「勇者ヨシヒコ」シリーズがめちゃくちゃ面白いワケ【低予算ドラマで腹筋崩壊】

2018年8月19日更新

深夜枠ドラマながら絶大な人気を誇り、多くのファンを魅了した『勇者ヨシヒコ』シリーズ。1度このワールドに足を踏み入れてしまったら抜け出すのは困難です。多くの視聴者を魅了したこのドラマの魅力は一体何なのでしょう?

「勇者ヨシヒコ」シリーズは何故こんなに面白い!?

深夜枠のドラマでありながら、絶大な人気を誇りシーズン3まで放送された「勇者ヨシヒコ」シリーズ。福田監督の趣向を凝らした笑いに、俳優陣の濃厚な演技には笑いが止まりません。 このシリーズは何故こんなに面白いのでしょうか?その秘密に迫って行きたいと思います。 記事全編にわたって「勇者ヨシヒコ」シリーズのネタバレをしていますので、まだ本編を観ていない方は作品を観てから記事を読むことをお勧めします!

「勇者ヨシヒコ」には深夜ドラマだからできる演出が盛りだくさん

「勇者ヨシヒコ」はテレビ東京のドラマ24枠で放送されました。 毎週金曜日の深夜放送ということもあり、ゴールデンタイムのドラマではなかなか見ることができない大胆な演出が視聴者を困惑させ、ヨシヒコワールドへといざないました。 そんな常識を覆した演出をいくつか紹介します。

①地上波にも関わらず下ネタ全開!

ヨシヒコには数多くの下ネタが登場します。主にヨシヒコが披露するのですが、ヨシヒコは正義感が強く真面目な男でありながら、実はとてもスケベなのです。なのでお尻が大好き、巨乳が好き、人妻がいい、などという台詞がぽんぽん飛び出します。 また時には、女性に惚れこむあまり下半身が反応してしまったり、戦いの際には相手の下の毛がチャックに挟まったという理由で勝利した、などのどうしようもない下ネタも登場します。しかしこのどうしようもなさこそがこのドラマの魅力なのです。

②アドリブなのか台本なのか分からないセリフも多数

ドラマなので勿論台本が用意されているはすですが、時に本当にこれは台詞なの?と思えるものがあったり、噛んでも撮影が続くシーンも多くあります。特に仏役の佐藤二郎は自由気ままで、突然物真似を始めたり歌を歌いだしたり、というシーンがたくさん。実はこれアドリブがかなりあるようなのです。 時には暴走する事もあるようで、ドラマの中で「あんまり喋り過ぎてもカットされる」と言っていたこともありました。真実は明かされていませんが、果たして彼の台詞はどこまで台本が用意されているのでしょうか?

③糸や黒衣(くろご)にモザイクをかけるもバレバレ

映像の都合で、糸で釣るシーンや黒衣が手伝うシーンがあるのですが、それがバレバレという箇所がたくさんあります。「敢えて見せている!」というところがこの作品のいいところです。 例えば、ムラサキの肩に乗っている鳥・キロは実はぬいぐるみではなくて生き物なのですが、キロが飛ぶシーンは思いっきり糸で釣られています。そして映像でも丸見えです。また、ヨシヒコの戦闘シーンで補助に黒衣がついた事もありましたが、存在感バッチリの黒衣が頑張っていました。 また、逆に隠そうとしてモザイクを使うシーンもあるのですがそのモザイクはバレバレで、かえって目立ってしまうところがまた視聴者の突っ込みを誘います。バレバレだからこそ、面白いのがこのドラマなのです。

④たき火は本物を使わない

旅の途中では外で夜になってしまう事もあり、時々たき火を囲んでいるシーンがあります。が、このたき火よく見ると本物ではないのです。物凄くリアルに作られており、いかにも燃えているようにヒラヒラと動いているのですが、実は精巧に作られた偽物です。 旅の途中で野宿しているシーンや、シーズン1の中に町中でヨシヒコがたき火をしているシーンがありますので、見る機会がありましたら是非チェックを。

低予算を恥じない演出も『勇者ヨシヒコ』なら可能

オープニングムービーから「予算の少ない冒険活劇」をうたっている本シリーズは、低予算であることを恥じてません。むしろそれを武器にするほど。 「低予算」と聞いて該当シーンがすでに浮かんでいる方もいるかもしれませんが、1つずつ見ていくことにしましょう。

①CGではなく小道具で演出を!手作り感満載!

CGは現在映像の技術として有名ですが、この作品ではラスボス以外でそれが駆使されるところはほとんどありません。低予算ドラマのため、CGにまでコストをかけられないのでしょうか? 登場する魔物には『ドラゴンクエスト』お馴染みのキャラが多く登場します。それをどう表現しているかというと、大概がハリボテです。しかし、このハリボテなかなかクオリティが高く、素材は紙やビニールテープのようですが綺麗に作られています。 また、時にはフィールドにぽつん、とコアラやチワワのぬいぐるみが置いてあることも。可愛い生き物だと思って近づいていくと実は魔物で、大口を開けて飛び掛かってきます。ぬいぐるみが置いてあるだけなのでこのシーンはかなり予算が抑えられているのではないでしょうか?

②難しいシーンはアニメーションと台詞を使用

話によっては魔物の親玉であるボスが登場します。ボスといえば体が大きく禍々しい魔物の姿をしているのが定番なのですが、それを実現しようとすると凝ったキャラを作らなければならなかったり、CGを駆使する必要があります。 そこで、このシリーズではボスが登場するシーンだけはヨシヒコたちも含めて全てアニメーションで表現してしまうという斬新な手を使います。果たしてそれは進化なのか退化なのか。表現するのが難しい場面は大概がのっぺりとしたアニメーションで表現されます。

③あなたは気づいた?シーンはなるべく使い回し

仏からお告げを受けるシーンは、大概使いまわされています。景色を変えるといった小細工はせず、堂々と、同じシーンを一気に撮影しているようです。 お告げのシーン以外だと、一行が村に入っていく場面。村の入口のセットを使いまわしし、カメラの場所を変えて撮影しています。1度に何話分ものシーンを撮ることは、コスト削減にもつながるのでしょう。

④曲の使用料をケチって、ピー音で対応

シーズン2『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』の第4話で、幽霊退治に出る物語があります。その中で、怖さを紛らわせようとムラサキが「こんな時は歌を歌おう」と言い出すのですが、その歌全てが「ピー」の音になっています。 なんと、曲の使用料をケチってピー音にしたようです。普通のドラマならあたりまえのように曲が流れそうなところですが、『勇者ヨシヒコ』にはそんなあたりまえは効かないようです。

「勇者ヨシヒコ」を支えた俳優陣のシュールな演技

山田孝之演じるヨシヒコ

このドラマと言えばヨシヒコ。そして山田孝之と言っても過言ではありません。ヨシヒコのキャラクターは良くも悪くも全てに真直ぐであり、ピュア野郎というのが大きな特徴です。どんな時でも真剣な顔で、そしてふざける時は全力でふざける、という熱い演技がこのドラマを支えています。 ヨシヒコと言えば「魔王よりも巨乳!」やら「世界の平和よりも自分の命が大事なんです!」などと言った勇者が言ってはいけない台詞を口にするのも大きな特徴ですが、それを全力で言ってしまう山田孝之の思い切りぶりは何度見ても笑ってしまいます。

木南晴夏演じるムラサキ

パーティ唯一の女性キャラであるムラサキは毒舌が特徴です。メレブとの漫才のようなやり取りをするシーンは特に秀逸で、クールに突っ込んだり「おめぇよ」などと汚い言葉で罵ったりするのですが、その女の子らしからぬところが魅力となっています。 しかし、そんなムラサキもヨシヒコに対しては女子になる事もあり、可愛さも兼ね備えているのです。ヨシヒコにショックな事を言われると白目を剥いて意識が遠くへ行ってしまう事もあるのですが、そんな恥かしいシーンも木南は全力で演じます。

ムロツヨシ演じるメレブ

ムロツヨシといえば3枚目キャラの似合うイメージですが、この人の他にメレブを演じられる人がいるでしょうか?というくらいの適役です。どこかすっとぼけた感じでへっぽこな魔法しか覚えないメレブですが、意外と常識人なところがあり、いつも暴走しがちなメンバーを正しています。 メレブには独特の台詞があり、ちょっとした一言ですが「うむ」や「ほほう」などの他、ムラサキへの「むねたいら」やヨシヒコへの「ピュア野郎」など、面白い言い回しをします。また、その言い方がやたらとカッコつけた感じであったり、逆にいやらしさが滲む言い回しであったり。ムロツヨシの面白さがじっくり味わえます。

宅麻伸演じるダンジョー

笑いに走りがちな物語の中で、比較的真面目で戦士としての働きを見せているのがダンジョーです。女性に弱く時々暴走はしますが、落ち着いたキャラクターであり、大人として立ち振る舞います。宅麻本人はドラマに対して「またバカなことを」と思いつつも、どこか楽しみにしている自分もいる、とコメントしており、ダンジョーの格好もなかなか気に入っているのだそうです。

佐藤二朗演じる仏

ヨシヒコに継ぐドラマの名物といえば、仏が上がるのではないでしょうか?とにかくボケ倒し暴走しまくり、どこまでが台本でどこまでがアドリブなのかわかりません。視聴者も思わず突っ込みたくなる要素が満載の仏です。 演じる佐藤もユニークなキャラが多いので、仏はもしかしたらほとんど素で演じているのかもしれませんね。ちなみに、あまりアドリブが過ぎるとカットされてしまうようです。