2017年7月6日更新

ドラマ『臨場』の重厚な魅力まとめ【ネタバレあり】

2009年から2010年にかけて放送されたドラマ『臨場』シリーズは、人気小説を原作にした重厚な警察ドラマです。実力派俳優たちが演じる、タイトル通り「臨場感」あるドラマとして人気を集めました。今回は、そんな『臨場』の魅力を紹介します!

大ヒットドラマ『臨場』について

臨場

ドラマ『臨場』は、テレビ朝日系列で2009年4月より全10話が放送されました。横山秀夫の小説を原作としており、内野聖陽演じる鑑識課検視官を主人公に、事件現場に臨み初動捜査を行う警察官たちの姿が描かれています。

事件解決のプロセスだけでなく、警察組織や登場人物を取り巻く人間模様が描かれ、様々な年代層から人気を集める大ヒットドラマとなりました。キャッチコピーは「お前の人生、根こそぎ拾ってやる」です。

第一章の好評を受け、続編にあたる「続章」が2010年4月から全11回に渡り放送。小説未収録の作品と原作を脚色したオリジナル脚本となり、平均視聴率は17.6%を記録、第一章を上回る人気をみせました。キャッチコピーは「あの「臨場」が、倉石が帰ってくる」です。

さらに、2012年6月30日には『臨場 劇場版』も公開され、話題を呼びました。

『臨場』第一章のあらすじ

臨場第一章

家庭菜園を楽しむ倉石義男のもとにかかってきた一本の電話「臨場要請」。変死体などの状況捜査を行う検査官の倉石は、部下・小坂の運転で現場へと向かいます。現場に現れた倉石ですが、手には食べかけのキュウリと採れたての野菜。呆然と見つめる警察官がいる中、倉石の「検視で拾える物は根こそぎ拾ってやれ」など厳しい言葉とともに、捜査が進んでいきます。

班長の倉石・小坂・一ノ瀬の3人が中心に証拠を見つけ、事件の見立てが行われていく中、やがて、事件に隠された物語が解き明かされていくのです。

『臨場』続章のあらすじ

臨場

組織内を一新した警察署内。しかし、倉石義男率いる小坂・一ノ瀬ら倉石班は、協力し合いながら事件へと立ち向かっています。そんな中起こった警官の射殺事件。臨場要請に従い向かった先には、倉石のかつての先輩検視官・谷本の遺体が。自殺か他殺か分からない現場の状況に困惑しながらも、谷本が残した物を徹底的に見つけ出していきます。

キャリア警官・五代が部長となったことから様々な場面で対立することも多くなりますが、現場での倉石のスタイルは変わらず、事件解決へと一直線に進んでいきます。

主人公・倉石義男を演じるのは内野聖陽

内野聖陽

(C)2012「臨場」劇場版 製作委員会

物語の主人公、鑑識課検視官の倉石義男。自分に絶対的な自信を持ち、組織としては問題のある人物ながらも検視の腕前は確かな敏腕検視官です。「死者の人生を、根こそぎ拾ってやる」という言葉の元に検視という仕事に立ち向かっているも、その一直線さから捜査一課とは意見が食い違うこともしばしば。また、18年前に妻・雪江を殺されてからは、雪江の趣味だった家庭菜園を受け継いでいます。

倉石義男を演じた内野聖陽は、1995年から俳優として活動。出演作品には、連続テレビ小説『ふたりっ子』(1996年)の森山史郎役や、ドラマ『蝉しぐれ』(2003年)の牧文四郎役、映画『罪の余白』(2015年)の安藤聡役などがあります。

ドラマ・映画『臨場』その他主要キャスト

「臨場」キャスト

(C)2012「臨場」劇場版 製作委員会

小坂留美 / 松下由樹

鑑識課検視補助官の小坂留美。倉石のことを尊敬しており、目指すべき理想の上司だとして日々鍛錬を続けています。また、体力をつけるため仕事の合間にはダンベルで体を鍛えているといった努力家でもあり、倉石の良きパートナーとして活躍します。

小坂留美を演じたのは松下由樹です。1983年から女優として活動しており、ドラマ『29歳のクリスマス』(1993年)の今井彩役や、ドラマ『ナースのお仕事』シリーズ(1996年~2014年)の尾崎翔子役、ドラマ『ドールハウス~特命女性捜査官~』(2004年)の主人公・神埼礼子役などが代表作です。演技派女優として人気も高く、様々な作品で欠かせない名脇役として活躍しています。

「臨場」キャスト2

(C)2012「臨場」劇場版 製作委員会

立原真澄 / 高嶋政伸

刑事部捜査一課管理官の立原真澄。倉石とは同期ゆえに対立することもありますが、互いに信頼しており、倉石の見立てを信じ捜査を進めることもしばしばあります。上司と鑑識課に挟まれながらも気丈に振舞っている立原ですが、倉石の妻が殺された事件を解決できなかったという過去から、倉石には負い目を覚え続けています。

立原真澄を演じたのは高嶋政伸です。1988年から俳優として活動しており、出演作にはドラマ『HOTEL』(1990年)の赤川一平役、ドラマ『ダブル・キッチン』(1993年)の花岡忍役、ドラマ『こちら本池上署』(2002年)の椎名啓介役などがあります。個性的な役柄を演じることも多く、様々な作品で活躍しています。

一ノ瀬和之 / 渡辺大

鑑識課検視官心得の一ノ瀬和之。一流大学卒の準キャリアであり、管理官の立原真澄から将来を見込まれている人物でもあります。立原のことを尊敬しているが上に、倉石のことを良く思えず反抗的な態度を見せます。しかし、倉石の下で仕事をしていくうちに次第に変わっていきます。

一ノ瀬和之を演じたのは渡辺大です。俳優・渡辺謙を父に、女優・杏を妹に持っており、2002年にドラマ『壬生義士伝~新撰組でいちばん強かった男~』で渡辺謙演じる吉村貫一郎の青年期役として出演し、俳優デビューを果たしました。その後は、大河ドラマ『功名が辻』(2006年)の森蘭丸役や、ドラマ『宮本武蔵』(2014年)の細川忠利役など、これからの活躍が期待される若手俳優です。 

原作は人気ベストセラー作家の横山秀夫の小説

臨場1

原作を執筆したのは『半落ち』『クライマーズ・ハイ』など数々のベストセラー小説を送り出している横山秀夫です。1957年東京都生まれで、1998年に『陰の季節』で第5回松本清張賞を受賞し、小説家デビューしました。

2004年に発表された『臨場』も、翌年第5回本格ミステリ大賞の候補になるなど高く評価されました。 最近では『64(ロクヨン)』が映画化され、話題を呼びました。

ドラマ『臨場』の見どころ<ネタバレあり>、そして劇場版は?

劇場版「臨場」

様々なゲスト出演者

『臨場』では、毎回様々なゲストが特別出演することも話題でした。例えば、続章では、ソフトバンクのCMのお父さん役を務める北海道犬・カイくんがゲストとして登場。カイくんが事件真相の鍵となります。

ゲストは犯人や被害者だけでなく事件に関わる警察官としても登場。その豪華さも見どころのひとつとなっています。

原作と異なる結末

続章(3話)からレギュラー出演となる平山浩行扮する警察官の永島武文。原作では恋人が殺され、その犯人たちを木刀で殴打するといった事件を起こした過去を持つ人物として登場しますが、ドラマでは父親・永島善三を殺され、その犯人を逮捕するために警察官となった人物と設定されています。それゆえ、逮捕歴はありません。

最終回では、父・永島善三の遺留品が新たに見つかったことから事件の真相が明らかになります。事件が事件を呼ぶように、犯人を庇おうとした者が新たな殺人を犯し、殺人を犯した者が殺されるといった無残な死の連鎖が続きます。そして最後にはついに永島善三殺害犯は、山田純大演じる大庭純一だと判明。ところが、なんとその純一は最後、父親に殺されてしまうのです。犯人側、被害者側それぞれの父・息子の絆が描かれ、切ない結末となりました。

劇場版のストーリーは?

ドラマのキャストがそのまま出演し、2012年に公開された劇場版。無差別通り魔の犯人が、裁判で心神喪失を認められ無罪になってから2年後。犯人に関わった弁護士や医師が相次いで殺害されるという事件が発生します。はたして犯人は誰なのか。倉石らの捜査が始まります。