アニメの作画崩壊で有名な伝説級シーン10選をまとめて紹介【笑える】
タップできる目次
- アニメの作画崩壊シーンが面白すぎる!問題のシーン10選
- ①『ひだまりスケッチ』:富士山事件
- ②『ロスト・ユニバース』:ヤシガニ事件
- ③『夜明け前より瑠璃色な〜Crescent Love〜』:キャベツ事件
- ④『ガンドレス』:未完成でアニメ放送……?
- ⑤『MUSASHI -GUN道-』:信玄餅が……
- ⑥『ふたりはプリキュアMaxHeart』:かんたんルミナス
- ⑦『Yes!プリキュア5 GoGo!』:全員の顔が同じ……?
- ⑧『七つの大罪』:3期で作画が変わった!?
- ⑨『機動戦士ガンダム』:「ククルス・ドアンの島」にて
- ⑩『シティハンター』:指が6本……?
- 【解説】「作画崩壊」はなぜ起こってしまうの?
- 面白い作画崩壊シーンで元気になれるかも!?
アニメの作画崩壊シーンが面白すぎる!問題のシーン10選
アニメ作品の中では、「どうしてこんな質の低い作画があるのか?」とファンの間で話題になってしまい「作画崩壊」と呼ばれるシーンが存在します。有名なものはネット上で「キャベツ」「ヤシガニ」とスラング化されて揶揄されますが、他には一体どのような作画崩壊があるのでしょうか? 今回はネット上でも特に有名な作画崩壊についてまとめてみました。メジャーな名作から深夜枠のマニアックなものまで10個を厳選し細かく解説していきます!
①『ひだまりスケッチ』:富士山事件
『ひだまりスケッチ』といえば、蒼樹うめによる人気の4コマ漫画ですが、10話「ゆのさま」の回でとんでもない作画崩壊が起きました。銭湯にあるはずの富士山の絵がなく、文字で「富士山」としか書かれていないという前代未聞の出来事があったのです。 この他にも3期のOP、EDなどは作画崩壊の嵐として有名となりました。富士山事件の詳細は制作状況の関係でオンエアに間に合わず、「富士山」と文字で書いて誤魔化すという暴挙に出たからです。放送当時ネットで大きな話題を呼んでいます。 もちろんこちらもソフト化された時には大幅修正されており、きちんと銭湯に富士山の絵が描かれていました。良くも悪くも衝撃を与えた事件であり、大人の事情が透けて見えることも含めて色々考えさせられる作画崩壊です。
②『ロスト・ユニバース』:ヤシガニ事件
こちらは有名な「ヤシガニ事件」と呼ばれた伝説の作品『ロスト・ユニバース』における作画崩壊です。1998年に放送された本作の第4話「ヤシガニ屠る」の作画の質がとても低く、ファンの間で「ヤシガニ」といじられるようになりました。 4話に限らずテレビシリーズとしての予算やスケジュールが厳しく、しかも海外の下請けに作画を担当させたせいで著しくクオリティが低いのです。お陰でキャラデザインのみならず、遠近感やアクションなどの演出にまで支障が出てしまいました。 後にソフト化された際にはOPから全体的な修正が施され、きちんと見られる質の高いアニメとなっています。当時の制作背景を知ると、決していたずらに愚弄していい作品ではないことがわかるでしょう。 良くも悪くもアニメ業界に大きな爪痕を残した作品です。
③『夜明け前より瑠璃色な〜Crescent Love〜』:キャベツ事件
「ヤシガニ」と並ぶ伝説の作画崩壊がアニメ『夜明け前より瑠璃色な〜Crescent Love〜』のキャベツ事件です。2006年に放送されたギャルゲー発のアニメなのですが、既にインターネットが普及していたため、即座に噂は広まりました。 第3話「お姫様 料理対決!!」に出てきたこのキャベツはその見た目から「ゴムボール」といじられました。さらに真っ二つに切った時の中身も「玉ねぎ」と揶揄される程雑な絵だったのです。しかもこの回は決してキャベツだけが酷かったのではありません。 登場人物の顔やボディバランスもおかしく、海外が下請けだった為に注文と全く違うものができたのです。バンダイビジュアルも謝罪し、ソフト化に当たって全体的に修正されています。また、「キャベツ検定」の元ネタにもなりました。 なお現実にはこのような形のキャベツもあるので、あながち間違いとはいえません。
④『ガンドレス』:未完成でアニメ放送……?
1999年に放映されたアニメ映画『ガンドレス』は公開日までにフィルムが完成しなかった為、未完成の状態で公開されました。その為登場人物が単色のまま出ているシーンが何箇所かあり、動きも映画とは思えないほど不自然です。 未完成のまま放映すること自体は珍しくありません。『宇宙戦艦ヤマト 完結編』や『火垂るの墓』などは一部未完成のまま出したところはあります。しかし、作品全体に影響を及ぼすほど質の低い作画崩壊ではなかったのです。 『ガンドレス』の作画崩壊が大問題に発展したのはその質の低さが作品全体に影響していたからです。メカニックも単色であり、キャラクターの動きと音声が一致しておらずズレを起こしているという酷さでした。 因みに制作会社のスタジオジュニオは本作以外にも仕事の質が低いせいで事業停止にまで追い込まれています。
⑤『MUSASHI -GUN道-』:信玄餅が……
モンキー・パンチ原作で2006年に放送されたアニメ『MUSASHI -GUN道-』では信玄餅が実物と全く異なる青と赤と白で描かれている作画崩壊がありました。多くの視聴者に「こんな餅では食欲をなくす」と散々に批判された程です。 しかも「GUN道」の作画崩壊は信玄餅に留まらず、背景が実写であったり登場人物のボディバランスや顔つきが変だったりします。尚且つTwitterで作画を担当した方が詳細を話し、そのこともまた大きな話題をネット界隈で呼びました。 しかし、作画崩壊は酷くても脚本や声優、音楽など作品そのものの質は非常に高く、当時のアニメの中でも上位に入る完成度です。ネットの噂などに惑わされることなく、ご自身の目で確かめてみるといいのではないでしょうか。
⑥『ふたりはプリキュアMaxHeart』:かんたんルミナス
今やスーパー戦隊シリーズ、仮面ライダーシリーズと並ぶ「ニチアサ」の作品群として女児向けの定番となったプリキュアシリーズ。その2作目『ふたりはプリキュアMaxHeart』の11話「大ピンチ!ハートをつないで一発逆転!!」で起こったのが「かんたんルミナス」です。 この回の戦闘シーンにおけるシャイニールミナスのデッサンやパースが不完全なまま提出したことが原因でした。しかも、この回に関してはルミナスのみならずキュアブラック、キュアホワイトも簡略化された作画で描かれたカットがあります。 しかし、これまで述べてきた作画崩壊とは違い、あくまで「中割」の一瞬だけです。この回の作画は決して低くはなく、よほど画面を注意してスローモーションで見ない限りは気になりません。ファンが必要以上に騒ぎ立てているだけでしょう。
⑦『Yes!プリキュア5 GoGo!』:全員の顔が同じ……?
「かんたんルミナス」と同系統のミスが2007年の『Yesプリキュア5 GoGo!』の第6話「ドーナツ国王目覚める」で描かれた、岩を受け止める時の全員の顔が同じというものです。おまけにパースも変であり、1人だけ岩を持ち上げていないように見えます。 他にも登場人物のイマジナリーライン(視線の交わり)が合っていなかったり、時々おかしな顔つきになることがあったりするようです。しかし、これらも「かんたんルミナス」同様にごく一部の中割に過ぎず、作画崩壊と言っていいのか、難しいところでもあります。 富士山やヤシガニ、キャベツなどの場合は制作費が低かったことなどから起こった明らかなミスです。それに対してプリキュアシリーズは納期を遵守しており、かつ全体を通して見ると気にならないレベルに収まっています。 こういう一部の例だけをもって作画崩壊と称するのはあまり良くないかもしれませんね。
⑧『七つの大罪』:3期で作画が変わった!?
2020年3月をもって原作漫画が完結した大人気アニメシリーズ『七つの大罪』ですが、こちらは3期で作画崩壊が起きているようです。具体的にどこがというよりも、全体を通して作画の質が低下していることが話題を呼んでいます。 メリオダスVSエスカノールをはじめ戦闘シーンも日常シーンも登場人物の作画や動きに破綻が目立つようになりました。1期や2期も多少なり作画崩壊はありましたが、それは一瞬の中抜きだけであり、作品全体に影差すものではありません。 しかし、3期は全体通してその作画崩壊が目立つために「作画の大罪」とまで揶揄され、日本のみならず海外のファンまで嘆くようになったそうです。3期は物語として盛り上がり山場が多いシリーズなだけに、残念な思いがあったのでしょう。
⑨『機動戦士ガンダム』:「ククルス・ドアンの島」にて
作画崩壊といえば、日本アニメ史上最大のエポックといわれる『機動戦士ガンダム』の15話「ククルス・ドアンの島」が有名です。スタイルがほっそりしたザクが映っていたことやホワイトベースよりガンダムが大きく見えるパースが有名でした。 「ククルス・ドアン」以外にもファーストガンダムでは戦闘シーンの中抜きによる作画崩壊が起きています。しかし、これらは当時のサンライズロボアニメの恵まれていなかった製作状況を考えれば仕方のないことです。 当時は作画監督が安彦良和先生位しかおらず人手不足でした。予算も潤沢といえない中必死に頑張った結果であり、しかもこの15話は当初の予定になかった回だったので質が低くても仕方ありません。 これだけの作画崩壊がありながらも、アニメの歴史を大きく塗り替えた伝説の作品であることに変わりはないのです。
⑩『シティハンター』:指が6本……?
『シティーハンター』は作品そのもの質は高く、キャラデザインや演出ともに高い完成度を誇ります。しかし、唯一作画崩壊といえるミスがあり、それがOP映像で流れる冴羽りょうが背中合わせに銃を持って構えるカットです。 大変かっこいいキメ顔なのですが、なんと指が6本もあるという作画ミスがありました。画竜点睛を欠いた感じはありますが、気になるほどのものでもありません。 また、『シュタインズ・ゲート』や『名探偵コナン』でも指が6本の場面があり、漫画では『テニスの王子様』でも指が6本の場面があるため、意外と珍しいミスではないのかもしれませんね。
【解説】「作画崩壊」はなぜ起こってしまうの?
「作画崩壊」は上記で紹介したもの以外にも沢山あるので、自分で探してみてもいいでしょう。なぜ作画崩壊が起こるのかですが、上記したように納期と予算という「大人の事情」が少なからず絡んでいるからです。 何枚もの絵コンテを納期に間に合うように作るだけでも大変であり、誰しもが出来る仕事ではありません。 アニメ制作会社は限られた制約の中でいかに質の高いものを生み出すのかで勝負しており、過酷な労働状況であることを理解する必要があります。 「ヤシガニ」「キャベツ」というネットスラングでネタに利用されてしまうこともありますが、あくまでも作品としての良し悪しを見ることが大切です。作画崩壊が一部あったとしても良い作品は多数存在しています! 自分の目で見て心で感じることこそがアニメに、おいて大事なことなのではないでしょうか。
面白い作画崩壊シーンで元気になれるかも!?
今回はアニメの作画崩壊シーンを紹介してきましたが、面白い作画崩壊シーンは作品の完成度や良し悪しとは別に元気になる材料かもしれません。しかし、先入観や偏見で作画崩壊しているから悪い作品だという決めつけは良くないでしょう。 寧ろ作画崩壊を受け入れた上で楽しむ心の余裕を持つことで、より作品そのものを楽しむことができます。全ては見る側の受け取り方次第です。