2023年5月9日更新

『ブルーロック』は炎上商法がひどい?賛否のポイントや感想をまとめてみた

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ブルーロック
©︎金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会

サッカー漫画界の異端児『ブルーロック』は、既存のスポーツ漫画の常識をくつがえす破天荒な内容と熱さで人気を集めている作品です。反面、過激な描写から賛否が分かれる作品でもあります。 本記事では「ブルロ」がひどいと言われる理由や、逆に人気の理由、打ち切りの噂などについて解説していきます!

『ブルーロック』とは?

『ブルーロック』は『週刊少年マガジン』で連載中の異色のサッカー漫画。アニメ化もされています。 青い監獄(ブルーロック)という閉鎖施設に集められた300人の選手たちは、日本をW杯優勝に導く世界レベルのストライカーを育成するというプロジェクトの目的を聞かされます。 敗者は永遠に日本代表入りの資格を失う。そんな厳しい条件の中、無名の選手・潔世一(いさぎよちい)は最後の1人を目指して様々な試験に挑んでいくことを決意します。

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【低評価】『ブルーロック』がひどいと言われる3つの理由

①原作15巻のセリフが過激すぎる

巻数 15巻

BL選抜vsU-20日本代表戦の後半からを描く15巻は、ネットで「ひどい」と指摘される巻です。 日本フットボール連合会長が代表監督の胸ぐらを掴んで罵倒する姿なんかは、かなり胸糞の悪いシーンですが「ブルロ」においてはよくある光景でしょう。 やはり15巻といえば糸師(いとし)兄弟の回想シーンです。凛が兄・冴を憎むようになった過去が明らかになりますが、冴は自分に憧れていた弟に向かって「欠陥品」「目の前から消えろ」など辛辣なセリフを放ちます。 この冴の過激な言動が、凛がかわいそうの意味で「ひどい」と評されているようです。

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兄のことを尊敬していた凛が心ない言葉をぶつけられる場面はつらすぎる……。いくら事情があるとはいえ、あんまりなんじゃないかと思った。

②1巻から実在の選手を下げる表現

巻・話数 1巻・1話

1話から大きな話題、もとい炎上することになったのは、BLプロジェクト発起人・絵心甚八(えごじんぱち)のセリフが原因です。 日本サッカーは組織力以外が二流と言う絵心に対し、選手は「今の日本代表のチームプレーを見て育った」と意義を申し立てます。すると絵心は「本田?香川?んー?そいつらってW杯優勝してなくない?じゃあカスでしょ」と一刀両断。 名実ともに日本を背負う実在選手をカスと言えば炎上は必至です。この炎上商法を狙ったようなやり方に、読者が嫌悪感を抱くのは仕方ないかもしれません。

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実在する選手をカス呼ばわりする場面は、初見時にかなりの衝撃を受けた。炎上商法を疑うレベル……。

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③設定や演出に違和感がある

巻・話数 16巻・140話 ほか

ギリギリあり得るラインのプレーがメインとなっている作品ですが、次第に現実離れした箇所が目立ってきました。 とくに士道龍聖(しどうりゅうせい)関連の描写は暴力的なものが多めで、違和感を感じざるを得ません。なかでも140話の士道が糸師凛の顔面を蹴るシーンは、ルールをないがしろにする雑さを感じました。 このとき、審判は故意ではないとして試合続行を指示しますが、本来は故意かどうかは関係なく一発退場もののファールです。凛もすぐに立ち上がってプレー続行しており、絵面のインパクトを重視しただけの演出に見えてしまいました。

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顔面を蹴るシーンは見ていて「いたーい!」となってしまった。いくらフィクションだとはいっても、ちょっとリアリティをガン無視しすぎなのではないかと……。

【低評価②】「怖い」と感じるのは何故?

①脱落=死亡に値する

デスゲーム要素があると評される作品ですが、実際に選手が死亡するわけではありません。とはいえ、脱落者は永久に日本代表入り資格を奪われる=選手としての夢を絶たれる、ということ。 脱落はサッカー人生の終了を意味するのです。これまで夢を追って必死に頑張っていた若者たちが、脱落して見せる絶望の表情には恐怖心を煽られます。

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脱落して絶望の表情を浮かべる選手たちを見ていると、他人事ながら心が痛んでしまう。

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②絵心甚八がトラウマに……

1話から実在選手をこき下ろした絵心は、それ以降もずっと過激な発言を繰り返します。指導者としていいことも言うのですが、選手のエゴを引き出す際や煽る際は、わざわざそんな言い方しなくても……といったセリフも多め。 ハイライトの入っていない目、不健康そうな痩躯とクマなど、ビジュアルも異様で怖さを感じます。

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絵心甚八の過激な発言には少々引っかかってしまうことも。まあ世界一のストライカーを育てるためには仕方ないんだろうけど……。

【高評価】それでも愛される3つの魅力

①先が読めない展開

型破りで前代未聞なサッカー漫画とあって、予定調和な展開がほとんどありません。少年漫画らしく努力と友情があれば困難を乗り越えられるということはなく、選抜内容の特殊性も含め、次どうなるの!?という引きの強さは抜群です。 漫画を読み続けるにはやはりワクワク感が欠かせません。スポーツ漫画の枠に収まらない魅力が本作にはあります。

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過激でちょっと思うことはあるけど、やっぱり展開の面白さにはかなわない!ハラハラして手に汗握りながら楽しんでる。

②エゴイズムの徹底的な追求

本作のテーマはエゴです。各選手がエゴイズムを追求した先に、選手独自の強さが生まれます。 空気を読む、周りに合わせるなどを良しとしがちなリアルを生きる読者にとって、強烈なエゴをぶつけあうBL参加者たちの生き様は鮮烈で刺激的です。 加えて、エゴを描くことで綺麗事では収まらない勝負の世界の厳しさを感じることもできます。

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エゴイズムもここまで突き詰めれば芸術の域だと感心させられる。スポーツの世界はやっぱり厳しいな……。

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③実際のサッカーとのリンク

実際のサッカーの試合を観ていると「ブルロ」で読んだことあるやつ!となる瞬間が稀に訪れます。作中では実際のスーパープレーをモデルにしたであろうプレーも多く、あり得ない必殺プレーなどがないのも本作の魅力です。 とくに日本代表の躍進で盛り上がった2022年W杯と連載期間が重なったこともあり、「ブルロ」も大きな注目を集めました。

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非現実的な描写はあれど、プレー自体は比較的リアリティが感じられるのも魅力的。スーパープレーの数々に魅せられる……!

アニメ『ブルーロック』はひどいの?

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©金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会

アニメ『ブルーロック』は作画のクオリティの高さが話題になっており、視聴者にも高く評価されました。動きや声が加わることで、プレーの迫力がよりいっそう増しています。またこれは原作についてもいえることですが、魅力的な登場人物が数多く登場するのも魅力のひとつです。 アニメについてはすでに2期の制作も発表されていることから、ひどいというよりむしろ人気があるといってよいでしょう。本当にひどいのかどうかは、実際にアニメ本編を観て確かめることをおすすめします。

『ブルーロック』は打ち切りされる?

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©︎金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会

『ブルーロック』の打ち切りは2023年3月時点では考えられません。アニメ2期、さらにはスピンオフの劇場アニメ化も決定しており絶好調です。 打ち切りの噂が絶えないのは、上述したように1話から炎上したり、破天荒な内容に拒否感を示す読者からの酷評があったり、といったことが原因でしょう。 また最終選考に入って世界のトッププレーヤーたちも多数登場してきました。規模が広がるばかりで終わりが見えないだけに、風呂敷がたためなかった場合、打ち切りになるのでは……と不安視している読者もいるようです。

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『ブルーロック』は本当にひどいのか?自分の目で確かめよう

ブルーロック
『ブルーロック』1巻書影

『ブルーロック』がひどいと言われる原因について解説しました。やや暴力的なシーンはありますが、エゴイスティックな彼らをどう受け取るのかは読者次第。どんな感想を自分は抱くのか、ぜひ実際に読んで確かめてみてください!