平成仮面ライダーシリーズ第14作目『仮面ライダーウィザード』
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『仮面ライダーウィザード』は、2012年9月2日から2013年9月29日にかけて、テレビ朝日系列で全53話が放送された特撮TVドラマ。平成仮面ライダーシリーズでは第14作目にあたり、キャッチコピーは「さぁ、ショータイムだ!」です。
一番の特徴として、『仮面ライダー』シリーズ初の”魔法使い”をコンセプトにしています。前作の『フォーゼ』の変身方法が機械的かつSF要素が強かったため、「ファンタジー路線の仮面ライダーを」という方針が立ったそう。放送開始の前年、2011年3月11日の「東日本大震災」へのエールを込めて、「今を受け入れて前に進む」こともテーマになっています。
本編の51話に加えて、過去の平成仮面ライダーが登場する特別編が2話制作され、放送期間・放送話数共に平成仮面ライダーシリーズの中で最長になりました。
『仮面ライダーウィザード』のあらすじ
かつて魔法は、科学と並ぶほどの学問でした。しかし、時代や文明の発展と共に廃れ、いつしか過去のものになっていってしまい・・・・・・。
そして時は流れて現代。主人公の青年・操真晴人は、とある日食の日に行われたゲート(高い魔力を持つ人間)から怪人「ファントム」を生み出す儀式「サバト」に巻き込まれます。しかし、晴人は自らのファントムを体内に抑え込んだため、儀式から生き残ることが出来ました。
同時に、魔法使いの資格を得たことで仮面ライダーウィザードとなり、人々を守るべくファントムたちと戦いを繰り広げることに。その裏で渦巻く、”賢者の石”と呼ばれる究極の「魔宝石」を巡る対立、優秀な物理学者・笛木奏の思惑と暗躍などを軸に物語が展開します。
果たして、仮面ライダーウィザードとなった晴人の運命は、どこへ向かっていくのでしょうか。
『仮面ライダーウィザード』の主なキャスト
操真晴人・仮面ライダーウィザード/白石準也
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本作の主人公で、日食の日に行われた謎の儀式「サバト」の生き残りです。骨董店「面影堂」に居候しつつ、仮面ライダーウィザードとしてゲートを襲うファントムと戦っています。
白石準也は、「第20回ジュノン・スーパーボーイ・コンテンツ」で、準グランプリに輝いたイケメン俳優です。2008年に映画『制服サバイガールⅡ』で俳優デビューし、バラエティ番組などでも活躍。2016年放送の『真田丸』では、自身初となる大河ドラマ出演を果たしました。
主演を務めた本作は、終了後も白石自身の中で非常に大きな存在となっており、他の撮影現場でも記憶が蘇ることがあると明かしています。
コヨミ/奥仲麻琴
畳でごろごろ? pic.twitter.com/ExCdLjEexu
— 奥仲麻琴 (@maccon1118) 2016年12月28日
ヒロインのコヨミは、魔法でファントムやゲートを探しつつ晴人の戦いをサポートする少女。人間でもファントムでもない存在とされ、生きるために晴人から定期的な魔力の供給を受けています。
奥仲麻琴は、2009年にアイドルグループ「ぱすぽ☆(後にPASSPO☆)」としてデビューしました。本作が女優デビュー作であり、コヨミとは「激しく人見知り」なことが共通点なのだとか。その他の出演作は、ドラマ『MARS~ただ、君を愛してる~』や映画『心霊写真部 劇場版』があります。
仁藤功介・仮面ライダービースト/永瀬匡
考古学専攻の大学生で、遺跡の調査中に仮面ライダービーストに変身する力を手に入れました。その影響からファントムの魔力を食べないと死ぬ身体になり、自分自身が生きるために戦っています。
永瀬匡は、2010年までジャニーズJr.として活動した後、2001年9月にドラマ『桜蘭高校ホスト部』で俳優デビューしました。NHK大河ドラマ『八重の桜』や『ナポレオンの村』、映画『悪の教典』などに出演し、2015年公開の『ズタボロ』で映画初主演を果たしました。
2011年4月1日より、NHKの連続テレビ小説『べっぴんさん』に出演する予定です。
奈良瞬平/戸塚純貴
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奈良瞬平は、魔法使いに憧れを抱いており、晴人への弟子入りを志願した青年です。テンションが高く少々ドジな一面があるようで、作中ではムードメーカー的な扱いになっています。
戸塚純貴は、2011年5月に「劇団JB」の旗揚げに参加し、同年7月のドラマ『花ざかりの君たちへ ~イケメン☆ラダイス~2011』でデビューしました。主な出演作は、ドラマ『エンジェル・ハート』『カインとアベル』、映画『ライチ☆光クラブ』などがあります。
笛木奏・白い魔法使い・ワイズマン/池田成志
「Chef」日高政孝 撮了いたしやした!おつかれさんです! pic.twitter.com/J6tSxEul0R
— イケダナルし (@narupinsky48) 2016年12月11日
「白い魔法使い」の姿で現れ、ウィザードら魔法使いになった者をサポートする物理学者。一方ではファントムのリーダー”ワイズマン”と名乗り、ファントムたちにゲートを襲わせていた張本人です。
池田成志は、1982年に鴻上尚史主宰の劇団「第三舞台」に参加し、俳優デビューしました。舞台をメインに活動しているほか、綾瀬はるか主演のNHK大河ドラマ『八重の桜』、ギャグ漫画の実写映画化作『HK 変態仮面』などに出演しています。
2017年は、連続ドラマW『楽園』や『ヒトヤノトゲ ~獄の棘~』に出演する予定です。
魔法の指輪「ウィザードリング」で様々なスタイルに変身!
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操真晴人の変身アイテムは、魔法の指輪「ウィザードリング」と変身ベルト「ウィザードライバー」です。ウィザードライバーにリングをかざすことで、仮面ライダーウィザードに変身できます。
リングは変身に使用する変身リング、魔法を発動する魔法リングの主に2種類があり、骨董店「面影堂」の店主が魔宝石から加工して作るのだとか。変身リングは4大元素(火・水・風・土)に因んだ属性を持ち、火の「フレイムスタイル」がウィザードの基本形態です。
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他の4大元素には、水の「ウォータースタイル」・風の「ハリケーンスタイル」、土の「ランドスタイル」というスタイルがあります。後に、自身のファントム・ウィザードドラゴンの力が使用可能になり、各スタイルを強化した「ドラゴンスタイル」などにも変身出来るようになりました。
ただし、戦闘中は常に魔力を消費するため、尽きた時点で変身が強制解除されてしまいます。
仮面ライダーウィザードが戦う敵怪人「ファントム」とは?
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怪人「ファントム」は、”絶望”して死亡したゲートから生まれる魔物です。人格はファントムオリジナルのものですが、元になったゲートに擬態したり、記憶を受け継ぐことが出来ます。
リーダーの”ワイズマン”の下に、フェニックス・メデューサ・グレムリンらを幹部とした組織を構成し、新たなファントムを生むために暗躍。彼らの中にもルールがあるようで、ゲートを絶望させず死に追いやるのはタブーとされ、そうした行動をした場合は粛正されてしまいます。
また、現世のファントムはほぼ人型をしていますが、ゲートの精神世界「アンダーワールド」では巨大な魔物の姿をしていることがほとんどです。
op主題歌は鬼龍院翔が歌う『Life is SHOW TIME』
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op主題歌『Life is SHOW TIME』を歌うのは、エアー演奏で有名なビジュアル系バンド「ゴールデンボンバー」のボーカル、フロントマンとして活躍する鬼龍院翔です。
この曲の名義は、”鬼龍院翔 fromゴールデンボンバー”となっており、鬼龍院翔にとっては実質的なソロデビュー曲になります。鬼龍院が尊敬する歌手・GACKTは、『仮面ライダーディケイド』の主題歌を担当しており、歴史ある作品に関われたことと憧れの人物に近付けたことへの喜びを語りました。
PVの内容は、魔法で召喚された棚橋弘至・亀田大毅・鈴木桂治ら最強の格闘家陣が登場し、敵のグールに襲われた鬼龍院を助けるという珍しい演出です。
ヒロイン・コヨミの正体と『仮面ライダーウィザード』の結末
コヨミには謎の部分が多かったものの、途中で晴人と同じ「サバト」の生残りであること、”ファントムが生まれた後のゲートの抜け殻”だと明らかになります。
終盤で明かされたその正体は、不治の病で亡くなった笛木奏の娘・笛木暦です。さらに、「サバト」は暦の死体に「賢者の石」を埋め込み、蘇生させる儀式だったことも判明。コヨミの身体は暦本人ですが、精神は新しく生まれた別人格で、笛木は”笛木暦”の完全復活を目論んでいました。
魔力が尽き始めたコヨミは、多くの命を犠牲にする笛木の計画を阻止するために、晴人に「賢者の石」を託して消えることを決意します。しかし晴人と白い魔法使い(笛木)の戦いの直後、斬りつけてきたグレムリンに「賢者の石」を奪われ、身体が限界を迎えたため消滅してしまいました。
グレムリンとの最後の戦いを終えた晴人は、「賢者の石」が形を変えた”ホープウィザードリング”を手に、「静かに眠りたい」というコヨミの願いを叶える旅に出たのです。