タップできる目次
- 低予算でも大成功!映画に必要なのは情熱!?
- 1. 低予算のインディーズ映画ながら世界中で愛されているロードムービー!
- 2. 世界的にヒット、結婚式を題材に民族の伝統を描いたコメディ!
- 3. 誰もが知る名作ボクシング映画も低予算映画だった!?
- 4. ジョージ・ルーカス監督の長編映画デビュー作は、低予算の青春映画!
- 5. 低予算で約50億円を超えるヒットを記録!
- 6. 今なおカルト的人気を誇るオーストラリアの国民的アクション映画
- 7. 今やモナリザ級の名画!?トラウマ必至のあのホラーもなかなかに低予算です
- 8. ギネスブックにも載ったメガヒット低予算ホラー
- 9. 超低予算ながら予想外のヒット!製作陣の笑いが止まらないコメディ
- 10. 超常現象で大ヒット!あまりにもコスパが良すぎたホラー映画
- 11. 一番下品なのは誰だ!?史上最低の超お下劣ムービー!
- 12. 治験バイトで映画作り!天才ロバート・ロドリゲス、ここにあり!
- 13. ゾンビになっても、君を愛す!これ以上安い映画は見たことがありません。
- 大作映画もいいけれど、低予算映画には愛があります!
低予算でも大成功!映画に必要なのは情熱!?
映画を製作するためには、長い時間とたくさんの人手が必要です。そしてそれらを得るためには、莫大な製作費がないといけません。 しかし、中には、製作費が非常に限られた悪条件の中で制作されたにも関わらず、大ヒットしてしまい、今では名作として語り継がれている映画もあるのです。 そこで今回は、低予算で作られてにも関わらず、大成功を収めた映画をご紹介。記事が進むにつれてどんどん製作費が低くなっていきますので、ぜひ最後までお付き合いください! ご紹介する前に、ここで、ハリウッドの大作映画の製作費の一例を挙げておきましょう。 ・『ショーシャンクの空に』2500万ドル(約25億円) ・『フォレスト・ガンプ/一期一会』5500万ドル(約55億円) ・『ダークナイト』1億8500万ドル(約185億円) ・『スター・ウォーズ フォースの覚醒』2億5000万ドル(約300億円) ・『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』3億1600万ドル(約348億円)
1. 低予算のインディーズ映画ながら世界中で愛されているロードムービー!
製作費:800万ドル(約9億2000万円)
2006年公開のジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督作『リトル・ミス・サンシャイン』は、美人コンテストに出場する7歳のオリーヴとその家族を描いたロードムービー。 800万ドルの低予算で製作された本作は、1億ドルを超える興行収入を記録。アカデミー作品賞にもノミネートされました。
2. 世界的にヒット、結婚式を題材に民族の伝統を描いたコメディ!
製作費:500万ドル(約6億円)
シカゴに住み恋愛経験のないギリシャ系アメリカ人の女性トゥーラが、ギリシャ系ではない男性イアンに一目惚れ。しかし、娘がギリシャ系の男性と結婚することにこだわる父がそれを知り、激怒。果たして、トゥーラに幸せは訪れるのでしょうか。 2002年に製作された『マイ・ビッグ・ファット・ウエディング』は、自身もギリシャ系移民の家庭で生まれたニア・ヴァルダロスが自身の体験をもとに脚本と主演を担当したコメディです。 500万ドルという低予算で製作されながらも、3億ドルを超える興行収入を叩き出し、2011年にCNBCが発表した「利益率の高い映画」ランキングで1位を獲得しています。
3. 誰もが知る名作ボクシング映画も低予算映画だった!?
製作費:100万ドル(約3億円)
1976年にアメリカで製作されたシルヴェスター・スタローン主演の『ロッキー』は誰もが知るボクシング映画ですが、実はハリウッド映画としてはかなり低予算な100万ドルで製作された低予算映画です。 まだ全く無名だったスタローンが「モハメド・アリ対チャック・ウェプナー」のボクシング戦を観戦し、自ら書き上げた脚本を映画化した本作は、スタローン自身が主演を務めるといった譲らなかったため、製作費が大きく制約されたのです。 そのため、制作に際しては、ロッキーの試合での傷メイクを節約するため、最初に最終ラウンドを撮影し、傷メイクを剥がしていきながら最後に試合開始を撮るという逆順での撮影スケジュールを行ったり、スタローンの身内が端役で出たりといった涙ぐましい努力が行われました。 しかし、「アメリカン・ニューシネマ」と呼ばれる一連の現実的で暗い内容の映画が流行っていた時代において、その清々しい成功譚は人々の心を掴み、2億ドルを超える興行収入を記録。映画史に残る名作となったのでした。
4. ジョージ・ルーカス監督の長編映画デビュー作は、低予算の青春映画!
製作費:77万7000ドル(約2億円)
1973年、のちに「スター・ウォーズ」でその名を轟かせることになるジョージ・ルーカス監督が制作した『アメリカン・グラフィティ』は、アメリカ青春映画の金字塔といわれる作品です。 1962年の夏のカリフォルニア州モデストを舞台に、高校を卒業し、青春時代最後の夏の夜を送る若者たちの様を綴った本作は、一ヶ月足らずの撮影期間と無名だったキャスト、80万ドルにも満たない予算で制作されました。 しかし、結果的には約1億ドルを超える大ヒットを記録。ジョージ・ルーカスや出演したリチャード・ドレイファス、ロン・ハワード、ハリソン・フォードらの名を知らしめ、多くの亜流青春映画を生み出すことになりました。
5. 低予算で約50億円を超えるヒットを記録!
製作費:40万ドル(約4000万円)
2004年に公開された『ナポレオン・ダイナマイト』は、田舎町の冴えない高校生ナポレオン・ダイナマイトが、転校生であるペドロの生徒会長選挙を応援するストーリー。 約4000万円というテレビドラマのような製作費でありながら、100倍以上の世界興行収入を売り上げた大ヒット作品です。 日本では劇場公開されず、ソフト化の際に当時流行した『電車男』に便乗した『バス男』という邦題を付けられました。しかし、これが映画ファンの怒りを買い、のちに『ナポレオン・ダイナマイト』の邦題に改められました。
6. 今なおカルト的人気を誇るオーストラリアの国民的アクション映画
製作費:35万オーストラリアドル(約7000万円)
1979年のジョージ・ミラー監督、メル・ギブソン主演の映画『マッド・マックス』は、オーストラリア映画を代表する1本であり、公開から30年以上経った現在もカルト的人気を誇るアクション映画です。 35万ドルという、アクション映画を作るにはかなり厳しい低予算で製作されながらも、約1億ドルの興行収入を記録。のちにシリーズ化され、今なお人気を誇るアクション映画の名作として知られています。 『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』に抜かれるまで、製作費と興行収入の差が最も大きかった作品としてギネスブックに掲載されていました。 ちなみに、2015年に公開されたシリーズ4作目の『マッドマックス 怒りのデスロード』の製作費は、1億5000万ドル。400倍以上の予算がかけられている計算になります。
7. 今やモナリザ級の名画!?トラウマ必至のあのホラーもなかなかに低予算です
製作費:14万ドル(約4200万円)
素晴らしい作品。車に乗った大学生が遭遇するテンプレホラーの中では間違いなく最高峰です。異様に凝った小道具の数々により、この映画では直接的に人から血が流れる描写が他と比べてとても少ない。スプラッター映画とは言えないでしょう。その分、雰囲気抜群の人骨アートやらレザーフェイスを筆頭に奇人たちの演出が最高に効いています。映画もかなり古いものですが、その古さ故の恐怖などがあると思います。熟成され、さらにそのクオリティを上げているのではないでしょうか。洋画ホラーは好きでよく観ますが、別に恐怖を求めて見ているのではない分、久しぶりに洋画ホラーで怖いなあ、と思いました。怖いホラー映画教えて、と聞かれればこの作品を答えて間違いないと思います。眼球の接写はかなりよかった。
テキサスの田舎町に帰郷した若者たちが、不気味なマスクをつけた「レザーフェイス」に惨殺されてゆく様を描いた、ホラー映画の金字塔。 音楽を一切使わない代わりに不気味に轟くチェーンソーの音、陰惨な展開、狂気に満ちたレザーフェイスの動きなど、その演出は今見てもトラウマ必至。 その製作費は14万ドルと限られたものであり、予算節約のために画質の悪い16ミリフィルムを使って撮影されましたが、結果的にそれが不気味な映像を生み出すことに一役買っています。 興行収入が30万ドルと、元は取れたものの大ヒットとはならなかった理由は、その内容の恐ろしさから全米各地で上映禁止にされたからだともいわれています。
8. ギネスブックにも載ったメガヒット低予算ホラー
製作費:6万ドル(約600万円)
超低予算にもかかわらず大ヒットし、類似の映画を多く生み出したPOV手法によるホラー映画。なかなか恐怖の対象を映さず、オチも放り投げてしまう不気味な感じは確かにありましたが、過剰な期待をしてしまったようです。怖かったのは確かなのですけども。 本作のような手持ちビデオによる探検家の映像とその映像を観る人の二軸により構成された「食人族」という映画がありますね。あちらは恐怖の対象が明確であった分こちらより怖くないのですけど、さきがけは「食人族」かも。本作が気に入った方は観てみればよいのではないでしょうか。
3人の映画学校の学生が、自分たちの地元に伝わる魔女伝説をドキュメンタリー映画にするため、森の中で取材を続けるうち、恐ろしい体験をするというホラー映画。 少人数のスタッフで、実際の記録映画という体裁で撮られた本作は、わずか6万ドルの低予算でありながら2億4050万ドルもの全世界興行収入を記録。 のちに多数制作される「POV」や「ファウンドフッテージ」と呼ばれる実録映画風のホラー映画のスタイルを確立しました。
9. 超低予算ながら予想外のヒット!製作陣の笑いが止まらないコメディ
製作費:2万7000ドル(約270万円)
1994年にケヴィン・スミスが監督し、ブライアン・オハローランが主演した『クラークス』は、ニュージャージーのコンビニ店員ダンテの送る散々な一日を描いたコメディ。 映画学校をやめたケヴィン・スミス監督が浮いた学費とコミックブックを売り飛ばして得た資金で友人たちと作ったという本作のその製作費、なんと27000ドル。 超低予算で製作された本作はしかし、その独特な語り口がカルト的な人気を呼び、300万ドルを超える興行収入を記録しています。
10. 超常現象で大ヒット!あまりにもコスパが良すぎたホラー映画
製作費:1万5000ドル(約180万円)
順番がぐちゃぐちゃだけどやっと1作目を鑑賞。 別エンディングだと話が続かないのか。 怖いか怖くないか別として低予算映画としてこの映画を考えた事が凄いと思う。
最近、家で正体不明の音に悩まされるミカとケイティ。そこで、音の正体を確かめるべく、ビデオカメラを設置。そこに映っていたものとは? 出演者は無名の役者数名、わずか一週間の期間で監督の自宅で撮影し、自宅のパソコンで編集したという、「ホームメイド」な一作ですが、そのリアルで斬新な表現が話題を呼び、あのスピルバーグもリメイクを考えたといいます。 気になる製作費は、わずか1万5000ドル。しかし、全世界で1億9300万ドルもの興行収入を記録。実に12000倍以上の利益を生み出したことになります。
11. 一番下品なのは誰だ!?史上最低の超お下劣ムービー!
製作費:1万ドル(約300万円)
変態!!
1972年に制作され、今なおカルト的な人気を誇る『ピンク・フラミンゴ』は、アメリカはメリーランド州ボルチモアを舞台に、「世界で最も下品なのは誰か」を競う人々の不毛な闘いを描いた、史上最低のお下劣映画です。 ジョン・ウォーターズ監督が友人達を集め、やりたい放題やった本作は、ちょっと文字に書き起こすのは勇気がいる変態描写が延々と続き、本気で見る人を選ぶため、要注意。 わずか1万ドルという驚異的な超低予算で撮りましたが、ニューヨークで上映されるやいなや、アングラ的な話題を呼び、結局700万ドルも儲けたとさ。
12. 治験バイトで映画作り!天才ロバート・ロドリゲス、ここにあり!
製作費:7000ドル(約84万円)
ロドリゲスらしい映画というか原点かな 低予算でチープさを隠すことが出来ないけどそこを逆手にとって上手く作ってある 好きな映画
メキシコの田舎町を舞台に、ギターケースを抱えた楽団員(マリアッチ)の男がギャングの抗争に巻き込まれてゆく、アクション映画。 当時23歳のロバート・ロドリゲスが、新薬の治験バイトで稼いだ7000ドルを使って撮ったという伝説の一本。ロドリゲス監督は撮影前から完成した映画が頭の中にあったといい、それにしたがって無駄なカットを一切撮らなかったそう。結果、フィルムと予算の節約に繋がったのです。 当初はビデオ映画として撮られましたが、コロンビア映画に気に入られた本作は、アメリカで劇場公開され、200万ドルの興行収入を稼ぎ出します。これをきっかけにロドリゲス監督はメジャー映画入りし、のちに本作の1000倍の予算で続編『デスペラード』を制作しました。
13. ゾンビになっても、君を愛す!これ以上安い映画は見たことがありません。
製作費:45ポンド(5800円)
制作費6000円という訳のわからんゾンビ映画ですが、なかなか目新しいゾンビ映画。ゾンビ側から荒廃する世界を見つめ、それが過激ではなくもの悲しく寂しげな世界というかなり変わった映画でした。ゾンビ映画ならどんなにつまらなくても最後まで元気で見られるのですが、今作は思わず眠気を誘われるほどに落ち着いています。ストーリーはなかなかです。やや中盤までモタモタとして飽きてくるのですが、オチではゾンビ映画で今まで描けなかったであろう、ゾンビの本能をズバリと指摘します。凶暴なゾンビも元は愛ある人間だったんですね。 それにしても画面はガンガン揺れてよくわからないし、真っ暗なシーンは本当に真っ暗で何が起こってるかわからないし、学生映画みたいです。学生映画大会では審査員特別賞辺りを取りそうな映画です。 評価はやや低めですが、定番ゾンビ映画をあらかた見てしまった方にはおすすめかもしれません。
人々が凶暴化する謎のウイルスが蔓延するロンドン。自らもウイルスに罹り、ゾンビになってしまった青年コリンは、薄れゆく意識の中、恋人と住んだアパートに向かいます。 ゾンビ映画に純愛要素を足したこの映画、製作費はわずかに5800円。機材は壊れかけのビデオカメラ1台、紅茶とビスケットをギャラがわりにFacebookで100人ものボランティアをエキストラとして集めて撮影したといいます。 5800円の内訳は、どうしても必要だったという金てこと、家に置き忘れたために急いで買ったビデオテープ2本。あとは完全にありあわせだったのだとか。 にも関わらず、本作は世界中の映画館で上映され、人気を博しました。
大作映画もいいけれど、低予算映画には愛があります!
日本でも超低予算映画『カメラを止めるな!』が大ヒットを記録したりと、2000年代以降、デジタル化により、予算をかけなくてもヒット作が生まれやすくなっています。 しかし、予算をかけなかった分、涙ぐましい努力と骨を折るような苦労を重ねてきたのも事実。それでも完成し、上映できたのは、ひとえに海のように深い映画愛のなせる技に他なりません。 つまり、低予算の映画というのは、それだけ深い映画への愛と情熱が込められているのです。 皆さんも、時には大作映画ばかりではなく、今回紹介したような低予算映画を見てはいかがでしょうか。きっと、その深い映画愛に心を奪われることでしょう。