名作“スペキュレイティブ・フィクション”海外ドラマ『トゥルー・コーリング』!
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FOXで2003年から2005年まで放送されていた『トゥルー・コーリング』はアメリカの“スペキュレイティブ・フィクション”というジャンルに属する海外ドラマ。
本作は多くの熱狂的ファンがいたにもかかわらず、残念ながらアメリカで打ち切りとなったことでも知られています。日本ではDVDレンタルが先行された後に、テレビ放送もされました。
ちなみに、“スペキュレイティブ・フィクション”というのはSFやファンタジー、歴史ものなど、様々な要素を組み合わせた世界観を表現したものです。残念ながら2年で打ち切りとなってしまったものの、最近また人気が復活している本作について早速詳しく見ていきましょう。
『トゥルー・コーリング』のあらすじ
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突如、地元の遺体安置所(モルグ)で働くこととなってしまったボストンの医大生のトゥルー・デイビーズは、そこで自分に特別な力があることを発見します。
最近亡くなったばかりの遺体から“助けて”という声が聞こえるのです。そして彼らが亡くなった前日に戻り、彼らの死を事前に食い止めることができるようになってしまいます。
トゥルーはこの特別な力で彼らを救い、さらには麻薬中毒になってしまい抜け出せず苦しんでいる弁護士である姉のメレディスや、無責任で怠け者、ギャンブルに明け暮れている弟のハリソンをも、この特別な力を使って助けていくのです。
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しかし、彼女の姉やシーズン1に出てきた親友、リンジー、恋愛対象だったルーク、そしてモルグでの以前の同僚ガルデズはシリーズ中ほんの少ししか登場しません。見どころの一つでもありますが、引き立て役として、中盤からトゥルーの相手役ジャックが登場。
ジャックも彼女のように、再び同じ日をやり直す特別な力を持っていますが、トゥルーとは違い、“運命はあるがまま受け入れるべきである”、という考えを持っています。
死ぬはずだった人の命を救うべきなのか?と、彼女が奮闘するその哲学的な側面にジャックは切り込んでいきます。シーズン2はトゥルーとジャックの競い合いとも言えるでしょう。
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トゥルーは死者たちを救い、ジャックは自分の信じるまま、運命の順番を元に戻し、“宇宙のバランス”を保とうとします。最終的には彼女の父親と母親も似たように相反する関係であったことが明らかになりますが、結末やいかに…。
『トゥルー・コーリング』のキャスト達
トゥルー・デイビーズ/エリザ・ドゥシュク
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主人公トゥルーを演じたのはアメリカの女優エリザ・ドゥシュクです。エリザは映画『恋に焦がれて』(1993)のジュリエット・ルイスの相手役、“アリス”に大抜擢されました。
当時12歳だった彼女は、それをきっかけにロバート・デ・ニーロやエレン・バーキン、レオナルド・ディカプリオ、ポール・ライザー、ジェームズ・ベルーシなど名だたる俳優陣と共演。
また、昔からピアノやドラム、ジャズやタップ、バレーなど様々なダンスの勉強もしていて、子供のころからアマチュアの劇団で経験を積んでいます。マサチューセッツ州にあるウォータータウンの劇場で、ろう者のための演劇に出演することもあるのだそうです。
ハリソン・デイビーズ/ショーン・リーブス
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トゥルーの弟、ハリソンを演じたショーン・リーブスは1978年2月5日にアメリカ、ルイジアナ州で生まれた俳優です。ショーンはニューヨークのリー・ストラスバーグ劇場研究所で演劇を学び、ハロルド・ガスキンに個人指導を受けました。
LA在住の彼は『トゥルー・コーリング』のほか『ダンデライオン』(2004)、『ボブ・クレイン 快楽を知ったTVスター』(日本劇場未公開)、『8ボール』などで有名な役者です。
デイビス/ザック・ガリフィアナキ
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ザック・ガリフィアナキはメガヒットを飛ばしたコメディー映画『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2010)の“アラン・ガーナー”役で、世界にその名を知られることになりました。
その後はCGをふんだんに使った子供向け映画『スパイアニマル・Gフォース』(2010)や、印象的な脇役で登場した『マイレージ、マイライフ』(2010)、キーア・ギルクリストとダブル主演したコメディードラマ『なんだかおかしな物語』(日本未公開)などに出演しています。
俳優をしていないときは生まれ故郷の北カリフォルニアの山のふもとにある家で過ごし、そこで作家としての感覚を取り戻すのだそうです。
リンジー・ウォーカー/A・J・クック
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トゥルーの大親友リンジーを演じるのは今や『クリミナル・マインド FBI行動分析課』の“J.J.”ことジェニファー・ジャロウ役でおなじみのA・J・クック。カナダ、オンタリオ生まれのA.J.は17でお芝居を始めました。
25歳になる前に既に10作品ほどの映画やドラマに出演していた彼女は、女優を始める前はダンサーをしていて、なんと4歳からタップやジャズ、バレーなどのダンスを始め、誰にも負けない!という意気込みで取り組んできたそうですよ。
2000年に上映されたソフィア・コッポラ監督の『ヴァージン・スーサイズ』で彼女を知ったという方も多いかもしれませんね。あの時のメアリー・リスボン役は彼女が最初にもらった大きな役でしたからね。
ジャック・ハーパー/ジェイソン・プリーストリー
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トゥルーの同僚ジャックを演じるのは『ビバリーヒルズ高校白書』のブランドン役で大人気だったジェイソン・プリーストリー。1969年カナダ、バンクーバー生まれのジェイソンは役者のみならず、プロデューサーや監督も行っています。
日本では“ビバヒルのブランドン”のイメージが強いという方も多いかと思いますが、ジョージ・P・コスマトス監督の西部劇『トゥームストーン』(1994)や、最近は『コール・ミー・フィッツ』というカナダのブラックコメディーのドラマなどにも出演している役者です。
私生活では2005年5月14日にナオミ・ロード・プリーストリーと結婚しており、二人の子供がいます。補足ですが、以前はアシュレイ・ピーターソンと結婚していました。
『トゥルー・コーリング』まさか!?の結末
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『トゥルー・コーリング』最終話となるはずだったシーズン2の第6話“ナイト・ビフォア・クリスマス”は日本やニュージーランド、カナダなどでは放送されたものの、アメリカでは残念ながら放送されることはなく、DVDに収められ、打ち切りとなってしまいました。
そのためアメリカではひとつ前のエピソード、“死命”が最終回となってしまい、中途半端な終わり方となってしまいました。本当の最終回はどうなったかと言いますと、第6話は、タイトルからもわかるようにクリスマスイブの一日で物語は終わっています。
最終回では実はトゥルーの父親リチャード・デイビーズとジャックがつながっていた、とハリソンが気が付いたり、リチャードがハリソンの首を絞めて殺害しようとするシーンが出てきますが、例によって“助けて”の一言で時間が戻ってしまい、事実は変わってしまいます。
最後は何事もなかったかのようにリチャードやジャック、ハリソンや仲間たちを呼んでホームパーティー、というシーンで締めくくられていました。まだまだ続けるつもりだった製作者側の気持ちが伝わってきますね…。