2018年11月10日更新

『コンフィデンスマンJP』伏線やパロディ、ゲストを全話分紹介!

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『コンフィデンスマンJP』トリミング済
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凄腕詐欺師3人組を描いた『コンフィデンスマンJP』

『コンフィデンスマンJP』
©フジテレビ

2018年4月から6月にかけて放送され、人気を博したドラマ『コンフィデンスマンJP』。 ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)の主人公3人は「コンフィデンスマン」。「コンフィデンスマン」とは悪事を働き巨額の富を築いた人物から大金を奪い取る、義賊のような凄腕詐欺師のことです。 そんな個性豊かな3人の壮大な犯行を描いた本作は、痛快などんでん返しの連続で多くのファンを集めました。しかし、人気の理由はそのスカッとするストーリーだけではありませんでした。一話完結型の各話には、豪華なゲストが出演し、様々な伏線、パロディネタも隠されていたのです。 今回は、ゲストや伏線、パロディを各話振り返りながら紹介します!

第1話「ゴッドファーザー編」 ゲスト:江口洋介

ターゲットは公益財団法人「あかほし」会長の赤星英介(江口洋介)。彼の本当の顔は、裏の世界を取り仕切るヤクザで、土地買収を拒否する団子屋の老夫婦を無理矢理追い出したため、3人は犯行に及びました。 用心深い赤星から大金を奪うのは容易ではありませんでしたが、巨額の裏金をこっそり外国に運ぼうとしているところを飛行機の関係者に扮した3人が騙し、無事に大金を奪い返しました。

名作映画のパロディがたくさん!

ボクちゃんが、フィリピンの留置場から助け出してくれた赤星の手を握って泣きつくシーン。これはマフィア映画『ゴッドファーザー』のパロディです。赤星は「日本のゴッドファーザー」とも呼ばれていて、このシーンのBGMでも『ゴッドファーザー』の音楽が使われていました。 また、第1話には他にも映画のパロディが隠れています。 CAに扮したダー子が「国税局査察部!」と滑舌悪く繰り返すシーンは、映画『マルサの女』のパロディです。これは同作で宮本信子が演じた査察官のモノマネで、ダー子の髪形も宮本そっくりのおかっぱ頭になっています。このシーンはBGMにもメロディが特徴的な同作の音楽が使われていました。 今作の脚本を担当した古沢良太は、過去に手がけたドラマ『リーガル・ハイ』でも『マルサの女』のパロディを使っています。

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第2話「リゾート王編」 ゲスト:吉瀬美智子

今回のターゲットは桜田リゾート社長・桜田しず子(吉瀬美智子)。目を付けた土地を不正に安く買い、手に入れていたのです。 しず子の周りの人物に扮したダー子たちは、しず子に偽のリゾート開発計画の話を教唆。しず子を騙し、巨額の契約を結ばせるのでした。 騙されたと気付いたしず子は社長を辞め、彼女にタダ同然で買収されそうになっていた旅館「すずや」はダー子たちのおかげで助かるのでした。

今回は時事ネタ。ニュースを思い出させる小ネタも

今回は、2017年に世間を騒がせたニュースをもとにした小ネタがありました。 大臣の秘書に扮したリチャードにしず子が「コンニャク程度です」と封筒を渡すシーン。これは政界の隠語で、100万円のことです。 2017年、森友問題が世間を騒がせていた際に話題となった、「カネであったか、コンニャクであったか」という発言をもとにしているのでしょうか。

第3話「美術商編」 ゲスト:石黒賢

今回のターゲットは、美術評論家の城ヶ崎善三(石黒賢)。ボクちゃんの友達で美大生の須藤ユキ(馬場ふみか)が城ヶ崎に弄ばれて捨てられてしまい、3人はその復讐のため犯行に及びます。 城ヶ崎は女癖が悪いだけでなく、美術鑑定士の立場を利用して悪どく金儲けをしており、裏社会とも通じていました。3人は美術商やバイヤーに変装し、城ヶ崎に偽物の絵を高額で買わせることに成功したのでした。

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美術ネタ満載、ダー子のモノマネも話題に

今回は「美術商編」というだけあって、パロディも美術ネタが多めでした。 ダー子が描いていた作品は、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の偽物。そしてそれを描いている際のダー子は、メキシコの画家・フリーダ・カーロに変装していました。 それ以外にも、ダー子が芸人のブルゾンちえみのモノマネをする小ネタもありました。その直後に、ブルゾンちえみのコマーシャルが流れたことも話題になりましたね。

第4話「映画マニア編」 ゲスト:佐野史郎

今回のターゲットは、俵屋フーズの社長・俵屋(佐野史郎)。人気商品である「うなぎのカレー煮」の産地を偽って販売していただけでなく、従業員へのパワハラもひどい社長でした。その悪事を告発しようとしたものの、俵屋に脅されできなくなってしまった工場長・宮下(近藤公園)の告発文を見て、3人は動きだします。 映画マニアである俵屋に、3人は偽の映画の企画を持ちかけます。俵屋に巨額の出資をさせ、偽映画を製作した3人は、俵屋の関係者の集まる試写会の場で、映画ではなく俵屋の悪事を告発した映像を流したのです。 俵屋は逮捕され、宮下を中心に俵屋フーズは再出発しました。

「うなぎのカレー煮」はすでに登場していた!

今回、産地偽造されたと告発される、俵屋フーズの人気商品「うなぎのカレー煮」。実はこれまでに作品に登場していたのです。 第2話「リゾート王編」では、民宿にうなぎのカレー煮のダンボールが。第3話でも、うなぎのカレー煮を食べるシーンがあったのです。 こうした各話がつながるような仕掛けは、今回以外にもこれからたくさん登場します。

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第5話「スーパードクター編」 ゲスト:かたせ梨乃

今回のターゲットは、野々宮総合病院の理事長・野々宮ナンシー(かたせ梨乃)。彼女は患者から受け取る賄賂の額によって手術の順番を決め、金のない患者を強制的に退院させていました。しかも、給与の額に不満を漏らした医師・田淵(正名僕蔵)を病院から追い出し、再就職できないよう圧力をかけていたのです。 過去に田淵に手術をしてもらっていたリチャードは恩人を救うため、2人とともに動きだします。ナンシーに偽の診断結果を見せ、凄腕の外科医に扮したダー子たちは、巨額の手術料を騙し取りました。

終始パロディネタの多かった今回。「怒られてしまえ」のコメントも

今回は、他のドラマ作品やテレビ番組のパロディが満載でした。 冒頭は『情熱大陸』や『プロフェッショナル 仕事の流儀』を思わせるドキュメンタリー番組風の仕上がりになっており、手術をする羽目になったダー子が言い放った「私、失敗しない気がする!」もドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』の名ゼリフのパロディでしたね。 あまりのパロディネタの多さに、ファンからは「はっちゃけすぎ」「何の番組かと思った」という声が。五十嵐役で出演していた小手伸也も、自身のTwitterで「『いっそ怒られてしまえ』とコッチが思わずにはいられない程(笑)攻めてます!」とコメントしました。 さらに、今回は山田孝之が「ジョージ」という名前でカメオ出演しています。この名前は山田がCM出演していた缶コーヒー「ジョージア」からきているのでしょうか。また、「僕は仕事を選ばない主義だから」という彼のセリフも、どんな変な役でもこなす彼だからこそのセリフですよね。「あんたは絶対に仕事を選んだ方がいい」とボクちゃんが説得するまでの流れも大きな話題を呼びました。 さらに、第3話でダー子が描いた絵がナンシーの部屋に飾ってあるという伏線回収もありましたね。

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第6話「古代遺跡編」 ゲスト:内村光良

今回のターゲットは、悪徳コンサルタント・斑井満(内村光良)。彼は言葉巧みに住民から土地をタダ同然で買い取り、産廃業者に転売して利益を得ていたのです。 考古学者に扮したダー子は斑井のもとに、彼の父親であり考古学者の万吉の著書を送りつけます。それを読んだ斑井は、考古学者として研究することが自分の幸せだと気付き、転売したはずの山を高値で買い取ったのでした。

まさかのレキシの楽曲とのコラボも

今回はミュージシャン・レキシの楽曲「狩りから稲作へ」が使われていたことが、ファンの間で大きな話題となっていました。 レキシといえば、“歴史をファンクする”というコンセプトで日本の歴史をテーマにした楽曲で有名。他のアーティストとのコラボ楽曲も人気となりました。 今回はその楽曲「狩りから稲作へ」がダー子たちが偽物の土器を作るシーンでのBGMとして使用されており、ダー子たちがレキシ風のアフロ姿で土器を作る姿も、思わず吹き出してしまうようでした。

第7話「家族編」 ゲスト:竜雷太

今回のターゲットは、資産家でヤクザの与論要造(竜雷太)。ダー子は、リチャードの知人で要造の娘である矢島理花(佐津川愛美)から、要造が金庫にある遺産を誰かに譲ろうとしていることを聞きつけました。 娘の理花とその婚約者に扮したダー子とボクちゃんは、要造に気に入られることに成功。二人は同じく子どもに扮していた詐欺師のキンタとギンコ(岡田義徳、桜井ユキ)を騙して追い出し、遺産は要蔵を看取ったボクちゃんが分配したのでした。

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なんと『リーガル・ハイ』のセルフパロディが!

今回は、今作の脚本を手がけた古沢良太の人気作『リーガル・ハイ』で使われたネタのパロディが見られました。 それは、ダー子の婚約者に成りすましたボクちゃんが「ガッキーだったらなあ……」と呟くシーンです。 これは『リーガル・ハイ』で堺雅人の演じる古美門が、新垣結衣演じる真知子に「長澤まさみだったらなあ……」と言うシーンのセルフパロディでした。ドラマファンにとっては有名なセリフだったので、多くの反応がありました。

第8話「美のカリスマ編」 ゲスト:りょう

今回のターゲットは、美容整形クリニックやエステなどを経営する社長の美濃部ミカ(りょう)。リチャードの知人で彼女の会社の従業員であったほのか(堀川杏美)がパワハラを受けたと訴え、謝罪と慰謝料請求のため、3人は動きます。 3人は偽の化粧水「弁天水」を彼女に売りつけようとしましたが、ほのかが彼女のパワハラをマスコミにリークしたため失敗。ミカは社長を辞めてしまいます。 お金を手に入れられなかった3人でしたが、ミカはまた美のカリスマとして戻ってくると予想し、陰ながら彼女にエールを送るのでした。

まさかの伏線。ファンからは驚きの声が

今回はダー子たちの企てが初めて失敗した回のように思われました。しかし、これには後日談があったのです。 それがわかるのは本作第2話の「リゾート編」。終盤、桜田リゾートの買収した旅館のアメニティが映るのですが、なんとそれが弁天水の化粧品シリーズだったのです。ラベルには「MINOBE」の文字も見えることから、結局ミカは社長に復帰し、ダー子たちから弁天水の権利を買ったのでしょう。 また、第1話にもミカのブランドのポスターが映っています。ダー子たちが初めて失敗したように見せかけて、実は成功していたことがシリーズ序盤でわかっていたなんて、驚きの演出ですね。

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第9話「スポーツ編」 ゲスト:小池徹平

今回のターゲットは、IT会社の社長・桂公彦(小池徹平)。弱いスポーツクラブを買収し、その経営の赤字を自社の節税に使っていただけでなく、コーチや選手を入れ替えてチームを潰したり、自分の意見に従わない選手や監督を勝手にクビにしたりと権力を振りかざしていました。 ダー子たちは偽のスポーツチームを作って彼に出資させました。しかし、チームのメンバーが諦めず練習する姿を見て、彼は本当はスポーツが好きだったことを思い出します。結局彼はチームのオーナーとなり、サポートを続けるのでした。

スポーツドラマ風の今回、名作のパロディも

「スポーツ編」と銘打った今回は、様々なパロディネタを交えたスポーツドラマ風に仕上がっています。 ダー子たちの作った弱小チームが練習に励むシーンでは、ドラマ『スクール☆ウォーズ』の主題歌「ヒーロー」が、チーム全員のクビを命じた桂に選手たちが反発するシーンでは、ドラマ『ROOKIES』の主題歌「キセキ」が流れました。両方とも名作スポ根ドラマですね。 また、チームのメンバーであるジェームズが「ダー子さん、バスケがしたいです」と片言の日本語で言ったり、ボクちゃんが「左手は添えるだけ」と言ったりと、誰もが知るスポ根作品の名ゼリフのパロディも見られました。

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最終話「コンフィデンスマン編」 ゲスト:佐藤隆太

ボクちゃんは母の遺産を詐欺で奪われた過去を持つ鉢巻秀男(佐藤隆太)の、犯人はリチャードとダー子ではないかという言葉を信じて、彼をダー子の部屋に連れて行きます。 しかし、そこで鉢巻の態度が一変。実は彼の正体は中国人マフィアであり、亡き父を騙した犯人だと思い込んでいるダー子たちを襲撃したのでした。 しかし、それらは全てダー子の計画。ダー子は鉢巻の銀行口座から大金を奪い取り、彼は逮捕されてしまうのでした。

まさに「目に見えるものが本当とは限らない」最終回

結局、全てダー子の計画だった最終回ですが、3人が襲撃され心理戦を繰り広げるシーンには、ただならぬ緊迫感が漂っていました。 しかし、今回隠されていた小ネタは今作最大の驚きと言えそうです。 今までの伏線からもわかるように、今作は各回の時系列がバラバラ。この最終回、序盤で詐欺師から足を洗うというボクちゃんに、ダー子は「398回目」だと言うのです。そして、第1話の前半でも似たような展開がありましたが、その時ダー子は「400回目の辞めたい病」だと言いました。 つまり、最終回は第1話よりも時系列的に前の話。実は最終回は「エピソード0」だったのでした。 このどんでん返しにファンは騒然。まさに視聴者が作品に騙される展開となりました。

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2019年には映画『コンフィデンスマンJP』が公開決定!

それすらもファンに疑われる展開に……

今までになかった大どんでん返しで、大きな反響を呼んだ今作。 その人気に応えるように、2019年には映画版が公開されることも正式に発表されました。しかし、それまでの今作を知るファンは、映画化のニュースも嘘なのではないか?と疑い、本当のファンであるほど映画化のニュースを信じられない、というコメディーのような展開となりました。 最後まで予想できない展開だったドラマ版の小ネタや伏線を、オープニングから最終話まで振り返りました。ここまで読んでもう一度ループしたくなった方もいるのでは? 映画版がどんな展開になるのか、今から楽しみですね。