2018年3月12日更新

斎藤工&二階堂ふみが映画『探偵物語』をリメイク!【松田優作版からどう変わる?】

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探偵物語

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斎藤工&二階堂ふみが『探偵物語』をリメイク!

1983年、薬師丸ひろ子・松田優作主演で映画化され、翌年には連続ドラマにもなった赤川次郎の小説『探偵物語』。トップアイドルと個性派俳優の共演が話題を呼び、興行収入51億円という大ヒットを記録しています。 そんな名作『探偵物語』が、テレビ朝日系列にて新設される「日曜プライム」の第1作として登場することになりました。平成版『探偵物語』の主役を務めるのは斎藤工と二階堂ふみ。 スリル満点のラブミステリーを旬の俳優がいかにリメイクするのでしょう。オリジナルを振り返りながら検証してみたいと思います。

斎藤工版『探偵物語』のあらすじ

探偵事務所「総合調査エミネント・ワークス」で働く辻山秀一は、元刑事という経歴を持つバツイチ男。そんな辻山の下にある仕事の依頼が舞い込みます。依頼主は新井家の家政婦・長谷沼君江、依頼内容は新井家のお嬢様大学生・新井直美の身辺を警護すること。 直美はニューヨーク留学を目前に控えながら夜遊びに明け暮れ、元カレに付きまとわれていたのです。留学までの5日間、おてんば女子大生と行動を共にすることになった辻山。そうした中、辻山の元妻・幸子に関する衝撃のニュースが飛び込んできました。 辻山と別れた後、幸子は国崎興業の跡取り息子と愛人関係にあり、その息子を殺害した容疑で警察に追われているというのです。幸子を追うのは警察ばかりではありません。国崎興業の会長・国崎成道もまた犯人に復讐しようと血眼になって探していました。 辻山から事の顛末を聞き、爛々と目を輝かせる直美。真犯人を見つけ幸子を救おうという無謀なアイデアにまんまと乗せられ、独自に捜査を開始する辻山でしたが……。

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斎藤工版『探偵物語』のキャストを紹介

辻山秀一/斎藤工

「総合調査エミネント・ワークス」で働く貧乏探偵で、前職は捜査一課の刑事。間が抜けているようですが、いざという時には頼りになる男気溢れる性格です。 辻山役を演じるのは、イケメン俳優の斎藤工。社会現象にもなったドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』で、ヒロインの不倫相手・北野裕一郎役を務め大きな注目を集めました。

新井直美/二階堂ふみ

父親は輸入雑貨を専門に扱う商社の社長。お嬢様育ちのせいか自由奔放な性格で、ボディーガードの辻山をしばしば困らせています。 荒井直美役を演じる二階堂ふみは、国内外の映画祭において多くの賞を受賞してきた実力派若手女優です。2018年公開の映画『リバース・エッジ』では主人公ハルナ役を好演。 2018年NHK大河ドラマ『西郷どん』においては、西郷隆盛の奄美大島滞在中の島妻・愛加那役で出演予定です。

長谷沼君江/夏木マリ

新井家に住み込みで働く家政婦。16年前に直美の母を亡くしてからは母親役も兼ね、何くれとなく世話を焼いています。 長谷沼君江役を演じるのは、2018年にデビュー45周年を迎えたベテラン女優の夏木マリ。60歳を超えた現在も「年齢を記号」と捉え、新しいことを求めてアグレッシブに活動を続けています。 東日本大震災をテーマに描いた映画『生きる街』では、津波で夫を失った民宿経営者・千恵子役を熱演。10年ぶりの主演映画となりました。

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高峰清人/吹越満

辻山が刑事をしていた頃の先輩で捜査一課の主任。辻山の元妻・幸子が殺人の容疑で追われていることを知らせてくれます。高峰清人役を演じるのは、コメディからシリアスまで幅広くこなす演技派俳優の吹越満。 女優の広田レオナが代表を務める事務所の所属タレントとして芸能活動を続けています。 山崎努、樹木希林他、光石研、きたろうと個性派俳優が集結する映画『モリのいる場所』に、マンションのオーナー・水島役で出演することが決定。映画は2018年5月に公開予定です。

本宮幸子/長谷川京子

辻山が5年前に離婚した妻で、殺人事件の容疑者として警察に追われています。本宮幸子役を演じるのは、雑誌「CanCam」の元モデルで女優の長谷川京子。 プライベートでは、ロックバンド・ポルノグラフィティのギタリスト・新藤晴一と結婚し、一男一女に恵まれました。近年は、テロ犯罪組織の指導者役を務める等、女優として演技の幅を広げつつあります。

国崎成道/國村隼

国崎興業の会長。暴力組織との繋がりも噂されるフィクサー的存在で、息子を殺害したとされる幸子のことを血眼になって探しています。 国崎成道役を演じるのは、苦み走った風貌でおなじみの俳優・國村隼。警察の高官やヤクザの幹部といった男気溢れる役を多く演じ、作品に独特の存在感を示しています。 有村架純がシングルマザー役に挑戦する映画『かぞくいろ』に、有村架純演じる主人公・晶の義父・節夫役で出演。映画は2018年公開の予定です。

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『僕のヤバイ妻』の脚本家・黒岩勉が脚本を担当!

斎藤工版『探偵物語』の脚本を担当するのは、ドラマ『ようこそ、わが家へ』、『僕のヤバイ妻』の脚本家として知られる黒岩勉。2008年テレビヤングシナリオ大賞で佳作を受賞したのを機にデビューした人気脚本家で、これまで多くのミステリー作品を手掛けてきました。 2011年のドラマ『謎解きはディナーのあとで』では、コメディの才能をふんだんに発揮。ミステリアスな展開と共に、おてんばお嬢様とドジな探偵のユーモラスなやり取りにも期待が高まります。

松田優作出演の映画『探偵物語』のあらすじ

お嬢様大学生・新井直美は一週間後の渡米を前に、憧れの先輩とホテルの一室で甘い時間を過ごそうとしていました。ところがそこに直美の叔父を名乗る不審な男が乱入。 男・辻山秀一は直美の父の元秘書・長谷沼君江に雇われた探偵で、直美のボディーガードを依頼されたのだといいます。かくして行動を共にするようになった2人ですが、辻山の元妻・幸子が殺人事件の容疑者として警察とヤクザに追われるという事態が発生。 幸子と愛人関係にあった国崎組の跡取り息子が密室で殺害され、唯一犯行が可能であった幸子に疑いの目が向けられたというのです。国崎組の追手を逃れ辻山のアパートに転がり込む幸子。 好奇心旺盛な直美は自分たちで真犯人を見つけ幸子を助けることを提案。勢いに流された辻山は殺人事件の渦中へ巻き込まれとてゆくのです。

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映画「探偵物語」のキャスト、スタッフを紹介

新井直美/薬師丸ひろ子

裕福な家庭で育ったお嬢様大学生。一週間後には父親が暮らすアメリカに向かう予定ですが、好奇心旺盛な性格が災いして殺人事件に巻き込まれることになりました。 本作で主人公・新井直美役を演じるのは、中学生の頃から日本映画界を牽引し続ける女優・薬師丸ひろ子。2005年公開の映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した他、数々の賞を獲得してきました。 2017年公開の映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』では難病に侵されたヒロインの母親役を熱演。その演技力が高く評価され、三度目となる日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞しています。

辻山秀一/松田優作

赤川探偵社所属の探偵でバツイチ独身。冷静沈着な性格でありながら、厄介事に首を突っ込む直美と行動を共にするうちに殺人事件の渦中に巻き込まれてしまいます。 辻山秀一役を演じたのは、名優・松田優作。1989年、リドリー・スコット監督作『ブラック・レイン』に出演し念願のハリウッドデビューを果たしますが、映画公開直前に急死。40歳の若さで亡くなって以来、30年近く経っても熱狂的ファンを持つ伝説の俳優です。

長谷沼君江/岸田今日子

直美の父親の元秘書で現在は新井家のお手伝い。好奇心旺盛な直美の身を案じて赤川探偵社にボディガード兼目付け役を依頼します。 長谷沼君江役を演じたのは、個性派女優の岸田今日子。震えるような声と独特の語り口調で人気を博し、女優の他、アニメの声優、ナレーションと多くのジャンルで活躍しました。 晩年にはバラエティ番組にも積極的に出演。2006年12月17日、脳腫瘍による呼吸不全のため76歳で死去しています。

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直木幸子/秋川リサ

辻本の元妻でナイトクラブで働く歌手。辻本と別れた後に愛人関係にあった国﨑組の跡取り息子が何者かに殺害されたことにより、警察と国﨑組の両方から追われることになりました。 幸子役を演じたのは、1960年代後半から1970年代前半にかけてモデルとして活躍した女優の秋川リサ。2000年代以降はビーズ作家として活躍する他、介護の実体験をまとめた本を出版しています。

脚本・鎌田敏夫

1980年代を中心に、ドラマ、映画問わず数々のヒット作を世に送り出してきた鎌田敏夫が本作の脚本を担当。 『金曜日の妻たちへ』、通称「金妻」シリーズで日本中に不倫ブームを巻き起こし、『男女7人秋物語』では、最高視聴率36.8%という驚異的な数値を叩き出しました。男と女の恋愛を描かせたら右に出るもののいないラブストーリーの名手です。

混同されがちなドラマ『探偵物語』と映画版の違い

1979年9月から1980年4月にかけて放送されたドラマ『探偵物語』と1983年公開の映画『探偵物語』。どちらも松田優作が探偵役を演じているため混同されがちですが、実は全くの別物なのです。それでは、検証してみましょう。 ドラマはハードボイルド評論家・小鷹信光によるオリジナルで、黒ずくめのスーツにハットスタイルの主人公・工藤俊作が事件を解決するというもの。インパクトの強いキャラをモノマネする人も多く、オープニングテーマ「BAD CITY」のメロディーが頭の中でリフレインします。 一方、映画版はというと、ベストセラー作家・赤川次郎による小説が原作で、ヨレヨレのスーツを着た冴えない探偵・辻山秀一が、おてんば女子大生に振り回されながら事件に巻き込まれていくというもの。比べてみると一目瞭然ですね。 今回リメイクされるのは映画『探偵物語』ですが、この記事では、松田優作主演のドラマ版『探偵物語』も紹介していきます!

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ドラマ版『探偵物語』のキャスト、スタッフを紹介

工藤俊作/松田優作

東京に事務所を構える私立探偵、愛称「工藤ちゃん」。愛車のベスパP150Xにまたがり、黒ずくめのスーツにハットの定番スタイルで事件解決に乗り出します。 嗜好品には拘りが強く、好んで飲むのはブラックコーヒー(キリマンジェロとモカのブレンド)とシェリー酒。キャメルにつけるライターの火力は常に全開です。

服部刑事/成田三樹夫

何かにつけて工藤に因縁をつけてくる刑事。工藤の上前をピンハネしたり袖の下を受け取ったり、日頃の行いが災いして罠にハメられたこともあります。 服部刑事役を演じたのは、俳優の成田三樹夫です。 やや冷酷にも映る端正なマスクとニヒルな雰囲気を生かし、時代劇やヤクザ映画の敵役として活躍しました。代表作に「仁義なき戦い」シリーズの松永弘役があります。松田優作が亡くなった翌年の1990年4月9日、スキルス胃癌のため59歳で死去しています。

松本刑事/山西道広

工藤を目の敵にしている服部の部下。女性に対する免疫が低く、色仕掛けで騙されて捜査情報を漏らしたこともあります。 松本刑事役を演じる山西道広は、松田優作の文学座時代の同期で盟友とも呼べる存在です。 松田優作主演作のほとんどに助演し、アルバム制作に当たっては作曲を手掛けています。刑事役を演じることが多く、「あぶない刑事」シリーズでは吉井刑事役でレギュラー出演しました。

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監督・村上透

監督を務めたのは、映画『蘇る金狼』、『野獣死すべし』他、松田優作と多くの作品でコンビを組んだ村上透です。 松田優作が亡くなった後も、『西部警察』、『あぶない刑事』等、数々の人気シリーズを世に送り出したヒットメーカーです。

斎藤工版と松田優作版『探偵物語』の違いについて考察

松田優作版から斎藤工版『探偵物語』まで。その間に流れた年月は、作品にどんな変化をもたらしたのでしょう? 当然ながら演者が違えば役のイメージも少なからず変化するもの。 本作の主人公・辻山秀一は、ヨレヨレのスーツを着た中年男からちょっぴり間の抜けた2.5枚目へと変身しました。三枚目を演じたところで斎藤工のカッコよさでは2.5枚目が限度ですよね。 時代の変化は小道具にも反映しています。冒頭、辻山が浮気調査の対象者を撮影するシーンがありますが、使用しているのはデジカメとSDカード。時代は昭和から平成に変わり、アナログからデジタル時代へと変化しているのです。

時代が変わり社会が変わっても際立つキャラクターの魅力

松田優作演じるオリジナル版から斎藤工演じるリメイク版へ、過去作品を振り返りながら違いを検証してきましたがいかがでしたでしょうか? 間が抜けていてもどこか憎めない探偵・辻山と好奇心旺盛なおてんば大学生の直美。時代が変わり社会が変わっても、キャラクターの魅力は健在です。斎藤工&二階堂ふみ、旬の俳優2人が演じる新たな名コンビにご期待ください。 そんなドラマ『探偵物語』は、2018年4月にテレビ朝日系で放送予定です!