漫画『ダンジョン飯』最終回まで全話ネタバレあらすじ＆感想！ファンタジー×グルメの傑作

モンスターたちを調理しながらダンジョンの奥深くまで攻略していくという、一風変わったファンタジー作品『ダンジョン飯』。本作は2024年1月にアニメ化され、さらに注目を集めています。 この記事ではそんな本作のあらすじを、最終回までネタバレありで徹底解説します！

冒険者のライオスたちはダンジョンの奥深くでレッドドラゴンとの戦闘に陥りますが、一行は空腹が原因で壊滅状態となってしまいます。 ライオスの妹であるファリンがドラゴンに喰われながらも魔法を使ったおかげで、ファリンを除く一行はダンジョンの外へと脱出。しかし持ち物やお金もなく絶望的な状態になってしまいます。 彼らはファリンを救うために再びダンジョンへと挑み、さらに空腹を解消するためにダンジョン内のモンスターを材料に食料を自給自足することに。 途中でダンジョン飯に詳しいセンシがパーティーに加わったことで、新たな食材を恐れることなく調理できるようになるのでした。

スケルトンやゴーレムなどが住み着く第3階層で、ゴーレムを畑がわりにして野菜を栽培するセンシ。マルシルやチルチャックは彼に抗議しますが、彼はゴーレム畑の性能を絶賛するのでした。 オークやゾンビの群れから攻撃を受けながらも、なんとか階層を進めることに成功。その時一行は霊の群れが近づいてきていることに気がつき、ライオスの妹・ファリンが霊の扱いがうまかったことを思い出します。 同時に霊の群れに囲まれたライオスたちはろうそくの火やスライムの肝といったあり合わせの材料を使用し、魔除けの聖水を完成させるのでした。

第4階層で刃魚の群れに襲われたライオス一行は、マルシルの魔法により間一髪難を逃れます。強力な魔法を使用したマルシルでしたが、センシからは「刃魚を殺しすぎだ」と咎められてしまうのでした。 2人が言い争いをしている最中、足元から巨大なクラーケンが登場。通常のものよりかなり大きなサイズのクラーケンに一行は苦戦します。 その後、負傷し魔力切れを起こしたマルシルに対しレバーを振る舞ったセンシ。弱っているマルシルの前に、先日パーティーを抜けたばかりのナマリが姿を現しました。さらにナマリはその後、怒り狂ったウンディーネによって殺害されてしまいます。

魔法で地底湖から地上に戻ったタンスは、ダンジョン内の状況を島主に報告しますが、エルフが魔宮の返上を要求していると島主から告げられるのでした。 一方で第5階層の城下町に到着したライオスたちは、炎竜の火の息によって焼死した魔狼を発見。ファリンを食べたであろう炎竜の痕跡をようやく発見した一行でしたが、現在の戦力で立ち向かえるのか不安に苛まれるのでした。 ライオスたちは大きな怪我を負いながらも、炎竜の討伐に成功。しかしファリンはすでに白骨化しており、蘇生できる可能性が低い状態になっていました。

マルシルによって蘇生されたファリンでしたが、彼女は急に夜中に目を覚まし朦朧とした意識のまま外へと歩き出します。一方で立てかけた剣が倒れる音で目を覚ましたライオスはファリンの姿がないことに気がつき、彼女を探しに外へ。 そこには虚ろなファリンと狂乱の魔術師の姿があり、狂乱の魔術師は突然ライオスに襲いかかります。魔術師に壁に閉じ込められ圧死しそうになったライオスとマルシルでしたが、霊たちやオークに助けられたことで、なんとか一命を取り留めるのでした。 オークの薬の効果で身体が動かせるようになったライオス。しかし一度地上に戻るようにチルチャックから説得されます。

迷路からようやく抜け出したライオスたちでしたが、かつてパーティのメンバーだったシュロー一行から襲われてしまいます。どうやらシュローはライオスのパーティを抜けた後、独自にファリンを探していたようでした。 睡眠や食事をほとんどとらずに探索を進めていたシュローはひどくやつれた様子だったため、ライオスにしっかり食事を摂るように促します。 その後、マルシルがファリンを黒魔術で甦らせたことをライオスがシュローに打ち明けたことで、2人の雰囲気は険悪に。チルチャックとマルシルが今後のことについて話し合っている最中、突如下半身がドラゴンのキメラとなったファリンが現れるのでした。

以前炎竜と戦って全滅した場所に辿り着いたライオスたちは、その先に道が続いていることに気がつきます。さらに食糧以外の彼らのすべての荷物がそこに残っていることに気づいた一行は、一安心。 その後ライオスは新たな仲間イヅツミに甘く煮たマンドレイクの携帯食を渡そうとするものの、「魔物を食べると魔物になるから食べたくない」と彼女は強く拒否をします。 そんな彼女にライオスは「迷宮では食事の選り好みはできない」と説得しますが、聞く耳を持たず自分好みの食糧を見つけるために単独行動をし始めてしまうのでした。

迷宮探索の途中でチェンジリングを踏んでしまったライオスたちが目を覚ますと、それぞれ違う種族の見た目になっていました。変化後の体に慣れず四苦八苦するライオス一行は、なかなかスムーズに迷宮を進むことができません。 その後無事にチェンジリングの変化も元に戻った一行は歩みを進めます。そして迷宮の中でトロッコを見つけるのでした。 場面が変わり迷宮の封鎖を試みるカブルー一行。しかし迷宮の様子は様変わりし、このままだと地上に魔物たちが溢れてしまうと危惧するのでした。

有翼の獅子を探すライオス一行が先に進むと、かつて最奥の扉の前で見たものと似た夜営跡を見つけます。少し休んだ方がいいと言うマルシルに対して、早く進みたいイヅツミは不満げな様子。またしても彼女は単独行動を始めてしまうのでした。 彼女がセンシを探して水場を訪れると、そこには恍惚の表情を浮かべながら倒れる痩せ細ったセンシの姿が。どうやら彼はサキュバスから精気を吸い取られてしまった様子。その後イヅツミ以外のメンバーも皆精気を吸い取られてしまいます。 イヅツミは1人でサキュバスの群れを倒そうとするものの、サキュバスはイヅツミの母に姿を変えて立ちはだかりました。

なんとか狂乱の魔術師の家に辿り着いたライオスたちは、家の中の不気味は様子に気がつきます。食卓の周りには眠ったように座る人たちがおり、その中にはまるで魂を抜かれているようなヤアドの姿も。 マルシルは家の中で翼獅子が封印されているであろう本を見つけ、半分ではありますが封印を解除することに成功します。 その後ライオスたちは魔術師の家に向かうファリンを罠にはめるため、食材となる迷宮の兎を捕まえようとします。しかし兎の戦闘力は高く、ライオスだけでなくセンシやチルチャックも簡単に殺されてしまうのでした。

竜同士の争いに巻き込まれたライオスはそのまま竜同士で潰しあってくれることを願います。しかし狂乱の魔術師シスルが争いを止めるように竜たちに命令を下すのでした。その後何とかシスルを拘束したライオスは自身の傷を治癒し、海に仲間の遺体と沈んだ本を探しに行くことに。 ひょんなことからシスルに隙を見せてしまったライオスは植物に拘束され、強制的に食事を取らされます。それをアイディアだと本気で思ったシスルは上機嫌で駆け回りますが、彼はその後封印されていた翼獅子に突然襲われます。

地下1階の大穴から転落したシュローたちは、オークの族長ゾンの妹・リド達から人質にされてしまいます。その時パッタドルの妖精に「ライオス・トーデンという冒険者を見つけ次第尋問してほしい」との連絡が入りました。 かつてライオスとともに旅をしていたシュローは、彼の誤解を解くために説得しますが、カナリア隊のフラメラは一向に聞く耳を持ちません。 一方で迷宮の主となったマルシルはファリンを冷凍保存した上で、翼獅子を使ってライオスたちを探索させます。しかし翼獅子からその危険性を指摘されたマルシルは、新たな使い魔を彼の元に送り込むのでした。

マルシルに迷宮の主をやめさせようと周囲の協力を仰ぐライオス。彼は人間の欲望を叶えようとする翼獅子の特性を利用し、自らが迷宮の主となり「平和な世界」の実現を目指します しかし迷宮の主となったライオスの身体は翼獅子に奪われてしまうのでした！翼獅子はそのまま地上に出ようとし、そのうえライオス自身は「魔物になりたい」という欲望でキメラの姿に変わってしまいます。 これでもう世界は終わりか……と思われたそのとき、なんとキメラになったライオスが翼獅子を撃破！さらに崩壊する迷宮から脱出したライオス一行はファリンの蘇生にも成功します。そしてライオスは翼獅子を倒したことで、結果的に世界を救ったことになり、大国の王に選ばれるのでした。

『ダンジョン飯』はしっかりとした骨太のファンタジー作品のため、ストーリーにも深みがありワクワクする展開の連続です。しかしやはり1番の見どころは、タイトルにもなっているように作中にたびたび登場するダンジョン飯。 現実世界でもありそうなメニューや思わず食べてみたい！と思えるようなユニークなメニューもあるため、グルメ漫画としても十分に楽しめますよ。ファンたちの中には、作中に登場する料理を再現する人もいるそうです。

『ダンジョン飯』はその名の通り、料理や食事が重要なファクターになっている作品です。これらの行為は単純に腹を満たすためだけでなく、物語にも深く絡んでくる要素として登場。 例えば、ライオスにとっての料理や食事は、幼い頃に失った両親や故郷を思い出す鍵でもあり、仲間との信頼関係を築くコミュニケーション手段でもあります。また、センシが作り出す多種多様な料理には、様々な種族に関する知識を得る教科書のような側面も含まれていました。 このように、本作は料理や食事という人間には欠かせない文化を取り入れることで、物語に深みを与えることに成功しています。この料理と物語の融合こそが、唯一無二の魅力に繋がっているのです。

「モンスターを使った料理」と聞くと、「現実にないから味のイメージがしづらそう」と感じる人も多いはず。しかし、『ダンジョン飯』に登場する料理は、どれもこれも本当に美味しそうなんです。 その背景には、料理やモンスターに関する細かな設定、そしてそれを無理なく読ませる巧みさが隠れています。例えば、ドラゴンを食べようとする場面では、単に捕らえて焼くのではなく、解体シーンからしっかりと描写。味付けや調理の場面も詳細に描くことで、その味をイメージしやすくしています。 このディティールの深さもまた、本作が持つ大きな魅力のひとつです。グルメ漫画という分野で高く評価されているのは、この繊細な設定や描写があったからこそと言っていいでしょう。

2024年1月から6月まで放送されたアニメ『ダンジョン飯』第1期には、原作1巻1話から8巻52話までの範囲が描かれていました。内容としては、チェンジリングによりライオスたちの姿が変わるエピソードが1期の最終話となっています。 そして、放送時期は未発表ながら、本作はアニメ第2期の制作も決定済み。オリジナルエピソードなどが描かれなければ、2期は8巻53話からのエピソードが描かれると思われます。続報に要注目です！