韓国ドラマ「地獄が呼んでいる シーズン2」のあらすじ・キャスト！赤ちゃんやジョンジャなど解明されていない謎も考察

監督のヨン・サンホが手がけた同名漫画を原作とするNetflixシリーズ『地獄が呼んでいる』。ファン待望となるシーズン2の制作が決定しました。 この記事では、韓国ドラマ「地獄が呼んでいる シーズン2」のあらすじやキャストを紹介します。 ※記事内にシーズン1のネタバレを含むので、未視聴の人は注意してください。

世界人口の半数が宗教団体「新真理会」の信者となり、街には「地獄の使者」を模したオブジェが作られ、試演が行われた場所は聖地と化していました。 新真理会の教えを盲信する過激集団「矢じり」は、歯向かう者たちを殺すことも厭いません。一方、秘密組織「ソド」は新真理会と矢じりに抗うために奮闘しています。そんな中、天使の告知を受けていたはずの赤ちゃんが唯一試演を逃れ、それを目撃した人々の間には衝撃が走るのでした。

「地獄が呼んでいる シーズン2」は、前作同様にNetflix独占配信になるでしょう。 気になる配信時期ですが、「D.P.」など他のNetflix韓国ドラマの前例をみていくと、続編の発表から配信開始までに平均で1年半かかっていました。 本作は2022年9月に制作発表があったので、2024年上半期に配信されるかもしれません。

灰か霞のようなものが人の顔の形をした姿で現れる人外の存在「天使」。突然目の前に出現し、対象の名前を読み上げた後、何日の何時に地獄へ落ちるのか告知します。 告知から死ぬまでの期間は何秒～何十年とかなり個人差があり、法則などは明かされていません。 作中で地獄へ落ちた人に目立った共通点はなく、コン・ヒョンジュン教授は「(告知は)災害や事故と同じ突発的なもので、誰でも起こり得る現象」との説を立てました。

天使が告知した時間になると、3体の黒い怪物「地獄の使者」と共に対象の前に現れます。 地獄の使者は痛めつけた対象者の体に手をかざして焼却し、彼らはそのままどこかへ。この一連の流れを 「試演」と言い、告知後すぐに自死したとしても無意味です。告知の時間に魂のみが現世へ呼び戻されるので、試演からは決して逃れられません。 試演を受けた遺体を鑑定した結果、生物どころか有機物でもない未知の物質だと判明しました。

世界各地の試演事例の分析・紹介を目的に、2012年にチョン・ジンスが設立した宗教団体。彼は告知を受けるのは犯罪者か前科者であり、試演は「神の裁き」だと説きました。 教義の概念に原罪(生まれながらの罪)などはなく、“正義感を持ち正しく生きれば”地獄に落ちないと主張し、2022年末から試演を恐れる者の入会が急増。金持ちの信者は白い面を付けており、試演を最前列で見られるなどVIP待遇を受けています。 ジンスの死後、「未来宗教」の元牧師キム・ジョンチルが彼の後を継ぎ、委員会メンバーが中心となって新真理会を運営してきました。

新真理会の信者の中でも、教義を盲信する若者たちで構成された過激集団。シーズン1では、カリスマ配信者のイ・ドンウクが矢じりのリーダーでした。 彼らは前科者の個人情報をネット上に晒したり、拉致して暴行する様子や試演を実況したりして世間の不安を煽り、暴力を扇動していきました。新真理会の敵を殺害するまでに暴徒化しますが、教義に従った上での暴行と殺人は正義の行いであり、地獄行きにはならないと考えているようです。

新真理会と矢じりに対抗する者が集まり、ミン・ヘジンをリーダーとする秘密組織「ソド」。彼女の同志でもあったメンバー、コン・ヒョンジュン教授は矢じりに殺害されました。 チョン・ジンスがもたらした新世界では、「告知を受けるのは罪人」と認知されているので、試演遺族は理不尽なレッテルを貼られてしまいます。そこで、試演を事故死や行方不明に偽装することで誰が告知を受けたのかを隠し、遺族たちを守る活動も行ってきました。

シーズン1のラストにて、パク・ジョンジャが死体から復活する様子が描かれました。これは原作漫画にはなく、ドラマで追加されたシーンになっています。 彼女が復活した理由については、イエス・キリストに重ねて考察するファンも……。全ての罪人に代わって十字架に架けられて刑死し、のちに復活を遂げたキリスト。ジョンジャの死と復活も同じような意味があるのかもしれません。 新真理会としては、「罪を償えば許される」などと教義を変えて彼女を「キリストの再来(救世主)」に仕立て上げ、嘘がバレたことで低下した求心力を回復しようと動く展開が予想されます。

チョン・ジンスはシーズン2への登場が決定しましたが、彼本人は復活しないと思われます。 復活の理由が先述の通りなら、キリストは生まれながら罪を持たない存在なので、(ジョンジャはともかく)殺人を犯したジンスは復活できません。 新真理会の一部がジンス復活を偽装し、「彼こそがキリストの再来」と主張する展開になるのでは？偽の教祖・ジンスが地獄を語り、世界に新たな教えを授けると予想します。ただし、復活の詳細が分からない以上、本人が再登場する可能性もゼロではありません。

シーズン1最終話では、生後間もなく告知を受けた赤ちゃんが両親の犠牲によって試演を逃れ、ミン・ヘジンに保護されるという結末になりました。 この時、赤ちゃんを殺そうとしたイ・ドンウクの試演が実行されますが、彼が告知されていた事実を知らない群衆は神の意志に守られたと感じたでしょう。赤ちゃんはソド側の救世主として育てられ、シーズン2で登場する可能性が高いと考えます。 ジョンジャを取り込んだ新真理会との対立構造を軸に、ストーリーが展開するかもしれません。

ミン・ヘジンはソド法律事務所の元弁護士で秘密組織「ソド」のリーダー。新真理会の規模が小さい段階から、試演遺族や矢じり被害者の救済に奔走していました。パク・ジョンジャの依頼を受けたことがきっかけとなり、自身や家族も矢じりの標的に……。 ジンスが告知を受けた事実を知る1人で、新真理会と矢じりにとって不都合な存在です。 演じるキム・ヒョンジュは、1996年にキム・ヒョンチョルのMVでデビュー。韓国版「花より男子」(2008年)にて道明寺司の姉・椿役を演じました。ヨン・サンホ監督作の『JUNG_E/ジョンイ』(2023年)では主演を務めます。

チョン・ジンスは新興宗教「新真理会」の初代議長。カトリック財団の保護施設で育ち、死に場所を探していた20代の頃にチベット高原で初めて試演を目撃します。実は彼自身、罪を犯したこともない少年時代に天使の告知を受けており、20年に渡って死の恐怖と戦い続けていました。 演じるのはミュージカル出身のキム・ソンチョル。2017年に『刑務所のルールブック』で注目を集め、『賢い医師生活』(2020年)などの話題作にも特別出演しました。 また、韓国版ミュージカル｢デスノート｣(2022年)ではL役を演じています。

パク・ジョンジャは異父兄妹を育てるシングルマザー。彼女が公開試演されたことによって新真理会の教えが受け入れられ、信者も爆発的に増加します。 死体は試演の跡地で展示されており、なんとシーズン1のラストで復活を遂げました。 演じるキム・シンロクは、2004年に演劇へ入団して舞台デビュー。映像作品ではヒット作に恵まれなかったものの、本作の演技が評価されブレイクしました。また、韓国ドラマの制作費として最高額の約650億ウォン(65億円)が投じられた超大作『ムービング』(2023年)にも起用されています。

チン・ギョンフンはソウル西北警察署強力班に所属する刑事。娘が妻の仇を討ったことを知り、刑事として、父親として葛藤していきます。 ジンスが遺した新世界で生きることを選び、試演を受けた彼の死体を処分しました。 演じるのは、監督・脚本・主演を務めた『息もできない』(2008年)で知られるヤン・イクチュンです。同作はファンタジア国際映画祭作品賞ほか複数の映画賞を受賞。菅田将暉と共演した『あゝ、荒野』(2017年)など日本の作品にも出演しました。

チン・ヒジョンはギョンフンの娘で新真理会の信者。塾へ行くと装って新真理会の集会に参加し、ジンスと共に母を殺した犯人を殺害しました。 演じるイ・レは、当時7歳だった2012年に子役としてデビュー。映画『ソウォン/願い』(2013年)では大人顔負けの演技を披露しました。 彼女を起用するに当たって、『地獄が呼んでいる』の脚本が書き換えられたそうです。

キム・ジョンチルはインチキ宗教「未来宗教」の元牧師にして新真理会の現議長。ジンスが告知を受けたことを最初に知った人物で、彼との取引で2代目議長になりました。 演じるのは、「キングダム」シリーズの左議政役などで知られるイ・ドンヒ。ヨン・サンホ監督作の『JUNG_E／ジョンイ』(2023年)にも起用されています。

前作でチョン・ジンス役を演じたユ・アインは降板し、後任にキム・ソンチョルが選ばれました。 2023年3月、続投が決定していたユ・アインに睡眠麻酔薬の常習投薬疑惑が浮上。検体検査の結果、睡眠麻酔薬「プロポフォール」と複数の大麻の陽性反応が出ました。すぐにシーズン2の降板が発表され、その後、家宅捜索で証拠品も押収されています。 ソウル中央地裁によって逮捕状請求が棄却されるも、警察は再請求を検討しているようです。

『地獄が呼んでいる』は2021年にNetflixで配信され、世界的大ヒットを記録しました。シーズン2でも予想外の展開が待ち受けているはずです。 ciatrでは今後も、あらすじやキャスト情報を随時更新していきます。お見逃しなく！