(C)2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

【要予習】難解「コナン ゼロの執行人」をネタバレありで図解解説!【安室の正義】

2018年4月19日更新

『名探偵コナン ゼロの執行人』は、複雑な内容でした。本記事では、難解な内容を図解で説明したうえで、映画のネタバレまで解説します。映画をまだ見ていない人も見た人も是非読んでください。

「コナン ゼロの執行人」をネタバレありで解説!予習、復習にどうぞ!

歴代最高レベルの滑り出しとネタバレ魔の出現。

『名探偵コナン ゼロの執行人』が話題になっています。公開後三日間で、観客動員数約130万人、興行収入はなんと約17億円という凄まじさ。コナン映画の興行収入歴代一位を記録した昨年の「から紅の恋歌」に匹敵する滑り出しです!そんな中、twitter等でネタバレをするネタバレ魔も続出しているということなので、SNSを全てアンインストールすることを推奨します。

10年振りに見たコナンが凄かった

コナン
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私はというと、ciatrの記事でしっかり予習をした後、10年振りくらいにコナンを見ました。劇場に来て見てびっくり。「え?コナンってR18でしたっけ?」ってなるくらいの客層。あっ、終了時間23時50分のレートショーだからか、と思いつつも一席も空きがない劇場にまたまたびっくり。 もはや、コナンは子供だけのものじゃない!ってことですか。 内容、むずい、むずかしすぎる。途中、間違えて「相棒」の映画を見に来たのかと何度も思いました。これは解説が必要です。そこでこの記事を書きたいと思いました。 本記事では、軽いあらすじの後、難解なキーワードの解説をし、それを踏まえての見どころシーンやネタバレ考察をしていきたいと思います。

軽いあらすじはこちら

本作品は、世界の首脳が集まることが予定されていたフォーラム会場での爆破テロで始まります。しかも、その容疑者は、「毛利小五郎」。徹底的に公安に追い詰められていく小五郎。 小五郎の罪を何とか晴らすため、そして小五郎を案じる蘭のため、立ち上がるコナン。コナンは、警察庁の秘密組織「ゼロ」に所属する謎の男・安室透と激しい争いを繰り広げながら、事件の真実を追っていきます。 少年探偵団の活躍あり、毛利と妃のロマンスあり、安室のかっこよすぎるカーアクションありの盛沢山の内容です。

エセ理系が難しいITキーワードを解説(IOT、ドローン、IPアドレス)

本作品では、テクノロジーの世界で今ホットになっている様々な技術が出てきます。その中でも難しいものを解説したいと思います。

IOT(インターネット・オブ・シング)

モノとインターネットを繋ぐことですね。流行りの言い方を借りれば、モノ×ITです。例えば、今後実装されていくかもしれない自動運転みたいなのはそうですね。だから、ITの部分を乗っ取られてしまうと、正常には制御できなくなってしまうということです。

ドローン(無人航空機)

ドローンとは、無人航空機です。少し前は、ドローン少年の件で話題になっていましたね。これは色々な分野に応用が期待されていて、例えば、ドローンを使って宅配をする(劇中にもありましたね。)ことも可能になっていくと考えられます。しかし、ドローンの使用は現在規制されており、色々注意が必要です。 アガサ博士、ドローンを飛ばしまくるのは、法に触れるかもしれませんよ!

IPアドレス

IPアドレスとは、ネットワーク上のそれぞれの機器を識別する数値です。簡単に言うと、インターネット上の住所のようなものです。 ですから、不正アクセスは、IPアドレスを偽って内部のネットワークに接続することです。簡単に言うと、どこかの家庭に身分を偽って侵入することです。怖いですね。

公安とは!?複雑かつ難解な組織と制度について解説。

警察庁、検察庁、警視庁の関係性を図式。

政治図 完成版

本作品では、降谷零の所属する警察庁の警備企画課の中にあるゼロ、風見裕也の所属する警視庁公安部、そして岩井紗世子と日下部誠の所属する検察庁が複雑に絡み合う内容となっています。よって、これらの関係性を整理することが重要になります。上の表でまずは、各署の関係性と所属するメンバーをまとめましたので見てください。

警察図

次にそれぞれの役割を説明します。 まずは、警察庁です。これは警視庁の上部に位置して、警視庁への指示を行います。この組織の警備企画課、通称ゼロに降谷零は所属しています。 次に警視庁。ここは、皆さんが想像する警察が最も当てはまる部署です。警察庁の指揮に従い、捜査を行ったり、逮捕したりするところです。ここには、目暮警部などが所属しています。また、その中に公安部という部署があり、風見裕也が所属しています。彼は、降谷の指揮のもと行動しています。 最後に検察庁。ここは、警視庁から送還されてきた被疑者に対して、起訴、不起訴の判断を下します。ここには、岩井検事と日下部検事が所属しています。 本来は、検察庁と警察庁の機能が独立に作用していることが重要です。 以下の見出しからはネタバレを含みますので、映画を未見の方はご注意ください。

犯人の動機は?複雑な2つの事件をそれぞれ解説。【ネタバレあり】

コナン
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NAZU不正アクセス事件

この事件により、羽場二三一は逮捕されてしまいます。この事件は、NAZUの不正アクセスの犯人が、ゲーム会社であるとあたりをつけて潜入した羽場二三一が、逆に不正アクセスの犯人として逮捕されてしまいます。 羽場二三一を協力者として家族のように思っていた日下部誠検事は、自らとの違法な関係性を告白してでも彼を助けようとしますが、警備企画課の指示に従った岩井検事はその事実を握りつぶします。 そして、安室透の取り調べを終えた後、羽場二三一は自殺してしまいます。この事件をきっかけにして、日下部検事は、上であげた検察と警察庁の関係性が健全に行われていないことに大きな怒りを感じます。

衛星の警察庁への墜落

この事件は、日下部検事によって引き起こされました。動機は、警察庁の公安の権威を失墜させてNAZU不正アクセス事件の復讐を果たすためでした。羽場の命日に衛星のコントロール系統を奪い、コードを書き換え、警察庁に墜落させようとする日下部に立ち向かうコナンと安室。 コードを頑なに教えない日下部に対する秘策を出す安室透。なんとそれは、死んでいたとされた羽場二三一でした。彼は、実は自殺したのではなく、安室透によって死んだこととされ、新たな身分を与えられて生きていたのでした。秘密主義の公安部隊だからこそできたことと言えます。 羽場の説得で、コードを教える日下部。彼も根っからの悪になることは出来なかったのです。

安室、日下部検事、そして橘弁護士それぞれの信じる正義とは?

福山雅治のエンディング曲「零-ZERO-」の歌詞の中であった言葉に、「真実はいつもひとつ、でも正義はそう涙の数だけ…」というものがあります。 ここでは、本作品のキーマン達の信じる正義を綴りたいと思います。

安室透【僕の恋人は・・・この国さ】

名探偵コナン
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コナンの「安室さんは彼女はいるの?」という言葉に返した「僕の恋人はこの国さ」という言葉が全てを表しています。 そう、安室透の唯一の目的であり正義は、国を守ることです。彼は、その手段のために平気で秘密を作るし、嘘もつきます。しかしながら、その唯一の目的のために時に冷酷とも思えるような行動をとることの出来る彼は非常に合理的で、かっこいいです。 羽場二三一の死を捏造して秘密裡に生かしていたのも全体の利益を考えての行為。そして、テロ事件の犯人を毛利小五郎に仕立て上げたのも、事故として処理させないためと何よりコナンを協力者として利用するためだったのです。

日下部【公安を変えなければ正義は保てない】

日下部にとっての正義とは、公安の権威を失墜させること。 彼は、NAZU不正アクセス事件によって協力者であり、家族のような存在であった羽場二三一を失います。公安は自らの利益のため、自らの協力者であったという事実に蓋をして羽場を自殺に追い込んだと考えた彼は公安に対しての憎しみを深めるのです。そして、彼は惑星探査機を警視庁に落とす計画を考案しました。 だからこそ、彼は決して民間人を殺したりしません。IOTテロも民間人を犠牲にしないで、かつ、自らの目的を達成するためでした。また、検察官としての矜持も失っておらず、無実の罪を被せられた毛利小五郎を助けるために再びテロを起こしたのです。

橘境子【私は私の意思で動いているの】

愛する羽場二三一を失った橘境子は、元々国家に危害を与えかねないと思われていた二三一を監視するために公安の風見の協力者として送り込まれました。 しかし、NAZU不正アクセス事件を経て彼女は公安を憎むようになり、公安の命令に逆らい、弁護士の立場から逆に毛利小五郎を犯人として起訴させようとします。全ては、自分から全てを奪った公安への復讐のため。 物語の終盤に風見に協力者としての職務からの解放を言い渡される橘。しかし、彼女は叫びます。全ては自分の意思で行ったことであり、公安が自分をコントロールしたのではないということを。1人の人間としての尊厳を説く橘は、公安のような全体の利益を優先する管理者に対する抵抗を表しているのではないでしょうか。

黒田兵衛の正体はやはり黒の組織No.2 ラム?

警視庁捜査一課管理官の黒田兵衛。彼は本作が劇場版初登場です。注目だったのは、ストーリー終盤、安室に向けて電話で「ぬかるなよ……。」と言うシーン。 その時の彼の唇の動きは、「バーボン」、つまり安室透の黒の組織でのコードネームを表しているのです。それが意味する可能性があることは二つあります。 彼こそ、黒の組織No.2のラムであり、普段からの呼び名であるバーボンという名前を呼んでしまったということ。そしてもう一つが、公安組織のトップとして安室がバーボンであるということを理解している上で呼んだものだということ。 本作品内でそれだけ意味深に撮られたシーンなのですから、一つ目の説である可能性もありますね。

来年の劇場版は、キッドで決まり!!

コナンの映画では、エンドロールの後のシーンで来年の劇場版を予測させることが恒例となっています。気になる今回は、怪盗キッドが出てきました。彼の口からは、「船上で会おう」。 キッドの映画と言えば、最近でいうと、2015年度の「業火の向日葵」でキッドが大活躍しましたね。2019年のGWに放映ということなので今から楽しみです。

『名探偵コナン ゼロの執行人』はネタバレを知った後も楽しめるスルメ映画!

コナン
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どうでしたか?分からないキーワードや組織図が理解できましたか?「ゼロの執行人」は、非常にストーリーや人間関係が複雑で一度見ただけでは、なかなか理解できない部分が多いかと思います。だからこそ、見るたびに新しい気づきを得られると思います。 私も、記事執筆が終わり次第、二回目の鑑賞に行ってきたいと思います!