【ネタバレ】映画『名探偵コナン ゼロの執行人』を分かりやすく図解解説! 犯人やトリックの真相とは?
『名探偵コナン ゼロの執行人』は、2018年4月13日に公開された劇場版シリーズの第22作です。興行収入は91.8億円で、公開当時のシリーズ歴代最高記録となりました(翌2019年の「紺青の拳」が記録を更新)。 どんな話かをひと言でいうと、東京サミット会場の爆破事件で容疑者にされた毛利小五郎を救うため、コナンが公安警察「ゼロ」に所属する安室透/降谷零と対立しながら真相に迫る物語です。 劇場版には「純黒の悪夢」に続く2度目の登場となる安室透が、本作では物語の中心人物として大活躍。刑事ドラマのように複雑なストーリーと専門用語の多さから、少し大人向けの一風変わった「コナン映画」でもあります。 本記事では、「ゼロの執行人」の基本情報と、難解なIT用語や警察組織の構図を図解で解説し、犯人や安室の目的などのネタバレ考察をご紹介していきます!安室透の正体については安室透(降谷零)の正体解説もあわせてどうぞ。
タップできる目次
- 映画『名探偵コナン ゼロの執行人』はどんな話?あらすじ【ネタバレなし】
- 「ゼロの執行人」に出てくるITキーワードを解説
- 公安組織と制度について図解解説
- 「ゼロの執行人」の犯人は誰?日下部誠のトリックをネタバレ
- 犯人の動機は?複雑な2つの事件をネタバレ解説
- 安室透はなぜ小五郎を容疑者に仕立て上げた?
- 安室、日下部検事、そして橘弁護士それぞれの信じる正義とは?
- 【考察】黒田兵衛の正体は?「ラム説」のその後と公安説
- 『名探偵コナン ゼロの執行人』(2018年)の登場人物
- エンドロール後に予告された『紺青の拳』と、安室透が登場するその後の劇場版
- 『名探偵コナン ゼロの執行人』についてよくある質問
- 『名探偵コナン ゼロの執行人』はネタバレを知った後も楽しめるスルメ映画!
映画『名探偵コナン ゼロの執行人』はどんな話?あらすじ【ネタバレなし】
| 作品名 | 名探偵コナン ゼロの執行人 |
|---|---|
| 公開日 | 2018年4月13日(劇場版シリーズ第22作) |
| 上映時間 | 110分 |
| 監督 | 立川譲 |
| 脚本 | 櫻井武晴 |
| 主題歌 | 福山雅治「零 -ZERO-」 |
| 興行収入 | 91.8億円(公開当時のシリーズ歴代最高) |
| 中心人物 | 安室透/降谷零(声:古谷徹 ※公開当時。2025年からは草尾毅)、風見裕也 |
| ゲスト声優 | 上戸彩、博多大吉、諸國沙代子 |
| 真犯人(ネタバレ) | 東京地検公安部の検事・日下部誠 |
| エンドロール後 | 怪盗キッドが次回作『紺青の拳』を予告 |
『名探偵コナン ゼロの執行人』は、世界の首脳が集まることが予定されていたフォーラム会場での爆破テロで始まります。しかも、その容疑者は、「毛利小五郎」。徹底的に公安に追い詰められていく小五郎。 小五郎の罪を何とか晴らすため、そして小五郎を案じる蘭のため、立ち上がるコナン。コナンは、警察庁の秘密組織「ゼロ」に所属する謎の男・安室透と激しい争いを繰り広げながら、事件の真実を追っていきます。 少年探偵団の活躍あり、毛利と妃のロマンスあり、安室のかっこよすぎるカーアクションありの盛沢山の内容です。
「ゼロの執行人」に出てくるITキーワードを解説
本作では、テクノロジーの世界で今ホットになっている様々な技術が出てきます。その中でも難しいものを解説します。
IoT(インターネット・オブ・シングス)
IoTとは、家電や車などさまざまなモノをインターネットにつなぐこと。流行りの言い方を借りれば、モノ×ITです。例えば、今後実装されていくかもしれない自動運転などは、これにあたります。そのため、ITの部分を乗っ取られてしまうと、正常には制御できなくなってしまうということです。
ドローン(無人航空機)
ドローンとは無人航空機のこと。現在は色々な分野への応用が期待されていて、例えば、ドローンを使って宅配をする(劇中にもありました)ことも可能になっていくと考えられます。しかし、ドローンの使用は現在規制されており、色々注意が必要です。 アガサ博士、ドローンを飛ばしまくるのは、法に触れるかもしれませんよ!
IPアドレス
IPアドレスとは、ネットワーク上のそれぞれの機器を識別する数値。簡単に言うと、インターネット上の住所のようなものです。 不正アクセスとは、利用する権限のない人が他人のIDやパスワードを使ったり、システムの弱点を突いたりしてコンピュータに侵入すること。本作に登場するソフト「Nor(ノーア)」のように、複数のコンピュータを経由して自分のIPアドレスを隠すと、アクセス元をたどるのが難しくなります。
公安組織と制度について図解解説
警察庁、検察庁、警視庁の関係性

本作品では、降谷零の所属する警察庁の警備企画課の中にあるゼロ、風見裕也の所属する警視庁公安部、そして岩井紗世子と日下部誠の所属する検察庁が複雑に絡み合う内容となっています。 よって、これらの関係性を整理することが重要になります。上の表では、まず各署の関係性と所属するメンバーをまとめています。

次にそれぞれの役割を説明します。 まずは、警察庁です。これは警視庁の上部に位置して、警視庁への指示を行います。この組織の警備企画課、通称ゼロに降谷零は所属しています。 次に警視庁。ここは、多くの人が想像する「警察」が当てはまる部署。警察庁の指揮に従い、捜査を行ったり、逮捕したりします。ここには目暮警部などが所属しています。また、その中に公安部という部署があり、風見裕也が所属しています。彼は、降谷の指揮のもと行動しているということです。 最後に検察庁。ここは、警視庁から送致されてきた被疑者に対して、起訴、不起訴の判断を下す部署。ここには、岩井検事と日下部検事が所属しています。 本来は、検察庁と警察庁の機能が独立していることが重要です。 以下の見出しからはネタバレを含みますので、映画を未見の方はご注意ください。
「ゼロの執行人」の犯人は誰?日下部誠のトリックをネタバレ
国際会議場爆破事件の犯人は、事件の担当検事でもあった日下部誠でした。彼は最終的に、無人探査機「はくちょう」のカプセルを警視庁に墜落させようとしました。 日下部のトリックは、IPアドレスを隠し複数のコンピュータを経由することで、アクセス経路の特定を難しくするソフト「Nor(ノーア)」にありました。スマホの遠隔操作で爆発現場のガス栓を開け、ガスが充満した中で厨房のIoT圧力ポットが使用され、大爆発を起こしたのです。 日下部は小五郎を救うべく、勾留中の彼には不可能な時間帯に一般家庭のIoT家電を無差別に暴発させ、小五郎の無実が証明されました。 無人探査機「はくちょう」の墜落当日は、アメリカの宇宙開発機関「NAZU(ナズ)」に不正アクセスし、はくちょうのパスコードを変更。この一連のIoTテロは、かつての「NAZU不正アクセス事件」を犯罪の手引書として、日下部が計画したものでした。 IoTテロが恐ろしいのは、現実でもありえない話ではない、というところです。
犯人の動機は?複雑な2つの事件をネタバレ解説

NAZU不正アクセス事件
NAZU不正アクセス事件では、不正アクセスの犯人がゲーム会社にいるとあたりをつけて潜入した羽場二三一が、逆に不正アクセスの犯人として逮捕されてしまいます。 羽場二三一を協力者として家族のように思っていた日下部誠検事は、自らとの違法な関係性を告白してでも彼を助けようとしますが、警備企画課の指示に従った岩井検事はその事実を握りつぶします。 そして、安室透の取り調べを終えた後、羽場二三一は自殺してしまいます。この事件をきっかけにして、日下部検事は、上であげた検察と警察庁の関係性が健全に行われていないことに大きな怒りを感じます。
無人探査機「はくちょう」の警視庁への墜落
この事件は、日下部検事によって引き起こされました。動機は、公安警察の権威を失墜させてNAZU不正アクセス事件の復讐を果たすためでした。羽場の命日に探査機のコントロール系統を奪い、コードを書き換え、カプセルを警視庁に墜落させようとする日下部に立ち向かうコナンと安室。 コードを頑なに教えない日下部に対する秘策を出す安室透。なんとそれは、死んでいたとされた羽場二三一でした。彼は、実は自殺したのではなく、公安によって死んだこととされ、新たな身分を与えられて生きていたのでした。秘密主義の公安だからこそできたことと言えます。 羽場の説得で、コードを教える日下部。彼も根っからの悪になることは出来なかったのです。
安室透はなぜ小五郎を容疑者に仕立て上げた?

コナンは当初、国際会議場爆破事件が東京サミットよりも前の日に発生したので、テロではなく事故によるものだと考えました。
警視庁の捜査会議でも同様で、テロだと睨んだ安室は事件として捜査させるため、容疑者のでっち上げを計画することに。公安は令状なしの捜査も可能ですが、"自ら行った違法作業のカタは自らつける"という信条のもと、少しでも合法的な手段を残したのです。 容疑者に選んだのが「毛利小五郎」だった理由は、小五郎と蘭のためにコナンが動き出し、彼が必然的に協力者になるから!組織に潜入中の安室の立場上、表立っては行動できないので、コナンの本気の力を借りようとしたのでした。 ゼロは小五郎を無罪にすべく、風見の協力者であるフリーの弁護士・橘境子を送り込むも、彼女の思惑も絡み事態は思わぬ方向へと進みます……。
安室、日下部検事、そして橘弁護士それぞれの信じる正義とは?
福山雅治のエンディング曲「零-ZERO-」の歌詞に、「真実はいつもひとつ、でも正義はそう涙の数だけ…」というものがあります。 本作品のキーマン達の信じた正義は何だったのでしょうか?
安室透【僕の恋人は・・・この国さ】

コナンの「安室さんは彼女はいるの?」という言葉に返した「僕の恋人はこの国さ」という言葉が全てを表しています。 そう、安室透の唯一の目的であり正義は、国を守ることです。彼は、その手段のために平気で秘密を作るし、嘘もつきます。しかしながら、その唯一の目的のために時に冷酷とも思えるような行動をとることの出来る彼は非常に合理的で、かっこいいです。 羽場二三一の死を捏造して秘密裡に生かしていたのも全体の利益を考えての行為。そして、テロ事件の犯人を毛利小五郎に仕立て上げたのも、事故として処理させないためと何よりコナンを協力者として利用するためだったのです。
日下部誠【公安を変えなければ正義は保てない】
日下部にとっての正義とは、公安の権威を失墜させること。 彼は、NAZU不正アクセス事件によって協力者であり、家族のような存在であった羽場二三一を失います。公安は自らの利益のため、自らの協力者であったという事実に蓋をして羽場を自殺に追い込んだと考えた彼は公安に対しての憎しみを深めるのです。そして、彼は無人探査機「はくちょう」のカプセルを警視庁に落とす計画を考案しました。 だからこそ、彼は決して民間人を殺したりしません。IoTテロも民間人を犠牲にしないで、かつ、自らの目的を達成するためでした。また、検察官としての矜持も失っておらず、無実の罪を被せられた毛利小五郎を助けるために再びテロを起こしたのです。
橘境子【私は私の意思で動いているの】
愛する羽場二三一を失った橘境子は、元々国家に危害を与えかねないと思われていた二三一を監視するために公安の風見の協力者として送り込まれました。 しかし、NAZU不正アクセス事件を経て彼女は公安を憎むようになり、公安の命令に逆らい、弁護士の立場から逆に毛利小五郎を犯人として起訴させようとします。全ては、自分から全てを奪った公安への復讐のため。 物語の終盤に風見に協力者としての職務からの解放を言い渡される橘。しかし、彼女は叫びます。全ては自分の意思で行ったことであり、公安が自分をコントロールしたのではないということを。1人の人間としての尊厳を説く橘は、公安のような全体の利益を優先する管理者に対する抵抗を表しているのではないでしょうか。
【考察】黒田兵衛の正体は?「ラム説」のその後と公安説
黒田兵衛は警視庁捜査一課の管理官で、本作が劇場版初登場でした。特に注目したいのが、終盤で安室に電話越しで「ぬかるなよ……。」と言うシーンです。 このとき、口パクで「バーボン」と言っているのでは?という疑惑が話題になり、公開当時は黒の組織のNo.2「ラム」の有力候補として疑われていました。原作でもラム候補は黒田兵衛・若狭留美・脇田兼則の3人に絞られていたのです。 しかしその後、原作100巻(FILE.1066)でラムの正体は脇田兼則だと判明しています。黒田のラム説は、結果として否定されたかたちです。黒田の正体について詳しくは黒田兵衛の正体の解説記事をチェックしてみてください。
公安の「裏の理事官」説が有力?原作104巻で明かされた過去とは
ラム説が否定された一方で、有力なのが「黒田は安室の上司にあたる公安の人間」という説です。原作104巻の「17年前の真相」では、黒田がかつて警察庁警備局警備企画課に所属していたことが描かれ、アニメでも2025年6月に第1164〜1167話として放送されました。 本作で黒田が「バーボン」の顔を知っているような態度を見せたのも、安室(降谷零)の上司であれば自然に説明がつきます。ファンの間では、ゼロを裏で指揮する「裏の理事官」ではないかという説が有力ですが、この役職名は原作で明示されたものではありません。 黒田が10年近く意識不明で入院していた経緯や、現在の正式な立場など、まだはっきり描かれていない部分も残っています。今後の原作で、黒田の本当の立場がさらに明かされるかもしれませんね。
『名探偵コナン ゼロの執行人』(2018年)の登場人物
安室透/降谷零

喫茶「ポアロ」で働く私立探偵・安室透、その正体は黒の組織の幹部「バーボン」、さらに真の正体は警察庁警備局警備企画課(通称ゼロ)所属の警察官・降谷零! 本編の「緋色」シリーズにて、3つの顔の最後の顔が暴かれ、コナンも心強い味方として信頼していました。本作で安室は国際会議場にいたと思われ、毛利小五郎を爆破事件の容疑者に仕立て上げ、コナンと敵対するような行動を取ります。 安室透の目的とは一体、彼は本当にコナンの敵になってしまったのでしょうか!?
風見裕也
風見裕也は降谷零(安室透)の右腕にして、「ゼロ」が指揮する警視庁公安部所属の警部補です。自身も国際会議場の警備点検に参加しており、爆発に巻き込まれ負傷しました。 ゼロの指示で毛利小五郎の逮捕に乗り出し、風見が証拠として提出した"小五郎の指紋"により捜査会議は一転、事件性を増していきます。その後は公安部として捜査を進めながら、裏では会議内容などを降谷に報告し、真犯人の究明に尽力するのです。
日下部誠
日下部誠は東京地検公安部の主任検事で、国際会議場爆破事件の担当検事。負け知らずの敏腕検事として有名で、優秀な弁護士の妃英理もその名を知っていました。 小五郎の起訴には慎重で、彼のPCが第三者に操られた可能性を考え再調査を依頼したため、公安警察の指示で起訴に動く上司・岩井紗世子と衝突。公安に従順な岩井とは折り合いが悪く、何やら個人的にも因縁があるようで……?
毛利小五郎
元捜査一課の刑事で、「毛利探偵事務所」を営む名探偵、"眠りの小五郎"こと毛利小五郎。普段は犯人を追い詰める側ですが、今回は爆破事件の容疑者に!? 公安による家宅捜索が入り、押収された事務所のPCから東京サミットに関する資料が見つかったことから、任意同行を求められます。小五郎が風見の手を振り払うと、公務執行妨害だと言って手錠をかけられてしまい、強引に逮捕されてしまいました。
エンドロール後に予告された『紺青の拳』と、安室透が登場するその後の劇場版
「ゼロの執行人」のエンドロール後には、怪盗キッドが「またお会いしましょう。夜空に浮かぶ船の上で」と次回作を予告しました。その次回作が、2019年4月12日に公開された劇場版第23作『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』です。 「紺青の拳」はシリーズ初の海外・シンガポールが舞台で、怪盗キッドと、鈴木園子の恋人で空手家の京極真がキーキャラクターとして活躍しました。興行収入は93.7億円で、「ゼロの執行人」の記録を塗り替えています。 一方、本作で主役級の活躍を見せた安室透は、その後も2022年の第25作「ハロウィンの花嫁」、2023年の第26作「黒鉄の魚影」、2025年の第28作「隻眼の残像」などの劇場版に登場しています。安室の出演作や原作・アニメの登場回は安室透の登場回まとめで紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
『名探偵コナン ゼロの執行人』についてよくある質問
「ゼロの執行人」は劇場版の何作目で、いつ公開されましたか?
2018年4月13日に公開された劇場版『名探偵コナン』の第22作です。上映時間は110分で、監督は立川譲、脚本は櫻井武晴が担当しました。
「ゼロの執行人」の主題歌は何ですか?
福山雅治の「零 -ZERO-」です。
「ゼロの執行人」の興行収入はいくらですか?
興行収入は91.8億円で、公開当時のシリーズ歴代最高を記録しました。翌2019年の「紺青の拳」が93.7億円でこの記録を更新しています。
「ゼロの執行人」の犯人は誰ですか?
国際会議場の爆破事件などを起こした真犯人は、東京地検公安部の検事・日下部誠です。自らの協力者だった羽場二三一が、公安の取り調べのあとに自殺したと思い込んだことが動機でした。
安室透の声優は誰ですか?
「ゼロの執行人」公開当時は古谷徹が担当していました。TVアニメでは2025年1月18日放送回から草尾毅が安室透の声を担当しています。
『名探偵コナン ゼロの執行人』はネタバレを知った後も楽しめるスルメ映画!

「ゼロの執行人」は、非常にストーリーや人間関係が複雑で、一度見ただけではなかなか理解できない部分が多いかと思います。だからこそ、見るたびに新しい気づきを得られるスルメ映画でもあります。 1度の鑑賞でよくわからなかった人は、解説を読んでぜひもう1度鑑賞してみてはいかがでしょうか?安室透の正体や3つの顔については安室透(降谷零)の正体解説、その後の出演作は安室透の登場回まとめで詳しく紹介しています。








