これが人生最期のSEX?男が泣けるエロ映画『どうしようもない恋の唄』がヤバイ!
響く喘ぎ声、飛び散る鮮血!映画『どうしようもない恋の唄』に期待大!
映画『どうしようもない恋の唄』が、2018年8月4日(土)から、シネマート新宿、シネマート心斎橋で公開されます。ロックバンド「The Roosters」の代表曲と同名のタイトルを冠するこの作品は、草凪優の官能小説を原作にしたR18+作品。 上の予告編からもわかるように、とにかく濡れ場&バイオレンスが目を引く一作となっているのですが、特筆すべきはこの作品が「男が泣ける」と評されている点です。果たして本作の魅力とは何なのか?この記事では、映画版のキャストやストーリーの紹介と合わせて、その魅力を紐解いていきたいと思います。
「この官能文庫がすごい2010」大賞受賞、注目のあらすじとは?
本作は、「この官能文庫がすごい2010」で大賞を受賞した作品。 そんな本作の主人公は、事業に失敗し、妻子にも逃げられた矢代光敏。失意のどん底にあった矢代は、死に場所を求めて彷徨い、やがて場末のソープランドに辿り着きます。そこで「人生最後のセックス」をしようとした彼が出会ったのは、ソープ嬢のヒナ。彼女の天真爛漫な心とその肉体によって、矢代は徐々に生きる希望を見出していきます。 やがて事業も再開する矢代ですが、2人の間には思いも寄らぬ落とし穴が。果たして、どうしようもない2人の恋は、どのような結末を迎えるのでしょうか?
殴られ、罵り、抱き合い……血と汗と性欲にまみれたとにかく「泥臭い」予告編
現在公開中の予告編からもわかるように、2人の恋はともかく七転八倒。 時に激しく抱き合ったかと思えば、激しく罵ったり、ガラの悪い男たちにボコボコに殴られて血まみれになったり……と、ともかく何かにつけて激しい。そうした描写が積み重ねられているからこそ、矢代が静かに「もう一度勝負してみたいんです」と頭を下げるシーンは際立って見えます。 もちろん、セックスや暴力描写は本作の大きな魅力かと思いますが、本作では、一度どん底に落ちた人間が再び立ち上がる様を泥臭く描いてくれているのではないかと、思わず期待してしまいます。
カトウシンスケ&藤崎里菜、気鋭の俳優がどうしようもない2人を演じる
事業に失敗し、失意のどん底にある主人公・矢代を演じるのは、当時無名だった監督の作品にも関わらず、非常高く評価された映画『ケンとカズ』で主演を務めた注目の若手俳優・カトウシンスケ。 そして、ヒロイン・ソープ嬢のヒナ役には「有名広告代理店の現役OLがヌードになった」とグラビア界で話題を呼んだ藤崎里菜。数多くの濡れ場にも果敢に挑戦した彼女に対しては、原作者の草凪も予告編内で最大級の賛辞のコメントを伝えています。 これは名文なので、予告編を一時停止して、ご自身の目で全文をチェックしてみて下さい!
間宮夕貴、佐々木心音、榊英雄……実力派キャストが映画を更に彩る!
R指定映画の注目女優たちが多数出演!
また、本作には「日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」の1作『風に濡れた女』で主演を務めた間宮夕貴。石井隆監督の『フィギュアなあなた』でオールヌードを披露したほか、人気AV女優の紗倉まなの原作を映画化した『最低。』で主要キャストの1人を演じた佐々木心音も出演。 ヒロインの藤崎はもちろん、それぞれにR指定映画で主演を演じたキャリアを持つ彼女たちの好演にも期待です!
ベテラン俳優・榊英雄が物語を引き締める
重要なのがベテラン俳優榊英雄の存在です。 上戸彩主演の映画『あずみ』で知られる北村龍平監督の代表作、『ALIVE アライヴ』で主演した彼は、その後も様々な話題作に出演。さらに、特撮ドラマ『特命戦隊ゴーバスターズ』に司令官役で出演したり、自ら映画を監督して第20回日本映画批評家大賞の新人監督賞に輝くなど、幅広い活動を展開しています。 そんな彼が物語をグッと引き締めてくれます。
エロ映画と侮るなかれ!2018年の邦画はR指定映画にも注目作が多数!
とは言え、やっぱり本作について「R18+ってことは、ただのエロ映画なんじゃないの?」という方もいるかもしれません。ですが、R指定作品と言えど、侮ってはいけません。むしろ、2018年はR指定映画にこそ注目したい1年と言っても過言ではないのです!
松坂桃李が男娼を演じ話題を呼んだ『娼年』
例えば、メジャーなところだと松坂桃李が主演を務めた『娼年』。 石田衣良の原作小説を、三浦大輔監督が映画化した本作は、「男娼」というショッキングな題材を扱いながらも女性たちの熱い支持を集めて大ヒット。遂には「応援上映」を開催されたというのだから驚きです。それは単に「旬のイケメン俳優の濡れ場が見れる」というだけではなく、物語としての魅力があったからこそ成立したのだと思います。
阿部寛が女性に「愛」を届ける侍を演じた『のみとり侍』
また、現代劇だけでなく、時代劇でも性を扱った作品が公開されました。 それが、阿部寛が主演を務めた『のみとり侍』。こちらは、阿部演じる侍が、女性の「夜のお相手」をする裏稼業をすることになるというコメディ。全体的にシリアスなトーンの『娼年』に対して、こちらは予告編からしてポップな作りになっており、一口にR指定作品と言っても、様々なテイストの作品があるのだということがわかりますね。
安藤政信が女性器を撮る異色の写真家を演じた『スティルライフオブメモリーズ』
そして、2018年7月21日に公開されるのは、安藤政信が「女性器を撮る写真家」という奇抜な役柄に挑むことで注目を集めている『スティルライフオブメモリーズ』。 こちらも『娼年』同様、ついついそのショッキングなあらすじだけに注目が集まりがちですが、監督を務める矢崎仁司は、映画『ストロベリーショートケイクス』でもメガホンをとったベテラン。性描写を交えつつも、男女の繊細な機微が描かれるのではないかと期待が集まります。
なぜ男は『どうしようもない恋の唄』に涙してしまうのか?
性を描写するからこそ鮮明に呼び起こされる記憶
上の3本に代表されるように、性描写を交えた作品は大々的に宣伝されることは少なくとも、長い映画史の中で連綿と作り続けられています。それは、男女間の恋愛を繊細に描写するためには性描写が関わってくるのが自然な流れだからではないでしょうか?丹念な性描写が積み重ねられていくからこそ、作り手も観客も、より物語に感情移入していく事が出来るのだと思います。
決して綺麗事ではない、切実なダメ男の姿に共感?
また、『どうしようもない恋の唄』では、事業に失敗した男とソープ嬢という、ともに世間的には「どうしようもない」と言われてしまいそうな人たちの切実な恋が描かれています。 もちろん、彼らと同じ境遇の観客は多くはないでしょう。 しかし、彼らと同じように、日々の仕事で失敗してしまったり、人に誇れるような仕事が出来ていないと感じている人は意外と多いのではないでしょうか?本作では、そうしたある種の「弱者」の視点に立ち、決して綺麗事では済まされない男の情けなさや惨めさもきちんと表現した上で、その七転八倒の恋物語を描いたからこそ、「男も泣ける」と評されたのではないかと思います。
映画『どうしようもない恋の唄』は8月4日から公開!
その過激な場面写真や予告編などから、ついつい性描写に関心が集まりがちな本作ではありますが、単なるピンク映画として嫌厭するのではなく、一つのヒューマンドラマ、あるいはラブストーリーとして見てみると、思わぬ発見もあるかもしれません。 映画『どうしようもない恋の唄』は、2018年8月4日(土)から、シネマート新宿、シネマート心斎橋で公開です!