『コンフィデンスマンJP 英雄編』ネタバレあらすじ・伏線を相関図付きで考察解説!3代目ツチノコの意志とは
『コンフィデンスマンJP 英雄編』あらすじ
「4代目ツチノコ」の名をかけて3人が勝負!
その昔、英雄と呼ばれた「ツチノコ」というコンフィデンスマン(信用詐欺師)がいました。それ以来、腕の立つコンフィデンスマンによって受け継がれてきた「ツチノコ」の称号。 ある時「4代目ツチノコ」の犯行と思われる事件が発生しますが、4代目ツチノコの座は空席のはずでした。ダー子、ボクちゃん、リチャードは4代目ツチノコの名をかけて勝負することに。ルールは、7日間で最も稼いだ者が勝ち。 彼らが狙うのは幻の古代ギリシャ彫刻「踊るビーナス」。3人はそれぞれの方法でオサカナに近づきますが……。 わかりやすいネタバレ相関図解説はこちら
【詳しく】結末までのネタバレあらすじ
ネタバレ①ボクちゃんが最初に動き出す
「踊るビーナス」を所有するジェラール・ゴンザレスの元へ、美術商になりすましたボクちゃんが近づきます。ゴンザレス本人の反応は良くないものの、ゴンザレスの内縁の妻・畠山麗奈と親しくなることに成功しました。 そんななか、「ツチノコ」逮捕の極秘任務に当たるインターポールの捜査官マルセル真梨邑が彼らに近づいてきます……。 ボクちゃんはダー子が彫刻家に偽の「踊るビーナス」を作らせていることを掴みました。ボクちゃんは彫刻家を買収してその偽物を手に入れ、麗奈に本物とすり替えるように頼みます。 そうして本物を手にれた瞬間、麗奈が誘拐される事件が発生。ボクちゃんは、その主犯がリチャードであることを知ります。 心臓が弱く倒れてしまった麗奈に付き添うボクちゃんは、リチャードがこんなやり方をしたことが許せませんでした。リチャードたちを止めるためボクちゃんは警察に情報を流し、3人は逮捕されてしまいます。
ネタバレ②マルセル真梨邑の正体は偽者!?
牢屋に入った3人をモニターで見ながら高笑いするマルセル真梨邑。彼は丹波や麗奈を利用してボクちゃんの情に訴え、まんまと3人を逮捕することに成功したのです。 マルセル真梨邑は3人を始末しようとしていましたが、日本警察の丹波によって、身柄は船で日本へ送られることになりました。するとダー子の上着のポケットから「I win. ツチノコ」と書かれたカードが見つかります。4代目ツチノコを名乗っていたのはマルセル真梨邑だったのです。 「3代目が認めなくても、俺がツチノコ、英雄だ!」と勝ち誇るマルセルは、手に入れた美術品を置いている小屋へ向かいます。ところが金庫は空になっていました。マルセルは怒り狂い暴れます。
ネタバレ③ダー子とリチャードの本当の狙い
ダー子は、自分の代でツチノコを終わらせようと考えていた3代目ツチノコと、「ツチノコ4代目を名乗るものが出たら退治する」と約束していました。ダー子とリチャードは、最初から4代目ツチノコの名を狙ってなどいなかったのです。 2人はツチノコに被害を受けたという依頼を受けて、4代目ツチノコを名乗る人物を退治しようとしていました。ただしボクちゃんだけは「彼は騙されていることに気づかず騙している方が力を発揮する」と言うダー子の考えから、真のオサカナのことは知らされていません。 そしてマルセル真梨邑の小屋を突き止めて美術品を拝借。空っぽの金庫の前で叫ぶマルセル真梨邑の元へ、インターポールの本物の女性捜査官・マルセル真梨邑が現れ、英雄気取りの偽物マルセル真梨邑は逮捕されるのでした。
【分かりやすく】ラスト・疑問を相関図で解説!
【相関図】ネタバレ解説
偽マルセル以外みんな子猫ちゃん!
ダー子たちが「4代目ツチノコの名をかけて戦う」と決めた日、ダー子とリチャードは身寄りのない子供たちが暮らす施設から、ツチノコ退治の依頼を受けていました。 そして「4代目ツチノコ」をあぶり出すべく、依頼者の協力のもと「子猫ちゃん」をたくさん仕込みます。施設出出身のゴンザレスや麗奈、日本警察の丹波まで、本当のオサカナである偽マルセル以外のキャラクターのほとんどがダー子の子猫ちゃんだったのです!
解説①「英雄」の意味とは?
英雄とは義賊だったツチノコの異名
タイトルの「英雄」とは、「ツチノコ」の異名です。約100年前、悪の富豪から美術品をだまし取り貧しい人々に分け与えた「英雄」と呼ばれるコンフィデンスマン、「ツチノコ」がいたと言います。それ以来コンフィデンスマンは代々「ツチノコ」の名称を受け継いできました。 しかし今回、4代目ツチノコを名乗る人物は、身寄りのない子が暮らす施設の子供を誘拐し絵画との取引に使うという姑息な手段を使うのです。 3代目ツチノコは以前ダー子に言っていました。「ツチノコの名称は、“英雄”にとらわれた怪物を生む」と。英雄を名乗る者が本当に英雄とは限らない。本当の英雄とは何かを考えさせられるストーリーです。
解説②3代目ツチノコは生きてる?ミミズを残したのは誰か
物語の最後、ダー子は上着のポケットに「ミミズ」のカードが入っていることに気がつきます。「ミミズ」はダー子が冗談でつけた名前でした。 そしてエンドロールの直前、ダー子が偽の「踊るビーナス」を作らせボクちゃんが買収したあの彫刻家が、3代目ツチノコだったことが判明しました。3代目ツチノコは生きていたのです。 ダー子の手元にあるのは偽札で、ボクちゃんも買収のために大金を3代目に払っています。ダー子たちは、まんまと3代目にお金を奪われてしまったのでした。
解説③真木ようこ演じる謎の女の正体は?続編もある?
モナコが仲良くなっていた真木よう子演じる「謎の女」は、本物のインターポールの捜査官、マルセル・真梨邑・イルンデスでした。 ところが映画のエンドロールの後、彼女は「3人(ダー子、ボクちゃん、リチャード)は私が捕らえる」と言い放ったのです。この意味深な発言から、彼女が続編でダー子たちと戦うことになるのではないかとも考えられます。 2023年2月現在、映画第4弾の製作は発表されていません。続報を待ちましょう。
『コンフィデンスマンJP 英雄編』10の伏線まとめ
- 師匠の紹介が雑すぎ3人とも3代目ツチノコの弟子だった(!)のに、思い出が序盤では全然紹介されない
- リチャードがダークすぎさすがに麗奈を誘拐はしないキャラなはず
- 五十嵐がリチャードの味方?いつもダー子にメロメロなのに。つまりダー子とリチャードつながってる?
- 松重豊の涙泣き方が大袈裟すぎて演技っぽい。つまり子猫ちゃん
- 瀬戸康史が「あのクソジジイ」警察なのに二面性がすごすぎて悪者だとわかる
- 真木よう子登場の仕方やキャスティングがどう見ても只者じゃない。本物のインターポール!
たくさんの伏線が仕込まれていた映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』。例えば、リチャードが麗奈を誘拐して「踊るビーナス」を奪うという彼らしくない行動に出たのは、麗奈も子猫ちゃんであり、ボクちゃんに警察に情報を長させるためでした。 松重豊演じる日本警察の丹波が3人の感動話で泣き始めるのも、単に涙もろい性格というわけではなく、本当は3人の仕組んだ子猫ちゃんだったからなのですね。 瀬戸康史が黒幕であるという伏線もあり、中にはかなり序盤から瀬戸康史が真のオサカナであることに気づいていた人もいたようです。
『コンフィデンスマンJP 英雄編』隠れキャラ3選
①竹内結子と三浦春馬
映画第1作「ロマンス編」と第2作「プリンセス編」で恋愛詐欺師ジェシーを演じた三浦春馬と、同じく「ロマンス編」で香港マフィアの女帝ラン・リウを演じた竹内結子。 撮影前に亡くなってしまった2人は「英雄編」には登場しません。しかし2人の名前や、使っていたアイテムがあるなど、存在は匂わせられていました。ボクちゃん曰く、2人は警察から逃げて行方をくらませているのだそう。
②山田孝之
ドラマ『コンフィデンスマンJP』の第5話で登場した謎の男・ジョージ松原を演じていた山田孝之。「英雄編」にはそんなジョージ松原が再登場しています。ドラマと同じく「あなたは仕事を選んだ方がいい」というメタ的でウィットに富んだセリフをかけられていました。
③阿部寛
阿部寛は写真のみ登場。オサカナを探すダー子が「このオサカナもだめ」と言いながら阿部寛の写真を捨てていたのです。写真が登場した理由は不明ですが、ドラマ『ドラゴン桜』で長澤まさみと共演していたため、友情出演ではないかと噂されています。
『コンフィデンスマンJP 英雄編』感想・レビュー
今作もさすがのどんでん返し!サプライズゲストも嬉しい
さすがコンフィデンスマン!トリックもコメディも妥協なしで今回もめっちゃ楽しかったです。1作目と若干展開が似てたので先を読めてしまった人もいるかも?でも三浦春馬・竹内結子をやんわり登場させてくれるサプライズもあってハッピーな気持ちになれました。
相変わらずのどんでん返しは言わずもがな、今回は瀬戸康史と松重豊のコミカルな演技がよかった!瀬戸康史は胡散臭すぎて面白いし、松重豊の涙には本気で騙された〜!適度な安っぽさが見やすくてみんなでワイワイ楽しめるシリーズ。まだ続き作ってほしい!!
「英雄編」登場人物・キャスト一覧
ダー子/長澤まさみ
本作のメイン主人公であるダー子は、天才的な頭脳と抜群な集中力の持ち主。どんなに難解な専門知識も短期間でマスターし、さまざまなターゲットに巧みに近づいていきます。一方でハニートラップの才能は無いようで、仲間たちからも酷評されています。 ダー子の過去の経歴や本名などは不明です。また自らのことを「天涯孤独だ」と発言したり、主人公でありながらとにかく謎が多いダー子。しかし騙す相手の心情より、騙し取れるお金の額を優先しようとするダー子は、まさに騙しのプロであることに間違いありません。 そんなダー子を演じたのは、人気実力ともに折り紙つきのトップ女優・長澤まさみ。作中では衣装や雰囲気を華麗に七変化させ、観る者の目を釘付けにしています。
ボクちゃん/東出昌大
コンフィデンスマンの3人の中で、もっとも普通な男・ボクちゃん。電信柱のように長身な彼は、小心者でお人好しな性格が故に、いつも仲間たちに振り回されてばかりいます。またターゲットに深入りしてしまうケースも多く、3人の中でもっとも詐欺師に向いていない男なのです。 ターゲットにいつも同情してしまうボクちゃんは、何度も「真っ当に働きたい」と思い、2人と決別しようとします。しかし結局2人のもとへ戻ってきてしまうのでした。 そんな可愛らしい愛されキャラのボクちゃんを演じたのは、モデルもこなす抜群のスタイルの俳優・東出昌大。ナヨっとしていてどこか頼りないボクちゃんのイメージにぴったりの俳優です。
リチャード/小日向文世
ダー子とボクちゃんとともに行動しているもう1人の詐欺師・リチャード。品の良い紳士のような風貌をしているリチャードは、実は超一流の変装技術の持ち主。それだけでなく、ターゲットを騙すために使ったお金を計算する経理のような役割も担っています。 ダー子と同様に今までの経歴などは不明ですが、コンフィデンスマンの2人とは昔から知り合いだったリチャード。特にダー子とは気が合っているようです。2人をいつも上手くまとめているリチャードは、物語に欠かせない存在となっています。 リチャードを演じたのは、癒し系おじさん俳優の小日向文世。その聡明な雰囲気を武器に、天才コンフィデンスマンをスマートに演じています。大人の雰囲気で巧みに騙しを行うリチャードに要注目です!
五十嵐/小手伸也
「コンフィデンスマンJP」シリーズを語る上で、もう1人欠かせない存在となっているのが、小手伸也演じる五十嵐。五十嵐は神出鬼没な腕利きの詐欺師で、実質的に4人目の仲間と言える存在です。かつて弱者も騙す悪徳詐欺師だった五十嵐ですが、ダー子の騙しに心酔して改心しています。 さまざまな組織にスパイとして潜入するなど、幅広い場面で活躍を見せる五十嵐。ダー子とリチャードとはもともと面識があり、ボクちゃんともドラマ第2話で交流しています。 五十嵐を演じた小手伸也は、近年さまざまな人気作品に出演しています。また「プリンセス編」の試写会では、主演の長澤まさみが“五十嵐編との2本立て”を希望したことが話題になりました。それだけ周りの人を魅了する力のあるキャラクターなのです。
「コンフィデンスマン」シリーズをおさらい!
ドラマ『コンフィデンスマンJP』(2018年)
2018年の4月から放送を開始したドラマ『コンフィデンスマンJP』。全10話とスペシャルドラマが1話放送されています。 本作は基本的に1話ごとに完結していくオムニバス形式となっています。コンフィデンスマンの3人はターゲットのことを“オサカナ”と呼び、甘い罠をエサに次々と誘い出していくのです。 また各回のオサカナ役として出演するゲストたちは、第1話の江口洋介をはじめ豪華な顔ぶればかりとなっています。 最終話では、佐藤隆太演じる中国系マフィア組織のボス・鉢巻秀男がオサカナとして登場。3人をギリギリまで追い詰めますが、見事なまでに返り討ちにあってしまいます。また鉢巻は映画第1作目のロマンス編にも登場しました。
映画1作目『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』(2019年)
フジテレビ開局60周年記念作品として2019年に公開された『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』。物語の舞台を香港に移し、ドラマ版よりさらにスケールの大きな作品となっています。 劇場版に新たなキャストとして加わったのは、香港マフィアの女帝・ランを演じた竹内結子と、天才恋愛詐欺師・ジェシーを演じた三浦春馬。この2人の登場により、作品がより華やかなものへと進化しています。 『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』には、ドラマ第1話に登場した江口洋介演じる日本のゴッドファーザー・赤星も登場。 赤星はコンフィデンスマンたちからすでに20億円を奪われており、その復讐を企んでいました。しかし3人はそれをものともせず、赤星と恋愛詐欺師のジェシーを巧みに騙してしまうのでした。
映画2作目『コンフィデンスマンJP -プリンセス編-』(2020年)
映画2作目となる『コンフィデンスマンJP -プリンセス編-』の舞台は、“伝説の島”とも称されるマレーシアのランカウイ島。世界の大富豪を相手に、コンフィデンスマンたちは何をやらかしてくれるのでしょうか。 映画第2作目には、世界有数の大富豪一家フウ一族の当主・レイモンド役を演じた北大路欣也、そのわがままな娘役を演じたビビアン・スーなどが登場しています。大富豪の貫禄あふれるゲスト出演者の演技にも注目です。 “総資産10兆円"ともいわれるレイモンド。そのレイモンドが残した遺書には「隠し子に全ての財産を譲る」との言葉が記されていました。 自らを隠し子だと名乗る人物が多数現れる中、コンフィデンスマンたちもフウ家に近づいていきます。しかし今回はレイモンドの方が、一枚上手だったようで……。
『コンフィデンスマンJP 英雄編』ネタバレ伏線を覚えてもう1回観返そう
2022年1月に公開された、劇場版第3作『コンフィデンスマンJP 英雄編』は、大どんでん返しや伏線回収など、毎回観客も騙してしまう「コンフィデンスマンJP」シリーズらしい魅力たっぷりの作品でした。 ぜひもう一度観返してみて、細かい伏線や小ネタを探してみてください!