2018年5月18日更新

『文豪ストレイドッグス』主要キャラクターの異能力にまつわる映像作品9選

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文豪ストレイドッグスとは?

『文豪ストレイドッグス』は、現代の横浜を舞台に、実在する文豪の名を持つ主人公たちが活躍するアクションバトル漫画です。2013年1月号から『ヤングエース』にて連載が開始され、2018年現在シリーズ累計500万部を突破し大人気漫画となりました! 漫画のみならず、小説、テレビアニメ、映画、舞台と様々なメディアミックスを展開し話題の本作。その劇中に、中島敦、太宰治、芥川龍之介といった文豪と同じ名を持つ者たちが登場するのです。 孤児院を追い出された青年・中島敦が途方に暮れていたところ、入水自殺をしようとした男・太宰治を助けます。それがもとで、太宰も所属する異能力集団で福沢諭吉が社長の「武装探偵社」に所属することになりました。 そこから敦も異能力者だとわかり、横浜の悪を牛耳るポートマフィアとの戦いに発展していくことに。ここに登場する文豪たちは武装探偵社やポートマフィアに属しながら、実在の文豪の名にちなんだ作品と同じ名の異能力といった特別な力を用いて、戦っているのです。 今回は、それぞれのキャラクターと異能力を紹介しながら、その作品を基に映像化された作品をご紹介していきます!

中島敦(CV.上村祐翔)

キャラクター

この物語の主人公で、自分よりも他人を思いやる優しい性格。孤児院で育ちましたが、虐待され追い出されてしまいます。 太宰によって行くあてのないところを拾われ、武装探偵社に入ることに。元々、異能力があるにも関わらず、本人はその事を知らずに過ごしてきました。 異能力による変身の間は記憶や意識を失くしてしまうからです。武装探偵社に入ってから、太宰によって本人も知ることとなります。

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能力名は月下獣

彼の異能力は、とても巨大な白虎に変身する能力です。体は頑丈に、動きは俊敏になり、体の一部を失っても再生する能力もあります。 社長の異能力によって、体の一部だけ変えれたり、コントロールができたりします。能力名は、中島敦の短編小説『山月記』からきています。

映像作品は人形アニメーション映画『不射之射』

1991年公開の人形アニメーション映画『不射之射』。中島敦の最後の短編『名人伝』が原作となります。 世界的なアニメーション作家で人形美術家でもある川本喜八郎が脚本・演出。上海美術電影製片廠に製作を提案し完成となりました。 古代中国に住むある青年が、天下一の弓の名人になろうと修行した結果、矢を放たずして鳥を射落とす“不射の射”の境地に達してしまい、弓を手に取ることもなく晩年にはその存在すらも忘れてしまうという物語です。川本喜八郎の作る人形の表情がより人間の奥深さを表現しているような作品です。

太宰治(CV:宮野真守)

キャラクター

武装探偵社の一員。常に自殺を考えている自殺愛好家。無理心中が夢で、タイプの女性を見ると無理心中しようと誘ってしまいます。 飄々としていて何を考えているかよくわかりませんが、国木田の相棒で、二人が一緒に戦うと最強コンビとなります。彼の前職は誰もわからず“武装探偵社七不思議のひとつ”と言われていますが、実はポートマフィアに属していたのでした。

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能力名は人間失格

彼の異能力は、直接触れた相手の異能力を無効化してしまいます。但し、自分に利点のある異能力も無効にしてしまうという欠点もあります。能力名は、太宰治の小説名からきています。

映像作品は映画『人間失格』

太宰治の生誕100年を祝って製作された映画『人間失格』。2009年に製作され2010年に公開されました。 監督は『赤目四十八瀧心中未遂』などの鬼才・荒戸源次郎。主演は、ジャニーズ事務所としては異例の役者を中心に活動している生田斗真です。 大庭葉蔵は、裕福な家に生まれたのにも関わらず周囲とうまく馴染めず常に悩みを抱えています。上京し、高校時代にできた悪友とつるんで遊びを覚え酒に溺れ、放蕩を繰り返してしまうのです。 持って生まれた美貌ゆえに、自然と女性が近づいてくるので次から次へと遍歴を重ねていくのですが……。太宰本人とも言える主人公の苦悩を見事に演じた生田斗真は、この作品でブルーリボン賞新人賞を受賞しました。

国木田独歩(CV:細谷佳正)

キャラクター

武装探偵社の一員。「理想」と書かれた手帳を持ち歩き、そこに書かれた予定に従って行動しています。 予定が少しでも狂うことを嫌う真面目な性格なので、勝手気ままな太宰とのコンビによって、苦労が絶えません。

能力名は独歩吟客

手帳に書き込まれたことを具体化したり実体化したりできる能力。但し、実体化できるのは手帳よりの小さいサイズのもので、国木田本人が見たことがあるものに限られています。 能力名は、国木田独歩の筆名の一つからきています。

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映像作品はテレビドラマ『女難』

2005年にBS-iで放送されていた1話30分の「恋する日曜日」シリーズの中のひとつ『文學の唄 恋する日曜日』で製作されたドラマ『女難』。監督は、映画『あしたはきっと…』の三原光尋。 主演は2018年現在、映画やテレビドラマだけでなくバラエティなどでも人気の木下ほうかです。原作を現代に置き換え、かなりアレンジしています。 おでんの屋台の店主・修蔵は、女難の星の下に生まれました。母親が亡くなり、継母から虐待を受け、初恋の相手を妊娠させるなど災難続きの人生だというのです。 そして2年前、最後にあった女難の話を店の客に語り始めるのですが……。このシリーズは他にも、文豪ストレイドッグスのキャラクター宮沢賢治原作の童話『水仙月の四日』などがあります。

江戸川乱歩(CV:神谷浩史)

キャラクター

武装探偵社の一員であり、名探偵。彼だけは異能力者ではなく普通の人間です。 人並外れた鋭い観察力と推理力でどんな難事件でも解き明かしてしまいます。警察からの依頼も多く、探偵社の皆から一目置かれている存在です。

能力名は、超推理

事件の情報を確認するだけで、事件を解決してしまう能力。異能ではなく推理力が並外れているだけというものです。 超推理をする際には眼鏡をかけるというパフォーマンスがあります。彼の能力名だけ、作品名とは関係ありません。

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映像作品は映画『D坂の殺人事件』

1998年公開、江戸川乱歩原作の『D坂の殺人事件』と『心理試験』を基に「ウルトラマンセブン」シリーズの実相寺昭雄が描いたミステリー映画『D坂の殺人事件』。脚本は実相寺組常連の薩川昭夫が担当しました。 主演は真田広之、名探偵・明智小五郎は嶋田久作。伝説の絵師・大江春泥の「明烏」の贋作作りを依頼した古本屋の女将が殺害され、名探偵・明智小五郎が事件を解決することになります。 怪しい雰囲気の画家・蕗屋清一郎を真田広之が演じ、実際に絵を描く姿は特訓の甲斐あって、見所のひとつです。江戸川乱歩の世界観を巧みに描き出す実相寺ワールドが存分に楽しめる作品となっています。

谷崎潤一郎(CV:豊永利行)

キャラクター

武装探偵社の一員で雑務もこなします。見た目は派手に見えますが、実は誠実で優しい性格です。妹のナオミと常に共に行動していますが、彼女の激しい愛情に翻弄されっぱなしです。

能力名は細雪

彼の異能力は、辺りに雪を降らせ幻影を投影できたり、風景や背景を上書きできたりします。直接的な攻撃はできませんが、相手を操ることができるのです。 敵に潜入して暗殺などに使います。能力名は、谷崎潤一郎の小説からきています。

映像作品は映画『細雪』

1983年に公開された映画『細雪』。巨匠・市川崑が監督したことでも話題になりました。 4姉妹を長女から、岸恵子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子と豪華女優陣が演じたことも有名です。故・伊丹十三監督が岸恵子の夫役で、役者として出演もしています。 ある旧家の4姉妹それぞれが繰り広げる物語で、三女の縁談の話が中心となり物語が展開していきます。四季折々の美しい風景と共に描かれる美人4姉妹の佇まいがなんとも情緒的に描かれている作品です。

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与謝野晶子(CV:嶋村侑)

キャラクター

武装探偵社の一員で専属医。女性や死に対して軽んじた発言をすると激高します。以前は、軍医をしていました。

能力名は君死給勿(きみしにたもうことなけれ)

異能の中でも特殊な治癒能力を持っています。なんと自分も他人も関係なく傷を治すことができるのです。 但し、瀕死の人間にしか効かないため、そうでない場合はわざと瀕死にしなければならないので、探偵社の人間からは治療されることを恐れられています。能力名は、与謝野晶子の詩からきています。

映像作品は 映画『華の乱』

1988年に公開された永畑道子の小説『華の乱』と小説『夢のかけ橋』を原作として作られた映画『華の乱』。監督は「仁義なき戦い」シリーズの深作欣二、主演は吉永小百合が務めました。 激動の明治・大正という時代、愛や芸術、女性運動に命を捧げた女流作家・与謝野晶子。その晶子 の生涯を描いています。 詩人を目指していた晶子の師である与謝野寛に、何もかも投げうって嫁いだ晶子。月日が流れ、寛がうつ病になる中、出会った作家の有島武郎に、徐々に惹かれていく晶子でしたが……。 吉永小百合が恋多き与謝野晶子を激しく美しく演じたことが話題となった作品です。

宮沢賢治(CV:花倉洸幸)

キャラクター

武装探偵社の一員で社長の福沢諭吉からスカウトされました。それまでは、「イーハトーヴォ村」という電気も電話もない村で牛を飼って暮らしていました。 田舎にいたままの素直な性格は変わらず、何でも目を見て話せばわかりあえると思っています。街の人たちからは“賢ちゃん”と呼ばれ慕われています。

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能力名は雨ニモマケズ

彼の異能力は、怪力なところと自身の頑丈さです。自転車を片手で投げ飛ばし、銃弾を受けてもびくともしない体を持っています。 但し、空腹時のみに発動される能力で、満腹になると寝てしまうという欠点もあります。能力名は、宮沢賢治の詩からきています。

映像作品はアニメ映画『銀河鉄道の夜』

1985年公開のアニメ映画『銀河鉄道の夜』。監督は映画『あらしのよるに』の杉井ギサブロー、脚本は劇作家や童話作家の別役実、音楽は元Y.M.Oの細野晴臣と豪華スタッフ陣がそろいました。 登場人物を猫に置き換えて擬人化した設定になっています。病気の母との二人暮らしの孤独な少年ジョバンニの目の前に、星まつりの夜、空から列車が現れます。 導かれるように列車に乗り込むと、そこには親友のカンパネルラが乗っていました。銀河を走るその列車の中で二人は様々な人たちと出会うのですが……。 アニメファンでなくとも、その演出や映像の美しさが素晴らしい作品。必見の映画です。

芥川龍之介(CV:小野賢章)

キャラクター

横浜を取り仕切っている凶悪なポートマフィアの構成員。常に黒い外套をまとい無表情のままで、どんな手段を使っても相手を倒そうとする冷酷さを持っています。 太宰がポートマフィアにいた時の彼の部下でした。その頃、認めてもらえなかったことを執拗に気にしています。

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能力名は羅生門

彼の異能力は、外套を自由に操りその形状も思いのままに動かすことができるので、それを武器として攻撃することができます。相手の動きに合わせて、様々な攻撃法を持っています。 能力名は、芥川龍之介の短編小説からきています。

映像作品は映画『羅生門』

1950年公開のベネチア国際映画祭でグランプリを受賞し世界に「クロサワ」の名を知らしめた黒澤明監督の出世作映画『羅生門』。原作は、芥川龍之介の短編小説『藪の中』です。 出演はこれまた世界的に活躍した三船敏郎に、京マチ子。映画のタイトルの羅生門は、物語の中で出てくる荒廃した羅生門で雨宿りをしている男2人に話を聞かせるというところからきています。 平安時代、貴族の女が山賊に襲われ、お供の侍が殺されてしまいます。後に、山賊は捕まり裁判となりますが、女と山賊の言い分が異なることで対立することとなるのですが……。 黒澤監督には欠かせないの雨のシーンなど、今なお色褪せない魅力が満載です。

泉鏡花(CV:諸星すみれ)

キャラクター

孤児だったところをポートマフィアに拾われ構成員に。本人の意志とは別に芥川の指示で殺人を犯してきましたが、敦に救われたことで、武装探偵社の入ることになりました。 実在の文豪は男性ですが、ここでは和服姿の小柄で可愛らしい女の子。黒髪を白い花のついた髪飾りで二つに結っています。

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能力名は夜叉白雪

白い甲冑で武者姿の女性「夜叉白雪」を召喚する異能力を持っています。その夜叉白雪を使って、殺戮を行うことができるのです。 彼女の母親の異能力を譲り受けたこともあり、携帯電話からの声にしか反応しません。能力名は、泉鏡花の戯曲『夜叉ケ池』と同著に登場する龍神・白雪姫からきています。

映像作品は映画『夜叉ヶ池』

1979年公開の映画『夜叉が池』。監督は映画『スパイ・ゾルゲ』の篠田正浩、主演は歌舞伎の女形坂東玉三郎で女性の二役を演じました。 ある日、学者の山沢学円が三国岳の麓の琴弾谷のある村にやってきて、百合という女性に出会います。友人の学者が行方知れずになってことを話しているとそこへ、百合の夫で探していた友人・萩原がやってくるのでした。 彼は「夜叉ヶ池」に封じている龍神の白雪が動かぬように、村を護っているのでした。でも、その年は日照り続きだったので雨乞いのため、村では「夜叉ヶ池」に生贄を連れて行こうとするのですが……。 1995年の映画『天守物語』でも主演を演じた坂東玉三郎。泉鏡花の世界観にぴったりな人選ですね。

今後も見逃せない『文豪ストレイドッグス』!

今回、各キャラクターのご紹介だけでなく、実在する文豪の作品とその映像作品もご紹介しました。詳しく知っていくとより世界観が広がって面白くなるかもしれませんね。 2018年今後は、5月12日からは新たに劇場版の4DX上映も始まり、6月にはコミックス最新巻が発売される予定です。ますます目の離せない『文豪ストレイドッグス』。 今後のさらなる活躍に期待大ですね!