2021年5月21日更新

映画『アラジン』の歌を全曲解説!英語・日本語それぞれ歌った人物も紹介

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アラジン
©1992 Disney

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映画『アラジン』に登場する歌を全曲解説!

英語・日本語それぞれで実写版とアニメを比較

1992年にアメリカで公開されたディズニーアニメ映画『アラジン』。不思議なランプを手に入れた青年アラジンと女王ジャスミンの愛と冒険を描いた、ミュージカル・ファンタジー映画です。 “ディズニー音楽の巨匠”アラン・メンケンが手がけたサウンドトラックは世界的に大ヒットし、主題歌の『ホール・ニュー・ワールド』はアカデミー賞最優秀主題歌賞を受賞しています。 また2019年には実写版映画が公開され、『ラ・ラ・ランド』(2017年)のソングライター・コンビ、ベンジ・パセクとジャスティン・ポールが楽曲を2曲提供。実写版映画向けにリメイク・演出された新しい『アラジン』の歌が誕生したのです! 本記事では、時を超えて愛され続ける『アラジン』のアニメ版&実写版サントラの収録曲から、中でも人気の名曲をピックアップして、英語版・日本語版をそれぞれ紹介していきます。ぜひ聞き比べてみてください!

『アラジン』の代表曲一覧(実写映画キャスト)

\各曲名をClick/

アラビアン・ナイト
Arabian Nights
ジーニー(ウィル・スミス/山寺宏一)
一足お先に
One Jump Ahead
アラジン(メナ・マスード/中村倫也)
スピーチレス〜心の声
Speechless※
ジャスミン(ナオミ・スコット/木下晴香)
フレンド・ライク・ミー
Friend Like Me
ジーニー
アリ王子のお通り
Prince Ali
ジーニー
ホール・ニュー・ワールド
A Whole New World
アラジン、ジャスミン
アバヨ、王子様
Prince Ali(Reprise)※
ジャファー
※「スピーチレス」は実写版のみ、「アバヨ、王子様」はアニメ版のみの楽曲です。

声優情報はこちら

1.「アラビアン・ナイト」(Arabian Nights)

物語のオープニング、観る人たちを世界観に引き込んでくれる楽曲「アラビアン・ナイト」。これから始まる大冒険を想像してワクワクするような歌詞と、壮大でエキゾチックな音楽が印象的です。 しかしその歌詞は“アラビアが野蛮なところである”と表したような差別的な表現が多いと批判されたため、アニメ映画公開後のビデオ版では歌詞が一部変更されました。

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【日本語】アニメ版

冒頭で行商人が砂漠を旅するタイトルバックで流れる「アラビアン・ナイト」。歌っているのはジーニーですが、アニメ版では本格的な歌のみ山寺宏一ではなく三浦慎也が担当しています。行商人の声は松尾貴史が務めました。

【日本語】実写吹き替え版

実写版ではジーニーの声を務める山寺宏一が歌も担当しました。

【英語】アニメ版

アニメ版ではブロードウェイ俳優のブルース・アドラーが歌い、行商人の声は魔人ジーニー役のロビン・ウィリアムズが担当していました。

【英語】実写版

実写版でこの曲を歌ったのはジーニー役を務めたウィル・スミスです。

2.「ひと足お先に」(One Jump Ahead)

主人公アラジンの初登場シーンで流れる楽曲「一足お先に」はアラジンの紹介曲でもあります。アニメでは貧しさゆえにパンを盗んだアラジンが町中を逃げ回るシーンで、実写でも同じく市場で盗みを働き追ってから逃げるシーンで歌われました。 原題の「One jump ahead」には「出し抜く」といった意味もあり、アラジンの生きるためのしぶとさやずる賢さも感じさせますね。ずる賢いアラジンに捕まる気はないため、煽っているような歌詞の内容が面白い1曲です。 しかしアラジンはずる賢いだけでなく、盗んだものを弱い者に分け与える優しさも併せ持っています。

【日本語】アニメ版

アニメ版でこの曲を歌っていたのは、ミュージカル俳優の石井一孝です。

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【日本語】実写吹き替え版

実写版では、アラジンの声を担当する中村倫也が歌っています。映画後半で流れる「この曲は一足お先に パートⅡ(リプライズ)」では、クズや泥棒と蔑まれても、いつかこの生活を変えてみせると決意するアラジンの心情も歌われました。

【英語】アニメ版

アニメ版ではアラジンの歌パートを、ミュージカル俳優のブラッド・ケインが担当しました。

【英語】実写版

実写版ではアラジン役の俳優メナ・マスード自身が歌っています。中村倫也と同じく、イケメンな上に歌も上手なんですね!

3.「スピーチレス〜心の声」(Speechless)

ジャスミン王女が秘められた強い決意を歌う楽曲「スピーチレス〜心の声」は、実写版のためだけに作られた新曲。 国がジャファーの手に落ちそうになったとき、私は黙っていないと立ち上がったジャスミンの強い決意が表された1曲です。 アニメ版で名曲「ホール・ニュー・ワールド」を生み出したアラン・メンケンが作曲し、『ラ・ラ・ランド』のパセック&ポールのコンビが作詞を手がけています。

【日本語】吹き替え版

劇中では重要なシーンで歌われる「スピーチレス〜心の声」。日本語版で歌を担当するのは、ジャスミン王女の声優を務める新進気鋭のミュージカル女優、木下晴香です。 ミュージカル女優ならではの圧巻の歌唱力に注目しましょう。

【英語】

王宮の縛られた環境の中でも「声を奪わせないわ」と歌うジャスミン王女。この楽曲を歌うのは、ジャスミン王女を演じるナオミ・スコットです。 なんとナオミはこの撮影をわずかワンカットで、完全にアカペラで撮影したのだとか。役に入り切った彼女が、この曲が持つ現代的なメッセージを力強く訴えています。

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4.「フレンド・ライク・ミー」(Friend Like Me)

アラジンが魔法のランプを擦ったことで魔人ジーニーが初めて現れたシーンで流れる楽曲「フレンド・ライク・ミー」。 驚くアラジンに自分の“すごさ”をアピールする、ジーニーの得意げな1曲です。できないことなどない!と面白おかしく自慢げに歌うジーニーが、最高にファンキーな魅力を放っています。 アニメ版もファンキーでしたが、実写版ではヒップホップ調のアレンジが加えられ、現代人にも響く新たな1曲が仕上がっていました。

【日本語】アニメ版

【日本語】実写吹き替え版

『アラジン』を代表する1曲であるこの歌を、日本語で歌えるのはなんといっても山寺宏一しかいません! アニメ版・実写版ともにジーニーの声優を担当し歌も歌う大活躍ぶり。27年もの月日が経っているのに変わらない声、もはや生きるレジェンドです。

【英語】アニメ版

この曲はいわばジーニーの紹介曲。アニメ版では、ジーニーの声優を務めたロビン・ウィリアムズがこの楽曲を歌いました。

【英語】実写版

実写版はジーニー役のウィル・スミス本人が歌も担当しています。ヒップホップ調のアレンジが原作とは違った良さを引き出し、好評を博しました。

5.「アリ王子のお通り」(Prince Ali)

「アリ王子のお通り」はアラジンがジーニーの力で“アリ王子”に変身し、豪華絢爛なパレードを引き連れて王宮へ向かうシーンで使われている楽曲です。 アラジンをあの手この手で“立派なプリンス”に見せようと、ここでもジーニーが大活躍!実写版では豪華なパレードシーンが演出され、ウィル・スミスもお気に入りのシーンだと語っています。

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【日本語】アニメ版

【日本語】実写吹き替え版

日本語版ではもちろん、アニメ版・実写版ともにジーニーの声と歌を担当する山寺宏一が歌っています。これはもう、山寺宏一ショーといってもいい出来栄えです。実写版とアニメ版に違いを持たせているのも注目どころ。

【英語】アニメ版

アニメ版も、ジーニーの声と歌で魅せたロビン・ウィリアムズがこの曲を担当。山寺宏一と同じく、七色の声を駆使してこのパレードを盛り上げています。

【英語】実写版

実写版ではさらに豪華で色彩鮮やかなパレードに!ジーニー役のウィル・スミスがコミカルに歌い踊ります。

6.「ホール・ニュー・ワールド」(A Whole New World)

アラジンが王宮の暮らしを窮屈に感じていたジャスミンを連れ出し、魔法の絨毯で広い世界を見に行くシーンで2人が歌う「ホール・ニュー・ワールド」。何年経っても色褪せない、ディズニーの中でも名曲中の名曲といえる1曲です。 アニメ版もアカデミー賞作曲賞と主題歌賞に輝くほど美しい1曲でしたが、実写版も勝るとも劣らないロマンチックな楽曲に仕上がっていました。 さらに実写映画ではZAYN(ゼイン)&ジャヴァイア・ワードが歌うエンディングバージョンも披露されています。

【日本語】アニメ版

アニメ版ではアラジンの歌を石井一孝、ジャスミンの声も務めた麻生かほ里が歌も担当しました。

【日本語】実写吹き替え版

実写版でこの名曲を劇中で歌うのは、アラジンとジャスミンの日本語吹き替えを務める中村倫也と木下晴香です。

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【英語】アニメ版

原語アニメ版ではアラジンとジャスミンの声と歌は別々の声優が務めており、劇中の歌はブラッド・ケインとミュージカル女優のリア・サロンガがデュエットしています。

【英語】実写版

実写版では声と歌を一致させるためか、英語版でもアラジンとジャスミンを演じるメナ・マスードとナオミ・スコットが劇中で歌っています。

またアニメ版のエンディングでピーボ・ブライソン&レジーナ・ベルがこの曲をデュエットしたように、実写版でもZAYN&ジャヴァイア・ワードによる別バージョンがリリース。こちらはエンド・クレジットで流れています。

7.「アバヨ、王子様」(Prince Ali (Reprise))

ジャスミンにアリ王子の本当の姿が貧しい青年アラジンであると暴かれてしまうシーンで、ジャファーが歌う「アバヨ、王子様」。ディズニーヴィランらしく、嫌味な様子が表現されている楽曲です。アラジンはここで、ジャファーの魔法によって冬山へ追放されてしまいます。 実写版では残念ながらジャファーが歌うこのバージョンは使用されておらず、アニメ版ならではのシーンとなりました。

【日本語】アニメ版

アニメ版でこの曲を歌ったのは、ジャファーの声も担当した俳優の宝田明。映画・テレビで活躍した宝田明ですが、実は日本のミュージカル俳優の先駆けともいわれている人物です。

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【英語】英語版「Prince Ali (Reprise)」

原語アニメ版でも、やはりジャファーの声優を務めたジョナサン・フリーマンがこの曲も歌っています。キャリアの中でもこのジャファー役が有名で、その後のアニメ続編やゲーム、ミュージカル舞台でも同役を演じました。

アニメ版だけの歌も!名シーンと振り返る『ディズニー・ミュージック・ショーケース』

アラジンの音楽をもっと楽しみたい人には、ディズニーの動画配信サービス「Disney+」で視聴できるコンテンツ『ディズニー・ミュージック・ショーケース』がおすすめ! 映画やアニメシリーズの名シーンと共に名曲を楽しめるこのシリーズでは、アラジンの「アラビアン・ナイト」や「ホールニュー・ワールド」をはじめとした楽曲が、シーズン1に収録されています。 2021年4月時点でテーマ別にシーズン6まであり、「プリンセス特集」「ディズニー/ピクサー映画特集」などとして様々なディズニー作品の楽曲が配信中。 ディズニーの公式YouTubeチャンネルでも一部配信されていますが、フルは「Disney+」で視聴できます。登録すると見放題のコンテンツですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

歌で振り返る『アラジン』あなたのお気に入りはどれ?

アニメ版と同じく、音楽家のアラン・メンケンが音楽を担当した実写映画『アラジン』。新たにカバーされた名曲たちは、アニメ版の良さを踏襲しつつ新鮮な魅力が加わった、楽しい仕上がりになっていましたね。 またサントラには、アニメ版にしか収録されていない楽曲もあれば、実写版のみの新しい楽曲もありました。アニメと映画、それぞれの英語版・日本語版で聴き比べてみるのも楽しそうです。お気に入りを探しながら、ぜひもう1度『アラジン』を視聴しましょう!