【推しの子】上原清十郎は15年前に死亡している？アイの夫ではない説を考察

上原清十郎(うえはらせいじゅうろう)は『【推しの子】』に登場する、主人公アクアとルビーの父親候補です。「2.5次元舞台編」に登場する売れっ子俳優・姫川大輝の父親は、実際にアイの相手だったのでしょうか。 本記事では時系列や父親である可能性を整理しながら、上原清十郎とアクアたちの関係性を考察していきます。 ※この記事は「推しの子」の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。

上原清十郎は売れない役者をしていた人物です。彼の妻は朝ドラヒロインも務めたことがある売れっ子女優・姫川愛梨でした。女癖の悪かった上原は、妻・姫川以外にも才能ある業界関係者を多数引っ掛けていた、いわゆるクズ男です。 劇団ララライの看板役者・姫川大輝(ひめかわたいき)は上原・姫川夫婦の息子。彼が5歳の頃、両親はそろって心中してこの世を後にしています。

前述した通り、上原は妻の姫川愛梨と心中しています。そのことは単行本7巻第68話で明かされており、2人は軽井沢のコテージで心中自殺を図った様子。 当初は上原がこのような凶行に及んだ理由がはっきりとしておらず、一部では「上原がコンプレックスや嫉妬をこじらせた結果」、あるいは「精神的におかしくなった上原の暴走」だったのではないかと噂されていました。 しかし、その後の展開で衝撃の事実が発覚。なんと上原は「大輝が自分の子供ではない」と知ったことがきっかけで、心中を思い立ったようなのです。つまり、姫川は別の男性と関係を持ち、上原を裏切っていたということ。彼はその精神的ショックから、妻を道連れにしたのだと思われます。

アクアこと星野愛久愛海(ほしのあくあまりん)は、母・星野アイが出産前に関わった劇団ララライの関係者の唾液を採集しDNA検査にかけました。その結果、姫川大輝とアクアが異母兄弟であることが7巻67話で判明します。 アクアは姫川の父親＝自分の父親＝アイと自分(ゴロー)を死に追いやった復讐対象だと考え、姫川に父親のことを聞くのでした。そこで姫川の父親である上原清十郎のことが語られます。 そのなかで上原は15年前にすでに自殺していることが判明。上原は妻帯者でしたが、女遊びが激しかったという姫川の話もあり、アクアは上原がアイにもちょっかいを出して、結果として自分たち兄妹が生まれたと推察しました。

結論としては上原清十郎はアクアや姫川大輝の本当の父親ではありませんでした。 それが確定するまで、アクアから一連の話を聞いた黒川あかねが「抜け穴」として思いついたのが、姫川愛梨の托卵説です。 つまり愛梨が上原清十郎以外の男の子供を産んでいた場合、姫川大輝の本当の父親は別に存在するということになります。 上原が故人だと聞いて、復讐を終わらせられるとどこかホッとしていたアクアは、薄々気づいていた托卵の可能性を考えないようにしていました。しかし、再会した苺プロダクションの元社長・斉藤壱護に托卵説を指摘され、再度復讐に燃えることになります。

上原がアクアたちの父親だと、実は時系列がおかしなことになってしまいます。 アイが殺害されたのは12年前。そして上原が妻と心中したのが15年前です。つまり上原はアイが引っ越す約3年前に死亡しているので、新居の情報を実行犯に伝えることは当然できません。 さらにアイが8話で父親らしき人物に電話をしています。これはアイが殺される少し前の出来事。この時点で上原は故人だったので、彼は父親ではないと考えるのが自然です。

上述した時系列の不自然さからもわかるように、死者である上原がアイ殺害を企てるのは無理です。そしてついに10巻で双子の本当の父親がカミキヒカルだと判明します。 カミキヒカルは8巻72話でアイのお墓参りをしていた人物です。ルビーとすれ違った彼は「流石君と僕の子だ」と発言。このときは顔も名前も明かされませんでしたが、後に彼がカミキヒカルだと判明します。 彼は表向きは神木プロダクションの社長を務める人望の厚い人物です。ですが11巻で彼が価値ある命を自ら奪うことに愉悦を感じる猟奇殺人犯だと判明。彼の狡猾さを考えると、上原夫婦の死にもカミキヒカルが関係しているのかもしれません。

上原の妻である姫川愛梨は、朝ドラでヒロイン役を務める超人気女優でした。当初は上原のせいで心中することになった被害者のように描かれていましたが、その後の展開で彼女とカミキが関係を持っていたと匂わされ、その印象が一変します。 姫川とカミキが関係を持った当時、カミキはまだ11歳でした。つまり、彼女は幼い子供に魅力を感じる、小児性愛者だった可能性が高いのです。姫川の性格は現状はっきりと描かれていませんが、一般的な人々とは違う倫理観を持った危険人物だったのかもしれません。

アクアとルビーの父親候補だった上原清十郎について紹介しました。物語は次第に真相に迫りつつありますが、「推しの子」なのでまだまだどんでん返しがありそう。先が読めない展開をぜひ漫画・アニメで楽しんでみてください！