スネイプ役俳優、実は演じる中で不満を抱えていた時期があった?
【ハリー・ポッターシリーズ】スネイプ役俳優が演じる中で不満を感じていた?
2016年にすい臓ガンによって亡くなった俳優のアラン・リックマン。多くの作品でその演技を絶賛されていた彼の代表作といえば、やはり「ハリー・ポッター」シリーズにおけるセブルス・スネイプ役です。 2018年5月ごろに、アラン・リックマンの42年の俳優人生の中で書かれた、プライベートな手記や手紙がオークションに出品されました。 その中にはスネイプを演じる上での不満にも似た感情が綴られているものもあったようで、一部をDeadline誌が取り上げ、報じています。 彼はどんな想いを抱きながら、スネイプという名キャラクターを演じていたのでしょうか。
プロデューサーからの手紙と、故人の手記から見えた"不満"とは?
Deadline誌が報じたところによると、わかりやすいものとして、「ハリー・ポッター」シリーズの全てのプロデューサーであったデヴィッド・ハイマンからの手紙がありました。そこにはこう書かれています。 「2作目(秘密の部屋)を成功に導いてくれてありがとうございます。撮影期間の中であなたが、少し不満を感じていることはわかっていたつもりですが、どうかあなたがこの作品に欠かせない存在であることもわかっていてください。あなたは素晴らしい役者です」 今でこそ私たちは、セブルス・スネイプという人物が背負っていたものの重さや、彼が一手に引き受けていた責任を知っています。 しかし当時、「スネイプの真実」が描かれた原作本はまだ世にでておらず、知る人物は原作者のJ・K・ローリングと、スネイプを演じたアラン・リックマンだけでした。 つまりアラン・リックマンがこの頃に抱えていた"不満"とは、「スネイプという人物の深いストーリーを知りながらも、それを言うわけにはいかず、彼がわかりやすく悪役のように描かれている場面を演じなければならなかったこと」なのかもしれません。 こちらに関しては、ぜひ下記の記事もご参照ください。
それからしばらく後、彼の"不満"はもう一度表面化することになります。第6作目の「謎のプリンス」の頃、彼は「スネイプの頭の中」とタイトル付けられたメモにこう綴っています。 「これじゃあまるでデビッド・イェーツ(5作目以降の監督を務めた人物)が、10代の観客たちの求めるような重要な展開ではないと判断したかのようだ」と。 これは前後の文脈が不明なため定かではありませんが、映画の中で「謎のプリンス」についてほとんど言及されない演出が残念に思えたのかもしれません。この頃には、彼はそれほどまでにスネイプというキャラクターを理解し、愛していたのでしょう。 今回公開された手紙や手記の中には、「ハリー・ポッター」シリーズで主演を務めたダニエル・ラドクリフや原作者のJ・K・ローリングとの親密さが伝わるものもありました。 その他、ケイト・ウィンスレットやニコール・キッドマンなどの共演者たちからの心温まる手紙も公開されており、アラン・リックマンという俳優がいかに素晴らしい人物であったかがわかるアーカイブになっているようです。 いつの日か、日本でも彼の想いを垣間見れる機会があると良いですね。