怪獣9号の驚愕の正体とは？しつこすぎるエリンギは本当に死亡したのか【怪獣8号】

怪獣9号は原作コミック1巻6話で初登場を果たした怪獣。怪獣の中でも特に強大な力を持つ「大怪獣」に分類されています。 基本的には2足歩行をするタイプで、頭部がエリンギを思わせる形状をしているのが特徴です。登場していきなり作中トップクラスの実力者・四ノ宮キコルを追い詰め、圧倒的な実力を見せました。 人間の言葉を話すなど非常に知能が高いだけでなく、死亡した怪獣の死体を操るといった特殊な能力も持っており、かなり厄介な個体です。また人の弱みに付け込む心理戦も得意としています。

結論から言うと、怪獣9号の意識は消失しましたが、肉体はまだ死んでいません。防衛隊と怪獣たちの総力戦で激突した、カフカと怪獣9号。カフカは防衛隊格闘術などを駆使し善戦しますが、ギアを上げていく怪獣9号に圧倒されてしまいます。 しかし、意識を取り戻したミナが加勢に入り、戦況が大きく変化。カフカはここで1分間しかもたない最強モードを発動させ、ミナと連携しながら怪獣9号の核に強烈な一撃を放ちました。 これで勝負が決したか……と思われたその時、怪獣9号に関するとんでもない秘密が明かされます。どうやら怪獣9号のなかには、別の怪獣が眠っていた様子。怪獣9号の意識が消えていき、その怪獣が肉体の主導権を握ることになります。

怪獣9号のなかに宿っていたのは「明暦の大怪獣」。1657年の日本に現れたとされる怪獣で、歴史上もっとも多くの討伐者を殺した規格外の化物です。どうやら怪獣9号はどこかでこの大怪獣と出会い、身の内にそれを潜ませ続けていた様子。 カフカの強烈な一撃で怪獣9号の意識が消失したことにより、潜伏していた明暦の大怪獣が目を覚ましてしまったのです。その強さは尋常ではなく、簡単な反撃であっさりカフカを倒してしまうほど。ここから防衛隊の主力メンバーvs明暦の大怪獣、作中最大規模の大激戦が幕を開けます。

怪獣9号は当初、主人公の日比野カフカが働いていた怪獣清掃業の会社「モンスタースイーパー」の新入り・穂高タカミチに擬態していました。オールバックにした金髪と猫のような目が特徴の青年の姿です。 穂高本人がどんな人間だったか、そしてどんな最期を迎えたのかは不明ですが、擬態のために怪獣9号の手で殺されたのは間違いありません。

その後、穂高に擬態していることがバレた怪獣9号は、“顔を変える”ために通りがかりのドライバーを殺害します。彼の名前は長嶺カンジで、道の真ん中を歩いていた怪獣9号(見た目は穂高)相手にクラクションを鳴らし怒鳴りつけるなど、少々短気な性格をしているようです。 34歳一人暮らしで、それを知った怪獣9号は「好都合ダな」とつぶやいていました。

怪獣9号は分身で敵の戦力を分断しながら、防衛隊の本拠地を襲撃しました。その目的は怪獣2号の力と、それに適合した防衛隊長官・四ノ宮功の肉体を手に入れること。怪獣9号は功と交戦し、核が露出するほどの大ダメージを受けるも何とか勝利を掴みます。 そこで、功と彼が装備した怪獣2号の識別怪獣兵器を丸ごと吸収。怪獣9号は功の顔でカフカたちを嘲笑い、現場から逃走してしまうのでした。

怪獣9号はまずカフカたちが参加した防衛隊試験に乱入し、キコルと交戦して重傷を負わせます。このときは別の怪獣にその場を任せ、すぐに撤退していました。 その後、新入りたちのはじめての任務である「相模原討伐作戦」では、市川レノと古橋伊春と遭遇し、あっという間に半殺しの状態にします。 しかしそこに駆け付けたカフカ――怪獣8号と戦闘になり、その圧倒的なスピードとパワーに翻弄されることに。すんでのところで隙を突いて逃走し、この出来事がきっかけで防衛隊から「怪獣9号」の名を与えられます。

その後しばらくは大人しくしていた怪獣9号ですが、「脱皮」によってパワーアップしたうえで、品川区で大規模な虐殺をおこないます。その目的は怪獣8号の殺害と、倒した怪獣をもとに作られた武器「ナンバーズ」の回収です。 怪獣9号はこのとき「γ、β、α」の3体に分裂し、それぞれの目的を達成するため暴れ回ります。最終的には防衛隊の長官でキコルの父親でもある四ノ宮功を殺害して彼と融合。そのまま「次に私が動く時 怪獣の時代が始まる」と宣言して姿をくらませます。

「嵐の前の静けさ」という言葉がぴったりの静かな期間を経て、怪獣9号は次々と怪獣を生み出し、「全国群発災害」を発生させます。 この際、特に被害が大きいエリアは「超大型キラー」たる亜白ミナの活躍によって難を逃れますが、それはまだまだ序の口。怪獣9号は防衛隊の戦力をバラバラにしたうえで本戦に備えようとしていただけでした。 怪獣9号は合計5体の識別クラス怪獣を送りだし、防衛隊を追い詰めていきます。しかしメンバーそれぞれが戦闘の中で成長していったことで、怪獣たちは続々と倒されていって……？

戦いが佳境へと突入していくなか、怪獣9号はミナに狙いを定め、彼女を自身のなかに取り込んでしまいます。このままではミナが死んでしまう……と思われたその時、カフカの同期たちが加勢として登場！ その助けもあって、カフカはミナを救出することに成功します。そしてここでついに、カフカと怪獣9号の激戦がスタート！カフカは一時劣勢になるも、意識を取り戻したミナの援護もあり何とか勝利を掴みました。 しかし、戦いはまだ終わりません。なんと怪獣9号のなかに眠っていた「明暦の大怪獣」が目を覚まし、破壊の限りを尽くさんと暴れ始めたのです。ここからカフカをはじめとする防衛隊メンバーと、明暦の大怪獣の最終決戦が幕を開けます。

怪獣9号はさまざまな能力を持っており、おまけにそれぞれが厄介なものばかりです。話の序盤から最新話に至るまで防衛隊を苦しめる存在で、「しつこい」と言われるのも納得。 以下では怪獣9号が保有している能力の種類と、作中でどう活用しているかをざっくりと紹介していきます。

怪獣9号は身体を自由自在に大きくしたり縮めたりすることが可能で、これを利用して人間の姿に擬態できます。しかし、擬態の際には人間を殺害して取り込まなければなりません。 この能力を活用することで、怪獣9号は人間社会の中に潜みつつ暗躍しました。ただ、自身の戦闘力がアップしてからは擬態の必要がなくなったのか、中盤以降はあまりこの能力を使っていません。

怪獣9号は言葉を話すことができ、普通の人間とほぼ変わらないレベルでコミュニケーションをとれます。言葉の一部にカタカナが混ざるときがありますが、それに対して周りが違和感を感じることも特にないようです。

これは怪獣9号に限らず大怪獣なら保有している能力ですが、核が破壊されない限りは身体の傷や欠損を瞬時に修復することが可能です。首を飛ばされても一瞬で生えてくるようすは、対峙する相手に恐怖を与えます。

擬態の際にも使う変身能力は、身体の形状や大きさを自由自在に変化させるというもの。腕を増やすなどの変形もでき、ただでさえ強いにもかかわらずさらなるパワーアップをしてみせます。

怪獣9号は分裂能力も持っており、自身の分身を作り出せます。おまけにこの分身は怪獣9号と意識や感覚を共有しているうえ、テレパシーじみた能力で遠隔通信をすることも可能です。情報集めにはぴったりの能力といえるでしょう。作中では「γ、β、α」という個体に分裂していました。

怪獣9号が好んで使用する攻撃手段は指先から放つ衝撃波です。防衛隊のスーツのシールドをいともたやすく破るほどの威力を誇ります。さらに厄介なことに、上で紹介した変身能力で腕を増やすことで、弾数や威力をアップさせることも可能です。

怪獣9号は異様にすぐれた学習能力の持ち主で、通信技術を学んだことでその阻害能力を修得したり、銃の弾道をあっさり見破ったりしています。この能力のおかげで怪獣9号は日々成長を遂げ、ますます脅威的な存在になっていっているのです。

怪獣9号は自身の分身だけでなく新たな怪獣を生み出すことすらできます。作中では怪獣10号～15号を作り出していますが、これらはいずれも大怪獣に分類されるほど強い存在です。

怪獣9号は怪獣の死体をゾンビのように操る能力も持っています。さらに操られたゾンビは生前より強さが上昇するというやっかいなオマケ付きです。

結界を張ることで周囲から感知できない空間を生み出すというのも、怪獣9号の持つ能力のひとつです。閉じ込められた者は孤立させられ、増援を呼べない状況に追い込まれてしまいます。怪獣9号はこれを人間社会に潜むときにも活用していたようです。

怪獣9号のフォルティテュード(強さ)は、「相模原掃討作戦」のときには8.5とされていました。しかしその後も恐ろしい速度を成長を遂げているので、そのうち10を超えるほどの存在になることは間違いありません。 フォルティテュード10を超えた怪獣はこれまでおらず、9.8の怪獣8号が「歴史に残る大怪獣」と言われています。そのため怪獣9号は今後作中で最強といえる存在になるのではないでしょうか。

怪獣9号は原作5巻38話にて「人間の手に堕ちた怪獣の力を怪獣の元に取り戻スとしよう」と発言しています。力を取り戻した後で怪獣9号が何を目指しているのかはまだ明らかにされていません。 ただ「怪獣の時代が始まる」という言葉から考えれば、怪獣が支配する世界を作りたいといったところでしょうか。回が進むごとにどんどん強くなっていく姿を見ていると、それが実現する日も遠くないと思わされてしまいます。

作中最強クラスの敵として、カフカたちを大いに苦しめてきた怪獣9号。 本作のラスボスと目されていましたが、怪獣9号のなかに宿る「明暦の大怪獣」が目を覚ますという予想外の事態が巻き起こりました。怪獣9号を苗床にしていた大怪獣はどれほどの強さなのか、防衛隊はこの戦いに勝利することができるのか。今後の展開に要注目です！