宝塚歌劇団出身のブレイク寸前女優・野々すみ花
野々すみ花(ののすみか)は1987年2月27日生まれの女優で、本名は上田澄佳です。
6歳の頃からクラシックバレエとピアノを習い、小学校の頃にテレビで見た宝塚歌劇でタカラジェンヌを目指しました。
2003年に宝塚音楽学校に一発合格し、第91期生として入学。2007年に『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴―』で早苗・早苗に変装した緑川・早苗の替え玉:桜山葉子の3役を演じ、新人公演として初めてヒロインを務めました。
2012年7月1日をもって宝塚歌劇団を退団。宝塚時代には、宝塚劇団2007年度賞新人賞・2010年優秀賞を受賞しています。
もちろん歌もうまい!
宝塚出身ということで、演技だけではなく歌も歌える女優・野々すみ花。しかも歌劇団現役時代から、演技力だけでなく、歌唱力にも定評がありました。ミステリーハンターとして出演した『世界ふしぎ発見!』では、マリー・アントワネットが作詞した「わが娘へ」でとても美しい歌声を披露しました。
野々すみ花、実は天然?
野々すみ花の天然発言が話題に。宝塚の宙組時代に「水族館」のことを「海賊館」と間違えたり、海外旅行に向けて英語を勉強していたら、実際に行きたかったのはスペイン語圏ばかりだったとか。
また、ステージのせりあがりが好きな理由を尋ねられ、「普通に歩いていて、地面から人が出てくることってないじゃないですか。」とコメントする等、天然エピソードが絶えないようです。
野々すみ花は日本舞踊の名取を持っている!
2013年に日本舞踊の名取試験に合格しました。彼女は日本舞踊の名前として「花柳 萩和香(はなやぎ はぎわか)という名前も持ち、「本名・上田澄佳」と「芸名・野々すみ花」と合わせて3つの名前を持っています。
実は野々は宝塚音楽学校本科生の頃芸名を考えるタイミングでは、現在の芸名は第2志望でした。しかし歌劇団や学校の先生に相談したところ、今の芸名になりました。
そして日本舞踊の名前の一部、「和香」は芸名の第一志望の一部だったそう。彼女は日本舞踊の先生の名前「萩」に「和香」をつけたそうです。
野々すみ花の主な出演作【舞台・ドラマ】
舞台『祈りと怪物 〜ウィルヴィルの三姉妹〜』蜷川幸雄演出バージョン
2013年1月12日から2月3日まで演出バトル演劇としてケラリーノ・サンドロヴィッチと蜷川幸雄が戦った作品。
野々すみ花は、純粋なレティーシャ役を繊細に演じています。
ドラマ『吉原裏同心』
2014年6月26日から9月18日まで放送された、小出恵介が時代劇初主演を果たしたドラマ。吉原の女性たちを次々に襲い巻き込む邪悪な事件を、小出恵介演じる幹次郎が解決していく物語です。
野々すみ花は吉原三千人の遊女の頂点に立つ薄墨太夫を演じています。
舞台『ライムライト』に出演
チャールズ・チャップリンの傑作映画『ラムライト』の舞台化に出演しました。『ライムライト』は、落ちぶれてしまった喜劇役者・カルヴェロが、若きバレリーナ・テリーと出会い、生きる意味や本当の愛を知っていく物語。野々すみ花はテリー役を演じました。この作品では、彼女のバレエシーンが大きな見せ場になっています。
このバレエシーンについて、本人は以下のように語っています。
「かなり本格的に踊るんです。高いリフトのシーンも! トゥシューズを履いて踊るのは10年ぶりなのでとても不安です。この半年、時間の許す限りレッスンに通いました。バレエは大好きですが…新たな挑戦です」
朗読劇『ラヴ・レターズ 〜2016 The Climax Special〜』に出演
2016年6月28日に東京のパルコ劇場にて上演される『ラヴ・レターズ 〜2016 The Climax Special〜』。本作は、隣同士に座った男女が台本を読み上げるシンプルなものですが、1989年にニューヨークで公演されて以来ずっと人気の朗読劇です。
お互いに惹かれあう2人の男女を描いた本作で、野々すみ花と三宅弘城の2人が演じます。『あさが来た』でも共演した2人の活躍が本作でも見られますね。
NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』に出演
2015年9月28日~2016年4月2日まで放送される朝ドラ『
』。幕末時代に京都の豪商にうまれたヒロインあさの人生を描きます。
野々すみ花は、
演じるヒロインあさの旦那・新次郎の三味線の師匠である美和を演じました。
師匠という役柄、作品内では三味線をうまく弾きこなし、かつ弾きながら歌も歌わなければならなかった野々でしたが、三味線の上達は早かったそう。
三味線の経験は初めてだったにも関わらず、宝塚で歌を歌っていたことから、音感がよくそれが演奏にもそれが活きたんだとか。練習は3か月にも及んだそうです。
ドラマ『重版出来!』での女将役も話題に
同作漫画を原作に、2016年4月期にTBS系火曜ドラマ枠でテレビドラマ化された『重版出来!』。漫画を中心とした編集部を舞台に、現役の漫画家が執筆したネームを使用するなどリアリティを追求したドラマとして話題になりました。
主人公の新人女性漫画編集者・黒沢心(黒木華)を中心に、出版業界で活躍する裏方の人々の努力や連携をリアルに描いています。
黒沢心が所属しているバイブス編集部や興都館関係者を癒すのが、野々すみ花が演じる小料理屋・重版を営む女将・ミサトです。年齢素性共に不詳でミステリアスな雰囲気を出しつつ、温かい笑顔で常連客をもてなす姿が美しいと話題になりました。
『世界ふしぎ発見!』でミステリーハンターも
演技派女優としてだけでなく、TBSの『世界ふしぎ発見!』でミステリーハンターも勤めました。本人はミステリーハンターの経験について「ミステリーハンターのお仕事は自らの言葉で表現するという新しい経験で、とても鍛えられた。」と話しています。ドラマや舞台だけでなく、このような幅広い経験が今の彼女の活躍につながっているのでしょう。
薄墨太夫を演じる野々すみ花
この写真は、ドラマ『吉原裏同心』で花魁役を演じたときのもの。日本舞踊の花柳流の名取の彼女。役作りについて「太夫の所作と日本舞踊の動きはちょっと違い、しなだれかかるような、しなやかさを表現しなければいけない。」と話し、着物を着たり、浮世絵を観たり、時代劇を観たり…彼女なりの努力をしていたそうです。
高貴な容姿の反面、面白い性格の持ち主
彼女の高貴な容姿がゆえに、性格もおとなしいのだろうと思うでしょう。しかし、性格はとっても明るいようです。宝塚の宙組時代に、ある劇の白猫が少女に返信するシーンを表現してという無茶ぶりに、手を振り上げ「とったど〜んニャン」と発し、会場に笑いの渦を巻き起こしたそう。意外なギャップの持ち主ですね。
ドラマ『重版出来!』に出演
出典 :
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出版社の漫画雑誌の編集部を中心に、出版業界で働く人々を描いたお仕事ドラマの本作で、野々すみ花は、主人公たち編集者があしげく通う小料理屋「重版」の年齢不詳の女将ミサト役をミステリアスに演じています。 このドラマのために、撮影前は都内の高級しゃぶしゃぶ店で若女将として実際に女将修行をしていたそうです。「自分は不器用だから」と言う彼女ですが、そのために演技にはかなりストイックで、『あさが来た』の三味線しかり、なんでも猛特訓をするんだとか。 これからも野々すみ花の活躍から目が離せません。