YouTubeで観れる!米国のオタクが作ったドラマ『ANIME CRIMES DIVISION』を解説
アニメファンなら吹き出すネタ満載!
突如Youtubeにアップされ、自国のアメリカだけでなく日本のオタク界も震撼させたウェブドラマ『ANIME CRIMES DIVISION』。小太りで黒縁メガネのオタク刑事ジョー・フラヤが、新米刑事ディーゼルとアニメに関する事件を解決していくクライムアクションです。 本作にはアニメのパロディネタが随所に盛り込まれており、アニメファンなら誰しも吹き出してしまいます。そんな話題のウェブドラマの各話のあらすじと、見所を紹介します。
字幕派VS吹替派の抗争!?:シーズン1エピソード1あらすじ
舞台はネオオタクシティ。ここで起きたアニメに関する犯罪は、通常の警察には通報されず“アニメ犯罪課=Anime Crimes Division”に知らされます。そんなアニメ犯罪課の刑事ジョー・フラヤは日々任務に没頭。今日も抱き枕の密輸犯を追い詰めていました。 そんな彼に、上司のチーフは新米刑事ディーゼルとパートナーを組めと命じます。『ユーリ‼︎!on Ice』も知らず、一番好きなアニメはデジモンだという彼女をジョーは“自称オタク”と罵倒します。 出会いは最悪ながらも二人は、吹き替え派の縄張りである公園に設置された銅像の落書き事件を追います。犯行は対立する字幕派によるものと思われ、このままでは抗争に発展してしまう可能性がありました。しかしディーゼルの発言により、ひらめいたジョーは、犯行がマンガ出版社の社長によるものだったことを見抜きます。 ディーゼルを真のオタクであると認めたジョー。2人は次なる事件発生の知らせを受け、“ナルト走り”で現場に向かっていくのでした。
ジョーが愛用してるモデルガンは……
冒頭で、抱き枕の密輸犯を追い詰めるジョー。犯人に向かって銃らしきものを突きつけますが、ある理由により彼は本物の銃を持つことを許されていません。代わりに彼が持っているのはアニメ『サイコパス』に登場するドミネーターのモデルガン。 アニメでは対象者の精神異常値を図り、数値がオーバーしていれば相手を抹殺する武器です。しかしジョーのドミネーターからは当然BB弾しか出てきません。
どこかで見たことあるセーラー服
字幕派の事務所に聞き込み捜査に行った刑事2人を迎えるのは、セーラー服姿のアネゴ。片手には巨大なハサミ型の刀を抱えています。その姿はさながらアニメ『キルラキル』の纏流子です。
地下遊戯王の恐ろしさ!:シーズン1エピソード2あらすじ
第二話で2人が追うのは、『遊戯王』の激レアカードの盗難事件。カードはアニメグッズのオークションにかけられる予定でしたが、会場から何者かによって奪われてしまったのです。 激レアカードを使えるのは、地下遊戯王の場でしかありません。ジョーのある過去に幻滅したディーゼルは、一人で闇遊戯王の試合場に潜入します。そこはカードの代わりに魂を賭ける闇のゲームが行われていました。 盗難犯をあぶり出すためにゲームに参加するディーゼル。そこには黒縁メガネに蝶ネクタイの謎の少年がいました。彼は彼女が刑事であることを見抜き、ジョーを呼び出します。彼は実は、昔ジョーとカードをかけるゲームをし、攻撃力が誤植された唯一のカードを取られた少年だったのです。 今度はカードの代わりに相棒を奪ってやると脅す少年に、ジョーは自分の魂をかけて勝負をすると申し出ます。少年が出したのは盗んだ激レアカード。それに対し、ジョーはかつて彼から奪った攻撃力8万の誤植カードを出し、勝利するのでした。
オークションには見覚えある人ばかり
激レアカードが盗まれたオークション会場にはどこか見たことがあるような人たちで溢れています。 『新世紀エヴァンゲリオン』で使われた小道具を落札したのは「セーラームーン」シリーズに登場するタキシード仮面のコスプレです。盗まれた激レアカードとすり替えられていたディグダのカードを非難する女性は『ブリーチ』のルキア風ですし、同じく声を荒げる女性は「Fate/stay night」シリーズのセイバーの格好をしています。 落胆して次々に会場を出ていく人たちの後ろ姿には、『進撃の巨人』に登場する調査兵団のマント姿の人物もいます。
ファンダムの闇に落ちた人の末路:シーズン1エピソード3あらすじ
ジョーの家で彼のアニメにまつわるコレクションを鑑賞しているジョーダンとチーフ。見事なガンダムMS-09Rのプラモデルを絶賛していると殺人事件発生の知らせが届きます。 3人が現場へ急行すると、そこにはパーツの一部が持ち去られ、バラバラにされたガンダムプラモデルの姿がありました。それはジョーにある事件を思い出させます。数年前、同じようにザクプラモデルがバラバラにされ、胴体が持ち去れる事件が発生。逃げる犯人を見て錯乱したジョーは銃を乱射し、以降銃の携帯が禁止されていたのでした。 被害にあったプラモデルの共通項、それは2つもOVAに登場しているということでした。そして、3つ目のOVAに登場しているジョーのMS-09Rの頭部が持ち去られます。錯乱するジョーですが、ディーゼルはeBayの履歴からそれぞれ被害にあったプラモデルに対し、2番目に高い額で入札していた人物が同一人物であることを突き止めます。 その人物とはなんとチーフ。彼はファンダムの闇に取り憑かれ、自分の理想とするガンダムを盗んだパーツから作り上げていたのでした。 チーフに向かって“本物の弾が打てる”ドミネーターを突きつけるジョー。ディーゼルの制止も聞かず発砲しますが、彼が打ったのはバラバラのパーツで組み立てられたプラモデルの方でした。チーフは逮捕されましたが失望したジョーはバッジを捨て、刑事を辞めてしまいます。
走り屋を彷彿とさせるアイキャッチ
実際にはウェブドラマなのでCMなどないのですが、『AMIME CRIMES DIVISION』は凝ったアイキャッチも見所。第3話のアイキャッチは右下にDIVISIONのDが強調されたロゴが入っています。 これは走り屋達のバトルを描いた作品『頭文字D』のアニメ版のパロディです。
名コンビ再び!?:シーズン2エピソード1あらすじ
チーフの事件から3ヶ月後。ジョーは警察をさり、ディーゼルはテープ・スクワッドに左遷されていました。同僚からも敬遠され、密かにジョーと再び組むことを望んでいます。そんな中事件が発生。ある男性が、古い電話ボックスの中で銃によって殺害されたのです。 一見普通の殺人事件と思われましたが、被害者は古いモノクロ写真を握っていました。このアニメ的なシチュエーションに、通常の警察に変わって、ディーゼル含むアニメ犯罪課が捜査に乗り出します。 殺された被害者がジョーの幼馴染ヒデキであることを知ったディーゼルは、彼の元へ急ぎます。ジョーは今は高校のゴルフチームのコーチをしており、アニメのことを考えると電流が流れるブレスレットをつけていました。彼はネオ・オタクシティを去ろうとしていましたが、ディーゼルの説得により2人は再びタッグを組むことになりました。
もしかして美少女戦士?
今一度彼女と捜査することに合意したジョーに、ディーゼルは彼の刑事バッジを差し出します。バッジを受け取ったジョーがそれを空中に投げると、ジョーの体は光に包まれ、ゴルフコーチの姿からかつての刑事の姿へと返信します。 その変身シーンは「セーラームーン」シリーズに登場するものそのものです。ちなみに今回のアイキャッチも「セーラームーン」風となっています。
殺人事件は終わらない……:シーズン2エピソード2あらすじ
アニメ犯罪課に戻ってきたジョーとディーゼル。早速ヒデキの殺害状況と、あるアニメに共通点があることを見抜き、事件の担当に抜擢されます。 捜査を進める2人は、地下に存在しているアニメビデオマーケットに向かいます。そこでジョーはある売人サスケと出会いますが、彼はまだジョーが事件のことを口にする前にヒデキが殺されたことを知っていました。 逃走するサスケを捉えて、激しく取り調べをするジョー。しかし重要なことを話そうとした途端、サスケは突如苦しみだし、命を落としてしまいます。彼が言い残したのは「殺人は始まったばかり」という謎の一言でした。 そんな中、事務所に届いたクッションが爆破し、ジョーの同僚で友人でもあったヴィンクが命を落とします。自分が戻ってきたせいで彼が死んだと思ったジョーは再びディーゼルのもとを去ります。残されたディーゼルをあざ笑うかのように、犯人は残り2つの殺人事件の予告をするのでした。
突然の心臓発作って……
取り調べ中に突如心臓発作を起こし、命を落としてしまったサスケ。彼の最後の様子は、名前を書くだけで書かれた人の命を奪ってしまうノートが登場するアニメ『DEATH NOTE』の被害者と同じです。 今回のアイキャッチも、独特な書体の文字が特徴的な『DEATH NOTE』風になっています。
今後も『ANIME CRIMES DIVISION』に注目!
シーズン1に比べて、ややシリアスなシーンが増えたシーズン2。しかし相変わらずのアニメパロディは健在で、シリアスな演技とのギャップが笑いを誘います。 シーズン2は全6話が予定されているそうなので、今後の公開を楽しみに待ちましょう。