「黒鉄の魚影(サブマリン)」犯人ネタバレ!ベルモットのラストシーンの理由や目的とは…?【コナン映画2023】
毎年特大ヒットを記録している、劇場版『名探偵コナン』。灰原哀や黒の組織が交錯した「黒鉄の魚影」(サブマリン)ファンの期待以上のおもしろさで、シリーズ歴代最高興行収入記録を更新!さらに初の興収100億円を突破しました。 本記事ではそんな大ヒットとなった『名探偵コナン 黒鉄の魚影』のあらすじ・ネタバレなど、考察を含めた徹底解説していきます!
タップできる目次
- 『黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』ラストシーンをネタバレ解説
- 【考察①】映画でのあの方やベルモットたち黒の組織の目的は何?
- 【考察②】「あの方」はどこ?黒の組織の目的が異なる理由は?
- 【考察③】灰原とコナンのキスと会話はオマージュ?
- 【ネタバレ】「黒鉄の魚影(サブマリン)」の犯人はこの人!
- 映画コナン「黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)」のあらすじ・ネタバレ
- 【起】物語の舞台・八丈島へ
- 【承】黒の組織が灰原を狙い始める
- 【転】殺人事件と灰原の脱出
- 【結】赤井・安室タッグとコナンがド派手に解決!
- 灰原哀の姉、宮野明美とは?
- 見どころ①:究極のコナン×灰原作品?コ哀が尊すぎる
- 見どころ②:待望の黒の組織との全面戦争!
- 見どころ③:赤井や安室など人気キャラの活躍
- 感想・口コミ評価
- ゲスト声優は沢村一樹!
- その他新キャラの声優が豪華すぎる!
- 『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』を存分に楽しもう!
『黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』ラストシーンをネタバレ解説
ベルモットがコナンを助けた理由
エンドロールでは、コナンが安室からピンガの消息が不明なこと、ベルモットが「老若認証」に欠陥があると嘘の情報を流し黒の組織を欺いたことを聞きました。これで、コナンと灰原の正体は黒の組織に知られずに済みました。 ベルモットが組織を裏切ってまでコナンを助けた理由は、彼が「シルバーブレッド」だからです。シルバーブレッドについては、以降の見出しで解説します。 また、直美は新たな国へと旅立つために、灰原と空港でお別れをしていました。直美は心の中で、「また会えて嬉しかったわ、志保」とつぶきます。直美は灰原=宮野志保だと気づいていたようです。
ベルモットが灰原を助けた理由
物語冒頭で、灰原がイチョウモチーフの限定ブローチを後ろに並んでいたおばあさんに譲るシーンがありますが、ラストシーンでそのおばあさんが再登場します。なんと、彼女はベルモットの変装だったのです。 ベルモットのセリフから、「灰原哀=シェリー」には気づいていることが分かりますが、彼女が灰原を助けた理由は一体何だったのでしょうか。 まず前提として、ベルモットの目的からすれば灰原を組織から守る理由はありません。むしろ、作中で何度か殺害しようとしています。しかし、彼女はシルバーブレットであるコナン(工藤新一)を組織から守りたい。新一やシェリーが飲んだアポトキシン4869という薬に幼児化の効果があって、彼らが生きていることを組織に知らせるわけにはいかないのです。 だから彼女は組織に知られずに灰原哀を殺害しようとしています。今回もそのチャンスはあったはずです。ですが彼女はそうしなかった。それは、ブローチを譲ってもらった恩によるものでしょう。
フサエブランドとベルモット
今作で登場したイチョウモチーフのブローチには、他に注目すべき点があります。それは、そのブローチが「フサエブランド」のアクセサリーであったこと。 「フサエブランド」とは、「名探偵コナン」シリーズに度々登場する人気ブランドであり、創立者のフサエ・キャンベル・木之下はある意外な人物と深い関係があります。その人物とは、他でもない阿笠博士です。 「イチョウ色の初恋(40巻)」では、博士とフサエの過去と、40年前に交わしたとある約束について描かれます。ファンにも高い人気を誇る回なので、ぜひ確認してみてください! そんなフサエブランドですが、ベルモットが変装してまで欲しがっていた理由は何なのでしょうか。考えられる理由は、以下の3つです。
- ベルモットがフサエブランドのファンだった
- ターゲットである灰原哀に近づくため
- フサエとベルモットには何らかの関係がある?
作中でその理由は明かされなかったため、①である可能性が高い気がします。ですがもし③だった場合、今後のストーリーで絡んでくる可能性は大いにあります。 フサエと博士との関係についても進展が期待できる終わり方だったので、今後の展開を楽しみに待ちましょう!
【考察①】映画でのあの方やベルモットたち黒の組織の目的は何?
ユーロポールやパシフィックブイを襲撃したかと思えば、結局壊そうとしていた黒の組織。結局何がしたかったの?と疑問になる人も多いかも知れません。実は、組織全体としての目的は途中に変わっていたのでした。 最初の目的は、「黒の組織のメンバーの過去の痕跡を消すこと」でした。 黒の組織は半世紀にかけて色々悪さをしてきて、メンバーの足跡なども情報として残ってしまっています。基本的には過去の行動は取り消すことができませんが、世界の監視カメラと情報を共有するパシフィックブイの機能を使えば可能です。当初は、それが目的でユーロポールに潜入し、システムへのアクセス権を手に入れました。 ですが、途中で目的が変わります。それが「パシフィックブイの破壊」だったのです。 それは、組織のボスである「あの方」の個人的な事情によるものだと考えられます。次からは、決して一枚岩ではない黒の組織の個人個人の思惑について説明していきます。
ボス/「あの方」の目的
「あの方」の性格は臆病なほどに慎重。基本的に現場には出ず、組織のメンバーにもほとんど直接連絡を取ることもありません。幹部メンバーですら、彼の正体を知るものは少ないと言われています。ですが、彼が信用をおき、彼と直接コミュニケーションが取れる組織のメンバーがいます。それが、ベルモットです。 ベルモットは、老若認証システムの全貌が見えた後、「あの方」にメールで連絡を取ります。老若認証システムは、過去の写真データから、今の人物像まで分かってしまう上に、その居場所まで把握できてしまいます。警戒心が強い「あの方」にはとても不都合な機能なのです。 「あの方」から送られてきたメールには、「〇〇をつぶせ」とありました。これはパシフィックブイをつぶせ、つまりは老若認証システムをつぶせ、ということだったのです。
ラムの目的
ラムは組織のNo.2で、ベルモットのような特例を除けば、一番「あの方」に近い存在だと言われています。そんな彼の思惑は、「ボスの居場所を老若認証で特定すること」でした。 ボスが危惧していたことそのものだったわけですが、気になる新情報が一点。ラムはボスについて「最近お顔を見ていない」と言っていました。これでわかるのは、ボスはNo.2のラムにすら完全に信用していないのか、はたまた、何か顔を見せられない事情でもあるのか。 結局、ベルモットの策によってラムの目的は果たされないことになりました。
ベルモットの目的
先ほど説明した通り、ベルモットは基本的に「あの方」の意思に従って行動しています。ですが、彼女の真の目的は「あの方」とは異なる、むしろその真逆だと言われています。 ベルモットの真の目的とされているのは、「黒の組織の壊滅」です。 ベルモットは、何らかの理由で黒の組織の壊滅を目論んでいて、その重要なピースとなるのが、工藤新一(江戸川コナン)であると考えています。彼のことを「シルバーブレット」と呼ぶのはそのためです。
シルバーブレットとは
「シルバーブレット(銀の弾丸)」の本来の意味は、「困難を1発で解決できる方法」。由来は、狼男や悪魔などに銀の銃弾が効果的であるという伝承から来ています。 コナンではこの言葉はかなり多用されていて、使用する人にとって意味や指す対象が変わります。そこがこの作品の難しい部分であり、楽しい部分でもありますね。 とにかくベルモットは、組織の壊滅を狙っており、そのキーパーソンが工藤新一であると考えています。彼を「宝物」と呼ぶ理由はこれです。しかし今回の老若認証のシステムと、シェリーが子供として生きている(APTX4869の効果がバレる)ということ、新一がコナンとして生きていることが組織にバレてしまう危険が一気に高まることを意味します。 だから、灰原を助け、「開けてはいけない玉手箱」を海の底に沈める必要があったのでした。
ピンガの目的
ピンガの目的は至ってシンプル。「あの方」やラムのような組織内の権力者に自分の実績を認めさせ、組織内での立場をあげることです。そのため、ラムの右腕として働き、出世頭のジンをライバル意識しています。 彼は「工藤新一=コナン」という情報に気付き、それを持ち帰ることで、工藤新一を始末したはずのジンの株を下げようとしたのでした。
キール・バーボンの目的
キールとバーボンは共に黒の組織に潜入しているNOC(スパイ)です。キールの正体は、CIAの本堂瑛海。バーボンは、公安の降谷零です。本堂はアナウンサーの水無怜奈、降谷は私立探偵の安室透というもう一つの顔も持っています。コナンの世界では当然のように1人が3個くらい名前を持っていて大変ですね。 彼らはスパイなので、他のメンバーのように積極的に殺しに関わろうとはせず、コナンとも面識があり助けてくれます。
ジン(ウォッカ・コルン・キャンティ)の目的
個人の思惑やスパイだらけの黒の組織において、ジンはかなり組織の意思にに忠実な構成員です。ですが、ずっと執着し続けている女性がいて、その女性が絡むと組織の目的より優先してしまうのです。 その女性こそ、灰原哀の正体である、シェリー(宮野志保)です。 絶対裏切り者殺すマンのジンですが、シェリーに対しては明らかにさらに苛烈になっています。その理由は明らかにはなっていませんが、昔男女の仲だった?もしくはジンが一方的に意識していた?などと考察されています。 そんなジンとシェリーについては↓の記事で詳しく解説しています! また、ジンの子分のウォッカはともかく、コルンとキャンティは組織から与えられた仕事をしっかりこなすタイプなので、個人的な目的はなさそうです。
【考察②】「あの方」はどこ?黒の組織の目的が異なる理由は?
今回衝撃だったのが、ボスの所在をNo.2のラムですら把握していなかったということ。そんなボスとベルモットは老若認証システムの完成度の高さを危惧して破壊へとシフトしていました。 一方でラムはピンガを使ってシステムを掌握しボスの居場所解明に使おうとし、ジンたちはシステムを使って防犯カメラから組織関係者の姿を消そうとします。 幹部レベルで目的がバラバラなので、ボス不在により指揮系統が乱れつつあることが考えられますね。
【考察③】灰原とコナンのキスと会話はオマージュ?
水中での灰原とコナンの人工呼吸シーンは、劇場版2作目「14番目の標的」のセルフオマージュとなっています。 こちらでは蘭がコナンに人工呼吸していたわけですが、本作では灰原がコナンにして、キスを蘭に返すという形で、灰原のコナンへの気持ちのありようが表現されていました。 人工呼吸後の「さっきキスしちゃったのよ」という心の声から、灰原は人工呼吸をキスとカウントしていることもうかがえ、コ哀勢にはなかなか切ない展開となっています。
【ネタバレ】「黒鉄の魚影(サブマリン)」の犯人はこの人!
犯人は、パシフィックブイを管理するフランス人エンジニアのグレースでした!そしてそのグレースですら、犯人の真の姿ではなかったのです。 グレースの正体は、変装した黒の組織のピンガでした!グレースは女性、ピンガは男性。彼はどうやって変装したのか、その動機や目的はなんだったのか、コナンはどうやって犯人のトリックを見破ったのか。それを次の見出しから解説していきます。
【解説①】犯人/黒幕の目的は?
ピンガの当初の目的は、パシフィック・ブイに黒の組織が潜入するために先に潜入して手引きすること。ピンガの手引きにより、潜入したバーボンとベルモットが直美を誘拐します。 誘拐した直美が持っていたUSBにより、「灰原=宮野志保」という疑惑が浮上しました。このことで、新たに灰原を誘拐するという目的ができます。パシフィック・ブイをハッキングしたピンガは、灰原の居場所を突き止め、ウォッカとともに誘拐しました。 この誘拐の過程で、コナンや阿笠博士と熾烈なカーチェイスを繰り広げます。この後、ピンガは防犯カメラからこの記録を消しました。しかし、この映像ログを消したのにレオンハルトが気づいてしまいます。そのことを追及されたピンガは、口封じのために突発的にレオンハルトを殺したのです。
【解説②】犯人のトリックがバレた経緯
レオンハルトを殺害したのは、グレースに変装していた黒の組織のピンガでした。では、コナンはどうして犯人を突き止めることができたのでしょうか。
①フランスの指の数え方
物語前半で、コナンがグレースにコーヒーの数を告げるシーンがあります。その時、コナンはヨーロッパ風の数え方で親指と人差し指をあげて「2」を示します。 しかし、グレースはそれを「1」だと勘違いしていました。その時からコナンはグレースに疑いの目を向けていたようです。
②口紅の拭き方
レオンハルトが死亡したとき、映像ではカフェテリアで服毒自殺する姿がモニターに映っていましたが、実はこれはディープフェイク。顔は老若認証システムを利用しレオンハルトの顔を合成し、体は犯人のものでした。 映像の中のレオンハルトは、コーヒーを飲んだ後にカップについて口紅を拭う仕草をしていました。レオンハルトは男性であり口紅をつけていません。犯人の候補の中に女性は1人。それが、グレースだったのです!
【解説③】結局ピンガは死亡した?
「工藤新一=コナン」の証拠となる老若認証システムを手に、ピンガはパシフィックブイから脱出し黒の組織の潜水艇に戻ります。ですが、ピンガがメッセージで出入り口を開けることを要請しても、返事がありません。そしてピンガは脱出用の船が無くなっていることに気が付きます。 組織はもう脱出済みで、証拠を残さないために船は爆破寸前だったのです。 それを悟ったピンガは「そういうことかよ、ジン……さんてんrさ!」という呟きを残し、船の爆発に飲み込まれ死亡しました。死ぬ間際にニヤリと笑ったのが印象的でしたね。
生存の可能性はある?
ピンガは明らかに亡くなったシーンがないことや、消息が不明だといわれていることから、生存の可能性があるのではないかと言われています。 しかし、結論としては、生存の可能性はないでしょう。 これまでの黒の組織に関する映画では、アイリッシュとキュラソーというメンバーが登場しています。この2人は映画で亡くなっており、黒の組織の映画で出てきた新しいメンバーは毎回必ず亡くなっているのです。 ピンガも悪役としてかなり魅力的なキャラでしたが、生存の可能性はないと考えていいでしょう。
映画コナン「黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)」のあらすじ・ネタバレ
まずは映画コナン「黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)」の、導入部分となるあらすじのストーリーを解説していきます。大まかな流れはこちら。
【起】物語の舞台・八丈島へ
①ユーロポール襲撃
ドイツ・フランクフルトにある、ユーロポール防犯カメラネットワークセンター。1人の女性職員が黒の組織の構成員・キールに追われていました。 女性職員は逃げながらもFBIのジョディ・スターリングに連絡しますが、橋際まで追い込まれてしまいます。キールは彼女に銃口を向けつつも、密かに水中に逃そうとします。しかしその瞬間、駆けつけたジンが彼女を射殺。遺体は水底に沈んでいくのでした。
②少年探偵団は八丈島へ
コナンら少年探偵団は、米花デパートに来ていました。彼らが狙うのは福引1等のホエールウォッチング。しかし熱意虚しく外れてしまいます。 一方、灰原の狙いはフサエブランドのイチョウのブローチ。灰原は最後の整理券を手にするも、買えずに嘆いていた後ろの年配の女性に譲ることにしました。 しかし、その場面を見ていた園子の計らいにより、少年探偵団は八丈島のホエールウォッチングに行けることになったのです!
③八丈島で不穏な動き?
八丈島に向かう車中、コナンと灰原は八丈島周辺にインターポールの施設・パシフィックブイが建設・始動することをニュースで知ります。説明していたのは、責任者の牧野洋輔とエンジニアの直美アルジェント。 また、コナンは八丈島で白鳥警部が何らかの捜査をしているのを目撃します。不審に思ったコナンのもとに、FBIの赤井秀一からも電話が入ります。内容は「ユーロポールの職員がジンに殺された」というものでした。また、「組織のNo.2で未だ謎の多い人物である、ラムの側近のピンガが侵入した」とも……。 ホエールウォッチングの船に乗る際、隣の船に白鳥警部と公安管理官の黒田兵衛が乗船するのを目撃し、コナンはその船に忍び込みます。船が向かう先は、パシフィック・ブイ。ユーロポールネットワークセンターと回線を繋いで本格始動しようとしている防犯施設です。 コナンは黒田兵衛に忍び込んだことがバレるものの、そのままの流れでパシフィック・ブイの内部まで同行できることになりました。
④パシフィック・ブイに到着
彼ら3人を出迎えてパシフィック・ブイを案内したのが、牧野洋輔と直美・アルジェント。彼ら以外にもフランス出身のグレース、ドイツ出身のレオンハルト、インド出身のエドの3人のエンジニアを紹介されます。 パシフィック・ブイの中心にある大モニター。その画面には、日本とヨーロッパの全防犯カメラの映像が映し出され、顔認証システムにより人物の個人情報も瞬時に表示されるとても画期的なシステムです。 しかしそれだけではなく、直美が開発した「老若認証(ろうにゃくにんしょう)」という、過去の写真をもとに現在の顔をCGで再現する機能と連動し、世界中の防犯カメラから居場所を割り出すことができるのでした。 あまりの機能にコナンはシステムが悪用されるのを少し懸念している素振りです。
【承】黒の組織が灰原を狙い始める
⑤シェリー=灰原哀がバレた!?
そんな中、黒の組織のバーボンとベルモットが海中出入り口からパシフィック・ブイに潜入します。清掃員に偽装した彼らは、トイレから出てきた直美・アルジェントを拉致。彼女を連れてそのままパシフィック・ブイから出ていきました。 拉致し眠らせた直美の持ち物を確認するベルモット。首から下げていたペンダントにUSBが隠されているのを偶然見つけます。USBのデータを確認するキール・ウォッカ・ベルモット・バーボンの4人。なんとそこに入っていたのは、昔のシェリー(宮野志保)と彼女によく似た謎の少女(正体は灰原哀)の老若認証データなのでした……! データの謎の少女を探すか否か。キール・ベルモット・バーボンは本来の計画からずれたことはするべきでないと反対しますが、ウォッカが兄貴分のジンのためにも探すべきと主張。灰原拉致はピンガにやらせると言います。 ウォッカは、ラムの命令ならピンガは実行すると主張しますが、ベルモットはジンに対抗心を燃やすピンガが本当に従うのか疑惑の目を向けていました。しかし、電話でジンが灰原拉致を独断で決定し、ジンが合流するまでに実行することに。 こうして、灰原哀が黒の組織に狙われることになるのでした……。
⑥灰原が拉致される
直美が攫われたことに気づく一同。清掃員に変装した2人組が彼女を拉致し、海中出入り口から出ていくのをモニターで確認します。 ですが、出入り口の解除は牧野とエンジニア4人以外できないはず……。直美を除いた4人の中に、共犯がいると確定します。 コナンはこの件に黒の組織が関わっていると悟り、明日灰原を少年探偵団と共に帰そうとします。安全に帰還できるよう、願掛けとして自分の探偵メガネを渡します。 しかし、その日の夜に黒の組織が襲撃。灰原はキャンティに遠距離から狙われていることに気づき逃げようとするも、ピンガ・ウォッカに拉致されてしまいます。気配を察知した蘭がピンガの首元に一撃を喰らわせ、コナンと博士が追いかけるも、海中に逃げられ灰原はそのまま潜水艦に入れられてしまいました。 灰原を助けられなかったコナンは、「待ってろ灰原、俺が絶対助けに行く……!」と決意を胸にするのでした。
【転】殺人事件と灰原の脱出
⑦エンジニア・レオンハルトが殺害
同じ場所に閉じ込められた灰原と直美。直美は灰原に対し「本当に(宮野)志保に似てる……。」と声をかけます。自分の正体を悟られたと感じた灰原は、警戒心をあらわにします。直美についても覚えがないようでした。 そこにやってきたのがウォッカとキール。ウォッカは「お前、シェリーなんだろ」と言い、キールに2人を縛らせたのでした。 その頃コナンは、灰原が拉致された痕跡を防犯カメラで確認してくれと頼むも、防犯カメラには何も映っていませんでした。それにより、一同はモニターの情報が書き換えられていることに気づいたのです……! そのことで思う所があったレオンハルトが、何者かの部屋に押しかけます。真犯人に辿り着いてしまったレオンハルトは、口論の末殺害されてしまうのでした。 モニター前にレオンハルトがいないことに気づく一同。そこにタイミングよくレオンハルトの遺言データが届きます。侵入者の手引きをしたのは自分だと白状するとともに、映像モニターにはリアルタイムでレオンハルトが服毒自殺する瞬間が映し出されるのでした。
⑧灰原が直美を勇気づける
一方、潜水艇。直美アルジェントは組織に協力しないと父親を殺す、と脅されます。 そして直美の父の映像が潜水艇のモニターに映し出されます。 なんと、黒の組織はユーロポールに侵入したことにより自由にシステムへのアクセスを持っているので、パシフィック・ブイの全機能を使えるのでした……! 黒の組織が直美の父を検索したことを逆探知したFBIは彼のもとに向かうものの、彼はコルンに撃たれてしまいました。 直美は自分のせいで父親が死んだと嘆きます。その姿に姉を殺された頃の過去の自分を重ね合わせた灰原は、2人で脱出する計画を提案し、「私は変われた、だから信じて……!」と彼女に寄り添う言葉をかけたのです!
⑨キールの思惑とジンの到着
また、直美の気持ちを理解した人物が他にいました。それがキールです。キールの正体はCIAの潜入捜査官ですが、彼女と共に組織に潜入した父親を組織に殺されました。彼女も直美や灰原と同じ境遇を経験していたのです。 キールはウォッカに潜水艇からの脱出方法を口頭で聞きに行きます。これは実は、灰原を縛ったときに灰原がフードに入れた盗聴器に気づいていて、間接的に灰原に伝えようとしていました! そんな中、潜水艇にジンが到着します。シェリーの顔を拝みに遠路はるばるやってきたジンでしたが、灰原と直美は部屋にいませんでした。それに腹を立てたジンは、魚雷用パッチから脱出しようとする2人を魚雷を発射することで殺そうとします。レバーに手をかけたジンでしたが、それを何とかキールが止めました。 キールの行動に不信感を覚えたジンは「お前まさか、ネズミじゃねえだろうな?」とキールに銃口を向けますが、キールは組織の本来の目的は直美に協力させることであり、少女がシェリーだとしたら小さくなった理由を聞くべきだ、と説得し、それにまんまと乗ってしまった子分のウォッカに制止され、ジンはレバーから手を離すのでした。 その後、ベルモットからのとある連絡があり、ジンは老若認証への興味を失いました。
【結】赤井・安室タッグとコナンがド派手に解決!
⑩コナンの正体がバレる……?
無事脱出に成功しコナンらに保護された灰原と直美。コナンは戻った灰原の話や直美のコーヒーの飲み方をきっかけに、レオンハルトを殺害した犯人を突き止めます!その推理をお馴染み「眠りの小五郎」で全員に披露。何と犯人は、フランス人女性のグレース! また、グレースが女性ではなく変装した男性であることも見抜きます。全てを見抜かれたグレースは、自分から変装をとり、正体を晒したのです。その正体こそ、黒の組織のピンガでした! ピンガはその場から逃亡、再び蘭と一戦交えるも、蘭を突き落とし逃走。器用にモニター映像も操作しつつ逃げていましたが、コナンが追い詰めます。 ですがその瞬間、ピンガは衝撃の一言を放ちます。コナンのことを「工藤新一」と呼んだのです……! この情報をラムに持っていくことで、工藤新一を殺し損ねたジンの評価を下げ、自分の立場を上げるのだと意気揚々と喋っていました。 一瞬思考が止まったコナンは、ピンガのジンへの対抗心を利用し、ピンガを「ジンもどき」「ジンならこんなヘマはしない」と挑発します。コナンの思い通りに激昂したピンガは、コナンを連れ帰ろうとしましたが、そこに佐藤刑事たちが合流。ピンガはそのまま逃亡しました。
⑪パシフィック・ブイの破壊
老若認証の利用価値が無くなった組織は、潜水艇からパシフィック・ブイへ魚雷爆撃を開始。パシフィック・ブイ側はデコイを出して防ごうとしましたが、ベルモットに防衛システムを遠隔操作され、爆撃を止めることができません。 遂に牧野はパシフィック・ブイを捨てることを決心し、内部の避難を開始しました。 一方コナンは、安室透・赤井秀一と協力し、潜水艇を沈めるための計画を立てます。その計画とは、コナンが水底から水面を照らし、上空にいる赤井に船の鮮明な位置を教えるというものでした。 コナンは水底の岩に捕まりながら、タイミングを見計らって発光弾を撃ちます。煌々と光った水面に浮かび上がる船影に向かって赤井秀一が「沈め……!」と一撃!潜水艇の破壊に成功しました!
⑫灰原とコナンの〇〇
しかし、コナンは水中で酸欠になって意識を失ってしまいます……。どんどん沈んでいくコナン。そこに助けに現れたのが、灰原哀でした。 彼女は意識を失ったコナンに対し、水中で人工呼吸を試みます。何度かの人工呼吸の末、コナンは意識を取り戻したのです! しかし、灰原は自分の正体が組織にばれた以上、コナンらのもとには居られないと考えます。「バイバイだね、江戸川コナンくん」と心の中で唱えます。 ですが、コナンはそんな灰原の心中とは裏腹に、「言ったろ俺が絶対なんとかしてやるってよ」と清々しい笑顔を見せます。 それに対して灰原が思ったのが「どうしてあなたはいつもそんな顔ができるのよ」「あなたは知らないでしょうけど、私達さっきキスしちゃったのよ」でした! そして陸に上がった2人。灰原は何故か意識がないふりをします。コナンが助けようとするとそれを振り払い、蘭が助けに入り人工呼吸しようと口を近づけたその時、灰原は自分から唇を重ねたのです!これにはコナンも蘭もびっくり。灰原は「ちゃんと返したわよ、あなたの唇」とまたも心の中でつぶやきました。
灰原哀の姉、宮野明美とは?
宮野明美(みやのあけみ)は灰原の亡き姉です。彼女はジンに殺され、それを看取ったのがコナンでした。姉亡きあとも灰原のなかで明美は生き続けており、彼女の最期の言葉となった「大丈夫だから」はとくに灰原に大きな影響を与えています。 劇中では回想シーンで明美が登場。志保が明美に抱きつく姿と、灰原が蘭に「お姉ちゃん」と抱きつく姿がオマージュされていました。灰原が抱えてきた悲しみや後悔を思うと号泣もののシーンです。
見どころ①:究極のコナン×灰原作品?コ哀が尊すぎる
今作は灰原のコナンに対する想いがこれでもかというほど描かれており、コ哀が好きな人にはたまらない作品でした! 特にコ哀と感じるシーンは、灰原からコナンへの人工呼吸。コナンが蘭以外とキスをするシーンは、かなり衝撃的でした。でも、人工呼吸でキスしたと知っているのは灰原のみ。しかも、律儀に唇を蘭に返します。例えコナンが好きでも、結ばれはしないという灰原の想いが切ないですね。 しかも、人工呼吸をした後、目を覚ましたコナンとともに浮上するなかで、正体がバレた自分はコナンと別れなきゃいけないと考えています。しかし、そんな灰原にコナンは「俺がぜってーなんとかしてやる」と笑顔を浮かべるのです。そんなコナンにときめく灰原は可愛かったです! 数えきれないくらいのコ哀がある本作は、灰原好きやコ哀好きにはたまらない作品でしょう。
見どころ②:待望の黒の組織との全面戦争!
本作は灰原を中心に黒の組織と全面戦争する作品でもありました。黒の組織と全面戦争になる映画は『純黒の悪夢』以来、7年ぶりです。 コナンにはFBIである赤井や、公安の安室が協力し合います。もちろん、日本の警察やFBIも一緒です。名探偵&FBI&警察という豪華メンバーで黒の組織と対立します。 一方、黒の組織は、ジンやウォッカ、コルン、キャンティなどおなじみのメンバーがいながらも、ジンを蹴落としたいピンガや、組織の裏切り者であるキール、暗躍するベルモットなど、黒の組織の中でも複雑な図が描かれています。 今作ではジンが遅れてきたのもあり、ウォッカが活躍していました。灰原を追い詰めるウォッカはまさに悪役。しかし、キールに誘導され船からの脱出方法を灰原に漏らなどの失態をしていました。遅れてきたジンは、「老若認証」を利用できないと分かったら、破壊するのははさすがでしたね。
見どころ③:赤井や安室など人気キャラの活躍
赤井×安室のやり取りがアツい
今作は黒の組織と全面戦争ということもあり、もちろん赤井と安室の活躍もありました。 赤井は米軍から対潜兵器を借りてきて黒の組織の潜水艦を落とそうとします。一方、安室は他国の武器を日本で使うのかと言いつつも、武器を使うのを黙認しました。ここのやり取りはコナンが携帯越しに2人をつないで、実現したのです。 コナンの活躍により黒の組織の潜水艦を補足した赤井は、対潜兵器を潜水艦に撃ちます。見事命中し、ジンヤウォッカたちは撤退せざるを得なくなりました。 今作では全員が現場に出て活躍するのではなく、現場で活躍するコナンと赤井を遠隔で補佐する安室というような図でしたね。
阿笠博士のカーチェイスがかっこいい
今作でもコナンの映画によくあるカーチェイスがありましたが、今作ではまさかの阿笠博士のカーチェイス!思いもよらない人物で驚きでしたね。 そんな阿笠博士のカーチェイスは、黒の組織に誘拐された灰原を取り戻すために繰り広げます。手に汗握るカーチェイスで、見ているこちらがハラハラしました。灰原を取り返せなかった阿笠博士は涙を流しますが、どれだけ灰原を大切に想っているのか伝わってくるシーンでもあります。 いつもは便利アイテムやクイズで終わってしまう阿笠博士ですが、灰原が中心ということもあり、阿笠博士と灰原の絆も描かれていました。
蘭の格闘シーン
映画ではおなじみ蘭の格闘シーンもあります。灰原が誘拐されると、気づいた蘭とコナンが止めようと奮闘します。この時の蘭は突如窓から飛び出して登場するので、見ているこちらも驚きでした。 蘭はピンガと戦闘を繰り広げますが、ピンガを圧倒するほどの格闘技。ピンガの首元に蹴りを食らわせ、痣を残します。このことが犯人を明らかにする一手となりました。キャンティの狙撃が入り、一気に形勢は不利に。灰原は連れ去られてしまいます。 正直、「ここでキャンティの狙撃が入らなければ蘭が勝っていたんじゃない?」と思わせるほどの圧倒ぶりでした。ピンガの格闘シーンはほぼここだけなので実力はわかりませんが、黒の組織のメンバーに圧倒するほどの実力はさすがですね。
感想・口コミ評価
今年の映画は“最初から最後まで画面が(良い意味で)忙しい”って感じで、本編にも絡んできそうなシーンが大連発で最高でした!個人的に1番アツかったのは、コナンが赤井さんと安室さんを(電話越しですが)対話させていたシーン。因縁のライバルが手を組んで同じ敵に立ち向かうって、やっぱりワクワクするなぁ〜!
そして相変わらずウォッカが無能で安心しました(笑)ジンもすんなり哀ちゃんのこと諦めてたので、私の中で無能説が浮上しています。あの潜水艦から自力で脱走できる哀ちゃん、絶対シェリーじゃね??むしろ気がついてたけど逃がしたぜくらい言ってもらわないと納得できない……。よく考えるとツッコミどころは多かったけど、それも含め楽しかったです!
とにかく最高の映画でした!ストーリーが面白いのはもちろん、黒の組織がただの悪役として出るのではなく、一人一人の目的が違うということにスポットが当てられていて面白かったです!『名探偵コナン』の物語の根幹に触れるような内容でとてもわくわくしました!次の映画も楽しみです!
賛否両論?話題のキスシーン
「コナン」自体が新一と蘭の交際秒読みカップルのデートから始まっている物語なので、今回描かれたコナンと灰原の人工呼吸シーンは公開直後から炎上の火種となってしまいました。 「14番目の標的」で描かれた伝説の蘭とコナンの人工呼吸が上書きされてしまったという批判の声も……。そのシーン自体は許せるというファンであっても、本作だけを観た人が本編を無視してコ哀を推す声に拒否感を覚えてしまうのは仕方ないのかもしれません。
ゲスト声優は沢村一樹!
映画「コナン」シリーズでは、毎回ゲスト声優が登場します。今作でゲスト声優を務めるのは、俳優の沢村一樹です。 演じるのは「パシフィック・ブイ」で曲者ぞろいのエンジニアを束ねる局長・牧野洋輔というキャラクター。この施設にはコナンが潜入するので、コナンとのええ声での掛け合いに注目です!
その他新キャラの声優が豪華すぎる!
ピンガ/村瀬歩
ピンガは本作で登場するオリジナルキャラクターのひとり。黒の組織の一員で、キュラソー亡き後にラムの片腕として組織に属していました。その性格は冷酷非道で、他人を蹴落としてでも上に行きたい性格。作中ではジンのことを嫌っています。 そんなピンガを演じるのは、村瀬歩。村瀬さんは『ハイキュー』の日向翔陽役や『ひろがるスカイ!プリキュア』のキュアウィング役など、幅広い声域があると有名ですね。 今回も、ピンガは作中で女性キャラであるグレースに変装していたのですが、村瀬さんはピンガだけでなく、なんとこのグレースも演じていたのです。村瀬さんにしかできない技ですね。
直美・アルジェント/種崎敦美
直美・アルジェントは本作で重要な「老若認証」を作った本人。実は幼い頃に宮野志保と認識があり、最初に宮野志保の「老若認証」を行った結果、黒の組織に灰原=宮野志保という疑惑を持たせてしまいました。 そんな直美・アルジェントを演じるのは、種崎敦美さん!代表作は『SPY×FAMILY』のアーニャ・フォージャー役や『その着せ替え人形は恋をする』の乾紗寿叶役があり、かわいらしい役のイメージがある種崎さん。 一方で、『ダイの大冒険』のダイ役なども演じており、村瀬さんと一緒で表現の幅が広い声優です。本作でも大人な女性を演じていて魅力的でした。
レオンハルト/諏訪部順一
レオンハルトはドイツからパシフィック・ブイのシテムエンジニアとしてきました。レオンハルトはピンガの工作に気づいた重要な人物。しかし、気づいたゆえに殺されてしまう不遇なキャラでもあります。 そんなレオンハルトを演じるのは大ベテラン声優・諏訪部順一さんです。代表作は『Fate/stay night』のアーチャー役や、『呪術廻戦』の両面宿儺役などがあります。 コナンの映画は毎年ベテラン声優が犯人役なのもあり、情報を伏せられている中で映画を観た人は、諏訪部さんが演じるキャラが犯人じゃないかとの声もありました。
エド/神谷浩史
エドはレオンハルトと同じくインドからパシフィック・ブイのシステムエンジニアとしてきました。エドは作中では目立った功績はありませんが、パシフィック・ブイを運用する大事なメンバーひとりです。 そんなエドを演じるのは、神谷浩史さんです!神谷さんの代表作は、『夏目友人帳』の夏目貴志役や、『進撃の巨人』のリヴァイ役などがあります。 諏訪部さんと同じく、ベテラン声優のひとりなので、映画を見た人は神谷さんの声を聴いて犯人だと思ったかたもいたそうです。
『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』を存分に楽しもう!
大ヒットを記録した『黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』。この記事ではあらすじやネタバレを紹介してきました。悲願の100億を達成し、コナンファンをおおいに沸かせてくれました!これからの評価や反応にも期待ですね!