『チェンソーマン』ナユタは首を斬られ死亡?正体から復活&生存の可能性まで解説
ナユタは『チェンソーマン』第1部の最終話で登場した少女です。「わんわん」と戯れたり初対面のデンジの指を噛んだり。無垢で可愛らしいナユタの意外な正体について、最終話のネタバレとともに紹介します。 最終話から見えてくるナユタとデンジの関係や、オマージュ元の作品などについても言及。他にも『チェンソーマン』第2部でのナユタの活躍について考察を交えながら紹介しています。 ※この記事は『チェンソーマン』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『チェンソーマン』ナユタのプロフィール
正体 | 支配の悪魔 |
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初登場話 | 11巻97話 |
死亡話 | 19巻170話 |
好きなもの | 食パン・デンジ |
声優 | 未定 |
ナユタは第1部の最終話で登場した少女で、その正体はマキマに代わる新たな支配の悪魔です。岸辺は中国で発見された彼女を盗んで連れてきて、第2のマキマとならないようデンジに教育係を頼みます。 会った際にデンジの指を噛む、デンジを「わんわん」と呼ぶといった支配的な態度はどこかマキマを彷彿とさせ、瞳の中の螺旋模様もマキマそっくり。雰囲気もマキマに似ているナユタですが、マキマの記憶は引き継いでいません。
【正体】ナユタはマキマ(支配の悪魔)の生まれ変わり
本作における地獄は悪魔の住まう場所です。天使の悪魔が第1部で語った内容によると、悪魔は地獄で死ぬと人間の世界に転生し、人間の世界で死ぬと地獄に転生するとのこと。転生する際には新しい個体として生まれることも語られています。 マキマは最後の戦いでデンジに敗れ、身体を切り刻まれました。その後デンジは彼女をすべて食すことで彼女と一体化し、これにより不死身性を持っていたマキマは消滅。その後現れたのが、マキマの消滅により転生した新たな支配の悪魔ナユタです。 ナユタはマキマの記憶を持っているわけではありませんが、デンジとのやりとりの中でところどころマキマを思わせる言動を取っており、デンジも直感的に彼女がマキマの生まれ変わりだと感じ取っていました。
【死亡】ナユタは首を切られ死亡?ナユタ寿司とは
アパートを燃やされ民衆に襲われる
デンジを「黒いチェンソーマン」に変身させるため暗躍していた、チェンソーマン教会副総帥のバルエム。彼の策略により多くの人々が火の悪魔と契約させられ、街は「普通の人間」と「悪魔契約者」が争う混沌とした戦場になってしまいました。 ペットの安否を心配したデンジはナユタと共に自宅へ向かいますが、彼らが着いた頃にはアパートが大炎上!なんとバルエムはこの行動を先読みし、家に火を放っていたのです。 デンジは怒りの感情に任せチェンソーマンに変身しますが、悪魔を殺そうと躍起になっている民間人に囲まれてしまいます。ナユタの手助けによりデンジは逃亡に成功したものの、ナユタは民衆に襲われ生死不明の状態になってしまうのでした。
寿司屋でナユタの首が皿に乗って登場
騒動がひと段落した後、デンジは仲間と共にナユタを探し始めます。その道中、腹ごしらえのために回転寿司屋に入ったのですが、そこにはバルエムの姿が。デンジはすぐに殺そうとしますが、「ナユタに会わせてやる」という言葉を信じ、彼の話に耳を傾けました。 すると、寿司を運ぶレーンに異様なものが。なんと皿の上に「ナユタの生首」が盛られ、それがデンジの前に流れてきたのです。 これをきっかけにデンジは理性を失い、第1部でも見せた「黒いチェンソーマン」の姿に変化。ナユタの死をきっかけに、物語が大きく動き始めるのでした。
なぜナユタが殺された?バルエムの目的は
バルエムの目的は「強大な力を持つ死の悪魔を倒す」ことです。それを完遂するために、彼は「チェンソーマンと戦争の悪魔を人々に恐れさせ、死の悪魔に匹敵する力を持たせよう」と考えました。 バルエムは火の悪魔を利用して「普通の人間」と「悪魔契約者」の擬似的な戦争状態をつくり、そのうえでチェンソーマンに大暴れさせようと企んでいたのです。そのためには、デンジに黒いチェンソーマンになってもらい、めちゃくちゃに暴れ回ってもらう必要があります。 彼はデンジの家に火をつけてペットを殺し、さらにナユタの命を奪い大きなショックを与え、その計画を見事に成功させたのでした。
【復活?】ナユタは復活する?生きている可能性も
ナユタは復活するのか
ナユタの正体は支配の悪魔で、先代・支配の悪魔であるマキマが生まれ変わった姿です。それと同じようなかたちで、彼女は別の姿に生まれ変わりいずれ復活すると考えられます。 ただし、それまでの記憶は完全に失われるはず。復活したとしても、ナユタとは「別人」になってしまうでしょう。
ナユタは実は生きている?
そもそもの話、バルエムが用意した生首がニセモノという可能性もあります。 当時のデンジはバルエムの策略で精神的に疲弊していたため、「ナユタに似た生首」でも十分なショックを与えられたはず。ナユタは自身の力で逃げ切り、実はバルエムの管理下になかった。そんな展開も考えられそうです。
【活躍】ナユタとデンジの動向を振り返る
デンジとナユタの出会いは?
ナユタはデンジがマキマを食べ尽くした後、公園で岸辺と会っているときに登場しました。デンジははじめ彼女をただの子どもだと思って追い払おうとしますが、その際指を噛まれてしまいます。そしてその「噛む力」で、彼女がマキマの生まれ変わりであると気づくのでした。 ナユタを連れてきた張本人である岸辺は、デンジに彼女を託してさっさと姿を消します。「絶対…ムリです」と断ろうとしていたデンジですが、仕方ないので彼女を連れ帰ることに。 その後2人が一緒にごはんを食べたり寝たりと、ほほえましい光景が描かれています。さらにデンジは夢の中でポチタから「(他者と対等な関係を築きたいという)支配の悪魔の夢も叶えてあげてほしい」「たくさん抱きしめてあげて」と言われ、ナユタをぎゅっと抱きしめてあげるのでした。
2部でもナユタが登場
『チェンソーマン』第2部では三鷹アサがデンジのアパートを訪ねた時に初めて姿を現しています。デンジを自分のものにしたいヨル(戦争の悪魔)はアパートでいきなりデンジにキス。しかしちょうど犬の散歩から帰ってきたナユタはヨルを「泥棒」と呼び、そのまま彼女を支配してしまいました。 怒ったナユタはアサを支配から解き放つ条件として、デンジに彼女たちともう会わないことを約束させるのでした。アサを好きになりかけていたデンジにとってもナユタはいちばん大切な存在であることがわかります。 デンジは作中で同居人を大学に行かせるため、学費を稼いでいると述べています。このことから2人の関係は、非常に良好であると見られますね。
デンジと普通の生活をするナユタ
ナユタはデンジと沢山の犬・猫と共にアパートの一室で暮らしています。部屋はそれほど広くもなく、生活も裕福ではなかった様子。ただ、彼らはそんな状況でも楽しく過ごせていたようで、ナユタはデンジにとても懐いていました。 また、ナユタは小学校にもしっかり通っていたようで、作中には授業を受けながら元気に手を挙げる姿が描かれています。ただ、クラスメイト2人に「デザートをよこしなさい」と命令するなど、子供らしからぬ悪魔じみた振る舞いもしているようでした。
ナユタはデンジにとって妹のような存在
突如ナユタとの同棲を命じられて最初はデンジも戸惑っている様子でした。しかし一緒に暮らすうちに2人の関係は家族に近いものになっていきます。 加えてデンジの夢の中に出てきたポチタは、ずっと他者との対等な関係を望んでいた支配の悪魔を「たくさん抱きしめてあげて」とデンジに伝えました。 そのセリフが描かれたコマではデンジがナユタを抱きしめて眠る様子が描かれており、デンジなりに彼女を大切にしたいと思っていることが伝わってきます。
【能力】ナユタの支配の悪魔としての強さを解説!
マキマほどではないが支配が可能
ナユタはマキマほど強くはありませんが、支配の悪魔の力を使うことができます。 彼女は指先から鎖のようなものを射出し、それで貫いた相手を操作することが可能。作中ではアサの精神を犬に変えたほか、一般人を操り人形にして戦わせるシーンも描かれていました。この力自体に殺傷力はないものの、対象の自由を奪い自身の手足にできる優秀な能力になっています。 ちなみに、作中にはナユタが鎖なしでクラスメイト2名に命令する場面が存在。相手がそれほど強くない場合は、鎖を使わなくても操ることができるのかもしれません。
盗聴能力でナユタはデンジの活動を手助け?
デンジと暮らすナユタですが下等生物を使ってデンジを監視し、援護しているのでは?とも考察されています。 「支配の悪魔」には下等生物の耳を借りて、他人を監視する能力があります。1部ではマキマはこの能力を駆使し、ネズミの群れから現れたり、会話を盗み聞くなどしていました。 そして2部ではナユタにも同様の能力があり、デンジのことを監視している可能性があります。その証拠にユウコとの戦闘で、ユウコが鳩の群れに気を取られるシーンがあります。 これはデンジを援護する為、ナユタが仕向けたのでは?と見られているのです。
【魅力】ナユタがかわいい!魅力を解説
ナユタは支配の悪魔の力を持っているうえ、自分勝手な性格をしている非常に厄介な存在です。ただ、時折天使のように可愛らしい表情を見せることがあります。そのギャップ、ツンデレ感がとにかく魅力的なんです。 特にデンジに「一番大事なのはナユタだよ」と言われた後に見せた、嬉しそうな笑顔が年相応でとってもキュート。こんな顔を見せられたら、どんなワガママでも聞いてあげたくなっちゃいますね……!
【考察①】デンジに食べられたがなぜ転生できた?
作中では悪魔は基本的に、現世で死亡しても地獄において蘇るとされています。しかしチェンソーマンに食べられた悪魔は、名前の存在がこの世から消えると説明されました。つまり、2度と転生出来なくなるのです。 ですがデンジに文字通り食べられたはずの「支配の悪魔」であるマキマは、ナユタとして転生しました。なぜ彼女は復活することができたのか。その答えは「マキマを食べたのがデンジ」という点にあります。 おそらく、対象を消してしまうのは「黒いチェンソーマン」であり、「デンジ自身」ではありません。デンジには概念抹消の力がないため、支配の悪魔は復活することができたのでしょう。
【考察②】マキマとの共通点は?
以下ではマキマとナユタの共通点を4つ紹介していきます。
目の模様
容姿で最も似ていると感じられるのが、瞳の模様です。2人ともうずまきのような特徴的な螺旋模様をしています。 ナユタの方が幼い分まだ可愛らしい印象を受けますが、ミステリアスな雰囲気はマキマからしっかりと受け継がれているようです。見た目は可憐な少女ですが、マキマ譲りの眼力によって得も言われぬ圧を感じます。
犬好き
マキマは生前、複数の犬と暮らしていました。彼女は支配の悪魔らしく、人間に従順な犬が好きだったのです。どうやらこれは支配の悪魔の本質らしく、ナユタも犬が好きな様子。 ナユタはデンジが連れていた犬にもすぐ慣れて背中に乗っていました。以降もデンジと犬たちと穏やかに暮らしている様子が描かれていて、彼女も犬が好きなことがうかがえます。
指を噛む描写
マキマはデンジを公安にスカウトした際、デンジの指を噛んで「私の噛む力で私だって分かるくらいに覚えて」と言います。そして最終話、デンジと初めて会ったナユタは挨拶代わりと言った様子でデンジの指を噛みました。 デンジはその瞬間に「マキマさん!?」と彼女の正体に思い当たります。ナユタの噛む力は、きっとデンジが覚えたマキマの噛む力と同じだったのでしょう。
食パン
ナユタの好物は食パンです。食パンはマキマがデンジを公安に勧誘する際に提示したメリットのひとつでした。当初は食パンをメリットにマキマがデンジを誘い、今度はデンジが教育係としてナユタに食パンを食べさせる関係になったのです。 ナユタとマキマは別人格ですが、2人とも食パンというキーワードをデンジと交わすという共通点を持っています。
【モデル①】藤本タツキの『予言のナユタ』をセルフオマージュ?
新たな「支配の悪魔」ナユタは、本作の作者・藤本タツキが以前発表した読切作品『予言のナユタ』のセリフオマージュではないかという声も挙がっています。 読切作品『予言のナユタ』の主人公は、世界を滅ぼすと予言されているツノ持ちの少女ナユタです。世界から迫害されるナユタとその兄ケンジの物語で、同作のナユタはツノが生えている以外は『チェンソーマン』のナユタの容姿にそっくり。 特徴的な螺旋模様の瞳に、目の下のホクロの位置も同じ。世界が恐れる力=支配の悪魔を持ちながら、兄がわりとなるデンジと暮らす設定も似ています。 現時点では同一の世界観と決定づけるものはないので、綿密なつながりがあるというよりセルフオマージュと考えたほうが自然でしょう。
【モデル②】ナユタは弐瓶勉の『ABARA』にも登場?
藤本は『チェンソーマン』300万部突破記念イラストで「ポップなアバラ」を目指しているとコメントしています。この「アバラ」とは弐瓶勉(にへいつとむ)の『ABARA』のこと。 『ABARA』の那由多(なゆた)は生物兵器の少女で、本作の主人公の名前は駆動電次(くどうでんじ)です。上述したコメントからも分かるように、『チェンソーマン』は『ABARA』の影響をおおいに受けています。 そう考えるとナユタも『ABARA』が元ネタなのかもしれません。
弐瓶勉(にへいつとむ)の他作品は?
弐瓶勉(にへいつとむ)は、『BLAME!』(ブラム!)を始めとして『シドニアの騎士』、『人形の国』などのSFアクション作品を主に連載していました。 2023年1月現在では、弐瓶勉が原作を担当しているTVアニメ『大雪海のカイナ』が、フジテレビ「+Ultra」ほかにて、2023年1月より放送中です。
ナユタの復活に期待!2部の動向を見守ろう
『チェンソーマン』第1部の最終話に初登場した、ナユタについて紹介しました。一緒に暮らすようになったデンジとナユタの関係は、長らく注目されていました。そして第2部「学園編」では、デンジと仲良く暮らしていることが分かり、安堵している人も多いのではないでしょうか? 一方でナユタはバルエムの計略によって突然死亡してしまいました。ナユタが今後復活するのか目が離せないですね。