オビ=ワン・ケノービを徹底解説!ドラマで描かれるジェダイ・マスターの空白の期間とは?
「スター・ウォーズ」シリーズで、アナキンとルークの二世代にわたってジェダイの道を説いた師匠オビ=ワン・ケノービ。ジェダイ・マスターであり、エピソード1から6まで登場するシリーズの重要人物です。 エピソード1〜3でアナキンを導く若き日のオビ=ワンをユアン・マクレガーが、エピソード4〜6で隠遁後にルークを見守るオビ=ワンをアレック・ギネスが演じました。 2022年5月27日からは「Disney+」でスピンオフドラマが配信されることもあり、再び彼への関心度が高まっています。 ここでは、オビ=ワン・ケノービというキャラクターについて詳しく掘り下げ、スピンオフドラマの最新情報も紹介していきます。 ※本記事には「スター・ウォーズ」に関するネタバレを含んでいます。未鑑賞の方はご注意ください。
オビ=ワン・ケノービの基本プロフィール
出身地 | スチュージョン |
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身長 | 182cm |
所属 | ジェダイ・オーダー |
師匠 | ヨーダ , クワイ=ガン・ジン |
弟子 | アナキン・スカイウォーカー , ルーク・スカイウォーカー |
オビ=ワン・ケノービは、惑星スチュージョン出身のジェダイ・マスター。フォース感応者の素質を見出され、ジェダイ・オーダーに入って師匠クワイ=ガン・ジンから教えを受けました。 ジェダイ・ナイト時代に、強いフォースを持つアナキンをパダワンとして訓練し、ジェダイ・マスターに昇格したクローン戦争中は、ジェダイ将軍として2人で数々の戦場で活躍。惑星タトゥイーンへの隠遁後はベン・ケノービと名乗り、アナキンの息子ルークの成長を見守りつつジェダイへの道を示しました。
性格は生真面目、誠実で穏やか
師匠のクワイ=ガン・ジンと同じく、性格は誠実で穏やか。対話による交渉を得意としています。フォースで人の心を操る“マインド・トリック”にも長け、洞察力にも優れており、交渉人としての技術も認められていました。 しかし奔放なアナキンには生真面目すぎる師だったようで、むしろ異端のジェダイだったクワイ=ガンのほうがよりよく導けたのでは?と思い悩んだりもしたようです。
ライトセーバーを好み、ブラスターを嫌悪?
エピソード2の中でアナキンが「マスター・ウィンドゥのように強く、マスター・ヨーダのように賢い」と評したオビ=ワン。特にジェダイとしての誇りからか、フォースとライトセーバーを駆使した戦術を好んでいました。守りに重点を置く剣術型「ソーレス」の使い手としても有名です。 逆にブラスターのような“野蛮な”銃火器を嫌い、パイロットとしても優れた腕を持ちながらも飛行や操縦は好きではないようです。ライトセーバーについては「宇宙で最も洗練された武器」とも語っています。
ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』で描かれるオビ=ワンとは?
基本設定・あらすじ
ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』の舞台は、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』から10年後です。 最良の友であり弟子だったアナキン・スカイウォーカーが邪悪なシスの暗黒卿ダース・ベイダーとなり、ジェダイが敗北を喫したクローン戦争の後。オビ=ワン・ケノービは、タトゥイーンでアナキンの息子であるルークを陰ながら見守っていました。 しかしそんな彼のもとに、ダース・ベイダー率いる帝国軍の追手がせまります。深い悲しみと後悔を抱えたまま、オビ=ワンは予測もしなかった事態に陥っていくことになるのです。
ドラマ前に予習しておくべき作品は?
ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』は映画「エピソード3/シスの復讐」と「エピソード4/新たなる希望」の間の物語になります。なので、最低限「エピソード1/ファントム・メナス」と「エビソード2/クローンの攻撃」、そしてエピソード3は事前に観ておくほうがいいでしょう。 本作にはこれまでのストーリーで登場した人気キャラクターが多数姿を見せることがわかっています。 オビ=ワンがなぜタトゥイーンにいるのか?なぜ彼が追われているのか?彼を追うダース・ベイダーとの関係は?など、ドラマの時代設定に至るまでの経緯を知っておかないと、彼がどういった状況に置かれているのかつかみにくいでしょう。
見どころ
これまで描かれてこなかった空白の期間が明らかに
これまでの映画シリーズからわかっていることは、この間に彼がベン・ケノービと名前を変え、オビ=ワン・ケノービは死んだという情報を流していたことです。 アニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』では、主人公エズラ・ブリッジャーがシスを倒す鍵になる人物として彼を見つけ出しましたが、オビ=ワンは彼を追い返しました。 今回のドラマシリーズでは、オビ=ワンがルークの前に姿を現すまでの空白の期間、彼がそのほかにどんなことをしていたのかが描かれます。
ヘイデン・クリステンセン演じるダース・ベイダーと対峙する?
ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』では、エピソード2およびエピソード3でアナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーを演じたヘイデン・クリステンセンが、同役に復帰することがわかっています。 どうやらオビ=ワンを追っている帝国軍のトップは彼のようです。 予告編でも彼の姿は映し出されているものの、オビ=ワンと対峙するシーンはありません。しかしファンはもちろん、2人の再会を期待しています。
強さ・戦闘スタイルを解説
オビ=ワンの戦闘スタイル
オビ=ワンの戦闘スタイルは、守りに重点を置いた「ソーレス」と呼ばれる型が基本です。また師であるクワイ=ガン・ジンと同じく、フォースで相手の相手の心を操る「マインド・トリック」も得意としています。 剣技とファースのバランスが良く、どちらかに突出した能力があるわけではありませんが、逆に弱点と言える弱点がないのも彼の特徴です。 また経験からくる順応力や危機回避能力も高く、自分よりも実力のある相手に対しても、奇策や地の利を利用することで勝利をおさめることができます。
実際の強さは?
オビ=ワンはジェダイのなかでもかなり強い騎士だといえます。ソーレスを極めた彼は、ジェダイ最高の剣士と讃えられるメイス・ウィンドゥも「ザ・マスター」と呼ぶほど。 彼の戦績を見てみると、「ファントム・メナス」では師匠クワイ=ガンを殺したダース・モールに勝利。「クローンの攻撃」では完全武装したジャンゴ・フェットを追い詰めました。また「シスの復讐」では4本のライトセーバーを振り回すクリーヴァ将軍に勝利しました。 そして最強の戦闘能力を持ち、攻撃型の剣技「シエン」を使うアナキンとの対決では、防戦を強いられますが、巧みな戦術により勝利しています。 しかしクワイ=ガンの師であるドゥークー伯爵とは、2度の対決で2度とも本領を発揮できないまま負傷や気絶をさせられ戦闘不能にさせられるなど、戦法の相性が良くないようです。
スター・ウォーズ・サーガでの活躍を振り返る【ネタバレあり】
クワイ=ガン・ジンの弟子時代(エピソード1)
エピソード1でのオビ=ワンは、クワイ=ガン・ジンのパダワンとして修行に励む日々を送っていました。 クワイ=ガンとともに、通商連合と惑星ナブーとの紛争を解決するために派遣された交渉人として活躍。しかしこの時に、紛争の裏で暗躍していた“シスの暗黒卿”ダース・モールと対決し、クワイ=ガンが命を落とします。 オビ=ワンがクワイ=ガンに代わってダース・モールを倒し、この功績からジェダイ・ナイトに昇格。師の遺言によって、アナキン・スカイウォーカーのマスターとなります。
アナキンとの師弟関係と確執(エピソード2 , 3)
エピソード2では、オビ=ワンとアナキンの師弟関係が描かれています。アナキンをパダワンとして指導するも反抗的なアナキンに手を焼き、オビ=ワンよりも強いフォースを持つアナキンは慢心するばかり。 ついにその慢心と師への猜疑心をパルパティーン(=ダース・シディアス)に利用され、アナキンはダークサイドに堕ちてしまいます。 エピソード3で、パルパティーンによるジェダイ粛清令「オーダー66」が発令される中、オビ=ワンはダース・ベイダーとなったかつての愛弟子アナキンと対峙することに。 ムスタファーの溶岩の上で対決した2人は、互いにすれ違ってしまった心情を吐露。ついにオビ=ワンがベイダーを破り、ベイダーは溶岩の炎に呑まれてしまいました。
惑星タトゥイーンでベン・ケノービとして隠居生活(エピソード4)
アナキンの妻アミダラが宿していた子どもは双子で、彼女は子どもたちをルークとレイアと名付け息を引き取ります。オビ=ワンは、最後までアナキンに善の心が残っていることを信じたアミダラを看取り、レイアを友人のオーガナに預け、ルークを連れて惑星タトゥイーンへ。 そこで親戚のラーズ夫妻にルークを預け、自分はタトゥイーンの荒野で隠遁生活を始めます。正体を隠すために、その後はベン・ケノービと名乗り、陰ながらルークの成長を見守っていました。
ダース・ベイダーとの死闘(エピソード4)
エピソード4で、オビ=ワンの長い隠遁生活は終わりを迎えます。レイア・オーガナからの助けを求めるメッセージをR2-D2がタトゥイーンまで運んできたのです。 オビ=ワンは成長したルークとも再会し、父が偉大なジェダイだったことを告げ、そのライトセーバーを渡します。ともに共和国の惑星オルデランへ向った2人は、オルデランが帝国軍の兵器デス・スターによって破壊された光景を目の当たりにすることに。 デス・スターでベイダーと再会したオビ=ワンは、ライトセーバーで死闘を繰り広げます。力が拮抗した状態が続く中、ルークを見て微笑みながらわざとベイダーに斬られました。そして肉体を消滅させ、フォースと一体化した彼は、その後は霊体となってルークを見守り続けるのです。
霊体としてルークを支える(エピソード5 , 6)
フォースと一体化したオビ=ワンはそれ以降、守護霊のようにルークを支えます。 ヤヴィンの戦いでデス・スターを破壊し勝利を収めた反乱軍は、氷の惑星ホスに拠点を移すことに。しかしルークそこでの任務中トラブルに巻き込まれ、吹雪の中で道に迷ってしまいます。そのとき彼の前にオビ=ワンが現れ、ルークに惑星ダゴバに行き、かつての師ヨーダから再び教えを受けるよう指示しました。 その後もルークを精神的に支え、彼が父アナキンを善の道へ戻すことに成功したのを見届けます。 エピソード6のラストシーンでは、ヨーダやアナキンとともに霊体の姿でルークたちを見守っていました。
エピソード7〜9での活躍は?
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から始まる続3部作では、オビ=ワンは直接は登場しません。しかしレイがルークのライトセーバーに触れ、フラッシュバックを体験する場面では、彼の声が聞こえてきます。 同じく「スカイウォーカー・サーガ」最終作となった『スター・ウォーズ9/スカイウォーカーの夜明け』でも、レイに語りかける数多くのジェダイたちの1人としてオビ=ワンの声が。 どちらも旧三部作でオビ=ワンを演じたアレック・ギネスと、新三部作以降のユアン・マクレガーの両方の声が使われています。
アニメシリーズでの活躍 (クローン・ウォーズ , 反逆者たち)
「クローンの攻撃」と「シスの復讐」の間の物語となるアニメシリーズ『スター・ウォーズ クローン大戦』では、オビ=ワン・ケノービは弟子のアナキン・スカイウォーカーとともにドゥークー伯爵と対立し、彼が見出した戦士アサージ・ヴェントレスと対決することになります。 また2008年の映画『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』では、オビ=ワンはやはりアナキンとともに、誘拐されたジャバ・ザ・ハットの息子ロッタを救出しに向かいました。 2014年から2018年にかけて放送されたアニメシリーズ「反逆者たち」は、ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』と同じ「エピソード3」と「エピソード4」の間の物語で、このシリーズにもオビ=ワンは登場します。 彼は反乱軍のエズラ・ブリッジャーに発見され、打倒シスのために力を貸してほしいと頼まれるものの、それを拒否。一方で復活したダース・モールと再会し、今度こそ彼を倒しました。
オビ=ワン・ケノービを演じた俳優・声優たち
ユアン・マクレガー
新3部作のエピソード1〜3では、スコットランド出身の俳優ユアン・マクレガーがオビ=ワンを務めました。生意気だったパダワン時代からジェダイ・ナイト、そしてジェダイ・マスターへ成長する様子を好演しました。 何よりエピソード4で対峙したオビ=ワンとダース・ベイダーの関係性を新3部作でより深く描けたことは、オビ=ワン・ケノービという魅力あるキャラクターをシリーズに根付かせることにつながったのではないでしょうか。 ユアン・マクレガーは2022年5月27日配信のドラマ『オビ=ワンケノービ』でも同役を続投、17年ぶりに彼が演じるジェダイマスターの勇姿に期待が高まっています。
アレック・ギネス
「スター・ウォーズ」シリーズ旧3部作のエピソード4〜6でオビ=ワン・ケノービを演じたのは、イギリス人俳優のアレック・ギネス。 アレック・ギネスが演じたオビ=ワンは、1977年の「新たなる希望」で初登場。「スター・ウォーズ」シリーズの時系列としてはエピソード4に当たりますが、公開順では一番最初。観客が初めて目にしたスクリーンのオビ=ワンは、タトゥイーンで隠遁生活を送る賢者であり、すでにジェダイ・マスターとしての風格を持つルークの師匠でした。
オビ=ワンを演じた声優陣
「エピソード4/新たなる希望」(1977年)と「エピソード5/帝国の逆襲」(1980年)の劇場公開時、日本語吹替版では、歌舞伎劇団・前進座の女形として知られた河原崎國太郎がオビ=ワンの声を担当しました。 その後、旧三部作のソフト版では「ルパン三世」シリーズの銭形警部役などで知られる納谷悟朗がオビ=ワン役に。アレック・ギネスのオビ=ワンの声と言えば、彼を連想する人が多いのではないでしょうか。 ユアン・マクレガー演じる若き日のオビ=ワン・ケノービの吹替を担当するのは、森川智之です。彼は新3部作だけでなく、「クローン大戦」、「クローン・ウォーズ」、「反逆者たち」などのアニメ映画やアニメシリーズでもオビ=ワンを演じています。
オビ=ワンのトリビアを紹介!名前の由来は日本の武道?
オビワンの名前の由来とは?
時代劇や日本の文化に強い影響を受けている「スター・ウォーズ」。オビ=ワン・ケノービの名前の由来も、柔道や空手などの武道にちなんだものだという説があります。 日本の武道では、いちばん強い選手がつけるのは黒帯です。「帯で1番は黒帯」からオビ=ワン・ケノービという名前になったといわれています。「黒帯」は英語では発音しにくいため、音が近い「ケノービ」になったとか。 公式が認めたわけではありませんが、ファンの間ではもっともポピュラーな説です。
三船敏郎が演じる可能性があった?
当初オビ=ワン・ケノービ役をオファーされていたのは、日本を代表する俳優、三船敏郎でした。監督のジョージ・ルーカスは黒澤明の大ファンで、彼の映画の看板スターともいえる三船は、世界的にもよく知られていたのです。 しかし三船はこのオファーを拒否。制作側は「顔が出ない役ではどうか」とダース・ベイダー役で再度オファーしますが、それも拒否されてしまいました。 時代劇に多く出演していた三船は、自分がSF映画に出演するということにピンとこなかったのかもしれません。
オビ=ワンがライトセーバーを落とすのはお約束?
ライトセーバーはジェダイにとって大切な武器ですが、オビ=ワンは戦闘中に何度もライトセーバーを落としています。 彼はエピソード1でダース・モールと戦ったときに2度、エピソード2でジャンゴ・フェットと戦ったときに2度ライトセーバーを落としています。またドゥークー伯爵との戦いでも1度、そしてエピソード3でアナキンと戦ったときにも1度ライトセーバーを落としました。 いつもすぐにフォースで拾って戦闘に戻っているので、あまり問題ないのかもしれませんが、それにしても落としすぎではないでしょうか。
オビ=ワン・ケノービは“スカイウォーカー”を見守り続けるジェダイ・マスター
シスの暗黒卿ダース・モールに師匠クワイ=ガン・ジンを奪われ、弟子のアナキンを暗黒面から救えずに失ったオビ=ワン・ケノービ。数々の困難に直面しても、師から受け継いだジェダイの教えを忘れず、常にライトサイドを選び進んできました。 ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』で彼のどのような活躍が描かれるのか期待が高まります。