トム・ホランドのネタバレ列伝 スパイダーマン俳優の魅力に迫る
MCUスパイダーマン役で一躍有名に!トム・ホランドってどんな俳優?
2017年の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に満を持して参戦したスパイダーマン。この大人気キャラクターを演じるのは、イギリス出身の俳優トム・ホランドです。 これまでのスパイダーマン俳優のなかで、最も若く同役を演じたホランドはいったいどんな人物なのでしょうか。 スパイダーマン役で一躍世界的人気俳優の仲間入りを果たした若きアベンジャー、トム・ホランド。この記事では、彼の基本プロフィールから主な出演作、そのほか気になる話題まで紹介していきます。
トム・ホランドの基本プロフィール
■本名:トーマス・スタンリー・ホランド ■出身地:イギリス、ロンドン ■生年月日:1996年6月1日 ■身長:173cm ロンドン出身のトム・ホランドはフォトグラファーの母とコメディアン・作家の父の間に生まれました。4人兄弟の長男で、双子のサムとハリー、パディの2人の弟がいます。また、愛犬はスタッフォードシャーブルテリアのテッサです。 幼い頃からダンスで才能を発揮、2008年にはミュージカル版「リトル・ダンサー」(『Billy Eliot the Musical(原題)』)への出演でイギリス国内で名を知られるようになりました。その後、俳優としてキャリアをスタート。『借りぐらしのアリエッティ』翔役の英国版吹き替えが映画での初仕事でした。
筋肉と身体能力がすごい!
トム・ホランドはバレエを題材としたミュージカルで主演デビューを果たしただけあって、抜群に身体能力の高い俳優です。幼い頃に器械体操をしていたという彼は、スパイダーマン役の体作りのため、トレーニングとともに器械体操を再開したのだとか。 ホランドのInstagramには、撮影開始前のトレーニングの様子やスタントの練習風景などが多く投稿されていますが、驚くような身のこなしを観ることができます。 スリムで身軽なスパイダーマンを演じるには動ける筋肉をつけつつ、あまり身体を大きくしないようにしなければいけません。これは難しい注文ですが、原作者のスタン・リーはホランドのスパイダーマンを絶賛していたそうです。
MCU スパイダーマン役で大ブレイク
スパイダーマン役に抜擢された経緯とは?
スパイダーマン役には、最終候補として彼のほかにはエイサ・バターフィールド(『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』)、ジュダ・ルイス(『X-ミッション』)、マシュー・リンツ(ドラマ『ウォーキング・デッド』)、チャーリー・プラマー(『ゲティ家の身代金』)、チャーリー・ロウ(『わたしを離さないで』)の名前が挙がっていました。 最終的にホランドが抜擢された理由として、ソニー・ピクチャーズ・モーション・ピクチャー・グループのトム・ロスマン会長は「スパイダーマン役についても、数多くの若く素晴らしい俳優がいたが、トムのスクリーン・テストだけは特別だった。つまり、私たちは最高のスタートを切ったんだ」と語っています。 今となってはホランド以外のスパイダーマンは考えられないほどのハマり役ですね。
スパイダーマンになるための鍛錬がすごい!
スパイダーマンは、腕から投げ出す蜘蛛の糸を使って自由自在に空中飛び回り、並外れたジャンプ力や素早い立ち回りを行う驚異の身体能力を備えています。 そんなキャラクターをきちんと演じるために、ホランドは腹筋やボクシングなど体幹を鍛えることに重きを置いたトレーニングをしつづけたそうです。 その結果、一日中撮影が続いてもへばらない体力をつけることができ、ワイヤーアクション中にも体操選手のようににしっかり自分でバランスを保って演技することができたのだとか。
トムホ出演のMCU作品を紹介
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)
スーパーヒーローたちを国連の管理下に置く「ソコヴィア協定」を巡って、アベンジャーズが対立する本作。トム・ホランド演じるスパイダーマンは、アイアンマンことトニー・スタークにスカウトされた新人として登場しました。 待望のスパイダーマンMCUデビューとなった本作。出番はあまり多くはなく、顔見せ程度の出演でしたが、コミックそのままの姿にファンは熱狂し、『スパイダーマン:ホームカミング』への期待も跳ね上がりました。
『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)
MUCスパイダーマンの初の単独作品となった『スパイダーマン:ホームカミング』。アイアンマンの登場や高校生のピーター・パーカーを初めて10代の俳優が演じるなど、様々な点で注目を集めました。 すでに「シビル・ウォー」で支持を得ていたホランドのスパイダーマンは非常に好評で、そのほか親友やクラスメートのキャスティングや青春映画的な要素が多いことも絶賛されました。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)
「ホームカミング」でアベンジャーズ加入を目指して奮闘したスパイダーマン。本作では、サノスの襲撃という最大の危機に直面し、アイアンマンことトニー・スタークから正式にアベンジャーズに加わるよう言われます。 ニューヨークでドクター・ストレンジが襲撃された際や、タイタン星での戦いで活躍を見せてくれました。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)
「インフィニティ・ウォー」の後、残されたアベンジャーズたちが宇宙の平和を取り戻すために死闘を繰り広げる初代アベンジャーズ完結編ともいえる「エンドゲーム」。 本作でもスパイダーマンはサノスとの最後の戦いで活躍しました。
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年6月28日公開)
「エンドゲーム」の衝撃の結末から、スパイダーマン/ピーター・パーカーのこれからを描く単独2作目『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が2019年6月28日に公開されます。 今回、スパイダーマンことピーター・パーカーは学校の友人たちとともにヨーロッパ旅行へ出発。しかしその旅先にニック・フューリーが現れ、ヨーロッパ各地で発生している自然災害の原因を調べるよう言われてしまいます。クエンティン・ベックことミステリオと呼ばれるヒーローと協力することになったスパイダーマンですが、一連の出来事の裏にはどんな秘密が隠されているのでしょうか。 ミステリオ役でジェイク・ギレンホールが出演することでも話題を集めています。
常習犯!?トムホのネタバレ事件の数々
トム・ホランドは、英語でネタバレを意味する「Spoiler」とスパイダーマンをかけて“Spoiler-man”と言われるほど、頻繁にネタバレをしてしまうことで知られています。マーベル・スタジオは撮影中もホランドにはシーンの詳細を明かさないともいわれています。 ここでは、そんな彼のネタバレ事件の数々を紹介しましょう。
『スパイダーマン:ホームカミング』の内容を早速ネタバレ
単独第1作目『スパイダーマン:ホームカミング』の公開前、ホランドはFacebookライブインタビューで早速ネタバレ発言をしています。 本作のスタントをほとんど自身でこなしたことを明かしたホランドは、「でもあれは僕にはできなかった……」と前置きし、ヘリコプターから湖に墜落するシーンはスタントマンがやってくれたと言います。すぐにはっとして口を押さえるものの、ホランドはそのあと開き直ってそのシーンについて話し始めました。さらには「そんなことするほどお金もらってないし」という爆弾発言も。 ホランドのネタバレ伝説はここから始まりました。
正式発表前のポスターを流出!?
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の公開前、ホランドがInstagramのライブ配信で未公開のポスターを流出してしまうという事件も。 ホランドはライブ配信中、MCUの共演者でこちらもネタバレ常習犯として知られるマーク・ラファロから届いたという荷物を開封。そして「わー、最高にかっこいいね!」と言いながら無邪気にポスターをカメラに向けました。その後ホランドは同封されていた手紙に目を通しますが、その裏には“極秘。共有禁止”の文字が。手紙をひっくり返してそれを見た彼は「やばい!」とすぐに配信を中断しました。
出演していない作品の内容を主演俳優にネタバレ!?
MCUで共演しているクリス・プラット(スター・ロード役)は、自身の主演作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の内容を脚本も届いていない段階でホランドからネタバレされたそうです。 これは、同作の監督フアン・アントニオ・バヨナがホランドに内容を話していたためだったとか。
「インフィニティ・ウォー」のプロモーションインタビューは監視付き
もともとネタバレに厳しいマーベル・スタジオが、これまで以上に秘密厳守を徹底していた『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。公開直前には、もちろんキャストたちが様々なメディアのインタビューに応じましたが、ホランドがひとりでインタビューを受けることはほとんどありませんでした。 多くの場合、ホランドはドクター・ストレンジを演じるベネディクト・カンバーバッチと一緒にインタビューを受け、ネタバレをしそうになるたびに口をふさがれるという微笑ましい(?)姿がたびたび見られました。
単独2作目のタイトルと「インフィニティ・ウォー」のネタバレをうっかりInstagramに
2018年6月、シアトルで開催されたエース・コミコンに参加したトム・ホランド。当時「スパイダーマン2(仮題)」とされていた単独2作目についてほかのキャストとともにパネルインタビューに登場しましたが、詳細は明かされませんでした。 その後、ホランドは自身のInstagramに動画を投稿しました。そこで彼はこんなコメントをしています。 「コミコンで話すことがなくてごめんね。『スパイダーマン2』については僕もなにも知らないんだ。ちょっと困惑しているんだよね。だって僕死んじゃったし。でも次回作の台本をもらったよ!読むのが超たのしみ!」 この投稿でホランドが言った「僕死んじゃったし」というのは、「インフィニティ・ウォー」のネタバレ。しかも台本をもらったとして彼が取り出したタブレットの画面には、次回作のタイトル『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の文字がはっきりと映っていました。
実は“うっかり”を装ったプロモーション!?
上記で紹介したネタバレ事件のうち、「インフィニティ・ウォー」のポスターを公開した件と「ファー・フロム・ホーム」のタイトルを明かした件については、のちにマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長がホランドの“うっかりキャラ”を利用した意図的な流出だったことを明かしています。 ホランドの魅力を活かした効果的なプロモーションで、わかっていても憎めませんね。
【ネタバレ注意!】「ファー・フロム・ホーム」のレッドカーペットでもうっかりネタバレしかける?
2019年5月27日、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のレッドカーペットイベントがインドネシアのバリで行われました。 このイベントでは新作についてのインタビューも行われ、司会者から「ファー・フロム・ホーム」をネタバレなしで紹介してください、と言われたホランドは新しいスパイダーマンのスーツやギレンホール演じるミステリオについて、言葉を選びながら答えていました。 しかしある瞬間「エレメンタルズは、サノスが指パッチンしたことによって、くぐりぬけた異次元の……」と発言。またしてもうっかりネタバレしかける場面が見られ、会場からは悲鳴と歓声が上がりました。
ゼンデイヤと交際中?
『スパイダーマン:ホームカミング』でピーターのクラスメートのひとり、ミッシェルを演じたゼンデイヤ。ディズニー・チャンネルやニコロデオンのテレビシリーズに数多く出演し、ティーンから絶大な人気を誇る彼女とトム・ホランドは、交際しているのではないかと噂されています。 「ホームカミング」で共演した2人は、その後一緒に外出しているところを何度もパパラッチされています。しかし双方ともに交際を否定し、「大親友なだけ」と説明しています。 もし、2人が付き合っているとしたらサム・ライミ版「スパイダーマン」シリーズのトビー・マグワイアとキルスティン・ダンスト、「アメージング・スパイダーマン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールドとエマ・ストーンに続いて、スパイダーマンとヒロインを演じた俳優同士が交際していることになりますね。
その他の主な出演作を紹介
『インポッシブル』(2012)
ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツの共演が話題となった本作。2004年に起こったスマトラ島沖地震後に発生した津波に遭遇し、散り散りになりながらもお互いの無事を祈り、再会のために生き抜くスペイン人一家の実話を基に描く感動の人間ドラマです。日本では2012年に公開されました。 ホランドはマクレガーとワッツ演じるベネット夫妻の長男ルーカスを演じ、スクリーンデビューを果たしました。
『わたしは生きていける』(2013)
シアーシャ・ローナン主演、第3次大戦が起こったロンドンが舞台の青春サバイバルドラマです。 複雑な家庭環境で育ってきた16歳の少女デイジーは、会ったことのないいとこたちに会うため、1人でニューヨークからイギリスへとやってきます。純真ないとこたちと触れ合い、反抗的だったデイジーの心境に変化が生じます。そんななかロンドンで核爆発テロが起き、第3次世界大戦が勃発します。デイジーたちは軍によって離れ離れになってしまいますが……。 ホランドはローナン演じるデイジーのいとこ、アイザック役で出演しました。
『白鯨との闘い』(2015)
アメリカの名作小説『白鯨』を実写映画化した『白鯨との闘い』に、トム・ホランドはキャビン・ボーイのトマス・ニカーソン役で出演しています。 本作はロン・ハワード監督がメガホンをとり、クリス・ヘムズワースが主演を務めました。捕鯨が一大産業だった19世紀に、太平洋沖4800㎞という海域での、捕鯨船エセックス号と巨大な白鯨との闘いを描いています。
『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』(2016)
デイヴィッド・グランのノンフィクション・アドベンチャー小説『ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え』を原作とした映画『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』。 アマゾンの奥地にあるという黄金で覆われた都市エル・ドラードの存在を信じて探検をつづけたイギリス人探検家パーシー・フォーセット。1925年に消息を絶った彼はなにを見たのか?その最期とは?『パシフィック・リム』で知られるチャーリー・ハナムが主演を務め、ホランドはその息子ジャックを演じました。
今後もトム・ホランドの活躍に注目!
小柄ながらも驚異的な身体能力を活かし、スパイダーマン役で人気俳優の仲間入りを果たしたトム・ホランド。今後、MCUでスパイダーマンはさらに大きな役割を担うといわれており、さらに注目度が高まっています。 また、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の後にはロバート・ダウニー・Jr.が主演を務める『ザ・ヴォヤージュ・オブ・ドクター・ドリトル(原題)』をはじめ、6本の映画への出演が明らかになっています(2019年5月現在)。 ネタバレしても「またか」で許されてしまう愛されキャラ、トム・ホランドの今後の活躍に注目したいですね。