坂元裕二脚本のおすすめドラマはこれだ!ドラマ好き激推し名作をランキングで
人気ドラマを連発!脚本家・坂元裕二
坂元裕二が脚本としての活動を始めたのは、フジテレビヤングシナリオ大賞を19歳で受賞したことがきっかけです。 その後に連続ドラマの脚本を務めるようになり、1991年に放送されたドラマ『東京ラブストーリー』が大ヒットし、社会現象にもなりました。 90年代のトレンディドラマブームを牽引しましたが、一時はテレビを離れることに。テレビドラマに復帰してからは、かつてのイメージから脱却した社会派の題材が注目を集めました。 等身大の人物を描くことはそのままに、トレンディドラマ時代とは違った側面で高い評価を獲得し続けています。
1位:『大豆田とわ子と三人の元夫』
3度の離婚を経験した大豆田とわ子と元夫たちとのハートフルコメディ
ジャンル | コメディ |
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キャスト | 松たか子 , 松田龍平 , 角田晃広 , 岡田将生 |
3度の結婚、3度の離婚を経験してきた大豆田とわ子と個性的な3人の元夫たちとの触れ合いを描いたロマンティックコメディ。坂元裕二脚本の特徴である洒落た会話劇が展開し、人生の酸いも甘いも経験した大人たちの等身大の姿には共感や哀愁も感じられます。何気ない日常の事柄や心の機微を巧みに織り込んだセリフは名言の宝庫です。
「大豆田」どっぷりハマってしまいました!3人の元夫と元妻大豆田のテンポがよい会話のやり取りが心地よく、毎話放送が楽しみでした。魅力はセリフだけでなく急に訪れる劇的な展開や、少しづつ明かされる登場人物の過去など、一度ドラマを観だしたら抜け出せない中毒性もある作品!中盤の展開は思わず"アッ"と声をあげて驚いてしまいました。
「26歳の私は嫌だったんだよ、許せなかったんだよ」という主人公とわ子の台詞がいまだに心に残っています。過去の記憶を下手に上書き保存せず「嫌だった」と言い切る彼女の強さに惹かれます。とわ子は元夫たちとの関わりを面倒に感じていましたが、子を持つ親としてとても素敵な関係性だなと思いました。
2位:『カルテット』
弦楽四重奏カルテットの4人の男女が織りなすラブサスペンス
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 松たか子 , 満島ひかり , 高橋一生 , 松田龍平 |
訳アリで個性的な4人の男女が織り成すラブサスペンス。弦楽四重奏「カルテットドーナツホール」のメンバー4人が過ごす冬の軽井沢での共同生活を通して、それぞれが抱える秘密や恋を描いています。独特でクセのあるキャラクター造形や4人の会話劇が秀逸で、先の読めない意外な展開もサスペンスフルで見応えがあります。
コメディ、ドラマ、ミステリー、恋愛が程よく混ざったみぞみぞドラマ。カルテットを組むためとはいえ、別荘で他人と生活して一緒にご飯を食べたりゴロゴロしたり…そんな大学生みたいなことを、大人もやっていいんだなと思いました。4人とも孤独だからこそ一緒にいるのが新鮮で心地いい、不思議な関係でした。坂元さん素敵な作品をありガトーショコラ。
最高のキャスト、主題歌、そして脚本が揃った作品。軽妙な会話劇をベースに物語が進行し、そのテンポと展開に惹き込まれてしまいます。ただの唐揚げレモン論争をここまで魅力的に見せるのかと、ある意味感心しました。
3位:『それでも、生きてゆく』
事件の被害者家族と加害者家族の交流を描く社会派ヒューマンドラマ
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | 永山瑛太 , 満島ひかり , 風間俊介 |
15年前のある事件の被害者の兄と加害者の妹が出会ったことで始まる物語。事件によって時が止まったままだった両家族が、少しずつ希望を見出していく様子を描いています。社会的で深く重いテーマですが、両家族のその後の姿を丁寧に追ったシナリオで、数々のテレビ賞を獲得。坂元裕二作品のファンからも高い人気を得ています。
悲しい出来事は乗り越える・忘れるのではなく、結局それと共に生きていかなければならないのだと感じさせられます。大竹しのぶをはじめとする俳優陣の鬼気迫る演技は強烈すぎて、観ているこちらも体力が必要。ですがここまで「観てよかった」と思える作品はなかなかないと思います。
家族の罪を背負わなければならない現実、出会ってはいけない2人の許されない恋。確かに終始重くしんどいテーマではありますが、赦しと償い、罪と罰など普段なかなか思い及ばない人間の業を深く考えさせられる作品です。
4位:『最高の離婚』
2組の夫婦を通して結婚・離婚のあり方を問うホーム・ラブコメディ
ジャンル | コメディ , ファミリー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 永山瑛太 , 尾野真千子 , 綾野剛 , 真木よう子 |
東日本大震災の時に出会って結婚したもののケンカが絶えない光生と結夏の夫婦と、光生の元カノ・灯里とその夫・諒。2組の夫婦を通して、結婚・夫婦・離婚のあり方を問うラブコメディです。衝撃的な事実を隠し持つ灯里と諒のキャラクターも独特ですが、特に光生と結夏の夫婦喧嘩は見もの!何度見ても笑えるホームコメディでもあります。
坂元裕二作品の会話劇には「4人」という人数がピッタリ。2組の夫婦が絡んでいく様子はまさに2×2=4の倍々の面白さです。この2組の夫婦に共感できる一方、共感できない部分もあるところが多面的で良いのでは?
瑛太演じる光生は坂元作品の中でも群を抜いて屁理屈でめんどくさくて好き。というか、光生だけでなく登場人物みんながリアルにめんどくさくて不器用で、つい共感してしまう。だれかと共に生きることの幸せを感じさせてくれる作品です。
5位:『Mother』
偽りの親子関係が母性を目覚めさせる感動のヒューマンドラマ
ジャンル | ファミリー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 松雪泰子 , 芦田愛菜 , 尾野真千子 |
虐待されていた子どもを救うために誘拐した小学校の教師が、親子に成りすまして逃避行する社会派サスペンス。自分を捨てた母親との再会、そして子どもとの交流を通して母性に目覚めていく姿を描いています。トルコをはじめ、アジアやヨーロッパなど海外でリメイクされ、広く世界中で観られるドラマとなりました。
放送当時小学生だった私は、この作品を観て「母親」もひとりの「人間」なのだと自覚しました。様々な形の母から子への愛というものを描いていて、最初から最後まで泣かされっぱなし。当時5歳にして7歳の役を演じた、芦田愛菜の天才っぷりにも圧倒されます。
「母親」とは何か、「正義」とは何かを深く考えさせられる作品。特に現代でも「母性神話」が根強く残っているので、今一度「母性」とは何かを考えるきっかけになったのでは。登場する母親たちの境遇をそれぞれの視点で描いている点も高評価。
6位:『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』
上京した若者たちが懸命に生きる姿を追う青春群像ラブストーリー
ジャンル | ヒューマンドラマ , 青春 |
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キャスト | 有村架純 , 高良健吾 , 高畑充希 |
地方から東京へ出てきた若者たちが、厳しい現実に向き合いながら懸命に生きる姿を描いた青春群像劇。北海道で養父母と暮らしていた杉原音が、東京で働く曽田練と運命的に出会って上京し、練の悪友・晴太と恋人・木穂子とも複雑な関係性を築いていくラブストーリーです。前半は東日本大震災前後、後半はその5年後の2016年を舞台にした2部構成となっています。
全体的に暗い印象のあるドラマですが、だからこそ、日常の些細な幸せが際立ち、音と練の未来が気になり食い入るように毎週観ていました。私自身も近くにいる存在や「今」を大切にしようと考えさせられる作品です。
困窮した環境での若者たちの生き辛さや、彼らの中で複雑に深く入り乱れた"好き"という感情がひしひしと伝わってきて、危なっかしいけど目が離せなかった。「普段何考えてるか分からないけど、いざという時に近くにいてくれる坂口健太郎」は最高。お風呂のシーンで発狂しました。
7位:『東京ラブストーリー』
「月9」を生んだトレンディドラマ!4人の男女が繰り広げる王道ラブストーリー
ジャンル | 恋愛 , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 鈴木保奈美 , 織田裕二 , 江口洋介 |
「月9」という言葉を生み出し、90年代トレンディドラマブームの火付け役となった作品。田舎から上京し、東京の会社で働く永尾完治とその同僚の赤名リカ、完治の幼馴染み・関口さとみと完治の同級生・三上健一の4人が繰り広げる恋愛模様を描いています。小田和正の主題歌「ラブ・ストーリーは突然に」も大ヒットしました。
90年代のトレンディドラマ、コテコテで音楽が耳から離れなくて大好きです!赤名リカの真っ直ぐな愛情表現は、今の時代に見るからこそ一層かっこよく光って見えます。憧れ!カンチも適度にモヤモヤさせてくれる素敵なキャラですが、何と言っても江口洋介。いつの時代も煙草ふかしたロン毛は女癖が悪くてかっこいいですね。
ザ・トレンディドラマ!スマホじゃなく固定電話で連絡を取り合う世界が新鮮で少しうらやましい。「カーンチ!」で有名なリカはあざとい女……というイメージがありますが、実は意志が強く芯のあるキャラクター。『東京ラブストーリー』は、昭和の女性像を壊す転換点となった作品でもあると思います。
8位:『問題のあるレストラン』
差別を受けた女性たちが男尊女卑の男たちにレストランバトルで宣戦布告!
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 真木よう子 , 東出昌大 , 二階堂ふみ |
浮気やセクハラ、不倫に男尊女卑、あらゆる差別に耐えてきた女性たちが集い、雑居ビルの屋上テラスでレストランをオープン。女性を踏みにじってきた男たちへの戦いが、レストランバトルとして幕を開けます。女性の社会進出で生じてきた壁や葛藤を描き、その問題を提示して多くの共感を獲得。彼女たちの奮闘ぶりに勇気づけられます。
フェミニズムを先駆けたみたいなドラマで、放送当時衝撃を受けたのを覚えています。出てくる女たち全員良いキャラ!特に好きだったのは恋愛至上主義に凝り固まった高畑充希です。過激なのになぜか共感してしまう……。そんな心を優しくほどいてくれるのは隠れ家ビストロの温かいポトフでした。
リアタイで観ていた人は大人になった今、もう一度見返すことをおすすめしたくなる作品です。レストランで働く女性たちは個性豊かで魅力的!最初は少しキャラ濃すぎでは?と思いましたが、女性の強さや優しさを回を追うごとに感じ、心があたたかくなるドラマです。菅田将暉も出演していますよ!
9位:『ラストクリスマス』
織田裕二が13年ぶりに月9主演!月9原点回帰の王道ラブストーリー
ジャンル | 恋愛 , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 織田裕二 , 矢田亜希子 , 玉木宏 |
織田裕二が『東京ラブストーリー』以来13年ぶりに「月9」で主演。スポーツ用品会社に勤める36歳独身の春木健次と、元ヤンを隠して清楚な秘書として振舞っている青井由季とのラブコメディです。月9の原点回帰を目指し、『東京ラブストーリー』のスタッフが集結しました。織田裕二が主題歌としてワム!の名曲「ラスト・クリスマス」をカバーしています。
『東京ラブストーリー』で王道ラブストーリーにキュンキュンしていた世代にはダイレクトに突き刺さる、これぞフジ「月9」といえる原点回帰作。「東ラブ」の完治が優柔不断じゃないイイ男に転生して、ハートスポーツに再入社したのかと思うほど織田裕二がカッコいい!
矢田亜希子が可愛い!!毎年クリスマスが近くなると観返したくなるドラマです。部屋のドア1枚でこんな素敵な恋愛が始まるなんて…。これぞ月9という展開で好き嫌いは分かれるかもしれませんが、『東京ラブストーリー』を知らない世代でもハマります。
10位:『Woman』
シングルマザーが懸命に親子3人で生きていく社会派ヒューマンドラマ
ジャンル | ファミリー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | 満島ひかり , 田中裕子 , 小栗旬 |
満島ひかりの民法連続ドラマ初主演作で、シングルマザーの青柳小春が様々な境遇の人々と関わり合いながら親子3人で生きていく社会派ヒューマンドラマ。シングル家庭の生活困窮や生活保護の現状など、子どもを育てる女性が1人で家計を支える上で直面する社会問題に焦点が当てられています。『Mother』と同じく海外リメイク版も制作されました。
母や父という立場じゃなくて、子や家族を想う気持ちが人を強くさせるんだというのを痛いくらい感じる作品。「"母性"は男が逃げるために作った言葉」に救われました。「家族っていうのは、さよならを言わない人たち」という台詞があるように、テーマは重いけどハートフルな家族ドラマだと思う。
シングルマザーを主人公とした社会派ドラマですが、小春の実母・紗千との再会が肝です。自分と父親を捨てて他の男に走った母親と向き合っていく姿が大きな見どころ。『Mother』は母親の性、『Woman』は女の性を描いた作品。
映画『花束みたいな恋をした』も坂元裕二脚本!
ある大学生カップルの出会いと別れを描く5年間の軌跡
ジャンル | ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | 菅田将暉 , 有村架純 |
2021年上半期にスマッシュヒットを飛ばした、菅田将暉×有村架純主演の映画『花束みたいな恋をした』も坂元裕二脚本です。
坂元作品定番の4人関係ではなく、今作ではただひたすらに2人だけの関係性に絞って、あるカップルの出会いと別れの5年間の軌跡を丁寧に描いています。独特な会話劇はもちろん健在で、2人の好きなサブカルを通して時代を追体験できる工夫も絶妙!
あなたが好きな坂元裕二脚本ドラマはどれ?【おすすめ一覧】
ラブストーリー、ホームコメディから社会派サスペンスまでさまざまなジャンルで時代の空気を描き、その時代を生きる人々の胸に響く鋭い視点を持ったセリフを、魅力的なキャラクターの登場人物たちに語らせています。 多くの人の心を惹きつける普遍性を持ちながらも、坂元裕二作品にしかない魅力です。