韓国ドラマ『ある日〜真実のベール』のあらすじ・ネタバレ！事件の真犯人やラストの意味を考察

韓国ドラマ『ある日〜真実のベール』。司法の闇を突きつけるダークなストーリー展開と、俳優たちの素晴らしい演技力で、韓国国内でも高い人気を誇っています。 本記事では、そんな『ある日〜真実のベール』のあらすじを全話ネタバレありで紹介します！ ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。 ★ラストの考察を知りたい人はこちら

ある日、大学生のキム・ヒョンスは父親のタクシーを使って友人のパーティーへ向かいます。その途中でグクファという女性がタクシーに乗り込み、流れで彼女の家へ向かうことに。 グクファの家でお酒や薬を勧められ、ヒョンスは彼女と一夜を共にしました。しばらくしてヒョンスが目を覚ますと、そこにはなんと血まみれで死んでいるグクファの姿が！ パニックになりその場から逃げたヒョンスでしたが、飲酒運転で捕まってしまい、チーム長のパク・サンボム刑事は目撃証言などからヒョンスを逮捕。 偶然その場に居合わせた弁護士シン・ジュンハンは「何も話すな。」とヒョンスにアドバイスし……。

弁護士のジュンハンはヒョンスに「パク刑事には気をつけろ。正義や真実は存在しない。」と再三説明しますが、平凡な大学生のヒョンスにはいまいち響きません。 さらに警察内部からマスコミに情報が流され、ニュースになったことで、事件は世間から大きな注目を集めます。その結果、警察は検察への起訴を急ぎ、ヒョンスは勾留質問されることに。 判事に「彼女を殺しましたか？」と聞かれたヒョンスは否定し、加えて担当検事のアン・テヒも「動機は？」と疑問を投げます。ところが非情にもヒョンスの勾留が確定。ヒョンスは刑務所へと送られ……。

刑務所で地獄のような世界に直面するヒョンス。ヒョンスは受刑者であるマフィアのパク・ドゥシクに目をつけられますが、刑務所のボス的存在ト・ジテに「力になる。」と言われます。 その頃ジュンハンが奮闘する裏で、なぜか一流弁護士として有名なパク・ミギョンがヒョンスに目を付けます。無料で弁護するというパク弁護士に喜んだヒョンスの両親は、そのまま契約を交わしてしまいました。 一方ヒョンスは夜中に同室の男性が首をつって自殺している姿を目撃し、パニックになります。逃げ出そうとしたヒョンスは刑務官たちに殴られた挙句、独房へ送られ……。

パク弁護士は部下で新米弁護士のソ・スジンをヒョンスのもとへ向かわせます。 そんな中、ヒョンスの自白を引き出すため噓発見器を持ち出す警察側。未経験のスジンは、警察の違法なやり方に何も口出しできません。それを見かねたジュンハンが入れ知恵し、検査は中止となりました。 その後ジュンハンは、被害者グクファが3年間違法ドラッグを使用していたことを突き止め、パク弁護士に伝えます。パク弁護士はアン検事に交渉し、スヒョンが自白すれば懲役10年にするという合意を得ました。 ところが判事に確認されたスヒョンは、約束を破って「殺していません」と話し……。

ヒョンスの行動に怒ったパク弁護士は、部下のスジンに担当を押し付けます。スジンと共同弁護することにしたジュンハンは、元妻で科捜研の研究員ジョンアに頼み、現場検証を行いました。 一方刑務所のヒョンスはドゥシクからいじめを受けます。ところがこれに気づいたジテがドゥシクに制裁を加えました。ヒョンスの味方に思えたジテですが、実は新入りに恩を売ることで外部との仲介人にするのがジテの目的だったのです。 そして始まった裁判。ジュンハンは当時ヒョンスが記憶障害にあった可能性をあげます。するとアン検事は陪審員全員での現場検証を提案し……。

始まった現場検証は警察や検察に有利な状況で進められたうえ、ヒョンスは当時の様子がフラッシュバックし倒れてしまいます。 刑務所に戻ったヒョンスはジテの麻薬の件で取り調べを受けますが、口を割りませんでした。そのことでジテはヒョンスを見直し、携帯をプレゼントします。 その頃ジュンハンは、事件当日に宅配ドライバーのイ・チュルホがグクファを尾行していた事実をつかみ……。 3回目の公判が始まります。容赦ないアン検事に対し、次第に追い詰められていくヒョンス。そして「殺しましたか？」という問いにも、ヒョンスは「わかりません。」と泣き出してしまい……。

刑務所でも裁判の内容がニュースで流れたため、ヒョンスはさらにひどい扱いを受け始めます。孤立したヒョンスはジテに助けを求め、生き残るためには自分が変わらなければならないことを教わりました。 それから毎日身体を鍛え続けたヒョンスは、ついにドゥシクをボコボコにして倒します。刑務所での過酷な生活が、ヒョンスを変えたのです。 その後迎えた公判では、ジュンハンが麻薬の売人やチュルホを出廷させ、さらにはヒョンスが無実である証明につながる情報を複数提示しました。ところがヒョンスはもはや刑務所で生きる術のほうが重要な様子で……。

死刑を求刑するアン検事。陪審員の意見は割れますが、下された判決は無期懲役でした。絶望したヒョンスは再審請求もせず、茫然と刑務所に戻ります。 そして、そんなヒョンスに追い打ちをかけるような出来事が。ジテがドゥシクに殺されたのです。 しかしジュンハンだけは諦めませんでした。裁判終了後も1人捜査を進め、ついに真犯人を見つけます。グクファを殺したのは彼女に麻薬を渡していた医師でした。 釈放されるヒョンス。しかしその瞳に素直な喜びはありません。ジュンハンにも一言お礼だけを告げて家に帰ります。久々の家族団欒にも浮かない顔のヒョンスは、ビルの屋上から夜景を眺め……。 ある日留置所を訪れたジュンハン。そこである女性と出会ったジュンハンは、彼女にかつてのヒョンスを重ね、微笑みながら名刺を渡すのでした。

ジュンハンのおかげで無実を勝ち取ったにもかかわらず、暗い顔で屋上にたたずむヒョンス。このラストは、“無実になっても以前と同じような人生は送れない”と悟ったヒョンスの心情を表現しているのでしょう。 たくさんの闇やジテの死を目の当たりにしたヒョンスは、もう無垢に正義を信じられる人間ではありません。 一方でジュンハンが名刺を渡すシーンは、“闇にあふれる現実にも光がある”というメッセージだと思われます。全てを諦めたように見えたヒョンスも、おそらく強く生きていくでしょう。ジテの「最後まであきらめるな」という言葉を胸に……。

キム・ヒョンスはどこにでもいる普通の大学生。ところがある日ひょんなことから殺人事件の容疑者となってしまい、人生が一変してしまいます。 弁護士のシン・ジュンハンと出会い、彼の協力のもとで無実を訴えますが……。

軽犯罪ばかりを扱う三流弁護士のシン・ジュンハン。ある日留置所で出会ったキム・ヒョンスの瞳を見て、彼の弁護をすることにします。 一見頼りない風貌ですが、ヒョンスの無実を証明しようと孤軍奮闘する心強い存在です。

囚人であるト・ジテ(画像左)は、刑務所のボスとして大きな力を持つ人物です。 タバコから麻薬の入手まで取り仕切り、チンピラたちからも一目置かれています。新入りのヒョンスにはなぜか優しく、味方になってくれますが……。

本作には女優キム・ユジョンがカメオ出演しています。登場は第8話のラストシーン。ジュンハンが留置所で名刺を渡す相手です。キム・ユジョンは血まみれのまま絶望の表情で座り込んでいる女性を演じ、強いインパクトを残しています。 キム・ユジョンはドラマ『太陽を抱く月』でヒロインの少女時代を演じていたため、主演のキム・スヒョンとは再びの縁となりました。 かつてのヒョンスに重なった姿で登場したキム・ユジョンのキャラクターに、本作の続編を期待する声も多くあがっています。

本作は2008年に放送されたイギリスのドラマ『クリミナル・ジャスティス』のリメイク作品です。アメリカやインドでもリメイクされた人気ドラマで、韓国は3番目のリメイク版となりました。 ストーリーのベースは原作と同じですが、イギリスと韓国では司法制度や国民性が異なります。そのため韓国版では韓国の司法に合わせ、登場人物の心情をより丁寧に表現するなどして「韓国の物語」に作り替えました。 ちなみにイギリス版で主人公を演じたのは、映画「007シリーズ」のQ役でおなじみのベン・ウィショー。キム・スヒョンは彼が演じた役に魅力を感じ、出演を決めたそうです。

韓国ドラマ『ある日〜真実のベール』全8話のあらすじをネタバレありで紹介しました。最後までわからない真犯人や、さまざまな憶測を生んだラストにも注目です。 気になった人はぜひ本編を視聴してみましょう！