2025年1月6日更新

「ハリー・ポッター」の分霊箱一覧!禁忌の作り方と破壊方法【ハリー自身が8つ目!?】

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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
(C) 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Wizarding WorldTM Publishing Rights (C) J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and (C) Warner Bros. Entertainment Inc.

「ハリー・ポッター」シリーズ最大の敵ヴォルデモートが不死を得るために作り、物語の鍵となった「分霊箱」。本記事ではその分霊箱の基本情報からヴォルデモートの分霊箱一覧、そして破壊方法まで徹底的に解説します! ※シリーズ全体のネタバレを含みますので、注意してください。

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分霊箱(ホークラックス)とは?

分霊箱とは自らの魂を引き裂き、分裂した魂を魔法器(道具や生物)に納めて保存したもののことです。たとえ肉体が滅ぼされても、分割された魂が無事であれば死ぬことはなく、不死能力を得ることが出来るという特徴があります。 ヴォルデモートのように一度肉体が滅んだ場合、魂だけの状態となっており、そのままでこの世に留まるには相当の魔力と自我を持っていなければなりません。肉体が復活しない限り、魂がただあの世に行けなくなるだけで永遠にこの世に留まり続け、自分が何なのかさえわからなくなります。 分霊箱に魂を分けて保管しているだけでは復活できず、蘇生魔法を使って肉体を復活させる必要があるのです。ヴォルデモートのような強者でも、魂だけの状態でいる間に「この世に存在していること」に意識を集中させ続けなければなりませんでした。 また分霊箱には人の心を支配するという特徴があります。魂が保存された魔法器に1度執着心を持ってしまうと、その人間は操られてしまいます。

分霊箱の言葉の由来

分霊箱は英語で「Horcrux」と呼ばれます。この単語はHorとcruxに区切ることができ、元々はラテン語でそれぞれ「Horreum(納屋、倉庫)」、そして「Crucis(苦痛、痛み、拷問)」を合わせた造語となっています。

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分霊箱の作り方は殺人?その代償

では、どのようにして分霊箱を作るのでしょうか。その方法は1つしかありません。殺人です。魂を引き裂くためには生け贄として人を殺害する必要があるのです。この魔法は最も邪悪な魔法とされ、その存在を知る人はほとんどおらず、口に出すことも禁じられています。 作中で分霊箱を使用したのはヴォルデモートのみですが、魂を3つ以上に引き裂くことができた人物は魔法界の歴史においても他に存在しません。 またトム・リドルの日記で「記憶」が学生当時の姿で現れたように、分霊箱には魂を込めた当時の見た目や考えも一緒に閉じ込められることがあります。

分霊箱の代償

分霊箱を作った魔法使いはヴォルデモート以外では「腐ったハーポ」という人物のみ。 複数作ると魂が不安定になり、見た目も人間離れするという副作用があります。その為、ヴォルデモートの見た目が蛇のようになった事も分霊箱が原因だと考えられています。 また、分霊箱を作成すると、死後の魂は辺獄(生者と死者の間)を彷徨い続けることに。『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011年)では白いの駅の世界でヴォルデモートが魂のままとどまるシーンが出てきましたね。

分霊箱の壊し方は?ヴォルデモートが破壊に気づかない理由

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
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分霊箱を破壊する方法は大きく分けて2つあります。 1つ目は、強力な魔法特性を持った物で破壊することです。劇中では魔法動物の牙や剣などで破壊していいましたね。ただし普通の牙や剣ではなく、バジリスクの毒のような強力な魔法特性を含んだものでなければなりません。「秘密の部屋」や「死の秘宝」でグリフィンドールの剣によって分霊箱を破壊できたのは、この毒を剣が吸収していたからです。 また、死の秘宝の1つ「ニワトコの杖」と闇の魔術「悪霊の火」も分霊箱を破壊することができます。分霊箱が破壊された時、普通魂を分割した本人は気づくはずですが、ヴォルデモートのようにたくさん分割した場合は気づかないようです。 2つ目は、引き裂いた魂を元に戻す方法です。魂を戻すためには良心の呵責、つまり「後悔」が必要なのです。この行為は、自らを滅ぼすほどの苦痛が伴います。

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7つ?8つ?ヴォルデモートの分霊箱一覧

分霊箱の名前 作成時期・生贄・破壊者・破壊方法
トム・リドルの日記 作成時期:1943年6月13日 生贄:マートル・エリザベス・ワレン 破壊者:ハリー・ポッター 破壊方法:バジリスクの牙
マールヴォロ・ゴーントの指輪 作成時期:1943年8月 生贄:トム・リドル・シニア 破壊者:アルバス・ダンブルドア 破壊方法:グリフィンドールの剣
サラザール・スリザリンのロケット 作成時期:1946年~1979年 生贄:マグルの旅行者 破壊者:ロン・ウィーズリー 破壊方法:グリフィンドールの剣
ヘルガ・ハッフルパフの金のカップ 作成時期:1946年頃 生贄:ヘプジバ・スミス 破壊者:ハーマイオニー・グレンジャー 破壊方法:バジリスクの牙
ロウェナ・レイブンクローの髪飾り 作成時期:1946年頃 生贄:アルバニアの農民 破壊者:ハーマイオニー・グレンジャー , ハリー・ポッター , ロン・ウィーズリー 破壊方法:バジリスクの牙 , 悪霊の火
ナギニ 作成時期:1994年夏 生贄:バーサ・ジョーキンズ 破壊者:ネビル・ロングボトム 破壊方法:グリフィンドールの剣
ハリー・ポッター 作成時期:1981年 生贄:リリー・ポッター 破壊者:ヴォルデモート 破壊方法:死の呪い

1.トム・リドルの日記

ヴォルデモート(トム・リドル)が学生時代に愛用していた日記帳。1943年、嘆きのマートルを殺害したことで作られました。日記をルシウス・マルフォイに託しましたが、ルシウスは分霊箱とは知らずジニー・ウィーズリーの鞄に紛れ込ませてしまいます。 2作目『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)で、ハリーが巨大な蛇の一種で闇の魔法使いたちが好んで飼育してきたバジリスクを倒し、その牙で刺して破壊しました。

2.マールヴォロ・ゴーントの指輪

ヴォルデモートの祖父マールヴォロ・ゴーントが所持していた指輪。1943年から1944年に間に父親を殺害して作られました。ゴーント家に隠されていましたが、1996年にダンブルドアが発見し、グリフィンドールの剣で破壊しました。 指輪についている石は「死の秘宝」の1つである「蘇りの石」(すでに死んでしまった人を生き返らすことができる石)です。この石についてはマールヴォロもヴォルデモートも知りませんでした。

3.サラザール・スリザリンのロケット

1946年以降、魔法を使えないマグルの浮浪者を殺害し作成。ヴォルデモートが幼少期に訪れた洞窟に隠しましたが、シリウス・ブラックの弟のレギュラス・ブラックによって盗み出されました。 また身に着けていると負の感情があふれてしまう呪いがかかっており、精神的に隙のあったロンが身につけた時には苛立ちが増幅しています。 その後、屋敷しもべが所持しており、1998年にロンがグリフィンドールの剣で破壊しました。

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4.ヘルガ・ハッフルパフの金のカップ

1946年頃、ヘルガ・ハッフルパフの子孫であるヘプシバ・スミスを殺害し作成。グリンゴッツ銀行のベラトリックス・レストレンジの金庫に保管されていましたが、ハリーたちが盗み出します。 1998年にハーマイオニーが秘密の部屋に再び訪れ、バジリスクの死骸から牙を拾って破壊しました。

5.ロウェナ・レイブンクローの髪飾り

1945年から1956年の間にアルバニア人農夫を殺害し作成。元々はヘレナ・レイブンクローが母ロウェナから盗みアルバニアに隠していました。トム・リドルは、「灰色のレディ」となったヘレナに髪飾りを破壊すると嘘をつき、隠し場所を聞き出します。 長年「必要の部屋」に隠されており、1998年にドラコ・マルフォイの手下であるヴィンセント・クラッブが、闇の魔法である「悪霊の火」を暴走させ、炎に巻き込まれて破壊されました。

6.ナギニ

1994年に魔法省の一員であったバーサ・ジョーキンスを殺害し作成。ナギニはヴォルデモートが唯一心を許していたペットの大蛇です。 1998年にネビル・ロングボトムがグリフィンドールの剣を使って倒しました。この出来事をきっかけに、常におどおどしていたネビルはヒーローとなりました。

7.ハリー・ポッター自身

ハリーが赤ん坊の頃の1981年、ハリーの母親であるリリーの「愛」の力で魔法が跳ね返ったことでハリーを殺し損ねたヴォルデモートの魂の一部がハリーに宿ります。元々は分霊箱は6つの予定でしたが、予期せず7つ目の分霊箱を作ってしまいました。 それに気づいたハリーは「死の秘宝」での最後の決闘でヴォルデモートの呪文に自らかかり、ハリーの中の分霊箱だけを破壊することに成功しました。

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ヴォルデモートが魂を7分割したかった理由

ハリー・ポッター、ヴォルデモート

ヴォルデモートは、母が死に抗えなかったことに対して特別な思いを持っており、さらに自分だけが得られる力を求めた結果、分霊箱の作成を決意しました。 そして魂を自分自身+分霊箱6つの計7つに分割しようと考えます。理由は「7」という数字が魔法界最強の数字だったためです。 しかしゴドリックの谷でポッター夫妻を殺害した際、リリーの呪文によって跳ね返った自分の呪文を受けたヴォルデモートは予期せず魂を幼児のハリーに移してしまいハリー自身が分霊箱に。結果としてハリーを含めると7つではなく8つに魂を分割してしまいました。 分霊箱にするものに関しては特に縛りはないものの、ヴォルデモートは自分の魂を分けるものはそれ相応のものにしたかったようです。彼はホグワーツ創設者ゆかりの品といった魔法に関する由緒あるものにこだわっていました。 しかし真のグリフィンドール生だけが手にすることができるグリフィンドールの剣だけは、生粋のスリザリン生であるヴォルデモートには入手できなかったよう。そのため、グリフィンドールの品物だけ分霊箱には入っていないのです。

ヴォルデモートは8つ目以降の分霊箱を作れない?

魂が長い間離れていたせいか、ヴォルデモートは分霊箱の破壊にすぐには気付いていませんでした。しかし立て続けに破壊され始めると、ヴォルデモートが激しく衰弱する様子も見られます。ならばなぜ、新しい分霊箱を作らないのか?という疑問がわきます。 そもそも複数作った人物はほとんどおらず、ましてや3つ以上魂を分割した者は魔法界にいなかったともいわれる分霊箱。ヴォルデモートほどの強者でもさすがに8つ以上の分霊箱はそう易々とは作れなさそう。しかも次々に破壊され、本体も衰弱していました。 さらにいえば、自分の分霊箱に見合った品がもう存在しないということもあったかもしれません。また、自分が敗れるはずがないという彼自身の傲慢さによって自らを滅ぼしたともいえるでしょう。

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分霊箱にまつわる豆知識

分霊箱のもう一人の作成者

分霊箱を初めて作った魔法使いは古代ギリシャの「腐ったハーポ」と呼ばれる人物。彼は闇の魔術に長けており、分霊箱のみならずバジリスクの繁殖にも初めて成功した魔法使いです。 ハリーにも使えた蛇語を操る「パーセルマウス」の持ち主であり、バジリスクを繁殖のみならず制御し飼いならしていました。

トム・リドルはどうやって作成方法を知った?

トム・リドルが作成方法を知ったきっかけは、ホグワーツに保管されていた「深い闇の秘術」という闇の魔術の教本からです。分霊箱の記述があるのはこの1冊のみと言われています。 さらに当時の魔法薬学教授・スリザリン寮長ホラス・スラグホーンから理論上では分霊箱の複数作成が可能であると聞き出しました。

分霊箱の限界

分霊箱で複数の魂をこの世にとどめておくには大きな精神力が必要となります。ヴォルデモートは分霊箱を作る際に「魂を限界まで使い果たした」と話しており、分裂する魂も限りがあったようです。 また『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001年)で石の力によって肉体を取り戻そうとして失敗。『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005年)でようやく復活の儀式によって肉体を取り戻しましていました。このように、分霊箱のみでは肉体の復活は行えず、別の魔法が必要になっているのです。

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分霊箱に注目して「ハリー・ポッター」シリーズをおさらい

映画では詳しく説明されていない7つの分霊箱について紹介してきましたが、分霊箱とはどういうものなのか理解していただけましたか?ほとんどが「死の秘宝」でちょこっと出てくる分霊箱たちでした。 「ハリー・ポッター」シリーズで内容が難しくてわかりにくいといわれる『ハリー・ポッターと死の秘宝』ですが、最後にハリーとヴォルデモートの繋がりがわかる重要な作品です。 もう観た人、これからという人も、ぜひこの7つの分霊箱に注意して「ハリー・ポッター」シリーズを観てみてはいかがでしょうか。