ドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』とは
パイパー・カーマンのノンフィクション小説『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 女性刑務所での日々』を、ネットフリックスがドラマ化したのが『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』です。
ドラマの舞台は女子刑務所。パイパー・チャップマンは、過去に麻薬取引を手伝ったという理由で、逮捕され連邦刑務所に拘置されます。
彼女は自分の過去の罪を償うために、快適なNYライフをすて、オレンジ色の囚人服に着替えて暮らさなければいけなくなるのです。
そんな彼女と女性の服役囚たちやスタッフとの生活を描いたドラマです。
シーズン1あらすじ
10年前の罪のために、15ヶ月間の刑期が決定したパイパー・チャップマンは、彼女をとても心配する婚約者のラリーの元を離れ、新たな彼女のすみかとなる女子刑務所へと向かいます。
パイパーは、シェフと知らずに”レッド”に、いわゆる刑務所の「くさい飯」を食べないといけなくなった的なジョークを、言ってしまいます。そのことがきっかけとなり、いじめが始まります。おぞましい食事の数々に、パイパーは精神的に疲れはじめます。パイパーは、面会に来たラリーに餓死させられると訴えるほどです。
しばらくしてパイパーは、彼女の元恋人のアレックスが同じ刑務所内にいることを知り、ショックを隠せません。なぜならアレックスが、麻薬取引の手伝いをパイパーがしたと証言したために、刑務所に収監されたのです。
徐々に女子刑務所の暮らしがわかってくるパイパー。その彼女を待ち受けてている厳しい現実を受け止めながら刑務所で過ごさないといけないことになります。
シーズン2あらすじ
パイパーとアレックスは、シカゴでかつての麻薬カルテルのボスの裁判に、出席していました。真実を話したいパイパーに対して、アレックスは身を危険にさらすだけだと警告をします。
しかし、アレックスは出所でき、パイパーはまたリッチフィールド刑務所に戻ることになります。
刑務所には新たな服役囚もやってきました。トラブルを起こす彼女を、パイパーは無視することもできずに、世話をします。
しかし次々おこる事件に服役囚たちの対立は深まるばかりでした。
そんな中、ひどい事件が起きます。ローザが刑務所の車でヴィーをはねてしまうのです。
シーズン3あらすじ
ローザにかわり、ペンサタッキーが、車の運転主となり、母の日に向けて準備をはじめました。
刑務所内では様々な行事が行われます。母の日はその中でも特別です。母親である服役囚達は、子供たちと一緒にその日を祝うことができます。
他の服役囚たちは、複雑な気持ちで家族のことを思い起こします。
新しい看守がやってきて、経費削減のために、刑務所内の管理体制も大幅にかわり、看守も服役囚たちもてんてこ舞いな状態になります。
そんな中、パイパーは新しいビジネスのアイデアを思いつきます。少しずつ仕事が軌道に乗るよう手配していきます。
『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』メインキャスト
パイパー・チャップマン/テイラー・シリング
パイパーチャップマンを演じているティラー・シリングは、1984年7月27日アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン生まれです。ウェイランド高校に在籍していましたが、ロックベリー高校を卒業しています。
映画『アフター・ザ・レイン』でデビューし、その後、ロシア系アメリカ人の小説家アイン・ランドの小説を映画化した三部作のパート1『Atlas Shrugged: Who is John Galt?』、その他映画『一枚のめぐり逢い』『アルゴ』などに出演しています。
ティラー・シリング演じるパイパー・チャップマンは、バイセクシュアルで、現在はラリーという男性の婚約者がいます。彼女は、過去にアレックスという女性と恋人同士でした。
ある日、アレックスが麻薬の件で逮捕されました。彼女は10年前に、パイパーに麻薬カルテルの現金密輸を手伝ってもらったことがあると証言したことで、パイパーは刑務所に入ることになります。
アレックス・ヴォーズ/ローラ・プレポン
アレックス・ヴォーズを演じているローラ・プレポンは、1980年3月7日、ニュージャージ州生まれです。5兄弟の末っ子で、兄一人と3人姉がいます。彼女は15歳の時から、演技の勉強を始めました。
2015年現在は、ロスで撮影がないときは、故郷ウォッチェングに暮らしています。彼女はスニーカーシューズとヴィンテージ物の服がすきで、愛読書は、JRRトールキンが書いたホビットの冒険です。
テレビドラマ『ザット'70sショー』をはじめ、『ママと恋に落ちるまで』『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』『Dr.HOUSE』などのテレビドラマ、そして映画は『サウスランダー』『恋愛依存症』『モンスター 〜少女監禁殺人〜』『噂のギャンブラー』に出演しています。
ローラ・プレポン演じるアレックスは元麻薬密輸人です。バーで知り合ったパイパーに興味をもち、恋人同士の関係へと発展しました。アレックスは、パイパーに麻薬密輸の手伝いをして豪華に世界中を旅しないかともちかけたのでした。
それから10年後、アレックスは逮捕されたときに、パイパーが麻薬密輸の手伝いをしたということを証言します。
アレックスが麻薬売人の道を進んだのには、父の影響がありました。母親は四つも仕事を掛け持ちして働いていましたが、父は、まったくといっていいほど、売れる見込みのないロックスターでした。
ある日、アレックスは父のレコードのトラックダウン中に、麻薬の売人と出会い、麻薬カルテルのメンバーになっていくのでした。
クレージー・アイズ/ウゾ・アブダ
クレージー・アイズを演じるウゾ・アブダは、1981年2月10日生アメリカ合衆国マサチューセッツ州生まれの女優です。彼女の両親は、アフリカのナイジェリア島南部のイグボ族です。彼女は自分の家族のことをスポーツ万能な家系だといっています。
演劇『Coram Boy』でブロードウェイデビューをしたウゾは、その後ミュージカル『GODSPELL』に出演。『ブルーブラッド 〜NYPD家族の絆〜』でテレビに初出演しました。
ウゾ・アブダ演じるクレイジー・アイは、精神的に不安定なところがあります。彼女はアフリカ系のアメリカ人で、中流家庭の養子として育ちます。クレイジー・アイの両親は、彼女を愛情深く育てましたが、クレイジー・アイは、彼らの愛情とは裏腹に、母親のことを押しつけがましいと感じるのでした。
クレイジー・アイはパイパーがはじめてリッチフィールド刑務所に到着した時、パイパーの髪の毛の色から「ダンデ・ライオン」というあだ名をつけるのでした。
ガリーナ・"レッド"・レズニコフ/ケイト・マルグルー
レッド役のケイト・マルグルーは、アメリカ合衆国アイオワ州ダビューク出身で、1955年4月29日で、8人兄弟の2番目としてうまれました。彼女には2人の息子と、ひとりの娘がいます。
ケイトは、テレビの昼ドラ『Ryan's Hope』で、ライアンの娘としてテレビ出演をかざります。その後、『チアーズ』『ジェシカおばさんの事件簿』『TVキャスター マーフィー・ブラウン』など多数のテレビドラマに出演していますが、もっとも有名なのは、『スタートレック:ヴォイジャー』でのキャスリン・ジェインウェイ艦長役と言えます。また数々の演劇、映画(テレビ映画なども含む)にも出演しています。
ケイト・マルグルー演じるレッドはロシア人の服役囚で、刑務所内の料理長としてキッチンを仕切っています。
レッドはレッドの夫と、ロシアからアメリカに移民してきて、レストラン「Queens」を経営していました。多くの服役囚に恐れられるレッドでしたが、ニッキーとは仲が良く、母娘のような関係を築いています。
レッドはパイパーが食事のことを非難したのをきっかけに、パイパーが食事に感謝の意を示すようになるまで、彼女を懲らしめようと決めます。
ニッキー・ニコルス/ナターシャ・リオン
ニッキー・二コルスを演じているナターシャ・リオンは、1979年4月4日ニューヨーク州NYC出身です。
子供のころにフォード・モデリング・エージェンシーに所属したニッキーは、六歳のとき、子供向けのテレビ番組『ピーウィーのプレイハウス』に出演、その後の10年間で、約30本以上の映画に出演しています。『アメリカン・パイ』は、最もよく知られている出演映画の一本です。
ナターシャ・リオン演じるニッキーは、パイパーと友人となる服役囚の一人です。ニッキーはかつて麻薬中毒患者でした。口が軽い彼女ですが、レッドの最も信頼できる仲間でもあります。
ニッキーは、パイパーとアレックスの過去がとても気になり、近づくうちに、2人と仲良くなります。
ニッキーは、現在ブラジルで暮らす母親とは疎遠です。それもそのはず、彼女の母親はとても自己中心的な性格をしていて、ニッキーは子供のころ祖母に育てられるのです。そして、その母との疎遠が彼女を麻薬中毒にしました。
ティファニー・ドゲット(ペンサタッキー)/タリン・マニング
ティファニー・ドゲットを演じているタリン・マニングは、1978年11月6日生まれのファッション・デザイナー、シンガー・ソング・ライターなどの多彩な顔をもつアメリカ人の女優です。
『クレイジー/ビューティフル』で映画に出演、その後、『ハッスル&フロウ』という映画のノーラーという売春婦の役で、頭角を現しました。
出演した映画やドラマは多数あり、映画『8 Mile』『コールド マウンテン』『ファイナル・デッド』やテレビドラマ『NYPDブルー』『トワイライト・ゾーン』『CSI:マイアミ』『HAWAII FIVE-0』『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』などに出演してきています。
タリン・マニング演じるティファニー・ドゲットは、彼女はかつて麻薬中毒患者でした。彼女にはペンシルバニア州中央貧しい田舎の地域をあらわすスラング「ペンサタッキー」というあだ名がついています。
彼女はキリスト教原理主義者で頻繁に神の言葉を説いて回ります。
ローナ・モレロ/イエール・ストーン
ローナ・モレロ役のイエール・ストーンは、1985年3月6日生まれのオーストラリア人です。彼女は看護師の母、建築家でユダヤ人とチェコの血をひく父の娘としてシドニーで生まれ育ちます。
子供時代からオーストラリアのコメディ映画『Me Myself I』やミニシリーズのテレビドラマ『The Farm』に出演、主に舞台を中心に仕事をしてきており、本国オーストラリアでは、新人賞、助演女優賞などを獲得しています。
イエール・ストーン演じる、ローナ・モレロはイタリア系アメリカン人です。彼女はパイパーにとって最初に話した服役囚です。
ローナにはクリストファーという婚約者がいますが、刑務所内でニッキーとカジュアルな肉体関係を楽しんでいました。
しかし、後にクリストファーが、彼女を悩ませていたストーカーの男であるという事実を知ります。
ローナには何人かの文通相手がいて、そのうちの一人ヴィンスという男と距離が縮まり関係をもつことになります。ローナのフィアンセであり、ストーカーであったクリストファーを、ヴィンスは叩きのめします。
後に、ヴィンスとローナは刑務所内で結婚式をあげるのです。
ラリー・ブルーム/ジェイソン・ビッグス
ラリー・ブルーム役のジェイソン・ビッグスは、1978年5月12日ニュージャージー州出身のアメリカ人俳優です。彼は、5歳のころから子役としてCMに出演、1991年彼が13歳のとき、シットコム『Drexell's Class 』で初テレビ出演を飾りました。同年、舞台の中で父役であるジャド・ハーシュと口論をする役柄で、ブロードウェイデビューを飾っています。このときの演技が評価され、彼は長寿ソープオペラ『As The World Turns (ATWT)』に出演しました。
世界的に彼の名前を有名にしたのは、1999年の『アメリカン・パイ』シリーズの主人公ジム役でした。ジェイソンは、その他、映画『理想の恋人を見つけるための7つのジンクス』『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』や、テレビシリーズ『ウィル&グレイス』『グッド・ワイフ』など多数出演しています。
ジェイソン・ビッグス演じるラリー・ブルームは、ユダヤ人で、フリーランス・ジャーナリストとしてのキャリアを確立しようと、日々奮闘中です。
ラリーには婚約者パイパーがいます。その彼女が10年ほど前にレズビアンで、しかも麻薬カルテルのために現金密輸を手伝ったということが判明しました。
ラリーはパイパーが刑務所に収容されるまえに、パイパーを支え求婚までするのです。
しかし、彼は刑務所内にかつてのパイパーの恋人がいるということを知り、徐々に彼女に冷たくなっていきます。