2017年7月6日更新

映画『レ・ミゼラブル 』あらすじ・キャストまとめ

『英国王のスピーチ』でアカデミー賞レースを賑わせたトム・フーパー監督による、大人気ブロードウェイミュージカルの映画化作品である2012年版『レ・ミゼラブル』。今回は、本作のあらすじ・キャストについてまとめています。

豪華キャストによる、有名ブロードウェイミュージカル『レ・ミゼラブル』の実写化プロジェクト!

フランスの詩人・小説家であるヴィクトル・ユーゴーの同名小説を原作とするブロードウェイの有名ミュージカルを完全映画化するという触れ込みで制作された、2012年の大ヒットミュージカル映画。同年のゴールデン・グローブ賞では作品賞他合計三部門を受賞、アカデミー賞においても三部門を受賞しており、批評家にも高く評価されている映画と言えます。

出演者の歌唱力にも注目!『レ・ミゼラブル(2012)』のあらすじ

19世紀のフランス革命が過ぎた頃、パンを盗んだ罪で投獄されていたジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)が、仮釈放によって19年ぶりに外の世界に出られることになるところから物語は始まります。彼は釈放後に再び盗みを働いてしまうものの、寛大な心で罪をを許してくれた司教との出会いから生まれ変わることを決心し、牢獄に戻らず司教のように人に親切をして生きていく道を選びます。

脱獄してから数年後、これまでの自分を捨てたバルジャンは、工場を経営して成功し、その功績からで市長となり、親切で善良な男として市民から尊敬される存在になっていました。しかし、過去だけは簡単には変えられず、因縁の相手である警察署長のジャベール(ラッセル・クロウ)から疑いの目を向けられてしまい…。

敏腕監督のもとに豪華キャストが集結!

監督を務めるのは、『英国王のスピーチ』のトム・フーパー

トム・フーパーはイングランド出身の映画監督で、92年に演出家デビューをしてから、ドラマを中心に活躍していました。2004年に『ヒラリー・スワンク IN レッド・ダスト』で映画監督デビューをし、本作が4本目の長編映画作品となります。

2010年にはコリン・ファース主演で、イギリス王ジョージ6世と言語療法士ジェフリー・ラッシュによる実話を描いた『英国王のスピーチ』を監督し、アカデミー賞作品賞・監督賞を受賞した実力派監督です。

主人公のジャン・バルジャンを演じるヒュー・ジャックマン

映画『X-MEN』シリーズのウルヴァリン役で主に知られる英国の肉体派実力俳優ヒュー・ジャックマンが、罪を犯してしまった主人公バルジャンを演じます。本作では歌にも挑戦し、ウルヴァリンの印象とは打って変わったイメージの役作りをしているところにも注目です。

正義に執着する警察署長ジャベールを演じるラッセル・クロウ

オーストラリアの映画・ドラマに出演し、2000年に『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞を獲得して以来ハリウッドを中心に活動し、演技派俳優として人気を博しているラッセルクロウ。本作では、どこか歪んだ正義感のもと、主人公ジャン・バルジャンを追い詰める警察署長役を演じています。

主人公の経営する工場で働くファンティーヌを演じたアン・ハサウェイ

プラダを着た悪魔』『レイチェルの結婚』で有名なアン・ハサウェイは、本作の撮影のためにトレードマークであるブルネットのロングヘアをバッサリとカットし、更に11キロも減量する素晴らしい役作りをしています。アン自身が「女優人生の全てを懸けた」と言っていたことからも、本作に対する彼女の熱意の高さが窺えます。作中では「夢やぶれて」を熱唱しています。

ファンティーヌの娘役を演じたアマンダ・セイフライド(アマンダ・サイフリッド)

2004年公開の『ミーン・ガールズ』で映画デビューを飾り、2015年現在もひっぱりだこの人気女優であるアマンダ・セイフライド(アマンダ・サイフリッドとも)は、ファンティーヌの娘のコゼット役で出演しています。本作におけるメインヒロインとなる重要な役どころを担っています。

政府に戦いを挑む勇敢な青年を演じたエディ・レッドメイン

エディ・レッドメインは、2015年に『博士と彼女のセオリー』でアカデミー主演男優賞を獲得し、2015年現在、一番注目を浴びている英国俳優の一人です。J.K.ローリングによる『ハリー・ポッター』シリーズのスピンオフ作品である『Fantastic Beasts and Where to Find Them(原題)』に主演することが決定しています。

ミュージカル史上初!全編口パク無しの生歌レコーディング

ミュージカル映画では、撮影時には口パクで演技をし、レコーデイングした曲をそれに合わせて一つのシーンを作り上げるのが基本ですが、本作は、一切の口パク無しの生歌レコーディングを成し遂げた作品としても評価されています。

これまでの、『レ・ミゼラブル』

1864年にヴィクトル・ユーゴーによって執筆された原作小説は、本作を含めて幾度となく映画化されています。

クロード・ルルーシュ監督/ジャン=ポール・ベルモンド主演による1995年版『レ・ミゼラブル』は、時代背景を20世紀に置き換えて原作の世界を再構築している面白い作品ですし、ビレ・アウグスト監督/リーアム・ニーソン主演の1998年版『レ・ミゼラブル』は、主人公ジャン・バルジャンと警察署長ジャベールの関係性に焦点を当てている、これまた本作とは違ったテイストの映画に仕上がっています。どちらも批評家の評判の良い映画なので、この機会に鑑賞してみるのも良いかもしれません。

アカデミー賞7部門にノミネート!

本作は2012年第85回アカデミー賞で、作品賞・歌曲賞・衣装デザイン賞など合わせて7部門でノミネートされました。

なかでも迫真の演技をみせたアン・ハサウェイが助演女優賞を獲得しています。

その他、ゴールデングローブ賞でも複数受賞しています。

過去に何度も映画化されている名作

1975年に映画化された際には原作を最も忠実に再現された作品として高く評価されています。

主人公・ジャン・ヴァルジャンをジャン・ギャバン、ジャヴェール警部をベルナール・ブリエ、工場で働くファンティーヌをダニエル・ドロルム、ファンティーヌの娘コゼットをベアトリス・アルタリバ、政府に戦いを挑むマリウスをジャンニ・エスポジトが演じています。

1998年には、ジャンとジャベールの関係に焦点を絞った作品として映画化されました。

主人公ジャン・ヴァルジャンをリーアム・ニーソン、ジャヴェール警部をジェフリー・ラッシュ、工場で働くファンティーヌをユマ・サーマン、ファンティーヌの娘コゼットをクレア・デインズ、政府に戦いを挑むマリウスをハンス・マシソンが演じています。

『レ・ミゼラブル』で歌われた名曲

『レ・ミゼラブル』では多くの名曲があり、様々な場面で使用されていますが、特に有名なのが、次の3曲ではないでしょうか。

『民衆の歌』は、新政府に対し不満を抱いていた共和派の少年らが自らを鼓舞し、平和と自由を求める民衆の曲です。また、ラストシーンでも命を落とした者たちが合唱しています。

悲しいイメージの強い『夢やぶれて』は、主人公が経営する工場で働いていたァンティーヌが不当に解雇され、病気の子どもの為に自分の歯や髪を売っても足りず、娼婦に身を落とし絶望の淵で歌う曲です。

見せ場ともいえる場面で歌われる『ワン・デイ・モア』は、決起前夜の場面でジャン・バルジャン、コゼット、エポニーヌら多くの登場人物がそれぞれの葛藤や心の交錯を歌った曲です。

映画『レ・ミゼラブル』の舞台裏が凄かった!

1.巨大バリケードシーンの舞台裏!

本作最終局面に巨大なバリケードが登場する圧巻の場面がありますが、このバリケードセットはプロダクションデザイナーのイヴ・スチュワートを中心に制作されたものです。 イヴ・スチュワートによると監督トム・フーパーはとことんリアリティにこだわる人物だと言います。巨大バリケードセットは木のテーブル、椅子、戸棚などイギリスの安いアンティーク家具をかき集めて制作したもので、シーン撮影は旧王立海軍学校近くにて敢行されたそうです。 また、このシーンには『レ・ミゼラブル』のオリジナル楽曲を作曲したアラン・ブーブリルがカメオ出演していました。

2. アン・ハサウェイ『夢やぶれて』歌唱シーンの舞台裏!

本作でファンティーヌを演じたアン・ハサウェイは『夢やぶれて』の3分間のクロースアップシークエンスをノーカットで見事唄いきりました。 このシーンのためにアン・ハサウウェイはヴォイストレーナーをつけてトレーニングに励んでいたそうです。 トレーニング中は顔の筋肉を緩めることを意識して歌唱していたため、撮影時鬼気迫る表情での歌唱には相当苦労したんだとか。また、ジャン・バルジャン役のヒュー・ジャックマンは、フォンテーヌ役のために過激な減量に取り組んだアン・ハサウェイのことが心配で仕方なかったと語っています。

3.オープニングシーンの舞台裏!

囚人たちが船を引く壮大なオープニングシーンは、19世紀に建てられたポーツマスのドライドックで撮影が行われました。このシーン撮影は初週に敢行されたため、監督やクルーにとって試行錯誤の連続だったと言います。 腰まで水につかった数百人のエキストラに水をかけたり、巨大送風マシンを使って風を起こすなど、現場はかなり過酷な状況。また、ヒュー・ジャックマンは凍える寒さの中でエキストラに紛れて撮影に臨み、初め彼だと気づかなかった人が多かったと言われています。

4.裁縫工場シーンの舞台裏!

裁縫工場のシーンで他の作業員がブルーの衣装を着ている中、フォンテーヌが着ている鮮やかなピンクの衣装はとても目立ちます。このコスチュームをデザインしたのは“パコ・デルガド”という人物でした。 また、トム・フーパーは他の作業員が着ていた服の色をマリーマグダレンヌ(マグダラのマリア)ブルーと表現しています。 ヴィクトル・ユーゴーのオリジナル小説の影響を受けて、この工場に修道会のような雰囲気をほんのり取り入れようとしていたのだそうです。

5.本作におけるラッセル・クロウの重要性!?

プロデューサーのエリック・フェルナーによると、ジャベールを演じたラッセル・クロウは特に重要なキャスティングだったと言います。 ヒュー・ジャックマンがジャン・バルジャン役に決まった後、歌が唄えてヒュー・ジャックマンに対抗できるパワフルな俳優が必要となりました。その人物こそがラッセル・クロウだったのです。 また、ラッセル・クロウは原作にはないジャベールのアイデアを出したり、重要なバトルシーンの殺陣を自ら考えるなど本作に多大な貢献をしていました。

6.ジャン・バルジャンとコゼットの絆!?

ジャン・バルジャンが雪道を幼いコゼットの手を引いて連れていく場面はアッシュリッジ近くの森で撮影されました。ヒュー・ジャックマンはこのシーン撮影でコゼットの手を握った瞬間“抱えきれないほどの愛”を感じたと語っています。 コゼットを演じたイザベル・アレンは当時10歳で本作がスクリーンデビューでしたが、本作でのたたずまいは堂々たるものでした。撮影が終了した今も、ヒュー・ジャックマンはイザベル・アレンとメールを通して連絡を取っているそうです。

7.結婚式シーンの舞台裏!

コゼットとマリウスの結婚式シーンはノーサンプトシャーのボートンハウスで撮影が行われました。この場所は長編映画のロケーションとして使用されたことがありませんでしたが、この場所が選ばれた特別な理由があったようです。 この建物は“イギリスのヴェルサイユ宮殿”と呼ばれるなどフランス様式の建物。本作は主にイギリスで撮影されたため、一部フランスで撮影するとなると予算がかさみます。 そこで選ばれたのがこの建物だったと言います。エディ・レッドメインはこのシーンの撮影中、”まるでフランスにいるようだった”と語りました。

8.まるで軍隊のような現場だった!?

トム・フーパーによると、本作の撮影規模は異例中の異例だったようです。

一般的に映画のクルーは400人ほどですが、本作には数千人の人が関わり、軍隊のように走り回っていました。

また、プロデューサーのエリック・フェルナーによると、トム・フーパーはその中でも特に馬車馬のように働いていたようです。

作業量からいったらトムは動物のように働いていました。今まで彼のような人物に会ったことがありません。目標を設定したらそれに向けてまっしぐら。目標を達成するためなら24時間働くこともいとわなかった。

9.アン・ハサウェイの女優魂!

アン・ハサウェイは撮影中実際に自分の髪を切り落としていましたが、髪を切るアイデアは自らトム・フーパーに提案したものだったようです。

髪を切るのはどうかとトムに提案しました。もしこの役を演じる機会があればぜひやってみたいずっと胸の内に秘めていたアイデアです。

10.ヒュー・ジャックマンが語る歌唱シーンの裏話!

本作はミュージカル映画では珍しく口パクではなくて、撮影現場で歌が録音されていました。キャストたちには9週間という十分なリハーサル期間が与えられていましたが、本番で泣きながら歌うことはかなり至難の業だったようです ヒュー・ジャックマンがこんなことを語っています。

歌唱中何度も鼻水が垂れてくることがありました。

11.アン・ハサウェイが語るラッセル・クロウの豪快さ!

本作の撮影中、アン・ハサウェイはラッセル・クロウから多大な影響を受けていたと語っています。

ラッセルの貢献やキャストへの影響はとても大きかった。彼は初日にこんなことを言いました。”ヘイ!みんな金曜日の夜に俺の家へ来な。俺のヴォイストレーナーがピアノを弾くから。そうしたら何杯か酒を飲んで歌おうぜ!“ってね。

12.サマンサ・バークスが語る撮影裏話!

エポニーヌを演じたサマンサ・バークスが歌唱場面の撮影についてこんな裏話を語っています。

私たちは撮影中ピアノの音が聞こえるようにイヤホンを付けていました。映画では壮大なオーケストラが音楽を奏でていましたが、実際私たちの耳に届いていたのは小さな小さなピアノの音だけでした。

13.アマンダ・サイフリッドが語る撮影秘話!

大人のコゼットを演じたアマンダ・サイフリッドは『心は愛に溢れて』で素晴らしい歌声を披露しましたが、こんなことを語っています。

高音に達したのは17テイクの内のたった1回だけでした。