「スクールデイズ」最終回をネタバレ解説！放送中止・お蔵入りって本当？

大人向け恋愛ゲームからアニメ化され、最終回が近づくに連れ不穏な空気が漂い衝撃なラストを迎えた「スクールデイズ」。放送から15年以上たった今でも伝説のアニメとして語り継がれています。 今回はそんな「スクールデイズ」の最終回あらすじやお蔵入りの真相、さらにはキャラクター相関図まで徹底的に深掘りしていきます！ ※この記事は「スクールデイズ」の重要なネタバレを含みます。

『School Days』とは2005年に発売された18歳以上対象の恋愛アドベンチャーゲームです。そしてゲームを原作として2007年にアニメが放送されました。 伊藤誠という男子学生が主人公でメインは桂言葉と西園寺世界が誠を取り合う恋愛アニメです。最終回の展開はアニメ史に残る衝撃的シーンとして今なお伝説となっています。

伊藤誠は通学電車でよく会う桂世界が好きになり「好きな人を3週間携帯の待受けにすると恋が叶う」というおまじないを実行します。すると隣の席の西園寺世界に待受けを見つかり、彼女のアシストもあって言葉と付き合うことになったのです。 しかし言葉とうまく行かない誠は世界と浮気関係になり、他の女の子とも男女の関係になっていきました。回を重ねるごとに誠がどんどんとダメな男になっていき、世界と言葉はバチバチにやり合う展開が加速して……。

伊藤誠(いとうまこと)は本作の主人公です。最初は桂言葉1人を好きになる純粋な高校生でしたが、世界との浮気から徐々にモラルが欠如した行動を取り始め、最終回直前には女子なら誰でも状態になってしまいました。 そうした行動によりアニメ界でも随一の嫌われキャラとして知られていますが、ゲームではいじめを咎めたり妹の面倒を見たりとプラスな面がアニメよりも多いといわれています。

桂言葉(かつらことのは)は本作のヒロインの1人、誠と最初に付き合うことになる女性です。お嬢様育ちでおっとりした性格をしています。誠と付き合いはじめはハグされて拒絶したり、屋上で誠に迫られても拒んだりとすれ違いが生じ、誠は世界に心が流れていきました。 世界とは友人同士であり恋の悩みも話していたので言葉にとっては裏切られた形となったのです。

西園寺世界(さいおんじせかい)はヒロインの1人、誠と浮気関係になる女性です。誠が世界を待ち受けにしていると知り仲を取り持つように。2人が付き合ってからもアドバイスする役目になっていました。 言葉に行為を拒否された誠と特訓として一線を超えてしまいます。最終的には誠の子供を授かったと告げ、戸惑いながらも誠との生活を楽しみにしていました。

世界は誠の家で夕飯の支度をして帰りを待っていました。しかし誠は言葉と再会、夕食は言葉とのディナーを選んだのです。世界に電話で責められる誠は思わず「なんで子供なんて作ったんだよ」と無責任な発言をしてしまいます。 世界は駅の反対ホームで言葉といる誠を目撃、急いで家に引き返しました。玄関に出てきた言葉を世界はビンタしますが、言葉も「誠くんを誘惑したのは世界」と静かに非難するのです。そして世界の前で2人はキスを交わしました。

誠の家から飛び出した世界は昔、誠のことが好きだった親友の刹那のために誠を調べた過去を思い出します。さらに「言葉に誠を紹介しなければこんな事にならなかった」と心の中の刹那が非難しました。 翌日、誠は世界に中絶を勧めるメールを送り世界も病院に行くことを承諾。その夜誠の家で世界と話すことになりました。世界は台所で自分が作った食事が捨てられているゴミ箱を眺めます。 メールで「ごめんね、さよなら」と誠に送信した後、誠の腹部に包丁を突き刺しました。

帰ってきた言葉は誠の無惨な姿と対面することに……。 家に逃げ帰った世界のもとには「屋上で待ってる」と誠からメールが届きます。夜の屋上で待っていたのは言葉でした。医者に行っていないと話す世界に「赤ちゃんは嘘」と言い放った言葉。彼女は包丁を取り出し世界のお腹を引き裂いたのです。そして「中に誰もいませんよ」とつぶやきました。 夕日の海に浮かぶヨットには優しく微笑む言葉が寝そべっています。彼女の腕にはしっかりと誠の頭が抱えられていました。

2007年9月19日未明にテレビ神奈川で放送予定だった最終回ですが、当日になって急遽放送中止となりました。その理由は前日に最終回と類似した事件が起こってしまったため。 その事件名は「京田辺警察官殺害事件」です。当時16歳だった少女が警察官の父を殺した事件でした。テレビ神奈川は「類似するシーンがあった」と回答しており、最終回は打ち切りとなってしまったのです。地上波から遅れて放送されたアニメ専門チャンネルAT-Xでも最終回は深夜のみの放送となりました。

急遽放送中止となり、代わりに雄大な自然と一隻のフェリーの映像が流されました。 理由も分からず謎の映像が流されたためネットがざわつきます。そして海外のファンからは皮肉を込めて「Nice boat」というコメントが投稿されたのです。 このコメントが話題となり、ニコニコ動画を始めとしたファンの間で「スクールデイズ」のようなムゴいエンディングがある作品や単純に船が出てくる作品などのコメントで使用されるようになりました。

ヨットで2人きりになれた言葉と誠。その後について公式からは明かされていません。あくまで考察になりますが、言葉はそのまま亡くなってしまうのではないでしょうか。 言葉は殺人鬼などではなく普通の女子高生でした。そこから誠のクズ行動、世界の裏切り、女子からの集団いじめや澤永から強引に関係を迫られるといった様々な屈辱から闇落ちしたのです。彼女が誠と一緒になり普通の女の子に戻った時、罪を抱えたまま普通の生活に戻るのは難しいと思われます。

原作は恋愛ゲームによくあるマルチエンディング仕様です。アニメ版はオリジナルですが、似たようなバッドエンドはいくつか存在します。一方でハッピーエンドも用意されており世界、言葉両方と「死なずに」結ばれて終わるエンディングも。 ほかには言葉エンドでは言葉が浮気に気づかない、体だけの関係になるエンディング、世界エンドでは刹那と誠を取り合い刹那の渡仏で世界が結ばれるエンディングなどがあります。そして乙女や光といったクラスメイトとのハッピーエンドも存在しました。

最終回が放送中止となり楽しみにしていたファンからは非難もあったそうですが、後日実際に最終回を見た当時のファンからは「これは放送中止で仕方ない」といった意見も出たのだとか。その意見も納得の衝撃度ですよね。 この機会に「スクールデイズ」最終回をもう一度みてみてはいかがでしょうか。また漫画版はアニメにはないシーンも入っており新しい視点で見られるのでおすすめです。