『美賊イルジメ伝』全話あらすじ・ネタバレ！キャスト相関図も一緒に

伝説のヒーローを題材にした韓国時代劇ドラマ『美賊イルジメ伝』。若手俳優チョン・イルが主演を務めました。本記事ではそんな『美賊イルジメ伝』のあらすじを、全24話ネタバレありで詳しく紹介します。 登場人物たちの心情を丁寧に描いたことで話題を呼んだ本作。ぜひそのストーリーやキャストについて、チェックしてみてください！ ※本記事にはストーリーのネタバレが含まれているため、未視聴の人は注意してください。

生まれてはいけない存在として梅の木の下に捨てられた赤子。その後、心優しい物乞いに拾われたその男の子は、やがて美しい青年へと育ちました。 イルジメと名付けられたその青年は、ある日出生の秘密を知り、生みの母親を探し始めます。しかし母とはなかなか再会できず、実の父親には存在を否定されてしまうイルジメ。さらに初恋の女性を目の前で殺されたイルジメは、孤独に押しつぶされ、自暴自棄になってしまうのです。 そんなイルジメが出会ったのは、初恋の女性に瓜二つのウォルヒでした。ウォルヒたちのおかげで立ち直ったイルジメは、やがて悪党から民を守る義賊として活躍し始めます。何度も立ちはだかる障害を乗り越えながらも、人として成長していくイルジメ。そんな彼の運命は……。

朝鮮ではキム・ジャジョムら官僚らが不正を横行し、漢陽ではブルガサリという大男が暴れていました。そんな時、ある青年がブルガサリを倒します。その美しい青年の名は「イルジメ」。苦しんでいた民の1人ソンダルは、彼の活躍を記していくことを決めました。 このソンダルが記したイルジメについての書物こそが、のちに伝わる「記異・一枝梅(イルジメ)伝」です。 そして時は約10年前にさかのぼります。奴婢である母ペンメから生まれたイルジメは、身分の高い父親から認められず、川へ流されてしまうのです。しかしゴルチとヨルゴン和尚に拾われたイルジメは、中国の清へ養子に出されます。 数年後、立派な青年に成長したイルジメは、実母に会うため朝鮮へと向かいますが……。

清の間者ヘンボと共に朝鮮へ到着したイルジメは、実父に会いに行きます。ところが「息子ではない」とイルジメの存在を否定した実父。イルジメは清の間者と一緒にいたこともあり、捕盗庁のク・ジャミョンに捕まってしまうのでした。 イルジメは自分を息子と認めない実父に、激しい憤りを感じます。その後なんとか脱獄し、山に逃げ込んだイルジメ。そこでダルという少女と恋に落ちたイルジメは、彼女の父親から剣術「長白剣法」を教わるのでした。 一方ジャミョンは必死にイルジメを探していました。実はかつて、ジャミョンはイルジメの母ペンメに一目惚れをしていたのです。彼女の息子がイルジメだと知るジャミョンは、なんとしてでもイルジメを探し出そうと躍起になります。

ついにイルジメを見つけ、ダルらと共に捕えたジャミョン。そこでジャミョンはダルが、かつて謀反を起こして処刑されたイの娘であることを知ります。そしてダルの父親と思われていたカンは、イの部下でした。 イルジメは釈放されたものの、ダルとカンは斬首刑に。イルジメはダルの死によって我を失い、すっかり荒れてしまいます。しかしダルとそっくりの少女ウォルヒに出会ったイルジメ。さらにヨルゴン和尚にも再会したことで悟りをひらいたイルジメは、穏やかな青年へと戻りました。 その後ゴルチとも再会し、島で幸せに暮らしていたイルジメ。ところがイルジメをめぐる女たちの嫉妬が原因で、殺人事件が起きてしまったのです。責任を感じたイルジメは島を出ますが、嵐に見舞われてしまい……。

倭の国(日本)に流れ着いたイルジメは、忍者たちに命を救われます。そこで忍術を教わることになったイルジメは、その３年後、再び漢陽に戻るのでした。これが1話目でイルジメがブルガサリを倒したシーンにつながります。 ポンソニ派やヘドンチョン派という盗賊団が暗躍する漢陽。イルジメはその情勢を把握し、さらに実母ペンメのことを探るため、妓楼へと潜入します。しかし収穫はありませんでした。 その後、ウォルヒと再会したイルジメ。彼のことを忘れられずにいたウォルヒは、心から喜びます。お互いの愛を確認した2人は、ウォルヒの家で楽しいひと時を過ごすのでした。 さらにイルジメは2つの盗賊団が取り合っていた金塊を盗み出すことに成功し……。

争いが激化する2つの盗賊団、ポンソニ派とヘドンチョン派。イルジメは本格的な盗賊団討伐に乗り出します。一方ジャミョンもヘドンチョン派に潜入し、治安回復に向けて動いていました。なんとかヘドンチョン派を掃討したジャミョンでしたが、ポンソニ派には逃げられてしまったジャミョン。 その事態を知ったイルジメは、ゴルチに協力を依頼します。そしてゴルチの情報によってポンソニ派の居場所を突き止めたジャミョンは、2つの盗賊団制圧に成功するのです。 しかし盗賊団が壊滅した後も、泥棒などの悪事はやみませんでした。そこで悪人へのお仕置きを続け、義賊のような活動をしていくイルジメ。一方ジャミョンは、イルジメの実母ペンメに会いに行きます。

ペンメは息子であるイルジメが生きていることや、今どうしているかなどをジャミョンから聞かされました。息子は死んだと思っていたペンメは驚き、嬉しさのあまり号泣します。そこでジャミョンはペンメへの想いを伝え、「3人で共に暮らそう」と提案するのでした。 一方、漢陽ではイルジメが悪党への成敗を続けています。イルジメはウォルヒとの結婚を考えますが、ヨルゴン和尚から「ウォルヒをダルと重ねているのでは？」と痛いところをつかれました。 その後イルジメはセウンとソクチュという2人の人物が対立し、セウンの娘ギョンオクが巻き込まれていることを知ります。イルジメはギョンオクをかくまい、ソクチュに監禁されているセウンを助けに行きますが……。

セウン父娘を救い、悪党たちへの見せしめのためにソクチュを処刑しようとするイルジメ。しかしイルジメは直前で考え直し、屋敷に火をつけるだけに留めました。 その後、捕盗庁には「ウォルヒの屋敷にイルジメが住んでいる」という密告が届きます。そしてウォルヒは義賊イルジメの恋人という理由で捕えられてしまうのです。 イルジメは急いでウォルヒを助け出しますが、太鼓の音がダル処刑のトラウマを呼び起こし、その場に倒れてしまいます。そこに現れたのはヤンポという謎の男でした。イルジメを救ったヤンポは正体を明かさないまま去っていき……。 一方イルジメを探して漢陽にやってきたペンメはジャミョンのもとへ。しかしイルジメが行方不明とわかったペンメはショックを受けるのでした。

イルジメは母が自分を探していることを知り、ジャミョンの屋敷に向かいます。しかしすでにペンメは去った後で、イルジメと母の再会はかないませんでした。 その頃ポンソニ派の残党であるフェンボたちは、盗賊団を復活させるべく仲間を脱獄させます。そのことを知ったイルジメは、ウォルヒをゴルチと共に隠れ家へ住まわせ、1人でフェンボたちを倒しに向かうのでした。 その後イルジメはジャミョンと共に残党たちを捕まえます。そこにやってきたのはイルジメを追いかけてきたウォルヒでした。 イルジメはウォルヒがダルの二の舞にならないよう、わざと彼女に冷たく当たります。すると傷ついたウォルヒは、崖から飛び降りてしまい……。

ダルに続いてウォルヒまで死なせてしまった、と自分を責めるイルジメは、すっかり変わってしまいます。官僚キム・ジャジョムと結託するクォンの悪行を知ったイルジメは、彼の屋敷に忍び込み、クォンを殺害。身の危険を感じたジャジョムは、イルジメ殺害を部下に命じ……。 一方ウォルヒは一命をとりとめていました。刺客に重傷を負わされたイルジメがヨルゴン和尚の寺にいると知ったウォルヒは、急いで彼のもとへ向かいます。 その後、ウォルヒがつきっきりで看病したこともあり、イルジメは目を覚ましました。死んだはずのウォルヒを見たイルジメは、嬉しくて号泣。 ところがウォルヒはジャジョムに拉致されてしまいます。クォンから奪った密書が目的だとわかったイルジメは、ジャジョムの屋敷に向かい……。

屋敷にやってきたイルジメを、ジャジョムは部下たちと共に待ち構えていました。山に逃げ込んだイルジメを部下たちが追いますが、イルジメはジャジョムの本性を明かし、彼らを説得しました。 一方ウォルヒもゴルチによって救出され、イルジメの作戦は大成功。イルジメはジャジョムの屋敷から財宝も運び出します。 その後、吏曹判書のチェが王命によって火砲を開発しようとしていると知ったイルジメ。資金繰りに困っていたチェに、ジャジョムの財宝を渡し、火砲開発に協力するのでした。 その頃フェンボに協力を求めていたヤンポ。実はヤンポはイルジメを清へ連れ戻すために派遣されていたのです。清でイルジメの婚約者だったモランはイルジメを忘れられず、彼の父がヤンポに指令を出していたのでした。

開発地も見つけ、火砲づくりに詳しいオランダ人の先生も用意したイルジメ。さらにイルジメはウォルヒとゴルチを守るため、2人をチェのいる開発地に預けます。 さらにイルジメはジャジョムのもとを訪れ、「ウォルヒに手を出したら容赦しない」と脅しをかけました。イルジメにひるんだジャジョムは、「私といっしょに仕事をしよう」とイルジメを味方に付けようとします。しかしイルジメは「お前のやっていることは許されない！」と憤り、その場を立ち去ります。 そこでチェとイルジメが火砲を作っていると知ったジャジョムは、開発地に奇襲をかけたのです。負傷して気を失ったイルジメは、ヤンポらに捕まってしまいました。 しかしそこに同じく清からやってきたソンゲという人物が現れ、ヤンポらを刺します。そしてソンゲはイルジメを連れ去り……。

ソンゲによって運び出されたイルジメは、山で目を覚ましました。イルジメはソンゲが自分を助けてくれたとも知らず、彼に殴りかかります。もみ合いの末、ソンゲは崖から落ち、死んでしまうのでした。 次にイルジメが目を覚ますと、そこはなんとペンメの家でした。お互いが母子だと知る由もない2人ですが、実は以前妓楼で顔を合わしていたのです。イルジメとペンメは楽しく食事をし、回復したイルジメは何も知らないままペンメのもとを去りました。 一方イルジメを倒す計画を練ったジャジョム。まずは再びウォルヒを誘拐し、イルジメをおびき出します。監視の目をそらしたイルジメは、なんとかウォルヒを救い出しますが、そこにジャジョムの部下で強敵のパクが現れ……！

パクと対峙したイルジメ。剣術はイルジメのほうが優勢でしたが、そこにジャジョムの部下たちが現れ、太鼓を鳴らし始めたのです。しかしピンチを迎えたイルジメをジャミョンが救いました。 ジャミョンはイルジメを補盗庁に連れて行きますが、そこにもジャジョムの魔の手が。ジャジョムはイルジメを翌日斬首刑にするよう仕組んだのです。 その後ジャミョンからペンメが母だと知らされたイルジメは、衝撃を受けます。ジャミョンは思い悩んだ末、イルジメを逃がすことにしました。そしてジャミョンは責任をとって自殺したのです。 一方ペンメはイルジメが逮捕され、処刑されることを耳にしてショックを受けていました。するとペンメの前にイルジメが現れ……。

イルジメは自分が息子だということをペンメに訴えました。ペンメは驚きながらも、喜びのあまり号泣します。ところが次の瞬間、イルジメは目を疑いました。息子が処刑されると聞いたペンメは毒を飲んでおり、イルジメの腕の中で息を引き取ってしまったのです。 ようやく出会えた母が目の前で死んでしまい、イルジメは自暴自棄になっていました。そんな時にチェからスパイとして清へ行くことを提案されたイルジメ。朝鮮を守るため清に行ったイルジメは、さっそく宮殿へ忍び込みます。 清の作戦が書かれた密書を盗み出し、朝鮮へ戻ろうとしたイルジメ。しかしその時ジャミョンの部下スリョンが現れ、上司の敵としてイルジメを刺したのです。 しかしイルジメがジャミョンを殺害したわけではないとわかったスリョンは、代わりに密書を朝鮮へ持ち帰りますが……。

スリョンが届けようとした清の密書は、こともあろうかジャジョムの手に渡ってしまいます。そしてジャジョムは密書を燃やしてしまい、朝鮮と清の戦争が始まってしまったのです。 昏睡状態だったイルジメが目を覚ますと、すでに戦争は終わっていて、清には負けた朝鮮から多くの捕虜が来ていました。自分が密書を届けられなかったことに責任を感じたイルジメは、捕虜たちが朝鮮に戻れるよう、道案内を始めます。 一方ソンダルは亡くなり、彼の遺志を継いだチャドルが「イルジメ伝」を完成させました。イルジメとの子供を産み、1人で育てていたウォルヒは、「イルジメ伝」を読んで涙を流します。 その数年後、清の皇帝が亡くなったことでイルジメは朝鮮へ戻ることに。ジャジョムは結局、最も残酷と言われる凌遅刑で罰せられます。そしてウォルヒと再会したイルジメは、成長した息子とも初対面を果たし、幸せに暮らし始めるのでした。

奴婢の母ペンメからイルジメは、身分の高い父から存在を認められず、生まれてすぐに捨てられました。その後、乞食と和尚に拾われたイルジメは、清で立派な青年に育ちます。 しかし出生時の事実を知り、朝鮮へ戻ったイルジメ。悪人がはびこる朝鮮で孤独な状況に陥ったイルジメは、運命に翻弄され義賊への道を歩んでいくのでした。 そんなイルジメを演じたのは当時「注目の若手俳優」とされていたチョン・イルです。2006年、コメディドラマ『思いっきりハイキック』で一躍有名になったチョン・イル。その後2012年の大ヒット時代劇ドラマ『太陽を抱く月』にも出演しています。

ウォルヒは孤独なイルジメにとって、唯一心のよりどころとなった女性です。イルジメとは結婚するような仲にまで発展しますが、彼の初恋相手ダルにそっくりだったことで思い悩むことも。 それでも、清楚でまっすぐな女性であるウォルヒは、イルジメを支え続けました。 ウォルヒを演じたのは、映画界でも活躍するユン・ジンソ。2003年の映画『オールド・ボーイ』でデビューした彼女は、その後2022年ドラマ『模範家族』など様々な作品で存在感を放っています。

ク・ジャミョンは、現代でいう警察・補盗庁で働く人物です。盗賊を追っていた際にイルジメの母ペンメと出会い、一目惚れします。その後は長年ペンメのことを思い続け、息子イルジメを近くで見守る存在となりました。 クールでとっつきにくい性格ですが、実は胸に熱いものを秘めている男性です。 そんなク・ジャミョン役を務めたのは、歌手と俳優2足のわらじを履くキム・ミンジョン。SBS演技大賞では最優秀演技賞を獲得した経歴も持つ実力派で、映画からドラマまで多くの作品で活躍しています。

イルジメの母であるペンメ。ペンメは奴婢という低い身分であるがゆえに、生まれたばかりの息子を捨てなくてはなりませんでした。 その後、妓楼で働きながら生活していたペンメは、ク・ジャミョンに見初められます。しかしイルジメの父にされたひどい仕打ちが忘れられないため、男性に対してなかなか心を開くことができず……。 そんなペンメを演じるのは、映像業界で様々な演技賞を受賞している実力派チョン・ヘヨン。彼女は清楚な役から下品な役まで幅広く演じられる、いわゆるカメレオン俳優です。

主人公イルジメをチョン・イルが演じた『美賊イルジメ伝』(以下、イルジメ)と、イ・ジュンギが演じた『イルジメ 一枝梅』(以下、一枝梅)。2作品とも架空のヒーロー・イルジメを題材にしたドラマ作品ですが、内容は異なります。 まず大きく違うのは、イルジメの生い立ちです。「イルジメ」では母に捨てられ、養子に出されたという設定ですが、「一枝梅」では両班の両親のもとで幸せな幼少期を過ごしています。 またイルジメが義賊になった背景にも違いがあるのです。悪党のせいで苦しむ民のために立ち上がった「イルジメ」に対し、「一枝梅」では殺された父の復讐がイルジメを駆り立てています。 以上のように多くの違いがある2作品ですが、両方面白いことには間違いありません。気になる人は、ぜひ両方チェックしてみてください。

韓国ドラマ『美賊イルジメ伝』の全話あらすじをネタバレありで解説しました。イケメン俳優チョン・イルが主演を務めた本作は、エンタメ度抜群のアクション時代劇に仕上がっています。感動の最終話は必見です。ぜひ視聴してください！