『ミギとダリ』作者・佐野菜見が死去 遺書の内容や代表作は?
アニメも大きな話題となり、改めて人気に火がついている漫画『ミギとダリ』。 本作の作者である佐野菜見は前作の『坂本ですが?』もアニメ化している売れっ子作家。しかし2023年に、病気により惜しまれながら逝去。この記事では多くのひとから愛された漫画家・佐野菜見について徹底解説!残した遺書の内容や代表作などにふれながら、その唯一無二の魅力に深く迫っていきます。
『ミギとダリ』作者・佐野菜見とは
代表作 | 『坂本ですが?』 『ミギとダリ』 |
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佐野菜見は2010年に読み切り漫画『ノンシュガーコーヒー』を発表しデビューした女性漫画家です。その後読み切り作品の制作をしつつ、2011年からは初の連載作となる『坂本ですが?』をスタート。本作は大きな人気を博し、2016年には待望のアニメ化も達成しています。 そして2017年からは話題作『ミギとダリ』の連載を開始。持ち前のシュールな展開にシリアス要素を融合させた本作は大きな注目を集め、連載終了より約2年後、2023年10月からアニメ放送されることが決定しました。 しかし放送開始の約2か月前、2023年8月5日に佐野菜見は病気により逝去。アニメの開始を待たずして、この世を去ってしまったのです。
漫画にまっすぐな人
『ミギとダリ』が連載されていた『ハルタ』の編集部によると、佐野菜見は「とにかく漫画にまっすぐ」で「漫画家として成長するための努力を楽しんでできるひと」だったとのこと。そのまっすぐさで描かれた作品はどれもこれも個性的なものに仕上がっており、そのたゆまぬ努力を垣間見ることができます。 また佐野菜見は入院前に、アニメ監修や新連載の打ち合わせも進めていた様子。病気のことを知りながらも、未来を見据えて走り続けていたようです。
『ミギとダリ』作者・佐野菜見は若くして死去
死因は進行の早いガン
佐野菜見が患っていた病気はガンだったことが判明しています。ご家族のコメントによるとそのガンは非常に進行の早いタイプのもので、闘病からわずか1ヵ月のあいだに亡くなってしまったと言います。 こちらの言葉通りであれば、病気の発覚はおそらく2023年の7月初旬ごろ。そこから約1ヵ月経過した2023年8月5日に、佐野菜見は惜しまれながらもこの世を去ることになってしまいます。
遺書「楽しい人生だったわさ」
佐野菜見は最後に遺書を残しており、その一部が公開されています。そこには「この人生は楽しい人生だったわさ」「これから多分もっと自由な世界にいってきます」「アバヨ」といった言葉が記されていました。 最後の最後まで、漫画家らしいユニークな言葉を残していった佐野菜見。彼女はどんなときに、どんな思いでこの言葉を綴ったのでしょうか。天国で自由に安らかに暮らせていることを、願わずにはいられません……。
『ミギとダリ』アニメ声優陣からの追悼コメント
堀江瞬
本作のアニメでミギ役を担当する堀江瞬。 彼は佐野菜見の訃報に接し、「本当に信じられない気持ちでいっぱい」とコメント。アニメ開始直前の報せに、「わくわくを一緒に共有したかった」とやるせない気持ちを吐露し、最後には「先生、ゆっくりお休みくださいね」と労いの言葉を綴っています。
村瀬歩
本作のアニメでダリ役を担当し、堀江瞬とともにメインキャストに抜擢された村瀬歩。 彼もまたその早すぎる訃報に驚きの気持ちを述べていました。追悼コメントではアニメ制作現場のことを振り返り、「アフレコ現場にも来てくださり優しいお言葉を掛けてくださっていた」と発言。感謝の気持ちと共に、故人の冥福を祈っていました。
武内駿輔
ミギとダリが扮する園山秘鳥のクラスメート、堤丸太の声を担当した武内駿輔。 彼もまたその訃報に接しコメントを発表。突然の報せに驚いていると明かしたのち、「Anime Japanでお会いした際、優しいお言葉を掛けてくださり、本当に光栄でした」と述べています。村瀬歩同様、彼女のやさしさにふれたことを明かし、感謝の気持ちを表していました。
数多くの人々から愛された漫画家・佐野菜見
『坂本ですが?』や『ミギとダリ』などの名作を残し、ファンからはもちろん、編集者やアニメ関係者からも愛された漫画家・佐野菜見。私はもちろん、私の周りにも先生の作品から沢山のものを受け取ったひとたちがいます。ciatr編集部一同、心より哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。 皆さまもこれを機に、唯一無二の面白さを誇る佐野作品にふれ、その才能と努力の結晶を味わってみてはいかがでしょうか。佐野菜見の作品をいつまでも忘れずに、これからも是非楽しんでいってください。