間にもみんなでテニスをやってたそうですね。

松岡:スタッフさんも一緒にやってました。みんな、きついのに休もうとしない(笑)。純粋にテニスが好きになって。自分のラケット買うような人まで出てきて。スタッフまで熱中する現場ってのもなかなかないですよね。まだご飯食べてるのに「早く行こうよ」って (笑)。すごく恵まれた現場だったなと思います。

6.季葉がムードメーカーだった

季葉さんや松島庄汰さんとはどんな話を?

松岡:季葉さんは、何かあるとずっと笑ってるんですよ。もう何に笑ってるのかさえもわかんなくなって、とりあえず突っ込んでましたね(笑)。「何笑い? それは」って。季葉さんの笑顔に周りが助けられていたのは事実ですね。

松島さんとはテニスのシーンもありましたが...。

松岡:松島さんは、事務所の先輩でもあり、疑問があれば何でも聞いてましたね。「主演てどうしたらいいんですかね?」とか。すごく優しい先輩です。逆に細かい芝居やシーンのことは、わざわざ話さなかった気がしますね。互いにやることはわかってて。互いに信頼もしていたので。

改めて今回の実写版ならではの魅力はどんなところにあると思いますか?

松岡:試合のシーンの映像を見て「しんどい思いをして作ってよかったな」と思いました。スピード、勢い、緊張感が原作漫画でも1コマ1コマから伝わってくるんですけど、こちらのドラマでは動画だからこその躍動感が伝わってくると思います。

松岡さん自身、この作品を経たことでテニスの見方が変わりましたか?

松岡:このひとはこのスペースを狙ったんだなとか、プレイヤーの心理を読むようになりましたね。

改めてテニスというスポーツの魅力はどんなところにあると感じますか?

松岡:まず、ただ打ち返すだけでなくその中には駆け引きがあるということ。相手の心理を読んで、読んで、読んで、裏をかいて、また裏をかいて...そこは本当にすごく面白いなって思いますね。スポーツってどうしても運動神経ありきの肉体的なものだと感じてましたが、それだけではない心理戦、頭脳戦があるんだなと。 どのスポーツでも駆け引きってあるとは思いますが、テニスは基本、個人競技なので、あのスリルはプレイしている人たちにしかわかんないものがあるんだろうなって。頭も全身も使うという。テクニックだけじゃないんですよね。

7.続編があれば海外編をやりたい

今回、TVでもなく映画でもなくAmazonプライムビデオでの配信となりますが、配信ドラマならではの面白さはどんなところにあると思いますか?

松岡:持ち運びができるってのはすごく大きなことだなって思います。時間をあわせて家に帰ってオンタイムで見たり、録画したものを見たりという"固さ"はなくなってきてるんだなと感じますね。そういう意味でいいコンテンツだなと思います。いまの時代、スマホを持っている人は多いですよね。 普段、家であまりTVを見ないような人でも、手軽に見られるなら関心を向けてもらえるんじゃないかと思うし、それはすごくいいところだなって思いますね。自分のタイミングで見られるって魅力だなと思います。

今回実写化されたのはごく一部であり、原作はまだあだありますが、続編を望む気持ちは?

松岡:漫画ではエーちゃんが海外に行ったりもするので、海外に行けるならやりたいかな? 海外遠征にぜひ!