2017年7月6日更新
ザカリー・クイント、『スター・トレック』スポック役に注目!
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ザカリー・クイントのプロフィール
ザカリー・クイント(ザッカリー・クイントとも)は、ペンシルベニア州ピッツバーグ出身の俳優です。
7歳の時に父親が他界したため、兄弟のジョーとともに、投資会社に勤める母親が女手一つで育てました。1995年、高校を卒業する年に舞台『ペンザンスの海賊』に参加し、ピッツバーグのグレース・ケリー賞で最優秀助演男優賞を受賞します。卒業後、カーネギー・メロン大学のドラマスクールに進学し、1999年に卒業しました。
ドラマ『24 -TWENTY FOUR-』出演で知名度を上げる!
2001年から2010年にわたり8シーズンまで制作され、世界中で人気を博したテレビシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』。ザカリー・クイントはそのシーズン3(2003〜2005)に出演しています。
クイントが演じたのは、主人公ジャック・バウアー(キーファー・サザーランド)が所属するアメリカ合衆国のテロ対策ユニット(CTU)の情報分析官、アダム・カウフマンです。当初は自意識過剰で極度の女嫌いでしたが、次第に同僚のキムやクロエとも共同で仕事をするようになっていきました。
この役でクイントは一気に知名度を上げることになります。
『HEROES』のサイラー役でブレイク!
『HEROES』は、2006年から2010年にかけて4シーズンが制作された超能力者をテーマにしたSFドラマです。この作品でザカリー・クイントは、サイラーという超能力者を演じています。
平凡な時計職人であったガブリエル・グレイは、超能力者の存在を主張する科学者チャンドラ・スレシュと出会って自分の能力に目覚めました。その後、時計のブランドからとった「サイラー」を名乗るようになりました。彼の能力は、機械や生物を見るだけでその構造を理解することができるというもので、超能力者の頭を切り開き、脳を見ることで相手の能力を奪うことができます。サイラーは多くの超能力者を殺害し、念力、未来予知、放射能、細胞の再生、飛行、シェイプシフターなどの能力を手に入れました。
サイラーは常に善と悪の間で揺れながら、シーズン1からシーズン3前半までは「怪物」として恐れられ、主人公たちの倒すべき相手でしたが、シーズン3後半からは自分が何者であるかを問い、父親を探す旅に出ました。シーズン4ではサミュエル・サリバン率いる超能力者のみの集団”サリバン・カーニバル”から多くの人間を救い、ヒーローとして生きることを決意しました。
強烈で複雑なキャラクターであるサイラーを演じたことで、クイントはブレイクしスターの仲間入りを果たしました。
『アメリカン・ホラー・ストーリー』にも出演!
人気ホラードラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー』にもザカリー・クイントは出演し、不気味な役柄を迫力たっぷりに演じています。
シーズン1『アメリカン・ホラー・ストーリー:呪いの館』
シーズン1では、主人公家族が住む幽霊屋敷の以前の住人チャド・ウォーウィックを演じました。ゲイのパートナー、パトリックとともに屋敷に住んでいましたが、支配欲の強さからふたりの関係は冷え込んでしまい養子をもらうことをあきらめました。そのことで同じく屋敷の以前の住人で、高校で乱射事件を起こし、自宅で自殺したテイト(エヴァン・ピーターズ)の幽霊に殺されてしまいます。その後、やはり殺害されたパトリックとともに幽霊となって館に住みつづけ、現在の住人ハーマン家のヴィヴィアンが身ごもった子供を奪い取ろうとしていました。
このシーズンへの出演は4エピソードのみでしたが、強い存在感を示しました。
シーズン2『アメリカン・ホラー・ストーリー:精神科病棟』
修道院が運営するブライヤークリフ精神科病棟を舞台としたシーズン2で、クイントは精神分析医のオリバー・スレッドソンを演じました。
無実の罪でブライヤークリフに入れられたキット・ウォーカー(エヴァン・ピーターズ)の精神鑑定のために病棟を訪れたスレッドソンは、患者たちが置かれている劣悪な環境を目にし、不当に収容されている者だけでも救い出そうとします。患者のひとりであったジャーナリストのラナ・ウィンターズ(サラ・ポールソン)を無事に連れ出したスレッドソン。しかし実は彼こそがブラッディフェイスと呼ばれる連続殺人犯でした。
クイントは当初まともな人間に見えたスレッドソンと、殺人鬼ブラッディフェイスのギャップを見事に演じ、意外性のあるストーリーに大いに貢献しました。
『スター・トレック』ではスポック役に
J.J.エイブラムス監督によるリブート版『スター・トレック』で、ザカリー・クイントは、同シリーズの人気キャラクター、スポックを演じました。
1966年から1969年にかけてテレビシリーズが3シーズン、映画が6本制作された『宇宙大作戦』で、名優レナード・ニモイが演じたスポックは、バルカン人と地球人のハーフで、エンタープライズ号の技術主任兼副長です。冷静沈着な性格で、感情を完全に抑制し表情に出さない厳格なバルカン人として育ち、当初は自分の感情や地球人とのハーフであると指摘されることを嫌っていましたが、活動的なカーク船長(ウィリアム・シャトナー)や船医のマッコイ(デフォレスト・ケリー)との交流の中で、徐々に自分の感情を受け入れるようになっていきました。
クイントのスポックも基本的なキャラクター像を受け継ぎ、さらに自分の感情と理性の間で揺れ動く葛藤を表現しています。
また、クイントは、2015年2月27日の先代スポック、レナード・ニモイ死去に際してEntertainmentWeekyのインタビューに答えています。
「(レナードと)こんなに近しい間柄になるなんて、まったく想像していなかったよ。当時、ぼくが役を探求するうえで、彼がぼくをサポートしてくれたらいいな、質問に答えてくれたらな、くらいのことを思っていたんだ。だけどそのプロセスを経て、ぼくらは友情を結んだんだよ。彼はぼくの人生において、本当に父親のような存在になったんだ。とても大切にしてきた関係だし、彼を失ったこれからも、大切にし続けていくつもりだよ」
今までに『スター・トレック』(2009)、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(2013)が公開された同シリーズの最新作『スター・トレック ビヨンド』は、2016年10月に日本公開が決定しています。
また、『スター・トレック』4作目についても制作が決定しており、クイントも引き続き出演する予定だそうです。
ザカリー・クイントの今後
『Passage to Mars(原題)』(2016)
NASAが地球で最初の火星への旅行を実現するために行った、北極での冒険の記録です。2年間に及ぶ探査とサバイバルの様子を映し出した実話とのことです。ザカリー・クイントは、この作品でナレーションを担当します。
『Aardvark(原題)』(2016)
精神病を患い幻覚に苦しむジョシュ・ノーマンが、ある日恋に落ちますが、彼にはその運命の相手が実在するのか幻覚なのかわからないことから引き起こされるドラマです。
ザカリー・クイントはこの作品で主人公のジョシュを演じます。共演には『サタデー・ナイト・ライブ』の元レギュラー、ジェニファー・スレートや、『MAD MEN マッドメン』のジョン・ハムが決定しています。
『Snowden(原題)』(2016)
2013年にNSA(アメリカ国家安全保障局)による個人情報収集の手口を告発したエドワード・スノーデンの伝記映画にも、ザカリー・クイントが出演します。
監督は『プラトーン』(1986)や『JFK』(1991)など、社会派作品を多く世に送り出しているオリバー・ストーン。スノーデン役に『インセプション』(2010)、『ダークナイト ライジング』(2012)などのジョセフ・ゴードン=レヴィッドを迎え、名監督がこの問題をどのように描き出すのか注目が集まっています。理由は不明ですが、当初は2015年12月に公開される予定が、2016年に延期されました。
ザカリー・クイントは、スノーデンの告発に協力したジャーナリストのグレン・グリーンウォルドを演じます。
今後も様々なジャンルの作品に出演予定のザカリー・クイントから目が離せませんね。