2017年7月6日更新

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の裏話・トリビア20!

全世界で大ヒットを記録している、ネットフリックス配信のドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の裏話・トリビア20をwhatculture.comより紹介いたします!

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ネットフリックスで配信!『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』とは

本作はアメリカでベストセラーとなったパイパー・カーマン著『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』を元にした作品です。エミー賞を3部門受賞するなど、全米で社会現象となりました。

ニューヨークの裕福な家庭に育ったお嬢様のパイパー・チャップマン(テイラー・シリング)が、過去に付き合っていたドラッグの女性売人アレックス(ローラ・プレポン)との関係が災いしてある日突然逮捕されます。これまでの暮らしとまったく異なる刑務所内での生活。個性豊かな囚人たちと触れ合う中で彼女はどう成長していくのでしょうか。

LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)、格差問題、人種差別、人身売買、虐待、ドラッグなど社会のあらゆるテーマに深くまで切り込み、ときにユーモアも交えた、笑って泣けるハートフルヒューマンドラマです。

1・パイパーのメビウス柄のタトゥーは本物

ステラとパイパーのやりとりの一つで、刑務所内でタトゥーを彫るという出来事がありました。ステラはパイパーのメビウス柄のタトゥーのアイディアを「ダサい」と罵ります。

ステラの嫌がらせから逃れたパイパーは、誰にも邪魔をされない環境で自身にタトゥーを彫りました。「サイコー」と呟きながら。

幸いなことに、パイパー役のテイラー・シリングはこのエピソードを気に掛ける必要はありませんでした。なぜなら彼女もメビウス柄のタトゥーを入れているからです。

2・ジョディ・フォスター監督のエピソード

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』には、視聴者達がまさか、と思う様な有名人達が監督を務めたエピソードがあります。ジョディ・フォスターはシーズン2のエピソード3『同性愛お断り』で指揮を振るいました。

ジョディ・フォスターはこのエピソードで初めてドラマの監督を務めました。彼女は『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の現場監督ゲンジ・カガンの大ファンであり、ドラマの原作小説を書いたパイパー・カーマンにも感銘を受けたと言います。

「生に絶望した人々が一丸になる所が、私が原作小説に興味を持った最大の要因です」とジョディ・フォスターは話していました。

3・『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』のあの人も…

アンドリュー・マッカーシーも監督を務めたスターの一人です。彼の出演作品は『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角(1986年) 』、『セント・エルモス・ファイアー(1985年)』、『レス・ザン・ゼロ(1987年)』などがあります。

アメリカドラマ『Alpha House/アルファ・ハウス』の演出も担当したアンドリュー・マッカーシーですが、彼の功績のほとんどがネットフリックスでの経験です。

2015年現在、アンドリュー・マッカーシーはコメディードラマ『グレイス&フランキー』の監督を務める傍ら、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』では今まで5話以上の作品に携わりました。

4・アレックス役ローラ・プレポンはパイパー役のオーディションを受けていた?!

パイパーの元恋人である、麻薬の売人のアレックス・ヴァースは興味深い裏話を持っているキャラクターです。

アレックスのモデルとなった女性キャサリン・クリィアリィ・ウォルターズと決して似てはいない女優ローラ・プレポンは、何故アレックス役に決まったのでしょうか。

確かに、キャサリン・クリィアリィ・ウォルターズとローラ・プレポンは同じ種類の眼鏡をかけています。しかし、ローラ・プレポンが最初に受けたオーディションはパイパー役への挑戦でした。

もちろん、パイパー役にはテイラー・シリングが選ばれました。もし、ローラ・プレポンがパイパーに決まっていたら、自信満々のパイパーになってしまっていたかもしれませんね。

この采配が大ヒットを生み出したと言っても過言ではありません。テイラー・シリングとローラ・プレポンが演じるキャラクターは『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の人気の火付け役になりました。テイラー・シリングは、パイパーとアレックスのシャワーシーンは、ローラ・プレポンとでなければ出来たか分からないと語っています。

5・他のキャラクター達のオーディションも

出演している俳優が、実は違うキャラクターのオーディションを受けていたという事は珍しくはありません。ほとんどの場合、制作会社は気に入った俳優を選び、そして彼らに役をつけていくからです。

スーザン役のウゾ・アドゥーバは、元々ジェーン・ワトソン役のオーディションを受けていました。ウゾ・アドゥーバは『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』への出演が決まらなければ、引退をも考えているほど追い詰められていました。

アビゲイル・サビージはアレックス役のオーディションを受けましたが、代わりにキッチンで働くジーナ役を手にしました。ヤエル・ストーンはローラ・モレッロ役としてドラマに出演していますが、元はニッキー・ニコルス役を希望していました。

6・ラリーが書いた新聞記事は実際に読めるって知ってた?

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』はパイパー・カーマンの書いた同名の小説が原作となっており、主要登場人物や出来事は原作の小説から取られています。しかし、全てが全て原作通りではありません。パイパーの名字もカーマンからチャップマンに変更となっています。

大きな変更の一つであり、ジェイソン・ビッグスがドラマを離れるきっかけとなった出来事は、パイパーの婚約者ラリーについてです。現実ではラリーが浮気した事実はないにもかからず、劇中では浮気場面が描かれていますが、実際は、ラリーとパイパーはまだ夫婦であり、ラリーは作家/編集者として働いています。

実物のラリー・スミスはSix-Word Memoirs(アメリカのオンライン画像と映像雑誌)の創設者として知られています。そして、彼はニューヨーク・タイムズでの記事で、刑務所に入った婚約者についての記事を書いています。記事の中では、パイパー・カーマンに獄中、同性の恋人がいた事は言及されていません。

7・イラ・グラスにオファーが来ていた?!

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』が他のドラマと決定的に違うところは、実物のラリーがドラマでは描かれていない真実をラジオで語っていることです。彼はドラマの中で描かれる自分自身が、あまりにも実物とは違うとマウリー・カインドがMCを務めるラジオ番組で話しています。

ラリーはラジオだけではなく、アメリカで放映されている『This American Life』にも出演しました。この番組は、人々の生活に関する疑問や、本心を暴くトークショーです。司会は数々のラジオやテレビ番組に出演するイラ・グラス。彼は『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』へ自身の役としての出演オファーを受けましたが、”丁重にお断り”したらしいです。

8・ベストセラー『きっと、星のせいじゃない』が登場したのには理由がある?

「本」は『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』で重要なアイテムになる要素を持っています。受刑者にとって本とは、家族や友人から届けられるプレゼントとして許すされている物の一つだからです。

実際にキャラクター達が読む本は彼らを現実的に見せています。例えば、テスティーは大ヒット小説『ハリー・ポッター』シリーズの大ファンです。面白いのは、テスティーを演じたダニエラ・ブルックスは『ハリー・ポッター』を一度も読んだ事がないので、テスティーの台詞にある『ハリー・ポッター』からの台詞の引用がまったく分からないというところです。

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』に登場する本の中で、ジョン・グリーン作『きっと、星のせいじゃない』が登場したのには理由があると言われています。『きっと、星のせいじゃない』はベストセラー作品として有名になった作品なので、受刑者の彼女達が読んでいても不思議ではありません。しかし、その本が登場したシーズン2と同時期に映画化されたのは、少しタイミングが良すぎる気がします。

9・修道女を演じたのは、あの修道女?!

宗教的な理由と偽り質の良い食事を食べようとする受刑者がいる以外、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』には信仰深いキャラクターはあまり登場しません。そんな中、ベス・ファウラー演じるシスター・ジェーン・インガルスは興味深いキャラクターです。

彼女演じるシスター・ジェーン・インガルスは、ヒッピーの人々を守るため抗議し、その末女子刑務所に収容されることになりました。そんなキャラクターを演じているベス・ファウラーですが、以前は映画『天使にラブソングを』でもシスター役を演じていました。

彼女が修道女を演じたのは、その二作品だけではありません。『マイ・フェア・レディ』では神のお告げをしていました。

10・泣き虫な女はいつも電話している

リッチフィールド更生施設に収容されたパイパーは、多くの時間を外にいる友人や家族に電話するために使います。電話室はドラマに頻繁に登場するのですが、決して目立つ所に設置されている訳ではないのです

キャラクター達が電話を使う場面に、必ず登場する女性がいます。彼女はいつも受話器を片手にすすり泣きながら、誰かと話をしているのです。

その泣き虫な女性は、なんと全てのシーズンに登場しています。噂によると、新シーズンでは彼女の過去や現状が明かされるとか。パイパーが電話をしているシーンを注意深く見てみると、その女性はパイパーの後ろで泣いているのです。

11・ナターシャ・リヨンヌの傷の真実

ニッキーは『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』において愉快で、現金なキャラクターとして視聴者を楽しませてくれます。シーズン3において、麻薬中毒者だったニッキーの刑務所以前の生活が明かされました。

ニッキーに焦点を当てたエピソードが公開される前から、彼女が長く刑務所に滞在していると分かるシーンがいくつもありました。まず、彼女の胸には大きな傷跡があり、それはシーズン1の教会でのセックスシーンで見る事が出来ます。その傷跡は心臓を手術した時に出来たものだ、とニッキー自身から語られます。そして、その手術が彼女を麻薬中毒に引き込んだ原因でもあると。

ニッキーを演じるナターシャ・リヨンヌは、実際に心臓の手術跡を胸に持っています。ナターシャ・リヨンヌはヘロイン中毒からのリハビリの最中、呼吸不全とC型肝炎を患い心臓手術を余儀なくされたのです。

12・ラーバン・コックスの双子の兄弟が出演?!

受刑者の一人、ソフィアの人生は珍しく、胸が張り裂けるような話です。彼女は刑務所に入る前、消防士として働いていました。しかし、性転換手術のための資金欲しさに、火災現場で見付けたクレジット・カードを使い詐欺を働いてしまったのです。

男性から女性への性転換の過程を描くのは、決して簡単なことではありません。ソフィア役のラーバン・コックスはとても女性的な容姿をしていて、彼女の代わりに“男”のソフィアを演じる俳優が必要でした。

製作者達がラーバン・コックス似の俳優を探す苦労を重ねていたある日、ラーバン・コックスには双子の兄弟がいる事に気付きます。彼の名前はラマー・コックス。普段はミュージシャンとして活躍しています。彼は性転換前のソフィア役として『同性愛お断り』と『母の日』のエピソードに登場しました。

13・レッドとパイパーの共演

パイパー役テイラー・シリングにとって『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』への出演は、彼女の人生の中で最大の転機だったとも言えます。このドラマの前年2012年に、テイラー・シリングは『アルゴ』や『一枚のめぐり逢い』などにも出演していました。

今作品への出演が決定する以前、テイラー・シリングの代表作と言えばNBCで放送された医療ドラマ『マーシー・ホスピタル』。主要登場人物であるイラクに派遣されたナース、ヴェロニカ・キャラハンを演じていました。

『マーシー・ホスピタル』の劇中、ヴェロニカ・キャラハンの母親役を演じたのは、ロシア人収容者であるレッド役のケイト・マルグルー。ケイト・マルグルーは母親役から麻薬の密輸人まで、幅広い役を演じています!

14・ノーマはパンクバンドメンバーだった!?

キッチンで働くノーマは全キャラクターの中でも飛び抜けてミステリアスな受刑者の一人です。なぜなら彼女はしゃべらないからです。彼女は幼少期から吃音症であり、しゃべらない事に決めていたのです。しかし、本当のノーマは美しい歌声を持ち、カルト宗教のリーダーの元妻という過去をもつ女性です。

めったにしゃべらないにも関わらず、シーズン3で彼女はカルト宗教の信者を増やしていきます。ノーマのもの静かな性格は、彼女を演じるアニー・ゴールデンには似ても似つきません。アニー・ゴールデンはパンクバンド、THE SHIRTSのメンバーとして芸能界にデビューしたからです。

THE SHIRTSは70年代にニューヨークを拠点として活動をしていたバンドです。アニー・ゴールデンはその過去を経て、映画や舞台で活躍してきました。

15・パイパーとラリーは『Weeds ママの秘密』の視聴者だった!

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の監督を務める前、ゲンジ・カガンは2005年から2012年にかけて『Weeds ママの秘密』を製作しました。『Weeds ママの秘密』はカリファルニアに住む未亡人女性メアリー=ルイーズが、家族を養うために大麻の売人になる話です。

残念ながらゲンジ・カガンは『Weeds ママの秘密』の監督として有名になる事はありませんでした。しかし、前作での経験が彼女を『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の製作に導きました。

初めてパイパーとラリーが出会ったのはリビングでテレビを見ている時でした。そこで放送していたテレビ番組は、ネットフリックス提供の『Weeds ママの秘密』。ジゲン・カガンは、彼女の過去の作品を今作に混ぜ、視聴者達を楽しませています。

16・リッチフィールド刑務所は他のドラマの撮影現場としても使われている?!

リッチフィールドはニューヨークの北部に実際にある都市です、しかしそこにリッチフィールド更生施設はありません。現実では、作者であるパイパー・カーマンはコネチカット州FCIダンベリー刑務所で刑を受けました。場所は違えど、ドラマは実際の刑務所で撮影されています。

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』は、サファーク群リバーヘッド教化施設で撮影されています。なぜパイパー・カーマンが実際にいた刑務所での撮影に至らなかったのでしょうか?

それは監督のゲンジ・カガンが『Weeds ママの秘密』の撮影でFCIダンベリー刑務所を使ってしまっていたからです。『Weeds ママの秘密』の主役マリー=ルイーズ・パカーがFCIダンベリー刑務所に収容されていた時、彼女は“青い”囚人服を着ていました。ゲンジ・カガンは題名の『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』に合わし、撮影現場を変えなければいけなかったのです。

17・俳優たちが着ているのは本物の囚人服

このドラマでは着ている衣裳にもこだわりを見せています。ドラマの中で受刑者が着ている衣裳はドラマ用に作成された物でなく、刑務所が実際に提供している物です。これは、コスプレを楽しみたいファン達に大きな衝撃を与えました。

衣裳デザインを手がけたジェン・ロジェンによると、とても難しい挑戦だったとの事。キャラクター達に個性を出すにあたって、衣裳は大きな意味を持ちます。しかし、囚人服はすべて同じ作りになっており、個性を奪う事を目的としています。そのため、キャラクター達は腕まくりや、ほつれなどで違いを見せているのです。

『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の制作にあたり、囚人服の色の選択はオレンジかベージュの間で決められました。

18・ラリーは『アメリカン・パイ』のジムの未来の姿?

ジャイソン・ビッグスがパイパーの夫役ラリーを演じるまで、ジャイソン・ビッグスは『アメリカン・パイ』シリーズのジム役で知られていました。『アメリカン・パイ』は男子高校生4人が集まり童貞を卒業するために奮起する、ちょっとエッチはコメディー映画です。

ラリーの性格はまるで『アメリカン・パイ』のジムがそのまま大きくなった様。ドラマの中ではラリーの台詞がジムの台詞に似ているなど、共通点が多いキャラクターをジャイソン・ビッグスは演じています。

もしかして、馬鹿な事をしたジムが名前を変えて大人になったのがラリーだったりして、なんて。そんな噂がファンの間で語られる程、ラリーもジムも愛されているキャラクー達です。

19・作者パイパー・カーマンがオープニングに出演

このドラマのオープニングは様々な女性のアップ写真が登場します。レッド役のケイト・マルグルーの瞳が映し出される以外、他に有名人らしき人物は登場しません。オープニングに登場するモンタージュは、実際の元受刑者の写真が使われているとか。

ゲンジ・カガンはオープニングに出演した女性達にこう言いました、平和な場所を想像して、と。次は、自分を笑わせてくれる人々。そして、二度と思い出したくない事。最後の質問の答えは、刑務所を経験した事がある人達に、回答を聞くには及ばないでしょう。

52人もの女性で構成される『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のオープニングで、作者であるパイパー・カーマンの登場シーンは一瞬の出来事です。カメラに向かって瞬きする女性、それが本当の“パイパー”なのです。

20・“レッド”の名前は何重もの意味を持つ?!

ガリーナ・“レッド”・レズニコフが本名のレッドですが、そのニックネームは彼女の赤く染めた髪形からの由来以外にも意味があります。

レッドの過去は、ドラマの中の回想シーンで少しずつ明かされていきます。しかし、何故彼女はレッドと呼ばれているのでしょう?単純に考えると、彼女の赤く染めた髪形からでしょう。それも一理ありますが、レッドは冷戦中に共産党を支持した人々が「赤」と呼ばれていた事からも取られています。

もう一つ考えられる事は、不朽の名作『ショーシャンクスの空に』(1994年)に登場するモーガン・フリーマン演じるエリス・ボイド・"レッド"・レディングから名づけられたということでしょう。エリス・ボイド・"レッド"・レディングは刑務所内で“調達屋”と呼ばれ、受刑者の要望通りの品物を調達してくるのです。この役所は『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』でのレッドの立場と、とても似ているのです。