2022年12月26日更新

スネイプ先生はいい人なのか?本当の正体をネタバレ解説【ハリーを守る理由とは?】

スネイプ アラン・リックマン ハリーポッター
© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. HARRY POTTER PUBLISHING RIGHTS (C) J.K.R. HARRY POTTER CHARACTERS, NAMES AND RELATED IN

「ハリー・ポッター」シリーズで主役ハリーを上回る人気を持つセブルス・スネイプ。 2016年1月14日に逝去した名優、アラン・リックマンが演じた彼は、個性的なキャラクターが多い「ハリー・ポッター」シリーズの中でも特に強い存在感を放つキャラクターです。 初登場時にはシリーズ屈指の憎まれ役として描かれていた彼が、なぜこのような人気を獲得するに至ったのか?彼の誕生から時系列順にその半生を紹介しながら、彼の魅力を紐解いていきたいと思います。 この記事にはネタバレ要素が入っているため、ネタバレを避けたい方は注意してください!

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セブルス・スネイプのプロフィール

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 スネイプ
© Warner Bros.
本名 セブルス・スネイプ
所属 ホグワーツ魔法魔術学校 , 死喰い人 , 不死鳥の騎士団団員
年齢 38歳(最終章時)
別名 半純血のプリンス(自称)
能力 魔法薬の生成 , 闇の魔法 , 開心術 , 閉心術, 決闘術 , 無言呪文

スネイプは無愛想・怖いイメージとは裏腹に実は生徒思いの先生です。 スネイプは学生時代、ハリーの母リリーに恋をしていましたが、彼女はスネイプをいじめていたジェームズと恋仲になってしまいます。ホグワーツ卒業後、スネイプは死喰い人に加わりますが、ヴォルデモートがポッター一家殺害を企てていることを知り、リリーへの想いを捨てきれずに造反。 リリーを助けるためにスネイプはダンブルドアに助けを求めますが、リリーとジェームズは殺されてしまいます。傷心の中、リリーの忘れ形見であるハリーを陰ながら守るべく二重スパイとなりました。

【幼少期】リリーとの出会いとマグルへの軽蔑

スネイプは、魔女の母とマグル(魔法を使えない普通の人間)の父の間に生まれた「半純血」の魔法使いです。彼の生涯を語る上で決して欠かすことができないのが、この血統と、幼馴染にして最愛の人・リリーとの出会いでした。 子供の頃のスネイプはマグルの父との関係がうまく行かずに悩んでおり、幼なじみのリリーにこのことを相談することもありました。 こうしてスネイプは母方の血統を尊ぶようになり、「半純血のプリンス」と自称し始めます。さらにもともとリリーに好印象を抱いていたスネイプは、彼女がマグル生まれの魔女として同じホグワーツに通うことを知ると、大いに喜びました。 その一方で、魔法が使えないリリーの姉・ペチュニアに対しては、軽蔑したような態度を取るなど、徐々にリリーへの恋心へとマグルに対する差別的な態度を強くしていきます。 後に「閉心術」の達人になり、無表情で過ごすことが多くなるスネイプからは信じられないほど、感情表現豊かなエピソードですよね。

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【学生時代①】「闇の魔術」で頭角を現す

ハリーポッター ホグワーツ
©︎WARNER BROS /All Star Picture Library/Zeta Image

スネイプは学生時代から魔術の才能に長けており、ハリーもドラコ・マルフォイとの戦闘で使った「セクタムセンプラ」や、吊り上げ魔法「レビコーパス」などを発明、教科書の端に書き残します。 寮では浮いた存在だったものの監督生だったルシウス・マルフォイやマルシベールなどののちに死喰い人となる人物と友人関係にありました。

【学生時代②】ジェームズによるいじめ

闇の魔術に傾倒していたスネイプは、闇の魔術を嫌うジェームズたちのいじめの標的にされます。とはいえ、スネイプも一方的にやられ続けていたわけではありません。スネイプが反撃することもありました。 こうしたケンカの最中でも、リリーはスネイプの味方をしてくれていました。しかも半純血である彼は、ジェームズたちだけでなく、純血至上主義者の多いスリザリンでもいじめられることが多かったため、彼女の存在はかけがえのないものだったと推測できます。 しかし、そんなスネイプをまたしても悲劇が襲います。 ジェームズが、スネイプが好意を寄せていたリリーの前で下着姿にするといういじめを行ったのです。

【学生時代③】リリーとの決定的な溝

ヴォルデモート
© Warner Bros.

リリーの前で恥をかかされたスネイプは怒り、ジェームズに反撃を試みますが、これも失敗。リリーに慰められる中、情けなさから彼女のことを「穢れた血」と、禁断の差別用語で罵ってしまいます。 もちろん、スネイプが本心からリリーを罵るわけがありません。彼は何度もリリーに謝罪し、関係を修復しようと試みますが、彼女は振り向いてはくれませんでした。 そうしてリリーとスネイプが不仲になる中、成長したジェームズはかつてのような傲慢さが抜けていき、リリーはジェームズと親密に。やがて2人は結婚に至ります。 最愛の人が、宿敵の妻になってしまったのです。これにより、スネイプはジェームズに対して一層憎しみを募らせることになったのです。

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【死喰い人時代】リリーの死から二重スパイへ

ハリー・ポッターと炎のゴブレット スネイプ
© Warner Bros.

リリーと絶交状態になったスネイプは、ホグワーツ卒業後に死喰い人(デスイーター)の一員としてダンブルドアの結成した不死鳥の騎士団をスパイする役割を担います。 そして、スネイプが占い学の教授トレローニによる「ヴォルデモートを倒す者が7月の終わりに生まれる」という予言をヴォルデモートに密告したことで、リリーを含むポッター一家が狙われることに。 リリーを守りたいという一心でスネイプはダンブルドアに助けを請い、不死鳥の騎士団と死喰い人の二重スパイとして働くことになります。しかしその必死の働きも虚しく、リリーとジェームズはヴォルデモートによって殺害され、息子のハリーだけが生き残ることになるのです。

【教授時代①】人知れずハリーを守る一面も

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 スネイプ
© J.K.R.

リリーの死後スネイプは、ダンブルドアから息子・ハリーを守るよう諭されます。 『ハリーポッターと賢者の石』(2001)では、クィディッチの試合中クィレルがかけた呪文に対して、反対呪文で対抗。『ハリーポッターとアズカバンの囚人』(2004)では狼人間となったルーピンからハリーたちをかばっています。 そして『ハリーポッターと不死鳥の騎士団』(2007)ではダンブルドアを探すためハリーに真実薬を使おうとするアンブリッジに対して「真実薬はもうない」と嘘をついて手助け。ピンチの際にはいつもハリーを守ってきたのです。

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【教授時代②】ダンブルドアを殺害するが……?

ハリー・ポッターと謎のプリンス ダンブルドア
© Warner Bros.

ドラコ・マルフォイはダンブルドア殺害をヴォルデモートから命令されますが、怖気づき殺害できません。そしてダンブルドアはその場にやってきたスネイプに「頼む」と伝えた後、スネイプによって殺害されてしまうのです。

スネイプはなぜダンブルドアを殺害する必要があった?

ヴォルデモートが復活した後、再び死喰い人と不死鳥の騎士団の二重スパイとして働くことになったスネイプ。ダンブルドアを殺害した理由はヴォルデモートから部下として信頼されるため、そしてドラコを守るためでした。 実はこのダンブルドアの殺害は本人と計画したもので、彼の亡き後、スネイプはその肖像画と計画を練りながら影でハリーを支えることになります。

【最期】ヴォルデモートの蛇、ナギニにより死亡

残念ながらスネイプは、ヴォルデモートの腹心である蛇のナギニによって致命傷を負わされ、絶命することに。 ヴォルデモートが殺害した理由は魔法界最強「ニワトコの杖」の所有者になるため。ダンブルドアを殺したスネイプが所有者と考え殺害したのです。そしてスネイプは最期まで愛したリリーと同じ瞳をしたハリーに自分の「記憶」を託し、死を迎えます。 ハリー陣営が勝利したのはスネイプのはたらきがあってこそ。彼のリリーを愛する気持ちがハリーたちを助けたのはいうまでもありません。

スネイプ先生は結局いい人なのか?J.K.ローリングがコメント!

ハリーポッター J・K・ローリング
©Vivienne Vincent/Landmark Media.

スネイプが善人か悪人か、というのは難しい問題です。 2017年には、原作者のJ・K・ローリングが劇中でスネイプを殺害したことについての謝罪を述べるツイートしたところ、ファンの間でスネイプの擁護派と否定派がぶつかる事態に。 先述の通り、スネイプはシリーズ屈指の人気キャラクターではありますが、彼に対する「ハリーやハーマイオニーに対する扱いがひどい」「自分勝手」などの否定的な意見があるのは否めません。 原作者のJ・K・ローリングは、スネイプはかなり「グレー」な人物で、悪魔でもなければ聖人でもないといった趣旨のツイートをしたこともあります。 このように多面的な人物として描写されたところがスネイプの魅力の1つではありますが、それゆえにファン同士の争いは避けられないのかもしれませんね。

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スネイプ先生の交友関係を深堀り

リリー・ポッター

スネイプはリリーに恋心を寄せておりヴォルデモートの「ポッター一家を殺害する」という計画を聞き、彼女を守るためダンブルドア側に付くことを決意。 リリーを守れなかった後悔をもちながら、ハリーを守り抜きました。

スネイプとリリーの守護霊は同じ

幸福な思い出をもとに限られた魔法使いのみ出せる守護霊(パトローナス)。実はリリーとスネイプは同じ雌鹿の姿。スネイプの強い愛によって同じ守護霊になったと考えられれます。* 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』(2011)では、ダンブルドアはスネイプの守護霊を見て驚き「今でもリリーを愛しているのか?」と質問し、スネイプは「いつだって」とリリーへの永遠の愛を明かしました。

ドラコ・マルフォイ

マルフォイ ハリーポッター
©︎Warner Bros./Photofest/zetaimage

父であるルシウス・マルフォイはスネイプ入学時の監督生でホグワーツ入学初日からの仲でした。 ドラコに対しては授業中ハーマイオニーが回答したにも関わらず後から茶化すドラコを褒めるなどいつでも贔屓する存在。憎きジェームズの息子ハリーのライバルであるということもドラコを持ち上げる理由と言われています。 ドラコはスネイプを尊敬していましたが、任務に失敗した父の地位をスネイプが脅かしていると思い始め次第に関係性が悪化していきました。

ヴォルデモート

ヴォルデモート
© Warner Bros.

部下の死喰い人はスネイプをスパイではないかと疑いますが、ヴォルデモートだけはスネイプを深く信頼していました。 ダンブルドア陣営の正確な情報を流し続けた事と優れた閉心術によってスネイプは最後まで信頼を得ていたのです。

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スネイプ先生を演じたのは名優アラン・リックマン

アラン・リックマン (ゼータ)
©WENN

スネイプ役のアラン・リックマンは最初期から唯一スネイプや物語の行く末を知っていた人物だと『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』(2022)で明かされています。 大広間で生徒が寝る撮影では、おならの音が出る装置を仕掛けるなどスネイプとは真逆な一面がありました。 アラン・リックマンは2016年、膵臓がんによって69歳でこの世を去っています。

アラン・リックマンがスネイプについて思っていたことは?

映画版でスネイプを演じたアラン・リックマンは、原作者も認めるほど見事にスネイプの魅力を表現していました。 しかしアランの残した資料やインタビューでの発言などから、彼がいつも自分の演技やスネイプの描かれ方に満足していたわけではなかったことが判明しています。 スネイプは物語の核心に関わるキーパーソンで、その真意は終盤まで明かされることはありません。ですが、原作者のJ・K・ローリングは彼に真実を全て伝えることはなく、断片的なヒントを与えるだけだったそうです。 アランは映画第1弾を撮影していた時、当時まだ原作は3巻までしか刊行されていない状態でスネイプを演じることとなり、未完の作品の謎めいた男を演じる上での苦労があったそうです。 一方、劇中のスネイプの扱いに対しての不満を書いたメモなども見つかるなど、役に対する深いこだわりと愛着が伺えるエピソードも明らかになっています。

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スネイプ先生にまつわるトリビア3つ

ハリーの息子の名前はスネイプ先生から取っていた

ハリーポッター セブルス スネイプ
© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. HARRY POTTER PUBLISHING RIGHTS (C) J.K.R. HARRY POTTER CHARACTERS, NAMES AND RELATED

実際ハリーは自身の子供の1人に、アルバス・セブルス(アルバスはダンブルドア、セブルスはスネイプそれぞれの名前)と名付け、彼のことを次のように話しています。「父さんが知っている人の中でも、おそらくいちばん勇気のある人だった」と。 なおハリーの3人の子供のうち、残る子供の名前は、ジェームズ・シリウス・ポッターとリリー・ルーナ・ポッター。 ジェームズ・シリウス・ポッターは、ハリーの父・ジェームズと尊敬するシリウス・ブラックの名前をもらった男の子。リリー・ルーナ・ポッターは、ハリーの母・リリーとハリーの妻であるジニーの友人ルーナ・ラブグッドから名前をもらった女の子です。 両親、そして敬愛していたシリウスやダンブルドアと同じ名前を我が子につけたことからも、真実を知ったハリーがいかにスネイプのことを尊敬していたかが伺えますね。

原作と映画では最期の言葉が違っている

原作でスネイプの最期の言葉は「私を見てくれ」のみでしたが、映画では「私を見てくれ。リリーと同じ目だ」と一言加えられています。 原作では言葉ではなく「緑の目が黒い目をとらえた」と場面描写が入ることでハリーからリリーの面影を感じていると読み取れますが、映画では伝わらないため付け加えられたと予想されます。

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セブルス・スネイプの名前の由来

セブルスの由来は作者J・K・ローリングが、以前住んでいた街で「セブルス・ロード」と書かれた看板を毎日見ていたため。またラテン語で「冷酷・厳格」などの意味があります。 そしてスネイプの由来はイギリス・ヨークシャーのスネイプという村から来ていると言われています。 地名とキャラクターのイメージが合わさった名前になっているのです。

スネイプ先生の最大の魅力は、愛のために動く人間らしさ!

この記事では、アラン・リックマンが演じたスネイプ先生の魅力について解説してきました。 2016年1月に69歳で亡くなったアラン・リックマンに対して、ハリーを演じたダニエル・ラドクリフは、「 (アラン・)リックマンが、僕が共演した人たちの中で最も偉大な人物の1人なのは明らかだ。 」とコメントしています。 物語の中でも、現実でも深く愛されてきたスネイプは、これからも多くのファンに愛され続けることでしょう。