2024年12月20日更新

【最新】「ガンダム」歴史年表の時系列一覧!観る順番・繋がりを「GQuuuuuuX」までわかりやすく解説

このページにはプロモーションが含まれています
機動戦士ガンダム
(C)創通・サンライズ

「ガンダム」シリーズは、1979年に放送された『機動戦士ガンダム』が原点となる作品群です。1作目は、戦争に巻き込まれた少年アムロ・レイが、人型兵器であるモビルスーツ・ガンダムのパイロットとなって生き抜く物語でした。 すでにシリーズは40年以上継続中で、初代の正当な続編もあれば、パラレルワールドになっている派生作品もあります。大人気の反面、「もはや何がなんだか分からない」という声もあるようです。 そこで今回の記事では、本シリーズの中でも中核となる、TV放送された18作品+劇場版について、時系列順の年表とあわせて全体像を解説していきます。特徴やあらすじを概観しますので、あなたの未視聴作品をチェックするためにも、ぜひお役立てください。 ※この記事は「ガンダム」シリーズの重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

AD

【時系列】「ガンダム」の歴史を年表で解説

アニメ「ガンダム」のシリーズ年表を紹介します。公開順では無く時系列順でわかりやすく並べたので、ぜひ参考にして下さい! 「ガンダム」には共通する歴史を持つ「宇宙世紀(U.C.)」軸で描かれる作品と、それ以外の作品があります。宇宙世紀作品は同一の歴史を共有している一方、それ以外の作品はオリジナル設定で描かれているのが特徴です。

宇宙世紀(U.C.)での出来事と作品

U.C.0001年 【ラプラス事件】 『機動戦士ガンダムUC』 地球連邦政府の首相官邸が置かれた宇宙ステーション「ラプラス」がテロで爆破される
U.C.0068年 【ジオン・ズム・ダイクン急死】 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』 ジオン共和国を建国した独立運動の象徴・ダイクンが急死する
U.C.0079年 【一年戦争】 『機動戦士ガンダム』 ザク擁するジオン公国が地球連邦に対して宣戦布告。ジオン敗戦のうえ、停戦協定が結ばれる
U.C.0083年 【デラーズ紛争】 『機動戦士ガンダム0083』 ジオン残党軍が「デラーズ・フリート」を組織。奪ったガンダム試作2号機によるコロニー落下作戦を企てるも壊滅
U.C.0085年 【30バンチ事件】 『機動戦士Zガンダム』 反連邦デモ鎮圧のため、特殊部隊「ティターンズ」が民間人1500万人を毒ガスで虐殺
U.C.0087年 【グリプス戦役】 『機動戦士Zガンダム』 ティターンズとエゥーゴによる連邦内での内紛に加え、ジオン残党軍アクシズによる戦争。ティターンズは壊滅する
U.C.0088年 【第一次ネオ・ジオン抗争】 『機動戦士ガンダムZZ』 アクシズ改ネオ・ジオンが地球へ侵攻。作戦は成功するも内部分裂によりネオ・ジオンは実質瓦解する
U.C.0093年 【第二次ネオ・ジオン抗争】 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』 別名「シャアの反乱」。シャア率いる新生ネオ・ジオンと地球連邦との戦争。シャアとアムロは行方不明に
U.C.0096年 【ラプラス事変】 『機動戦士ガンダムUC RE:0096』 連邦政府最高機密「ラプラスの箱」とその鍵を巡る、ネオ・ジオンの残党「袖付き」と連邦とロンド・ベルの三つ巴の戦い
U.C.0105年 【マフティー動乱】 『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』 秘密結社「マフティー」による腐敗した地球連邦に対する紛争。指導者処刑により組織は瓦解
U.C.0123年 【コスモ・バビロニア建国戦争】 『機動戦士ガンダムF91』 地球連邦に対し、マイッツァー・ロナが理想国家「コスモ・バビロニア」を建国しようと起こす戦い
U.C.0153年 【ザンスカール戦争】 『機動戦士Vガンダム』 コロニー同士の戦国時代の中で起きた、ザンスカール帝国とレジスタンス「リガ・ミリティア」、地球連邦軍との紛争

宇宙世紀(U.C.)外の世界線での出来事と作品

R.C.1014年 (リギルド・センチュリー) 【レコンギスタ作戦】 『ガンダム Gのレコンギスタ』 宇宙世紀の終焉後、スペースコロニー国家トワサンガによる地球帰還作戦
P.D.323年 (ポスト・ディザスター) 【マクギリス・ファリド事件】 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 治安維持武装組織「ギャラルホルン」改革を目指したマクギリスによる鉄華団を利用しての一連の騒動
A.D.2312年 (西暦) 【ブレイク・ピラー事件】 『機動戦士ガンダム00』 治安維持部隊アロウズが真実隠蔽のために民間人を軌道エレベータごと破壊した結果、アロウズが綻ぶきっかけとなる
C.C.2343年 (コレクト・センチュリー) 【悟りの戦い】 『∀ガンダム』 数千年以上昔に繰り返された宇宙戦争の果てに復興しつつある地球人と月の民との戦いを止めるための戦い
F.C.60年 (フューチャー・センチュリー、未来世紀) 【ガンダムファイト】 『機動武闘伝Gガンダム』 コロニー国家が国家連合の主導権を賭けて競い合うロボット競技
A.C.195年 (アフターコロニー) 【オペレーション・メテオ】 『新機動戦記ガンダムW』 5機のガンダムを流星に偽装して地球へ降下させる作戦。真の目的はヒイロ・ユイ暗殺への報復
A.W.15年 (アフターウォー) 【第7次宇宙戦争終幕後】 『機動新世紀ガンダムX』 勝者なきまま終わった第7次宇宙戦争の15年後、混沌とした宇宙情勢で起きる動乱
C.E.71年 (コズミック・イラ) 【ガンダム強奪事件】 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』 ザフト開発の最新型モビルスーツをキラ・ヤマトが強奪した事件
A.G.101年 (Advanced Generation) 【天使の落日】 『機動戦士ガンダムAGE』 火星独立国家「ヴェイガン」による最初の地球攻撃行動
A.S.101年 (アドステラ) 【ヴァナディース事変】 『機動戦士ガンダム 水星の魔女』 ガンダム開発拠点が襲撃される事件。後に生存者は魔女と呼ばれる
とある世界の近未来 【ガンプラバトル・ネクサスオンライン】 『ガンダムビルドファイターズ』『ガンダムビルドダイバーズ』 電脳空間「ディメンション」でのガンプラバトル
「ビルドファイターズ」の7年後 【ガンプラバトル】 『ガンダムビルドファイターズトライ』 3人1組でのガンプラバトル

【公開順】「ガンダム」の順番一覧

ここからは「ガンダム」シリーズを公開年代順に紹介していきます。各あらすじをチェックして、ぜひお気に入りの作品を見つけてください!

【宇宙世紀】「ガンダム」の順番

【宇宙世紀以外】「ガンダム」の順番

【見る順番】「ガンダム」おすすめ作品

初心者におすすめの見る順番

「水星の魔女」と「鉄血のオルフェンズ」は宇宙世紀以外の作品なので、事前知識がいらない点が魅力です。いずれもTVアニメシリーズ最新2作品なので作画なども新しく、最近のアニメに慣れている人は観やすいでしょう。 「水星の魔女」は学園モノの要素が入っている点も初心者におすすめの理由の1つ。序盤は学園モノ感が強く、世界観に入りやすくなっています。女の子が主人公というのも、本作の大きな特徴です。 「鉄血のオルフェンズ」は少年兵が主人公。仲間との絆や成長が描かれる群像劇的な要素もあり、彼らを応援しているうちに作品にのめり込んでいけるでしょう。大人たちに反旗を翻す展開など、熱い要素が好きな人におすすめです。 そしてすべての原点である『機動戦士ガンダム』。ガンダムとは何たるかを知りたい人や王道の順序で攻めていきたい人は、初代から観ていきましょう。本作を観て世界観が気に入ったなら、宇宙世紀作品を開拓してみてください!

AD

シリーズごとに「ガンダム」を見る

1 機動戦士ガンダム
アムロ・レイが初めてガンダムに乗りジオン軍と戦う
2 機動戦士Zガンダム
軍部のエリート「ティターンズ」と反地球連邦組織「エゥーゴ」の戦い
3 機動戦士ガンダムZZ
ティターンズ崩壊後、第一次ネオ・ジオン抗争が勃発
4 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
アムロとシャアの対決に決着がつく
2 機動戦士ガンダム THE ORIGIN
ファーストガンダムの前日譚
3 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
シャアの反乱を生き抜いた少年ハサウェイの成長と活躍
4 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島
ファーストガンダム15話のリメイク版
1 機動戦士ガンダムSEED
敵として再会する親友のキラ・ヤマトとアスラン・ザラの戦い
2 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
SEEDから2年後、シン・アスカを主人公に終わらない戦いを描く
3 機動戦士ガンダムSEED C.E.73 -STARGAZER-
ユニウスセブン落下テロ事件後実施されたスターゲイザー計画を描く
4 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
SEED DESTINYの続編。世界平和監視機構コンパスが各地の紛争に介入する
1 機動戦士ガンダムUC
宇宙世紀のはじまりに隠された謎に迫る
2 機動戦士ガンダムUC RE:0096
上記作品をTVアニメに再編成した作品
3 機動戦士ガンダム Twilight AXIS
ラプラス事変終結後、シャアに深く関わってきた天才エンジニアとパイロットが主人公
4 機動戦士ガンダム Twilight AXIS 赤き残影
上記に新シーンを加えた特別編
2 機動戦士ガンダムNT
UCの1年後、忘れ去られたUCガンダムが再登場する
1 ガンダムビルドファイターズ ガンダムビルドファイターズトライ
ガンプラバトルの頂点を目指すセイとレイジの物語
2 ガンダムビルドファイターズトライ
セイとレイジの優勝から7年後、セイの後輩のガンプラバトル部の奮闘を描く
3 ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ
前作の主人公「トライ・ファイターズ」たちが新型バトルシステムの暴走を食い止める
4 ガンダムビルドファイターズ バトローグ
シリーズ登場人物たちを掘り下げるショートフィルム
2 ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲
セイたちがガンプラマフィアと戦う
3 ガンダムビルドダイバーズ
ゲーム「ガンプラバトル・ネクサスオンライン」を舞台に、中学生のリクが「ビルドダイバーズ」を結成して戦う
4 ガンダムビルドダイバーズRe:RISE
上記の2年後、高校生たちが主人公となってGBNをプレイする
2 ガンダムビルドメタバース
仮想空間「ガンダムメタバース」で戦いを楽しむ少年リオの物語
1 GのレコンギスタⅠ「行け!コア・ファイター」
宇宙世紀終焉から1000年以上後、キャピタル・ガードの候補生ベルリ・ゼナムが不思議な少女アイーダと出会う
2 GのレコンギスタⅡ「ベルリ 撃進」
ベリル救出のため、キャピタル・アーミィと海賊部隊が衝突する
3 GのレコンギスタⅢ「宇宙からの遺産」
スペースコロニー国家トワサンガが、地球への帰還を目指すレコンギスタ作戦を開始する
4 GのレコンギスタⅣ「激闘に叫ぶ愛」
地球を救うフォトン・バッテリーを求めメガファウナは金星を目指す
2 GのレコンギスタⅤ「死線を越えて」
各勢力による最終決戦が始まる

「ガンダム」の壮大な世界観を味わうのにおすすめなのはシリーズごとの視聴です。単発の作品より伏線が多かったり、登場人物たちの世代を超えた物語を楽しめたりと、見応えバツグン。時間はかかってしまいますが、どっぷりと世界観を楽しめるでしょう。 この中でとくにおすすめなのは、やはり『機動戦士ガンダム』から連なる「ガンダム」シリーズ。世界観の根幹となるシリーズなので、ここを抑えておけば、周りの「ガンダム」ファンとも会話が弾むでしょう。 そのうえで「UC」シリーズ、「Gのレコンギスタ」と進めば、宇宙世紀のあらましを抑えることができます。 宇宙世紀以外の作品であれば「SEED」、子供も楽しめる作品であれば「ビルド」シリーズがおすすめです。

【宇宙世紀】「ガンダム」の順番

ここからは宇宙世紀の「ガンダム」作品について概要やあらすじを紹介します。

1.『機動戦士ガンダム』(1979年〜1980年)

機動戦士ガンダム
©創通・サンライズ
公開年 1979年
話数/上映時間 43話
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 大河原邦男

『機動戦士ガンダム』は、1979年から放送された最初のオリジナルテレビアニメです。監督は富野由悠季(とみのよしゆき)。俗に「ファースト」「初代」などと呼ばれます。 舞台は、人類が宇宙に移民するようになった宇宙世紀0079年。人口居住地スペースコロニーの民間人である少年アムロ・レイは、独立戦争を挑むジオン軍の襲撃に巻き込まれてしまいます。 混乱の中、父親が開発に携わっていた地球連邦軍の人型兵器・ガンダムに乗り込んだアムロは、敵機ザクを撃退。しかし、敵機の爆発で居住地が壊滅します。アムロは多くの民間人とともに軍艦に避難しますが、物資も人員も不足して危機状態に。 さらに、ジオン軍の天才士官・シャア・アズナブルの追撃がはじまり、アムロはガンダムのパイロットとして戦わなくてはいけなくなります。 リアリティのある世界設定に、緊張感のあるストーリー、多種多様なデザインのメカ、共感できるキャラクターのドラマなど、語りきれない魅力が凝縮された不朽の名作です。作画の古さに目をつぶれば、展開のテンポも良く、いつの時代に見ても熱中できるアニメになっています。

AD

2.『機動戦士Zガンダム』(1985年〜1986年)

機動戦士Zガンダム
©創通・サンライズ
公開年 1985年
話数/上映時間 50話
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 大河原邦男・藤田一己

『機動戦士Zガンダム』は、1985年から放送された作品で、『機動戦士ガンダム』の続編にあたります。監督は富野由悠季です。 前作から7年後の宇宙世紀0087年。地球連邦内部は、過激派のティターンズと、それに抗うエゥーゴに分裂していました。その内戦に巻き込まれた少年カミーユ・ビダンは、ガンダムMk-II(マークツー)のパイロットとして戦うことになります。 そして、カミーユが入隊したエゥーゴには、クワトロという偽名を使う、シャア・アズナブルの姿もあるのでした。 前作キャラクターの再登場や、変形モビルスーツの戦闘、第3勢力の出現など終始見どころに溢れているのですが、最たる特徴は過酷でハードな作風です。主人公のカミーユからして、冒頭から士官を殴るなど、激しく暴力的な性格に描かれています。 物語面でも、両親の惨殺、少女との悲恋、毒ガス虐殺事件といった、残酷な展開の連続です。主人公が精神崩壊する衝撃的なラストは、「ガンダム」ファン以外にも語り継がれる伝説となっています。

3.『機動戦士ガンダムZZ』(1986年〜1987年)

公開年 1986年
話数/上映時間 47話
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 伸童舎・明貴美加

『機動戦士ZZガンダム』は、1986年から放送された作品で、『機動戦士Zガンダム』の続編にあたります。監督は富野由悠季です。 宇宙世紀0088年。エゥーゴとティターンズの内戦が落ち着くと、三つ巴の戦況が変化。ジオン残党軍のネオ・ジオンが勢力を広げ、動き出していました。 新たな戦乱がはじまる中、ジャンク屋の少年ジュドー・アーシタは、エゥーゴのモビルスーツを奪って金儲けをしようと画策します。しかし、ネオ・ジオンとの戦いに巻き込まれる結果となり、ジュドーはエゥーゴのガンダム・チームとして戦うことになるのでした。 アニメ序盤は、「Z」とは打って変わった明るいテイストで、キャラクターがコミカルに飛び跳ねる場面もあります。ただ、中盤以降はシリアス路線に戻り、女傑ハマーン・カーンとの熾烈な戦いに挑みました。 路線変更の部分などの評価が分かれる作品ですが、続編に関わる重要な設定も多く、やはりチェックしておきたい1作です。

AD

4.『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)

公開年 1988年
話数/上映時間 120分
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 庵野秀明・増尾昭一・佐山善則

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』は、「ガンダム」シリーズ内でも高い人気を誇る作品。監督は富野由悠季が務め、メカニックデザインには当時ガイナックス所属だった庵野秀明も参加しています。 舞台は宇宙世紀0093年。行方不明となっていたシャア・アズナブルは再び姿を現すと、「ネオ・ジオン」を再興するとともに地球連邦に宣戦布告をします。 これに対し地球連邦軍は、ロンド・ベル隊が対抗。同隊はブライト・ノアが指揮をとり、アムロ・レイも参加しているものの、ネオ・ジオンに苦戦することに。シャアが計画した5thルナを地球に落とす計画を許してしまいます。 力不足を感じたアムロは新型モビルスーツ「νガンダム」を手に入れ、一方でブライトの息子ハサウェイの物語も動き出し……。 一年戦争から始まったアムロとシャアの因縁に決着がつく物語です。ここまでメインで描かれてきた登場人物たちの世代交代も描かれ、1つの時代に区切りがつく物寂しさも漂います。

5.『機動戦士ガンダムF91』(1991年)

公開年 1991年
話数/上映時間 120分
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 大河原邦男

『機動戦士ガンダム』映画化10周年を記念して制作された『機動戦士ガンダムF91』。 舞台は宇宙世紀0123年。大きな争いもなく平和な時代が訪れ、ほとんどの人類はスペースコロニーに移住していました。そんな折、「コスモ貴族主義」を掲げるロナ家一族のドレル・ロナは、武装集団「クロスボーン・バンガード」を率いてスペースコロニー「フロンティアIV」を急襲。 同コロニーの学校に通っていた高校生の民間人シーブック・アノーは、試作モビルスーツ「ガンダムF91」のパイロットとして戦いに身を投じていくことになります。 戦いを知らない若者たちが戦いに巻き込まれていくため、生々しい戦争の残酷さが浮かび上がります。

AD

6.『機動戦士Vガンダム』(1993年〜1994年)

機動戦士Vガンダム
(C)創通・サンライズ
公開年 1993年
話数/上映時間 51話
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 大河原邦男・カトキハジメ・石垣純哉

『機動戦士Vガンダム』は、1993年から放送された作品で、監督は富野由悠季です。 舞台は宇宙世紀0153年。恐怖政治を行うザンスカール帝国が、宇宙から地球にまで侵攻。対抗組織のリガ・ミリティアとの戦闘になり、民間人の少年ウッソ・エヴィンは巻き込まれてしまいます。 ウッソは機転を利かせて敵機を奪取し撃退。その腕が認められ、ヴィクトリーガンダムのパイロットにスカウトされます。幼馴染のシャクティを守りたいウッソは、戦う決意をするのでした。 「ファースト」から約74年後の時系列であるため、過去作のキャラクターは登場しません。事実上の仕切り直し作品です。当初は子供向け路線でしたが、次第に残虐描写や性表現が増加し、むしろ青少年には見せられないアニメとなりました。 監督がDVD発売時に「見られたものではないので買ってはいけません」と発言した逸話が有名です。しかし、独特のモビルスーツ戦や、前述の残虐描写などの見どころは多く、見返すファンも多い作品となっています。

7.『機動戦士ガンダムNT』(2018年)

機動戦士ガンダムNT
©創通・サンライズ
公開年 2018年
話数/上映時間 90分
監督 吉沢俊一
メカニックデザイン カトキハジメ・小松英司

『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』は福井晴敏による書き下ろし中編小説『不死鳥狩り』をモチーフに制作された作品です。 宇宙世紀0079年、「奇蹟の子供たち」と呼ばれた3人の子供、ヨナ、ミシェル、リタは、その能力に目をつけられて実験体となっていました。3人は脱出を試みますが、リタとユニコーンガンダム3号機フェネクスは行方不明となってしまいます。 宇宙世紀0097年。ミシェルはナラティブガンダムを入手し、そのパイロットにヨナを据え、目撃情報が頻発するフェネクス捕獲作戦を開始します。 モチーフが鳥の本作。メカニックデザインも鳥がモチーフとなっていて、ファンからの評価も高い作品です。

AD

8.『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(2021年)

閃光のハサウェイ ガンダム
©創通・サンライズ
公開年 2021年
話数/上映時間 95分
監督 村瀬修功
メカニックデザイン カトキハジメ・山根公利・中谷誠一・玄馬宣彦

劇場版『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は同名小説を原作とする映画です。監督は村瀬修功で、本作は「逆襲のシャア」の続編的立ち位置となっています。 シャアとアムロの最終決戦から12年が経った、宇宙世紀0105年の地球。地球を私物化する腐敗した連邦政府に対する、「マフティー」と名乗る反政府組織が水面下で活動していました。 ブライト・ノアの息子であり、マフティーのリーダーであるハサウェイ・ノア。彼の乗る高級シャトルが、偽マフティーの襲撃を受けます。その場にいた謎の美少女、ギギや軍人のケネスと共に、偽マフティーを片付けるハサウェイ。この出会いが3人を、混沌とした運命へと導くのでした。 深い人間ドラマが魅力でありながら、もちろんモビルスーツの戦いからも目が離せない本作。大気圏内で繰り広げられた、重力を感じるバトルは必見です!

9.『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』(2022年)

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 ガンダム
(C)創通・サンライズ
公開年 2022年
話数/上映時間 108分
監督 安彦良和
メカニックデザイン 大河原邦男・カトキハジメ・山根公利

『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』は、『機動戦士ガンダム』の15話で描かれたエピソード「ククルス・ドアンの島」から生まれた劇場版。ファーストガンダムの新作映画としては、実に40年ぶりの劇場公開作品とあって、大きな反響を呼びました。 宇宙世紀0079年、地球連邦軍とジオン公国との争いが苛烈を極めていました。アムロたちホワイトベースの面々は、残敵を叩くという司令を受けて無人島・アレグランサ島へ降り立ちます。そこにはククルス・ドアンと名乗る大男と子供たちの姿がありました。 新たな戦闘シーンやアニメ版では登場しなかったサザンクロス隊を登場させて、108分で描く本作。島を舞台とした人間ドラマが見応えのある作品です。

AD

【宇宙世紀以外】「ガンダム」の順番一覧

宇宙世紀以外の世界観で描かれる作品をここから紹介していきます。

1.『機動武闘伝Gガンダム』(1994年〜1995年)

機動武闘伝Gガンダム
(C)創通・サンライズ
公開年 1994年
話数/上映時間 49話
監督 今川泰宏
メカニックデザイン 大河原邦男・カトキハジメ・山根公利

『機動武闘伝Gガンダム』は、1994年から放送されたアニメで、監督は今川泰宏(いまがわやすひろ)です。 未来世紀60年。宇宙コロニー国の覇権争いは、人型兵器を使った格闘大会「ガンダムファイト」で行われていました。主人公のドモン・カッシュは、ネオジャパンの代表選手として、競技会場の地球に降り立ちます。 ただし、ドモンの本当の目的は、祖国を裏切った兄キョウジ・カッシュを捜すこと。様々な想いを持つ選手たちが集まる中、ガンダムファイトがはじまります。 「Gガンダム」は、「ガンダム」シリーズの中ではじめて、過去作とは全く異なる世界観で制作された作品です。スタッフも設定もキャラクターも一新され、ストーリーも熱い少年漫画のような路線に。 本編未視聴の方が、ゲームなどの印象からネタ扱いしていることもありますが、本編の内容は至って真面目。少年向けアニメとして完成度の高い1作です。

2.『新機動戦記ガンダムW』(1995年〜1996年)

公開年 1995年
話数/上映時間 49話
監督 池田成・高松信司
メカニックデザイン 大河原邦男・カトキハジメ・石垣純哉

『新機動戦記ガンダムW』は、1995年から放送された作品です。監督は池田成(いけだまこと)でしたが、途中で高松信司(たかまつしんじ)へ交代しました。 A.C.195年。コロニーを支配しようとする地球統一連合に対し、一部の者たちが反発。「オペレーション・メテオ」という作戦を発動させ、5機のガンダムが地球に降下させます。 その中には、5人の少年パイロットであるヒイロ、デュオ、トロワ、カトル、五飛(ウーフェイ)たちがいました。彼らは圧倒的戦力を誇るガンダムを操り、目まぐるしく移り変わる情勢の中で戦っていきます。 本作も過去作とは異なる独立した設定です。主な魅力は、騎士道を重視した世界観や、5機のガンダムと美形のパイロットという美麗かつ圧倒的なビジュアル。また、予想外なストーリー展開や、突飛なセリフが頻発するため、シュールな面白さのある作品でもあります。

AD

3.『機動新世紀ガンダムX』(1996年)

公開年 1996年
話数/上映時間 39話
監督 高松信司
メカニックデザイン 大河原邦男・石垣純哉

『機動新世紀ガンダムX』は、1996年から放送された作品で、監督は高松信司です。 第7次宇宙戦争で人類の大半が死滅した、A.W.15年。ジャンク屋の少年ガロード・ランは「ある少女を確保して欲しい」という男の依頼を、仕事の1つとして引き受けます。 しかし、ガロードはその少女ティファに一目惚れ。依頼を反故にして、ティファを守ることを最優先に行動しているうちに、地球連邦軍の決戦兵器・ガンダムXを発見し、戦闘に巻き込まれていきます。 本作も過去作とは別の独立した世界観です。ロボットアニメ全般の人気が低迷した時期に制作されたこともあり、話数短縮や放送時間変更の憂き目に合いました。とはいえ、起承転結が明確な構成で、見ごたえのある物語です。 また、監督が「ガンダムを考えるガンダム」と語っているように、メタ的に過去作をオマージュしている要素が多数。「ガンダム」ファンならチェックしておきたい作品でもあります。

4.『∀ガンダム』(1999年〜2000年)

公開年 1999年
話数/上映時間 50話
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 大河原邦男・シド・ミード・重田敦司・沙倉拓実

『∀ガンダム』(ターンエーガンダム)は、1999年から放送された作品で、監督は富野由悠季です。 正暦2343年。1万年以上の黒歴史と呼ばれる戦乱の時代を経て、地球の人類の文明は19世紀以前まで衰退していました。一方、月面の住民「ムーンレィス」たちは、高度な技術を維持しており、地球への帰還計画を立てます。 しかし、ムーンレィスが地球へ降下すると、地上の人々は反発。黒歴史時代の人型兵器が発掘され、戦争に発展してしまいます。ムーンレイスの少年ロラン・セアックは、発掘された∀ガンダムのパイロットとなり、月と地上の人々の間で揺れ動きながら、戦っていくのでした。 本作の舞台は、文明衰退後の地球になっており、他の作品とは一線を画する独自の世界観です。時系列としては、「ガンダム」シリーズの最も未来に位置づけられるとされています。 生き生きと行動するキャラクターのドラマや、いわゆる“富野節”のセリフによる掛け合い、迫力のあるモビルスーツ描写、牧歌的な世界観など魅力に溢れる傑作です。

AD

5.『機動戦士ガンダムSEED』(2002年〜2003年)

機動戦士ガンダムSEED
©創通・サンライズ
公開年 2002年
話数/上映時間 50話
監督 福田己津央
メカニックデザイン 大河原邦男・山根公利

『機動戦士ガンダムSEED』は、2002年から放送された作品で、監督は福田己津央(ふくだみつお)です。 C.E.71年。自然に生まれる人間「ナチュラル」と、遺伝子操作で優れた資質を与えられてから誕生する人間「コーディネイター」の能力格差により、世界には差別や対立が発生。戦争状態になっていました。 中立地帯に住む主人公のキラ・ヤマトは、コーディネイターですが、ナチュラルとも仲の良い少年でした。しかし、居住地で地球連合軍とザフト軍の戦闘が勃発。仲間を守るため、新型モビルスーツで戦うことに。 ただ、敵軍にいたのは、幼少期からの親友であるアスラン・ザラ。平和好きのキラが、友達と殺し合わなくてはいけない境遇へと追い込まれていきます。 本作は、「ファースト」のストーリーを21世紀版としてリブートした作品で、「新世紀のファーストガンダム」というコンセプトで制作されました。 ドラマティックで緊張感のあるストーリー展開と、華やかで迫力のあるビジュアルが魅力。賛否はあれど、総合的に非常にファンの多い1作です。

6.『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2004年〜2005年)

公開年 2004年
話数/上映時間 50話
監督 福田己津央
メカニックデザイン 大河原邦男・山根公利

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』は、2004年から放送された『機動戦士ガンダムSEED』の続編で、監督は福田己津央です。 C.E.73年。前作での停戦から2年が経つものの、争いの火種は残っていました。新設プラントでは、新型モビルスーツが何者かに強奪され交戦状態に。その場に居合わせたアスランと、オーブ代表のカガリは、戦闘に巻き込まれてしまいます。 そこに救助に現れたのは、新型機インパルスを操る少年シン・アスカ。シンは前大戦で家族を亡くしており、怒りをぶつけるように戦場を駆けます。一方、キラは地球のオーブで隠居生活をしていましたが、何者かに命を狙われはじめているのでした。 「SEED」の正当な続編で、実質的な主人公が、アスラン、シン、キラと3人います。多様な視点から目まぐるしく展開する飽きない構成ですが、その特徴ゆえに終盤はやや物語が混乱しました。 評価の分かれる部分がありますが、続きが気になる要素や、白熱する戦闘描写も多く、十分見どころのある作品です。

AD

7.『機動戦士ガンダム00』(2007年〜2009年)

機動戦士ガンダム00
Ⓒ創通・サンライズ
公開年 2007年
話数/上映時間 50話
監督 水島精二
メカニックデザイン 海老川兼武・柳瀬敬之・鷲尾直広・寺岡賢司・福地仁・中谷誠一・大河原邦男

『機動戦士ガンダム00』は、ファーストシーズンが2007年から、セカンドシーズンが2008年から分割放送されました。監督は水島精二(みずしませいじ)です。 西暦2307年。人類はエネルギーと軌道エレベーターの利権を巡って、大きく3つの勢力に分裂していました。紛争が絶えないその時代に、私設武装組織「ソレスタルビーイング(以下CB)」を名乗る者たちが、謎のモビルスーツ・ガンダムに乗って出現します。 CBは、全世界のメディアで「武力によって戦争を根絶する」と表明。CBに対しての賛否両論が世論で巻き起こる中、主人公の刹那・F・セイエイは、ガンダムのパイロットとして出撃し、各国の紛争に介入するのでした。 本作も過去の「ガンダム」とは異なる独立した世界観です。「西暦」という現実の地続きになった時制設定が特徴で、テーマの掘り下げ方や政治描写も事実をベースにしています。 また、作画のレベルが「ガンダム」シリーズの中でもトップクラスに高いと言われ、メカ描写も評価されるアニメです。

8.『機動戦士ガンダムAGE』(2011年〜2012年)

機動戦士ガンダムAGE
Ⓒ創通・サンライズ
公開年 2011年
話数/上映時間 49話
監督 山口晋
メカニックデザイン 海老川兼武・石垣純哉・寺岡賢司

『機動戦士ガンダムAGE』は2011年から放送されたアニメで、監督は山口晋(やまぐちすすむ)です。 3世代に渡って描かれる大河作で、主人公も3人存在しています。物語は人類が宇宙に進出したA.G.101年、幼少期のフリット・アスノが、謎の敵UEに襲撃されて母親を亡くす場面からはじまります。 その後、フリットはガンダムAGEの開発者となり、戦いの中で成長。UEの正体が火星移民の末裔だったという真実が明かされながら、フリットの息子であるアセム・アスノ、孫であるキオ・アスノに戦いか引き継がれてきます。 本作も独立した世界観です。『イナズマイレブン』や『妖怪ウォッチ』を担当したプロデューサーの日野晃博(ひのあきひろ)が監修し、子供向けを念頭に制作されました。 そのストーリーは奇をてらわない王道展開で、シンプルでかっこいいモビルスーツが登場します。

AD

9.『ガンダム Gのレコンギスタ』(2014年〜2015年)

ガンダム Gのレコンギスタ
Ⓒ創通・サンライズ
公開年 2014年
話数/上映時間 26話
監督 富野由悠季
メカニックデザイン 安田朗・形部一平・山根公利

『ガンダム Gのレコンギスタ』は、2014年から放送されたアニメで、監督は富野由悠季です。通称「Gレコ」と呼ばれます。 人類が滅亡しかけた時代から1000年以上が経ったR.C.1014年。軌道エレベーターからエネルギーが搬入される地域周辺は、キャピタル・テリトリィと呼ばれていました。主人公は、その地域を守る自衛組織の候補生である少年ベルリ・ゼナムです。 ベルリはあるとき、海賊部隊のアイーダ・スルガンと謎のモビルスーツに遭遇。それを発端に、多数の勢力が入り乱れる戦いに巻き込まれていきます。 初代ガンダムの監督・富野由悠季が、15年ぶりにTVシリーズを手掛けた作品です。若干とっつきにくい作風で、登場する勢力が4国家・8派閥以上あるなど、難解な面があります。ただ、主人公が旅を通して世界を学んでいく物語になっており、理解できると楽しめる設定です。 また、ベテラン監督の名人芸とも呼べる、引き込まれる戦闘シーンや、テンポの良いセリフの応酬は健在。独特の世界観に没入できる1作です。

10.『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(2015年〜2017年)

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
©創通・サンライズ・MBS
公開年 2015年
話数/上映時間 50話
監督 長井龍雪
メカニックデザイン 鷲尾直広・海老川兼武・形部一平・寺岡賢司・篠原保

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』は、第1期が2015年から、第2期が2016年から分割放送されました。監督は長井龍雪(ながいたつゆき)です。 大戦争が終結したP.D.323年。地球圏は治安維持組織ギャラルホルンの監視下にありましたが、統治体制が腐敗し、貧困層が生まれています。 火星では、孤児の少年が集まって、警備業を営んでいました。その組隊長オルガ・イツカは、あるとき政治活動家の少女クーデリアの護衛を請けます。しかし、ギャラルホルンと対立する結果となり、戦闘状態に。 主人公の三日月・オーガスは、オルガにガンダム・バルバトスで戦うように命じられます。淡々と了承した三日月は敵機を撃退。少年たちは自身らの名称を「鉄華団」と改め、“火星の王となるための戦い”をはじめます。 本作も、他のシリーズからは独立した、オリジナルの設定です。貧しい少年たちが、ボロボロに疲弊しながら奮闘する姿が描かれていきます。過酷な状況でも戦い続ける展開になり、その世界観を象徴する「止まるんじゃねえぞ」というオルガのセリフは、ネットで流行語となりました。

11.『機動戦士ガンダムUC RE:0096』(2016年)

機動戦士ガンダムUC RE:0096
©創通・サンライズ
公開年 2016年
話数/上映時間 22話
監督 古橋一浩
メカニックデザイン カトキハジメ・佐山善則・石垣純哉・玄馬宣彦・明貴美加・小倉信也

『機動戦士ガンダムUC RE:0096』は、2010年から発売されていたOVA『機動戦士ガンダムUC』を、TV放送版として2016年に再編集したアニメです。監督は古橋一浩(ふるはしかずひろ)が担当しました。 宇宙世紀0096年。ネオ・ジオン残党軍は、巨大企業の後ろ盾であるビスト財団から、重要機密を受け取ろうとしていました。その機密とは「ラプラスの箱」。連邦政府を滅ぼす力があると言われる正体不明の「箱」です。 しかし、連邦政府が「箱」の取引を妨害するために軍事介入を開始し、コロニー内での抗争に。民間人の少年バナージ・リンクスは、謎の少女オードリーとの出会いから、その戦闘に巻き込まれ、ユニコーンガンダムに搭乗することになるのでした。 本作は、江戸川乱歩賞受賞者にして富野由悠季のファンである作家・福井晴敏(ふくいはるとし)の小説『機動戦士ガンダムUC』が映像化されたアニメです。 作者がオタクであるためか、ストーリー、演出、デザイン、テーマ、世界観のすべてが、ファンの「これが見たい!」という願望を結実させた内容になっています。ガンダム好きによる、ガンダム好きのための作品です。

12.『ガンダムビルドファイターズ』(2013年〜2014年)

公開年 2013年
話数/上映時間 25話
監督 長崎健司
メカニックデザイン 大河原邦男・阿久津潤一・石垣純哉・海老川兼武・寺岡賢司

『ガンダムビルドファイターズ』は、2013年から放送されたアニメで、監督は長崎健司(ながさきけんじ)が担当しました。2016年には特別編の『ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ』も放送。 本作はガンプラ(ガンダムのプラモデル)を作って対戦する「ガンダムビルド」シリーズの1つです。戦争描写などはなく、ゲーム競技としてのバトルを描いています。 舞台となるのは、プラスチックを自在に操る「プラフスキー粒子」がある世界。作ったガンプラを動かして勝負する「ガンプラバトル」が流行しており、全世界に愛好家がいます。 主人公の少年イオリ・セイは、ガンプラ制作が得意であるものの、バトルの操縦は苦手でした。そんな中、ガンプラ初心者であるものの、操縦技術が卓越した少年レイジに、セイは偶然出会います。2人は互いの長所を活かし合い、コンビでガンプラバトル選手権に挑むと決めます。 「明るく楽しいガンプラバトル」がテーマになっている本作は、最後までコミカルなのが特徴です。また、名機体が夢の共演を果たす場面もあり、ファンがニヤリとする要素が散りばめられています。

13.『ガンダムビルドファイターズトライ』(2014年〜2015年)

公開年 2014年
話数/上映時間 25話
監督 綿田慎也
メカニックデザイン 大河原邦男・石垣純哉・今石進・海老川兼武・寺岡賢司・寺島慎也・NAOKI

『ガンダムビルドファイターズトライ』は、『ガンダムビルドファイターズ』の続編で、2014年から放送されました。監督は綿田慎也(わただしんや)です。 前作の7年後、セイたちが卒業した聖鳳学園のガンプラバトル部は、部員がホシノ・フミナの1人だけになってしまっていました。メンバー不足で、チーム戦の大会にも出場できません。 そこに転校して来るのが、主人公の少年カミキ・セカイ。セカイは、ガンプラは初心者であるものの、格闘技の使い手です。同級生のコウサカ・ユウマと共にガンプラバトル部に入部したセカイは、チーム戦の地区大会に出場し、格闘の腕を活かして勝ち上がっていきます。 前作に引き続き明るい作風で、重たいシーンはありません。コミカルでド派手な戦闘シーンや、SDガンダムや、巨大モビルアーマーの出現する、ハチャメチャな展開が見どころです。

14.『ガンダムビルドダイバーズ』(2018年)

ガンダムビルドダイバーズ
Ⓒ創通・サンライズ・テレビ東京
公開年 2015年
話数/上映時間 25話
監督 綿田慎
メカニックデザイン 大河原邦男・海老川兼武・阿久津潤一・石垣純哉・形部一平・寺岡賢司・寺島慎也・柳瀬敬之・鷲尾直広

『ガンダムビルドダイバーズ』は、2018年に放送されたアニメです。 監督は綿田慎也。キャラクターやストーリーは一新されていますが、舞台は『ガンダムビルドファイターズトライ』の後の時代に設定されています。 電脳仮想世界でガンプラバトルをするオンラインゲーム「ガンプラバトル・ネクサスオンライン(GBN)」が人気の世界。主人公の少年ミカミ・リクは、同級生のユッキーやモモカと共に、GBNのプレイをはじめます。 初心者としてGBNのゲームを攻略する中で、リクは謎の少女サラに出会ったり、違法ツールを利用するグループとバトルしたりと、様々な出来事を経験していくこととなります。 本作は「ガンダムビルド」シリーズの続編で、現実ではなく電脳ゲームの中で対戦する設定になっています。「ビルドファイターズ」と比較すると、終盤はシリアスな展開もあり、また違った楽しみ方ができる作品です。

15.『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022年)

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
©創通・サンライズ・MBS
公開年 2022年
話数/上映時間 24話
監督 小林寛
メカニックデザイン JNTHED・海老川兼武・稲田航・形部一平・寺岡賢司・柳瀬敬之

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』はシリーズ初の女性パイロットが主人公の作品です。 「ヴァナディース事変」から21年。ガンダム開発者が「魔女」と呼ばれるA.S.(アドステラ)122年。水星からやってきた少女スレッタ・マーキュリーは、モビルスーツ産業を牛耳る最大手ベネリットグループが運営するアスティカシア高等専門学園のパイロット科に編入します。 学園ではモビルスーツによる決闘が行われ、最強のパイロットにはミオリネ・レンブランの花婿候補が与えられます。スレッタは愛機のガンダム・エアリアルで最強に上り詰め、ミオリネの花婿候補となりますが……。 ミオリネとスレッタのやりとりが微笑ましく、序盤は軽快な学園モノとして進みます。株式会社ガンダムを設立してCM制作をするなどコミカルな展開も描かれる反面、1期ラストからの鬱展開や、スレッタの出自にまつわるミステリー要素が大きな話題を呼びました。

16.『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』(2025年)

公開年 2025年予想
話数/上映時間 未発表
監督 鶴巻和哉
メカニックデザイン 山下いくと

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』は、「エヴァンゲリオン」シリーズで知られるスタジオカラーとサンライズがタッグを組むシリーズ最新作。TVアニメ放送に先駆け、一部エピソードを再構築したものが「GQuuuuuuX Beginning」として劇場先行上映されます。 今作は非合法なモビルスーツ決闘競技「クランバトル」を描く作品。スタジオカラーとのタッグでどんなガンダムが生まれるのか、ファンもアニメ開始を心待ちにしています。

「ガンダム」シリーズの魅力は深い人間ドラマと多種多様なモビルスーツ!

機動戦士Zガンダム
©創通・サンライズ

膨大な作品数を誇る本シリーズ。特徴を端的に言い表すのは難しいのですが、あえて一言にすれば、人間ドラマのリアリティと、モビルスーツのエンターテインメント性が「ガンダム」の大きな魅力でしょう。 主な舞台が戦争中であるため、キャラクターは苦悩しながら死闘を繰り広げます。その中で家族の確執や、上司と部下の摩擦、同僚への嫉妬、仲間の死、叶わぬ恋といった、人類普遍的なドラマが描かれているのです。登場人物も多いため、視聴者によって思い思いのキャラクターに感情移入できます。 そうしたドラマのリアリティがありつつも、戦闘シーンで描かれるのは、現実離れしたメカアクションです。正統派ヒーロー的なデザインの機体もあれば、カギ爪や尻尾のあるモンスターのような兵器も登場。いい意味でハッタリが効いており、映像として飽きないのです。

歴史ある「ガンダム」の年表!不朽の名作たちを楽しもう

今回は、膨大に存在する「ガンダム」シリーズのうち、TVアニメ作品・劇場版について見てきました。 一言で「ガンダム」と言っても、ハードでシリアスな内容から、明るくコミカルな路線まで、様々な作品があります。アニメ「ガンダム」を未視聴の方も、ぜひこの機会にチェックしてみてください。 古くて敷居が高そうな印象から敬遠している方も多いのですが、「実際に見ると想像以上にテンポが良く引き込まれた」という声も多いものです。 また、若者から老人まで様々なキャラクターが登場する「ガンダム」は、鑑賞した年齢によって印象が変わるのも特徴です。視聴済みの作品を見返してみると、また発見があるかも知れません。

「ガンダム」1作目はこちら